空き家で損をしない人は、「何をするか」より「順番」を間違えません【第80回】
空き家の相談を受けていると、
「先に解体した方がいいですよね」
「一番高い査定額を出した会社に任せようと思っています」
「とりあえず片付けから始めます」
という話を聞くことがあります。
もちろん、それが正解になるケースもあります。
でも、実際には
先に動いたことで、お金や時間、選択肢を失ってしまう
ことがあります。
空き家で大切なのは、
「何をするか」だけではなく、
「どの順番で進めるか」
だと思っています。
「これしかない」と決めつけない
空き家の相談で、よくあるのが
自分の中で先に答えを決めてしまうこと
です。
古い家だから解体するしかない。
遠方だから全部片付けるしかない。
高い査定額を出してくれた会社が一番いい。
貸せそうだからリフォームする。
一つひとつを見ると、間違っているとは限りません。
ただ、その方法が本当にその物件に合っているかは、確認してみないと分かりません。
「これしかない」
と決めて動いてしまうと、あとから別の選択肢があったことに気づく場合があります。
まずは現状を確認する
私なら、最初にするのは現状確認です。
例えば、
誰の名義なのか。
相続登記は済んでいるのか。
建物の状態はどうなのか。
再建築できるのか。
接道に問題はないのか。
周辺にどんな需要があるのか。
こうしたことを確認します。
特に、古い建物だからといって、いきなり解体するのは慎重になった方がいいと思います。
建物が残っているからこそ買う人がいるかもしれません。
逆に、更地にすることで売りやすくなる土地もあります。
だから、
「古いから壊す」ではなく、「壊したらどうなるか」を先に確認する
ことが大切です。
次に「どうしたいか」を決める
現状を確認したら、
次に考えるのは、
最終的にどうしたいのか
です。
早く手放したい。
できるだけ高く売りたい。
貸せるなら貸したい。
家族として残しておきたい。
管理の負担をなくしたい。
目的が違えば、選ぶ方法も変わります。
例えば、
早く手放したい方に、
「1年かけて高値を狙いましょう」
という提案は合わないかもしれません。
逆に、
時間に余裕がある方なら、
最初から安く売る必要はないかもしれません。
そのあとに選択肢を比べる
ここで初めて、
売却。
賃貸。
管理。
活用。
解体。
リフォーム。
といった方法を比較します。
大切なのは、
一つだけを見るのではなく、
複数の選択肢を並べて比較すること
です。
例えば解体なら、
解体費はいくらか。
更地にした場合はいくらで売れそうか。
古家付きならいくらか。
その差を見て判断します。
賃貸なら、
家賃はいくらか。
修繕費はいくらか。
管理費はいくらか。
大家として責任を持てるか。
そこまで考えます。
高い査定額だけで決めない
70回台で特に反応が大きかったのが、
「査定額が高い会社を選べばいいわけではない」
という話でした。
査定額は、
その金額で必ず売れるという保証ではありません。
大切なのは、
なぜその価格なのか。
誰に売るのか。
どのくらいの期間で売るのか。
どんな販売方法を考えているのか。
ここまで確認することです。
不動産会社を選ぶときも、
数字だけではなく、
その後の売り方まで見て判断する
ことが大切です。
順番を間違えると失うものがあります
先に解体する。
先にリフォームする。
先に大量の家財を処分する。
高い査定額だけで会社を決める。
こうした行動によって失う可能性があるのは、
お金だけではありません。
時間。
建物の利用価値。
買主候補。
家族の選択肢。
こうしたものも含まれます。
一度壊した建物は元には戻りません。
使った解体費やリフォーム費も簡単には戻ってきません。
だからこそ、
行動する前に、
一度立ち止まって順番を考えることが大切です。
解体も売却も、すべて「手段」です
70回台では、
親が施設に入ったあとの実家。
遠方の空き家。
古家の解体。
兄弟の意見。
売れない土地。
査定額。
賃貸活用。
さまざまなテーマについて書いてきました。
でも、どの記事にも共通していることがあります。
それは、
片付けも、解体も、リフォームも、売却も、全部「手段」だということです。
目的ではありません。
何のためにやるのか。
その結果どうしたいのか。
そこを先に整理することで、
必要な手段も見えてきます。
📚実家の空き家をどうするか迷っている方へ
空き家は、売却・賃貸・管理・解体など、選択肢が多いからこそ順番が大切です。
今回のテーマに関連して、
『どうする?実家の空き家&老朽マンション(週刊エコノミストebooks)』
も参考になる一冊です。
実家や空き家の今後を考えるきっかけとして、読んでみてもよいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます
空き家で大切なのは、
とにかく早く動くことではありません。
もちろん、放置するのもおすすめできません。
ただ、
焦って動くことと、正しい順番で動くことは違います。
私なら、
まず現状を確認する。
次にどうしたいかを決める。
そのあと選択肢を比べる。
最後に実行する。
この順番で考えます。
空き家で損をしないために大切なのは、
「何をするか」より、「どの順番で進めるか」
だと思っています。
もし、
「この進め方でいいのか不安」
「解体する前に一度確認したい」
「査定を取ったけれど、どの会社に任せるか迷っている」
そんな場合は、noteのメッセージからお気軽にご相談ください。
今の状況を整理しながら、どの順番で進めるのがよいか一緒に考えさせていただきます。
