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kago_fishing
魔法使いにはなれなかった私の、地味な直感
私は小さい頃から直感が人より少し鋭い。
雨の降り始めに誰よりも早く気づいたり、口に出したことがその通りになったり。
そんなことが続くので、友達や同僚からはたまに怖がられる。
小学1年生の頃、内容は忘れたがみんなの前で恥ずかしい思いをしたことがあった。
その時ふと、「まぁいいや。この体はどうせ借り物だし。いま恥ずかしい思いをしているのはこの体であって、本当の私は痛くもかゆくもない。」という声が聞こえた気がして、「そっか。私の中のまん丸の小さい本体は、何も傷ついていないんだ。」と感じたのだ。
先生が怒っている時も、「今日は奥さんと喧嘩したのかな?朝から機嫌が悪かったから、感情的に怒れるきっかけを探していただけだな。それにしても、先生なんだから授業中はその役になりきらないといけないのに。よくそんなに感情を出せるな。」なんて思ったりしていた。
友達からはいろいろと相談をされたけど、心の中では「なんでみんなそんなに大変に生きてるんだろう。いちいち誰かに怒ったりしてて元気だな。」と、ひとりだけ別世界にいるように感じていた。
ただ、私がするアドバイスは相談してくる人の心に刺さるらしく。
学生時代は友達や人間関係のこと、大人になってからは恋愛のことなどをよく相談されたものだ。
占い師になろうかなと、一瞬考えたこともあったし、こんなに色々分かってしまうなら実は魔法が使えるのかも?と、Mr.マリックの真似をしたことも一度や二度ではない。
もちろん、そんな能力はない。
競馬や宝くじも当たらない。
ただ、人より少しだけ直感が鋭いだけなのだ。
億万長者になれるかも!魔法が使えるかも!などと散々期待させといて、なんとも地味な能力だ。
