アメリカで「野球やりたい!」と子どもから言われたら知っておきたいこと。
我が家は野球歴3年弱の息子がおります。半年弱日本で少年チームに入っており、その後夫の海外駐在に帯同して渡米。アメリカでの生活が少し落ち着いた頃、やはりこちらでも野球を続けたいということで、知識のないまま手探りでチームに登録しました。
そこから1年半経ち、やっとアメリカの少年野球のうち7割くらいを知ることができた気がします。そして、今やっとわかったことのなかには「先に知っておきたかったかも・・・・・・」と思うことも多々ありました。
そこで、この記事では駐在や移住などでアメリカに住み始めて、子どもから「野球をやりたい!」と言われたら、知っておきたい基本知識をご紹介したいと思います。
初心者も入りやすい!アメリカの少年野球基本知識

アメリカと日本の少年野球。同じ競技ではあるものの、違いはたくさんあります。日本の少年野球にがっつり取り組んできたご家庭にとっては戸惑うことが多いかもしれません。まずはアメリカの少年野球がどのようなものなのかを知っておくとよいと思います。
少年野球はティーボールから始まる
アメリカでは早ければ3歳くらいから少年野球に入ることができます。地域やチームによって違いますが、3歳~5歳くらいまではティーボール。それより上の年齢になると、ピッチャーとキャッチャーがいる一般的な野球スタイルになります。ただし、8歳までは1打席にピッチャーが投げられる球数が決まっていることも多く、息子のチームの場合は3球投げたらその後はコーチが代わっていました。
規定は年齢ごとに決まっていて、無理のないルールで試合ができます。
少年野球もすべて硬球を使用
日本では中学生まで軟式のボールを使うのが一般的ですが、アメリカでは少年野球でも硬球を使います。白い革製のボールに赤い色の縫い目が付いている、一般的にイメージしやすい野球ボールです。
私は野球未経験者なのでピンとこなかったのですが、硬球と軟球では全然違うらしいです。
硬球は息子いわく「硬球はとにかく痛い」のこと。キャッチボールをしていても捕球時に手がジンジン痛むそうです。デッドボールも相当痛いらしく、これが原因で試合に来なくなる子もいました。
レギュラー争いなし。全員試合に出られる
日本の野球はレギュラー争いがあって、選ばれない子はベンチで応援したりサポートしたりするのが一般的ですよね。
一方、アメリカの少年野球はもともと1チーム10~13人程度で構成されており、全員がレギュラーとして試合に出場できます。
どういう仕組みかというと、守備は日本の野球と同じように9人でプレイしますが、打席は全員にまわってくるというものです。つまり、あまり打てない子でも12番バッター、13番バッターとして打席に立つことができます。ちなみに、守備のほうも1イニングずつプレーヤーを入れ替えることが多いので、1試合丸々守備をしないということはアメリカの少年野球ではほぼありませんでした。(少なくともうちの息子のチームでは)
チームは同じ年齢の子だけでシーズンごとに編成。固定されることはない
日本の少年野球では、よっぽどのことがない限り入団したら卒業まで同じチームに所属すると思います。また、野球チームに所属したら基本的には1年を通して試合や練習などの活動がありますよね。
一方、アメリカの野球は春と秋の2シーズン制。夏と冬は基本的に活動しません。このため、アメリカの野球少年たちは、シーズンオフの期間にフットボール少年やホッケー少年に変身することもよくあります。
また、チームは年齢ごとに分かれていて、ほとんど全員が同級生というチームになります(登録時に認められれば年齢を1つ上下することは可能な場合もあります)
シーズンが始まる前にチームを編成し、シーズンごとにチームメンバーが入れ替わるのが一般的です。一度始めたらずっと続けなければならないという雰囲気もなく、初心者でも気軽にやりたいスポーツを始められるよさがあります。
始めるのは簡単。でも、奥が深いアメリカの野球

先述したとおり、アメリカの少年野球は初心者が入りやすいシステムと雰囲気があります。息子が8歳で初めてチームに入ったとき、練習よりも試合多めだしコーチは優しいし「アメリカの野球って楽しい!」となりました。
アメリカ野球デビューについては、こちらに書いています。
しかし、それはあくまでも「レクレーション」というカテゴリーの少年野球についてのものでした。年齢が上がるにつれ、そしてもっと上手になりたいと思うにつれ、アメリカの野球はディープになっていくことがわかり、どこまでやっていくかを考えるタイミングが我が家にやってきました。(これは日本でもそうなのかもしれません)
もっと本格的にアメリカで野球をやりたい場合は、こちらの情報も知っておくとよいと思います。
少年野球にはカテゴリーがある(レクレーション・スラム・トラベルなど)
ひとくちに少年野球チームといっても、いくつかのカテゴリーに分かれています。日本では軟球か硬球かで入るチームを選択すると聞いたことがありますが、アメリカでは「真剣度」がチーム選択の鍵になります。
以下がアメリカの少年野球のカテゴリーですが、下にいくほどガチです。
レクレーション:ハウスチームと呼ばれることもある。春・秋のシーズンごとにチーム編成される、誰でもウエルカムなチーム。地域所属のチーム。
スラム:パートタイム・トラベルと呼ばれることもある。基本的には春シーズンのみ試合がある。前年の夏頃にトライアウトを受けて合格すれば所属可能。周辺地域までプチ遠征あり。
トラベル:遠征チーム。真剣に野球をやりたい子向け。基本的には春シーズンのみ試合がある。前年夏頃にトライアウトを受けて合格すれば所属可能。冬もトレーニングあり。州を超えての遠征あり。
我が家の地域では上記の3カテゴリーがあり、真剣度が増すほど入るのも続けるのも難しくなります。もちろん、かかる費用も変わってきます。
上を目指すなら「スカウト→トライアウト」ルートもある
初めてアメリカで野球チームに入るなら、とりあえずレクレーションチームに入るとよいと思います。しかし、初心者歓迎のチームなので物足りなさを感じる子もいるようです。
その場合は、スラムやトラベルといったチームも検討するとよいでしょう。スラムやトラベルは基本的には年に1度のトライアウトを受けてパスしなければ入れませんが、レクレーションチームで活躍すると思いがけないところからスカウトが来ることもあります。
「うちのチームに入らないか?」「次シーズン入るチームは決めているのか?」「一度練習を見に来ないか?」
声を掛けてもらったからといって必ず入れるわけではないのですが、その後トライアウトをして合格すればスラムやトラベルといったチームに入れることもあります。
チーム選びには情報収集が大切
現在、トラベルチームに所属している我が息子。入ってみるまで、こんなにたくさんのチームがあるとは知りませんでした。対戦するチームを見てみると、主催している団体、ホームフィールド、監督・コーチ、保護者の空気、費用などなど、トラベルチームとはいっても千差万別です。数あるチームのなかから自分の子どもに合うチームを選ぶのは難しいと感じます。
公式ページなどで表に出ている情報はあまりないなかで、重要な情報源となるのが口コミです。チームメイトのきょうだいが他のチームに入っている、他のチームに友人がいるなど、地元の人はつながりを持っていることが多いので、チームの保護者の方々とおしゃべりしていると情報共有してもらえることがあります。
ただし、チーム選びの基準を自分で持つことも大切です。素敵なチームだと思っても、チームによっては平日でも州を跨ぐような遠征を組んでいる場合もあり、複数人の子どもをワンオペで育てている我が家では対応ができないことがあるからです。
アメリカで少年野球をやるなら、まずは地域のレクレーションチームへ登録しよう!
アメリカ生活を始めたばかりの子が野球をやりたいと思ったら、やはり地域のレクレーションチームへの登録が1番おすすめです。地域によって違うとは思いますが、春シーズンの登録は1月~3月頃、秋シーズンの登録は5月~7月頃におこなわれます。
日本でがっつり少年野球をやっていた子からするとレクレーションチームは物足りないかもしれませんが、英語ができなくても野球ができればヒーローになれます!そして、アメリカ生活も悪くないと思えるかもしれません。
野球のシーズンが始まると、親は送迎や試合の応援で大変です。4月~6月は1カ月平均25試合の送迎をこなしており、本当にぐったりでした。
それでも、やっぱり子どもの成長を見ていると野球をやってよかったと思います。日本との違いに戸惑うこともありますが、興味のある方はぜひ飛び込んでみてください。
