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Photo bygolchiki

患者は神様ではないが、看護師も神様ではない


    医療従事者はサービス業だろうか。これに関しては様々な見解がある。個人的には、サービス業の定義には該当していると思うが、だからといってサービス業として成り立っているとは思わない。
    飲食業をしている方のSNSで、「お客様は神様ではない」といったワードを目にする。確かにそうだろう。神様ではないし、神様のように対応すべきだとは思わない。しかし、お客様で経営が成り立っているのも事実だ。医療機関も患者さんがいるから成り立っている。
    また、サービス業はオプション等をつけたり利益の出やすい物を販売しようと積極的に行動する印象がある。その点医療機関では、経営を強く意識して行動(ベッドコントロール等)しているのは上層部に寄っているように感じる。

    病棟で看護師をしていた頃、患者さんから「ナースコールを鳴らしてもすぐに来ない!すぐにベッドシーツのシワを直してくれ!なんてここはサービスが悪いんだ」と言っているのを聞いた。人手不足の現状や、優先順位からそのような対応をすぐに出来ないのが現状だ。そのような言葉をもらうと、ナースステーションでは想像通りの状況になる。「ここはホテルじゃないでしょ」医療スタッフはそんな言葉を口にする。確かに病院はホテルではない。だが、患者さんがいなかったり病院に悪い印象を持たれると経営は傾く。上のスタッフに言われるから、当事者は平謝りする。管理者看護師以外は、病院経営にさほど興味を示さないのにそこで謝るのも納得いくのだろうか。

    一方で、患者さんに偉そうな看護師もいる。「お客様は神様じゃない」のであれば、スタッフも神様ではないだろう。相互作用はないにしても、どちらが偉い、上の立場といったことはないのではないか。
    確かに看護師がいないと患者さんは治療が進まないだろう。当然逆も然りだ。それなのに何故、患者さんに偉そうな看護師が存在するのか。

    患者さんは神様ではないし、そんな風に対応していたら医療スタッフは疲弊して退職するだろう。だが、医療スタッフも神様ではないし、そんな風に対応していたら患者さんは来なくなるだろう。
    なのにどちらかが、神様のように偉くなったような認識を持つのは何故だろう。
    その患者さんは一般的なサービス業で、「お客様は神様」といった偏った認識を、医療機関でもそれを当てはめているのだろうか。
    逆に患者さんに偉そうな看護師は、サービス業の意識はかけらもでない。

    そういった意味では、医療機関とサービス業に「神様は存在しない」。しかし、医療機関とサービス業にセールス(または経営)意識は必要である。どちらが上なんてことはない。お互いがいるから私達はそこにいることができることを忘れてはいけないと思う。

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    元看護師 ライターを目指しながら、働き方・医療・学びについて発信しています。

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