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過食嘔吐が夜を終わらせてくれない

    おいらの一日は、何度も終わる。

    普通の人が思うような終わりじゃない。

    夜になって、
    歯を磨いて、
    布団に入る。

    そういう終わり方ではない。

    おいらにとっての終わりは、
    過食嘔吐が終わった時だ。

    食べて。

    吐いて。

    片付けて。

    シャワーを浴びる。

    着替える。


    ああ、終わった。

    今日はもう終わりだ。

    そう思う。

    達成感に近いものすらある。

    やり切った。
    1日を乗り切った。

    終わった。

    今日はこれで終わり。

    そんな気持ちになる。


    でも、終わらない。
    むしろはじまりだったりする。


    少し横になる。

    スマホを眺める。

    動画を見る。
    本を読む。

    ぼーっとする。

    このまま穏やかに、眠りにつきたい。


    そんな気持ちとは裏腹に、またやってくる。

    食欲ではない。

    過食欲だ。

    お腹が空いているわけじゃない。

    むしろ苦しい。


    それなのに頭の中は、
    また食べたいでいっぱいになる。

    食べたいのかも分からない。

    吐きたいのかも分からない。

    ただ、
    もう一度あの状態になりたい。

    なにも考えなくていい時間。
    おいらだけの時間。


    この界隈では、
    何度も食べて吐くことをR(ラウンド)と呼ぶ。

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