【読書記録】小麦畑できみが歌えば
先週、クラブハウスの「本を売らない本屋さん 本好きの朝礼」で紹介してもらったばかりの本。
作者の関かおるさんの前作「みずもかえでも」は卓吾家さんを撮影する写真家という、非常に狭世界のプロフェッショナルの話だったけど、今回はオペラ歌手を目指す、18歳の青春ストーリー。
オペラ歌手として舞台で歌うために、唯吹(いぶき)はオーディションを受ける。でも、音楽の専門教育を受けているわけではない。オペラを歌いたいだけ。
オーディションに落ちた彼女を引き止めたのは、かつてその歌声に憧れたオペラ歌手だった。
彼女に「あなたは、珍しい声(楽器)を持っている」と言われて、アメリカのアーバンオペラハウスの、サマースクールに参加するためのオーディションを受けることになる。
手に汗握る、オーディションシーン。故郷北海道の小麦畑の中で歌う唯吹の過去。
そして、同じようにオーディションチャレンジする、さまざまな国の若者たち。
指導する先生方や、伴奏のピアニストの温かな思い。
温かな風に乗って、響き渡るように聞こえる、さまざまなアリア。
本からまるでオペラの歌が響き渡るような作品でした。
そして、北海道の小麦畑が、歌声になびくように見えるんですよね。
ピアノのコンクール小説と違って、優勝が全てではない。
目的は、舞台でオペラを歌うこと。
若者たちの、舞台への夢が溢れる作品でした。
音楽をテーマにした小説っていいよねぇ。
出てきたアリアや、オペラ作品をみんな聴きたいと思ってしまいました。
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