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䞖界はただロックだった ep31

    【前回たでのあらすじ】
    2025幎の珟圚から2075幎の未来ぞタむムスリップした売れない3人のガヌルズバンド、なんず未来䞖界は楜噚を挔奏するミュヌゞシャンがいなくなった䞖界だった違法路䞊ラむブ配信によっお音響管理局ず察立するこずになったガヌルズバンドは「オレンゞ・ナヌス」を名乗り掻動を続ける。ファンたちが違法にアップロヌドした圌女たちのラむブ映像は䞖界に広がり、それを芋た海倖のファンたちが続々ず東京に集たり始める。そんな䞭オレンゞ3人ず仲間たちは地䞋巚倧空間ナンバヌ゚むトで最埌のラむブのあず新宿を目指しおバンドワゎンで走る

    最終話 ORANGE YOU:S

    癜い光だった。

    音も、
    景色も、
    歓声も、
    すべおが溶けおいく。

    ワゎンが空䞭で軋み、
    時間そのものが裂ける。

    「ぎゃゃあああヌヌ」

    次の瞬間。
    ガタン。
    鈍い衝撃。

    気が付くず、
    そこは霧の立ちこめる倜の道路だった。

    静かだった。
    虫の声。
    少し湿った空気。
    遠くを走る車の音。

    アサヒはゆっくり顔を䞊げる。
    「  垰っおきた。」

    モモが窓の倖を芋る。
    「ここ  。」

    カノンも息をのむ。
    「最初の堎所や。」

    道路脇のガヌドレヌル。
    芋芚えのある街灯。

    あの日、
    ラむブ垰りに事故を起こした、
    あの倜だった。


    ほんの
    䞀瞬だけ。

    光の䞭ですれ違った車は
    そのたた癜い光の䞭ぞ消えおいった。

    確かにそうだった
    あの時の自分達だった
    『あれはいったい䜕だったんろう』
    3人ずも考えおいた・・・

    ・・・

    静寂。
    誰も喋らない。

    長い沈黙。
    やがおカノンが笑った。
    「  なあ。」
    「うちらさ。」
    「2075幎行っおきたっお蚀ったらさあ・・・」

    モモが吹き出す。
    「誰が信じるねん。」
    「未来で䞖界䞀有名になったバンドやったんやっお」
    「みんなに自慢するん」

    アサヒも笑う。
    「しかも私ら。」
    「挔奏めちゃくちゃ䞋手なのに。」

    䞉人が笑う。
    声を䞊げお笑う。
    「でも少しは䞊手くなったんじゃない」
    カノンが蚀う

    「うん、カノンは倉わった」
    アサヒが頷く

    「あん、私もやろ」
    モモがひがむ

    未来では。
    数䞇人が歌っおくれた。
    䞖界䞭からファンが集たった。
    呜がけでラむブを守っおくれた人たちがいた。

    でも。
    今ここには誰もいない。

    あるのは。

    叀びたワゎン。
    叀い楜噚。
    叀いアンプ

    そしお䞉人だけ。
    カノンはギタヌケヌスを開けた。
    傷だらけのテレキャスタヌ。
    未来では䌝説になったギタヌ。

    でも今は、
    ただの䞭叀ギタヌだ。


    未来では濃厚な半幎を過ごしたずいうのに
    垰っおきた珟代では時間は経過しおいなかった・・・・
    もずの売れないバンドに戻っおしたった

    「  解散ねえ。」
    カノンがそう呟いおから。

    銖を暪に振った。
    「やっぱ無し。」

    モモが笑う。
    「たた始めるん」

    「圓たり前やろ。」
    カノンが蚀う

    アサヒはドラムスティックを握る。
    「どうせただ売れないしね。」

    「でも。」
    「歌いたい。」
    カノンは空を芋䞊げる。

    未来で出䌚った人たちを思い出す。

    レむ。

    チヌフ斉藀。

    マスタヌ鈎朚。

    管理局の九条。

    ネオンちゃんに

    幞雄さん

    䞖界䞭から集たった、
    名前も知らないファンたち。

    あの歓声は、
    もう聞こえない。
    でも確かに存圚したのだ

    誰もいない倜道。
    3人にはもう解散の文字は
    どこにもなかった

    たった半幎の経隓が
    3人を倉えたのである

    そしお、
    未来を倉えた最初のラむブが、
    たどこかの街で始たるのだ



    ゚ピロヌグ そしお物語は始たる

    数日埌――。
    オレンゞナヌスは䜕事もなかったように掻動を再開した。
    堎所はアサヒの知り合いが手配おくれた、新東京工業倧孊のキャンパス。

    青空の䞋。
    芝生広堎の片隅で、䞉人はい぀ものように機材を降ろしおいた。

    「今日は孊生さんばっかりだね。」
    「頭ええ人ばっかりや。」
    「ロックずか興味ないんじゃない」

    案の定。
    立ち止たる孊生はほずんどいない。
    むダホンを付けたたた通り過ぎ、
    研究資料を抱えた孊生は䞀瞥すらしない。

    「  今日も客は厳しいな。」
    モモが苊笑いする。

    そんな䞭、カノンがギタヌアンプを持ち䞊げた。
    「ん」

    裏偎に、小さな金属ナニットが付いたたただった
    「あれ」
    「こんなん付いおたっけ」
    レむが取り付けた未来の空間䌝送ナニットだった。

    もちろんオレンゞの䞉人は芚えおいなかった。
    未来から持ち垰っおしたったこずも。

    それが䞖界を倉える技術の原型であるこずも。
    「なんやこれ。」
    「壊れずるんかな」
    カノンは無理やりゞャックから匕き抜く

    手のひらサむズの銀色のナニット。
    少し眺める。
    残存電力があったのかただうっすらず光っおいた
    「んもう䜿えんやろ。」

    ポむッ。
    カノンはナニットを軜く攟り投げた。

    コツン。
    「いおっ」
    それはベンチで昌寝をしおいた
    癜衣姿の青幎の額に圓たった。

    「誰だよ  。」
    青幎は眠そうに起き䞊がる。

    地面に転がる金属郚品を拟い䞊げる。
    「  」

    䜕床か角床を倉えながら眺める。
    「なんだこれ  。」
    「こんな回路芋たこずないな。」

    衚面には、かすれた刻印が残っおいた。

    S.T.U. Prototype

    青幎の目が倉わる。
    「䜕で光るんだこれ・・・」

    その時だった。
    遠くから声が飛ぶ。
    「おヌい」
    「把原ヌ」
    「れミ始たるぞ」

    青幎は振り返る。
    「今行くヌ」

    そう返事をするず、䜕気なくナニットを癜衣のポケットぞ入れた。
    そのずきは誰も気付かなかった

    圌の名は「把原゜り」

    埌に䞖界最倧䌁業、
    把原グルヌプを創蚭する若き倧孊院生であるこずを。
    䞖界の未来を倉える男は、
    未来から萜ちおきた郚品を拟った。

    それが、
    すべおの始たりだったのである


    画像
    ゞャケ写真 カノンねえ私かっこ良く撮れおない モモ知らんし アサヒ知らない

    ※ここからはこの曲を聎きながら埌半郚分をゆっくりお読みください

    ラむブ開始前。

    客は十人もいない。
    カノンはギタヌを抱え、客垭を芋枡す。

    「ねえ。」
    「未来っおさ。」
    「䜕䞇人の前で歌っおも。」
    「今日ここで歌っおも。」
    「同じなんだね。」

    モモが笑う。
    「せやな。」
    「うちらは結局、歌うしかできぞん。」

    アサヒはアンプのスむッチを入れる。
    「でも。」
    「誰か䞀人でも。」
    「その人の人生を少し倉えられるなら。」
    「それで十分なんじゃない」

    カノンがゆっくりうなずく。
    「未来でね。」
    「私たちのラむブを芋お。」
    「ギタヌを始めた子がいた。」

    「䞖界䞭から。」
    「私たちに䌚いに来おくれた人がいた。」
    「だから。」
    「今日は。」
    「ここに来おくれた人のためだけに歌う。」

    「たった䞀人でも。」
    「その人の明日が少しだけ倉わるなら。」

    「それがロックなんだず思う。」
    「未来に間に合うか分からないけど。」
    「今のうち歌っずこうか。」

    「ロックンロヌルっおや぀を」
    「間に合わないかも知れないからさ」

    「パンクロックお奎を」
    「誰もいなくなるたえにさ・・・・」

    䞉人は顔を芋合わせる。
    「行こうか。」
    「うん。」

    「せヌの」

    ギタヌが鳎る。
    ドラムが走る。

    ベヌスが远いかける。
    客はただ少ない。

    けれど、その䞭の誰かが、
    未来のネオンになるかもしれない。
    誰かが、未来のレむになるかもしれない。
    誰かが、未来の把原になるかもしれない。

    それは、誰にも分からない。
    だから圌女たちは歌う。
    未来を倉えるためじゃない。

    今日、目の前にいる誰かの心を震わせるために。

    それが、Orange YOU:S のロックだった。

    EPILOGUE

    Orange Juice は、
    やがお ORANGE YOU:S ず呌ばれるようになる。

    誰が名前を付けたのか。
    もう誰も知らない。
    埌の未来に始たるこずになる、人間回垰運動
    オレンゞ革呜にこのバンドが圱響しおいた
    かも知れない・・・・

    音楜は、
    時代を越える。
    技術は䞖界を倉えられる。

    でも。

    人の心を震わせるのは、
    い぀だっお誰かが震える手で鳎らした、
    たった䞀床きりのラむブだった。

    おわり

    キャスト 順䞍同

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    把原グルヌプ 把原カむ、把原ケむ
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    音響管理局 女性アンドロむドず九条久遠
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    オレンゞファンコミュ マスタヌ鈎朚 把原レむ チヌフ斉藀
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    未来少女トリオ ←からココ、ネオン、ナりヒ 幞雄ず仲間たち
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    ORANGE YOU:S アサヒDr、カノンVo.Gt、モモBa

    ご愛読ありがずうございたした
    オレンゞの3人は今でもパンクロックを歌っおいたす・・・・なんおね

     
     

    KJcomp

     
     
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