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主婦ぷかり、庶民のスーパーでジェノベーゼと遭遇する。

台風7号と8号が通りすぎた週末。


降り続いていた雨が小休止したので、娘の習い事の送迎ついでにスーパーへと立ち寄ってみた。


朝の10時過ぎ、駐車場はなかなかの混雑ぶり。


無料ウォーターサーバー用の水タンクを持って中に入っていくと、入り口には今日特売になっている野菜たちが、ところ狭しと並んでいる。


ふむ……激安でもないかな?


チラリと値札を確認しつつ、野菜売場の前を通りすぎようとしたその時、こんな会話が聞こえてきた。


「ジェノベーゼが作れるね。」


落ち着いた男性の声。


…………。


なぬ?
ジェノベーゼとな?


このような庶民のスーパーで「ジェノベーゼ」なんて単語、他人の口から一度も聞いたことがなくて思わず振り向いた。


そこには、推定年齢75歳オーバーのご夫婦がいて、トマトを手に取りながら話していた様子。


失礼になりそうなので、一瞬振り返って通りすぎたけれど、


「うちの旦那なんて、ジェノベーゼのジェの字も知らないなぁ……」


ぼんやりと考えながら、ウォーターサーバーで水を汲んでいた。たぶん、その時の私の眉間には、シワが寄っていたに違いない(笑)


レバニラ。
焼肉。
トンカツ。


そんな変化球の少ないものにしか興味を示さない旦那を、少し寂しく思った。


たまにはね、夫婦でワインとか開けちゃって、カマンベールチーズをクラッカーにのせてブラックペッパーをガリガリしたり、生ハムメロンとか食べてみたいのよ。
※バブルの名残り


その日の夕方。
キッチンでキャベツを刻みながら、


「あのご夫婦は今頃、バジルを刻んでパスタを茹でて、ジェノベーゼを作ってるのかなぁ。あ、もしや、ピザのほうかな?」


昼間の出来事を思い出して、ふふっとなる。


去年の秋、レイズドベッドへと作り直した私の小さな家庭菜園にも、5種類のミニトマトと一緒にバジルが植えてある。


よし、今年はそのバジルを使って旦那にジェノベーゼ教育をしよう。


あっ!ついでに、カプレーゼも教えちゃう?


そして老後に、


「ジェノベーゼとカプレーゼが食べたいね」


旦那にそう言わせてみたいな、なんて、ちょっと思ったりしてる。


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