メインコンテンツへスキップ
見出し画像

サーチコンソールの「AI検索パフォーマンスレポート」クリック数が見えなくても使える理由

    先月、Google Search ConsoleにAI検索専用のパフォーマンスレポートが追加された。AI Overviewsで自分のサイトが何回表示されたか、ようやく直接確認できるようになったのだ。ただしクリック数や検索クエリは、現時点では非表示だ。「クリックが見えないなら意味がない」と感じるかもしれないが、実際に数週間触ってみると、表示回数だけでも引き出せる情報がある。

    私は複数のクライアントサイトでこのレポートを開き、通常の検索パフォーマンスと並べて確認した。驚いたのは、サイトによって数字の乖離がかなり異なる点だ。これはコンテンツ戦略の見直しに使えると感じている。

    レポートの場所と見られるデータ

    Search Consoleの左サイドバーに「検索のパフォーマンス」とは別に「AIパフォーマンス」セクションが追加されている。ロールアウト中のため、アカウントによっては表示が遅れている場合がある。

    確認できるのは、AI OverviewsおよびAI Modeにおけるサイトのインプレッション数だ。ページ別・国別・デバイス別の絞り込みが可能で、データは2026年5月18日分から遡れる。

    残念ながら、クリック数・CTR・検索クエリは現時点では取得できない。Googleは「段階的に拡充する」と発表しているが、具体的なスケジュールは示されていない。まずは英国ユーザーへの先行ロールアウトから始まり、グローバルに順次展開している段階だ。

    「AI表示はずっと総合数に入っていた」という事実

    この発表で私が最も気になったのは、Googleが付け加えたひとつの注釈だ。「AI由来のインプレッションは、以前から検索パフォーマンスの総合数に含まれていた」という内容だ。

    これが示すのは、5月18日より前から、あなたのサイトのインプレッション数にはAI Overviewsによる表示が混入していたということだ。「有機検索の露出が増えた」と思っていたのが、実はAI由来だったケースもある。逆に「インプレッションが増えているのにクリック率が落ちた」という現象が、これで説明できる場合もある。

    過去の混在データを今から分けることはできない。ただし5月18日以降は、AI由来と有機検索由来を分けて読めるようになった。この分離が、次のステップの起点になる。

    インプレッションだけでできること

    クリック数とクエリが見えなくても、ページ別AI表示回数には使い道がある。

    着目するのは「AIインプレッションが多いのに、通常検索でのインプレッションは少ないページ」だ。こういったページはAI Overviewsに引用されているが、青リンクの有機検索にはあまり出ていない状態を示している。ユーザーはAIの回答を受け取り、サイトへのアクセスは発生しない——つまりGoogleがコンテンツを「消費」して終わっているページだ。

    対策として私が取り組んでいるのは、そのページに「クリックしないと得られない情報」を加えることだ。具体的にはオリジナルデータ・実際の事例・対話式ツールなど、AIが要約できないコンテンツを組み込む。もうひとつは、ページ内でブランド名や提供者名を明示することだ。AIに引用された際にも、読み手に「誰が書いたか」が伝わる工夫だ。

    逆に「通常検索のインプレッションが多いのにAI表示が少ないページ」もある。これはAI Overviewsに引用されにくいコンテンツで、現時点では直接流入が取れているとも言える。今後AIの引用率が高まるなかで、この状態が続くとは限らない。

    今週やること

    まず、Search Consoleで「AIパフォーマンス」セクションが表示されているか確認する。表示されていれば、ページ別のデータをCSVでエクスポートしておく。APIからのアクセスはまだ限られており、手動エクスポートが最も確実な方法だ。

    次に、通常の検索パフォーマンスと並べて比較する。エクスポートしたCSV同士をVLOOKUPで突き合わせると、「AIインプレッション高・有機検索低のページ」と「有機検索高・AI表示低のページ」の分布が見えてくる。

    このリストを持っておくと、コンテンツ改善の優先順位付けに使える。「AIに引用されているが流入がないページ」は手を入れる候補で、「どちらも少ないページ」は別の課題がある可能性がある。クライアント向けの月次レポートに「AIインプレッション数」を項目として加えるのも、説得力を高める意味で効果的だ。

    まとめ

    AIパフォーマンスレポートは、まだクリックデータがない「途中の仕様」だ。ただ、ページ単位でAI表示回数を分離できるだけでも、コンテンツ戦略の議論が一段具体的になる。「AIに引用されているのに流入がないページ」という問いを立てられるようになったのは、半年前には難しかったことだ。

    完全なデータになるまで待つより、今あるもので動いておくほうが、半年後に振り返ったとき差がつくと私は感じている。


     
     
     

    Hygge

     
     
    Webサイトを作って、見つけてもらえるHPにする仕事をしています。 広告代理店や個人店のリニューアル・SEO改善が中心。 こだわりの仕事が、ちゃんと届く状態をつくりたい。

    あなたへのおすすめ