小さくて大きな存在
私の大切なプリンは、小さい。
かわいくて、かわいくて、
その小さな体の中に、たくさんの愛がつまっている。
小さいのに、とても大きな存在だ。
そしてもうひとつ、
家の換気口にお家を作った、小さな住人がいる。
スズメだ。
気がつけば、もう10年以上も前のこと。
ある日、ふと外を見ると、
外壁から草がぴょこんと顔を出していた。
え?
外壁に草??
不思議に思って脚立を取りに行き、ガサガサと動いたその瞬間、
中からスズメが飛び出してきた。
「え?ここに住んでたの?」
それがチュンちゃんとのはじまりだった。
それから私は、
「チュン太」「チュンちゃん」と名前をつけて、
そっと見守るようになった。
見守ると言っても、特別なことは何もしていない。
ただ、そこにいることを知っているだけ。
それでもチュンちゃん家族は、
ずっとここで暮らしている。
朝になると、ぴよぴよと小さな声が聞こえてくる。
その音に、プリンも首をかしげる。
小さな命たちが動き出す、やさしい朝。
こんな時間が、何度も、何度も巡ってきていたのに、
私はそれを当たり前のように過ごしていた。
でもふと気づく。
ああ、これが幸せなんだって。
深く吸い込む空気がおいしい。
見上げた空が青い。
頬にふれる風が、やわらかい。
それだけで、心が満たされていく。
どうして私は、
遠くにある何かを探していたのだろう。
こんなにも近くに、
こんなにもたくさん、
ちゃんとあったのに。
気がつけば、今日もまた、
小さな幸せが、ここにある。
