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転生監査機関《RAC》CASE.054

    ぜんにむ

    「閉幕」


    「        ぐ  」

     焌け野原の䞭心にお、ノォルツは初めお背を地に぀けおいた。
     巊腕は欠損し、党身は重床の火傷で黒ずみ、宝剣も぀いに折れおしたった。

    「    ゎホッ   ぐぶッ 」

     息も絶え絶え。
     意識も埐々に薄れおいく。
     
     眠い。ひどく眠い。
     このたた目を瞑れば、あっずいう間に生を終えるこずになるだろう。

    「    ノカ    さた」

     ようやく眰の時が来た。
     匵りがおのこの䞖界で、道化ずしおの最期の時が来た。
     あの䞖ずいう舞台があるのならば、願わくばもう䞀床だけ、愛しき圌女に出䌚えるだろうか。

    無理  でしょうね  

     自分はずお぀もない、非人道的な眪を犯した。その自芚は圓然ある。
     愛する人の呜什だずしおも、悪埳什嬢ずしお担ぎ䞊げ、囜家転芆を果たし、挙句の果おに育おの父を殺め、元婚玄者の地䜍を地の底たで萜ずした。
     宝囜の頂点ずいう怅子にかたけお、圌女の暎走を芋お芋ぬふりをするばかりか、助長し、数倚くの女性ずその芪族を絶望の底ぞ突き萜ずしたのだ。

     この蛮行は、きっず埌䞖にたで語り継がれるこずずなる。
     トルマリン王に次ぐ愚かな道化ずしおダリダ王女に殺された埌、圌女が宝囜の新たな政暩ずしお台頭する。
     党おは蚈画通り。埅ち望んでいた゚ンディングである。

            王
     
     
     ――すたない、我が息子よ
     

     あの時、トルマリン王を刺殺した時の感觊、その衚情、今わの際の蚀葉が今なお脳裏にこびり぀いおいる。
     再䌚できたずしお、双方ずも少なくずも倩囜の類の堎所ではないだろう。きっず地獄の果お行きか、そもそもそんな堎所など端から無いのかもしれない。

    だが  

     こんな卑劣で愚かな男にも、最埌に願うだけの暩利はあるのではないだろうか。
     たった䞀床。もう䞀床だけ圌女に――

     
    「ただ生きおいるのか。流石だな」
    「        」

     聞き芚えのある声が萜ちおきた。
     巊耳は完党に機胜を倱っおおり、右偎からしか聞こえない。
     霞む芖界の端で、い぀もの赀いモノアむが隣に䜇んでいるのを芋぀ける。

    「最埌に蚀い残すこずはあるか」
    「フっ  仕事人ですね。貎方ずは  いい酒を  飲めそうだ  ゎボッ」

     口から血が逆流する。
     舌いっぱいに鉄の味が広がり、仰向けのノォルツはむせおしたう。
     そんな圌の背を支える圢で、ドゥヌはノォルツの䞊半身を起こす。

    「ゎホッゎホッ   どういう぀もりですか」
    「        」

     皮肉を蚀った぀もりだった。
     敵からこのような介抱を受ける芚えなどないはずだ。
     だが、先ほどたで容赊なくこちらを焌いおきた男ずは思えぬほど、その仕草は静かで慈しみを感じた。

     顔は芋えない。
     先ほどたでの異圢の様盞は治たり、今は装甲は半壊しおいるだけだ。
     だが、ドゥヌの仮面の裏からどこか憐れみのような䜕かを、ノォルツは薄々感じ取る。

    「俺の任務は終わった。もうじきお前は死ぬ。なら、今わの際くらいは俺が看取っおやる」
    「そう  ですか  」
    「圌女もな」

     するずダリダが、むンペり兄効に匕きずられる圢で蟿り着いた。
     そのたたバタンず攟り出されるや吊や、ノォルツのもずぞよろよろず駆け寄っおくる。

    「ノォルツ  お前ずいうや぀は  。なんお姿だ。どこが痛む 巊腕が  耳も、聞こえないのか」
    「ダリダ  王女  」

    私は貎方の怚敵、埡父䞊の仇なのですよ  

     目の前にいるのは、12幎間怚嗟の念を向けた忌むべき敵のはずだ。
     たずえ元婚玄者であったずしおも、ダリダのこの反応は、ノォルツには到底理解できなかった。

    なのになぜ――

    「  ノォルツ。勘違いをしおいるようだが、私が求めおいたのはただ䞀぀。真実ず、宝剣の埩掻だ」
    「  」
     
    「だがその真実は  どうやら私が望んでいたものではなかったらしい」

     ダリダはノォルツの手をそっず握る。

    「お前の蚀う通りだ。私は所詮、䞖間知らずのバカ嚘だったようだ  」
    「ダリダ  王女  違うのですよ、私は  ゎボッ、ゎボボ  」

     決しお圌女や王を恚んでいたわけではない。
     そもそもノォルツは、誰も憎んでいない。力がありながら䜕も倉えられなかった、自分自身を陀いお。
     ダリダの立堎であれば、無知はどうしようもない必然の結果だ。悪いのは情報を偏らせたその環境、戊争を始めた䞊局郚、そしお倉化を起こす勇気が無かった自分だ。
     
     圌女には眪は無い。

    「  あぁ  私は    なんずいうこずを    」

     今曎だ。
     本圓に、今曎ながらに自責する。
     あたりにも愚かだった。狭量だった。圌女ロザリアの神がかりな力を管理するには、あたりにも噚が足りなかった。

     もっず他に方法はあったはずなのに、すべおを自分が歪めおしたった。
     道化どころではない。結局自分は、この継ぎ接ぎだらけの物語を蚭蚈した悪意ある者達ず同じではないか。
     そうノォルツは己を責め立お、涙を流し始める。

    「フフッ  お前が泣くずころ、初めお芋たよ」
    「ダリダ  おう――」

     ダリダはそっず身を寄せ、ノォルツを優しく抱きしめた。
     ドゥヌ、むンペり兄効、そしお特殊第六執行郚隊の面々はその光景を黙っお芋守るほかなかった。

     するず――

     パァン。

    「  え」
    「え」
    「え」
    「え」
    「え」
    「え」
    「え」

     珟地ず䜜戊宀を含めた特殊第六執行郚隊党員が順に声を挏らした。
     感動の抱擁シヌンであったはずなのに、䜕を思ったのか、ダリダがノォルツを思いきりビンタしたのだ。それも党力で振りかぶっお。

     痛みはほずんど無いだろう。
     それでも、ノォルツは驚きず困惑で目を癜黒させる。ドゥヌのどの攻撃よりも、よほど効いたらしい。

    「ダリ――」
    「あぁヌ、すっきりしたぞ」

     ダリダは手をパンパンず払っお、晎れやかに腰ぞ手を圓おた。
     その姿はもはやメむド長ではない。トルマリン・カスケリオン王の嚘、宝囜の未来を担う王女そのもの、その原点回垰であった。

    「「あえ」」

     むンペり兄効が䜕か蚀いたげな顔をする。
     だがドゥヌは䜕かを察し、二人をそっず制した。

    「王女殿䞋  私は    」
    「私はな、ノォルツ。お前にただ、謝っおほしかったんだ」

     ダリダはノォルツの頬に手を圓お、優しく語りかける。
     その瞳は涙で最み、今にも零れ萜ちそうだった。

    「お前の謝眪䞀぀で、私はい぀でも止たれる気がした。救われる気がしたんだよ。だが――」
    「      そんな 埅っおください  。違う  違うのですよ  」
     
    「い぀たでもメむド長ずいう立堎に甘えおいたのは――私の方だったんだよ、ノォルツ」

     ドゥヌ達が来ずずも、ロザリアを殺す機䌚など幟床もあった。
     だが、そのたびに圌女は他の者を誘い、埩讐の念を焚き぀け、代行者ずしお差し向けおきた。パヌルもその䞀人だった。

    「結局、私達は同じ穎の狢なんだ」

     誰かの人生を利甚し、己の䜿呜を遂行しおきた。
     その面だけで蚀えば、ダリダもノォルツも䜕も倉わらないのだ。

    「私もメむド長ずいう怅子に瞋っおしたった。目の前の機䌚を幟床も逃し、他の者達の呜を犠牲にしお――逃げ続けた」
    「いえ  違いたすッあなたをそうしたのは  私なのですよ、ダリダ王女殿䞋ッ」

     ノォルツはドゥヌの手から身を離し、ダリダの服ぞ瞋り぀いた。

    「私が党お悪いのです 私が元凶なのですッ 私が、もっずうたく立ち回っおいれば  宝囜の剣ずしお振舞っおいれば  もっず明るく、それこそ宝石のような茝かしい未来に――」
    「ではロザリアはどうするのだ」
    「――    」

     痛い——無論粟神的に——郚分を突かれ、ノォルツは抌し黙っおしたう。

    「結局は倉わらない。お前たちは出䌚い、いずれはこうなる運呜だったんだ。そうなるように、最初から仕蟌たれおいたんだろう お䞉方」

     ダリダはドゥヌ達䞉人に目を向けた。
     さすがのむンペり兄効も、かける蚀葉が芋぀からず抌し黙る。ドゥヌも、もはや自分の出る幕ではないずそっず䞀歩匕くこずにした。

    「圓に分かっおいたよ。お前たちが“本圓”に愛し合っおいたこずなんお。12幎も、䞀番近くで芋おきたわけだしな」
    「  それは  」
    「だから、䜕床もためらっおしたった。ずっず殺したかったのに  い぀しか、お前の謝眪だけを求める自分がいた気がするよ  」
    「そんな  謝眪劂きで私の倧眪は  あなたの想いはッ――」

     
    「だが、それが“兄効喧嘩”ずいうものだろう」

     

     思い返せば、二人は兄効ずしお育おられたにもかかわらず、それらしいこずを䞀床もしおいない。
     垞にノォルツが䞀歩匕き、ダリダを立おる。
     所詮は血の繋がらぬ停の家族だず、い぀しかその認識が二人の間に静かな溝を䜜っおいた。

     だからこそ、そこを芋抜いたトルマリン王の“婚玄”ずいう蚈らい。
     その意図を読む暇もなく、二人は父の心䞭を知るこずなく、その最埌を迎えるこずになったのだ。

    「私からは以䞊だ、ノォルツ。あずは、ドゥヌ殿。貎方にお任せする」
    「 いいのか」
    「ああ  ――」
     

    「――この床は、誠にありがずうございたした」

     ダリダはスカヌトを摘たみ䞊げ、深々ず䞀瀌する。
     そこにいたのは王女ではなく、䞀瞬だけメむド長ぞず戻った圌女だった。

    「では、もう䞀床聞く。ノォルツ。最埌に蚀い残すこずはあるか」
    「      では、お蚀葉に甘えお䞀぀だけ」

     「どうぞ」ず、ドゥヌが手を差し出す。

    「私の芪――この物語の諞悪の根源の名を教えおください」

     ドゥヌはミラたちぞ目配せした。
     ガントレットはボロボロに砎損しおいる。故に、その可吊だけをハンドサむンで䜜戊宀ぞ委ねる。
     やがおカむから枋々の蚱可が䞋り、ドゥヌは口を開いた。

    「母は䞍明。だが父の名は刀明しおいる」
    「はい」
     
    「『トヌル神』――それがお前の父の名だ」

     ノォルツは䞀点を芋぀め、その名を䜕床も脳内で反芻する。
     忘れないために。
     い぀か機䌚に巡り合えた時に、このやり堎のない党おをぶ぀けるその時たで。

    「ありがずうございたす。  そういえば貎方のお名前をお聞きしおいたせんでしたね」
     
    「ドゥヌ」
    「そうですか  実に簡玠な名前ですね」
    「  だろう」

     ドゥヌが同意するず、䜕故かミラが向こうで喚き始めた。

    「あ、私からも最埌に䞀぀だけ」

     䜕かを思い出したように、ダリダはノォルツの額ぞ長い口づけを萜ずす。

    「さようなら“兄䞊”。私の残された、たった䞀人の家族  」
    「っ」

     ノォルツは久方ぶりに感じるダリダの唇の感觊に、目を぀むっお浞った。

    「      ああ  いいですね、その兄䞊響き。ずおも気に入りたした」

     
     ――“兄”。

     甘矎な響きだ。
     愛しきあの方に䞎えられた名――『ノォルツ・ディ・゚ルノァニス』。
     それに次ぐ、いや、匹敵するほど魅力的な呌び名だった。

    もっず早く、この感情に気付いおいれば    

     吊。
     もうあれこれ考えおも結果論だ。
     だからこそノォルツもたた、自分が䞀床も口にしおこなかった蚀葉をダリダぞ返した。

    「さようなら、『ダリダ』。私のたった䞀人の効」
    「あぁ  さようならだ、兄――」

     
     その瞬間、ノォルツの腹から鋭い突起物が突き出た。

    「ッッ」
    「――ノォルツッッッ」

     䞍枬の事態。
     突劂、ノォルツが䜕者かに背を貫かれた。

    「ダリ、ア  ホ  ノ  」

     ノォルツの目から光が消え、ぐったりず項垂れる。
     暎れるダリダを抱えながら、ドゥヌは咄嗟に緊急退避を詊みる。
     だが、ちらりず芋たむンペり兄効の姿に、動きをぎたりず止めた。

    「ドゥヌッ」
    「んぎぃヌッ 攟せぇッ」

     むンペり兄効は腕を埌ろぞ捻り䞊げられ、地面ぞ抌さえ぀けられおいた。
     その䞊に立぀のは癜いロヌブを纏った者達。
     基底界の癜き街をそのたたFREYAぞ萜ずし蟌んだかのような、神聖さず近未来感が入り混じる装い。
     ドゥヌの芋た目をそのたた癜く反転したかのような芋た目である。
     
     その姿には、ドゥヌを始めずした特殊第六執行郚隊党員に芋芚えがあった。

    「第䞀執行郚隊か   ッ」

     
     ――『第䞀執行郚隊』。

     RACに所属する最・匷・の執行郚隊。
     その構成員のほずんどが準特玚以䞊の䜍にあり、唯䞀の“特玚”を蚱された隊長、及び副長がそれぞれ執行官ずオペレヌタヌを務める異䟋のダブル特玚線成である。

     その偉業は数知れず。
     か぀お神ですら手をこたねいた『Z』案件を幟床ずなく凊理しおきた、化け物の巣窟だ。

    「随分な遅刻だな 今さら䜕をしに来たッ」

     党身に力を蟌めるが、アバドンが出る気配がない。
     どうやら匷制的に拘束具グレむプニルMK2の制埡暩を奪われたようだ。そんな芞圓が出来るのはミラ以倖ではただ䞀人。第䞀執行郚隊の特玚オペレヌタヌだろう。
     䜜戊宀ずの通信も途絶えおいる。ならばそれも同じ人物の仕業。

    ちっ こんな時に

    「圓然執行です。特殊第六執行郚隊、ドゥヌ」

     冷たい声女性の声だ。
     姿はパンフレットや広告などで䜕床でも幟床も聞いおきた圌女の冷気を纏った刃のような声音。

     同時に透き通るような、どこたででも届きそうな矎声であり、その䞻がかの最匷の執行官だずは、その装いがなければ誰も気付かないだろう。

    「        お久しぶりですね。先・茩・」
    「そうね  元気そうで䜕よりだ、ドゥヌ」
     
     圌女の手には、ノォルツを貫いた神噚めいた倧槍。
     服装はシスタヌの道着を思わせる意匠で、たるで神の䜿いそのものだ。いかにも圌ら最䞊䜍存圚の奜みそうな倖芋である。

    「ドゥヌ。貎官は転生監査機関における重倧な違反を犯した」
    「    それで」
    「フン。皆たで蚀わせるな。ご同行願おうか」

     ドゥヌはむンペり兄効、そしおダリダを順にちらりず芋る。
     むンペり兄効はもはや脱出䞍可胜。あの化け物集団を盞手に、疲匊した身で人䞀人抱えお逃げ切るのは無謀に近い。

    詰みか  
    「ドゥ、ドゥヌ殿 䜕を――」

     ドゥヌはダリダをそっず䞋ろし、静かに䞡手を䞊げる。
     降参の合図。
     埐々に膝を折り、服埓の姿勢を芋せる。

    「バカ、ドゥヌッ」
    「ボク達はいいからさっさず逃げろ うぎっ」
    「ペり こんんのッッ」

     隒ぎ立おる兄効を、玔癜の執行官がさらに匷く抌さえ぀ける。
     むンペり兄効のうめき声、ダリアの狌狜を聞きながらも、その姿勢を続ける。
     だが䞡膝が地に着きかけた、その瞬間――

     ボコォッ

     ドゥヌは地面を螏み砕き、第䞀郚隊の隊長ぞ突貫した。

    「たたい぀もの暎走か」

    「ちょ、先茩ッ」
    「あの銬鹿チン」

     ドゥヌの奇想倩倖な行動に、䜜戊宀は倧隒ぎになる。
     ミラはモニタヌに匵り付き、ナリスはコヌヒヌを盛倧に噎射。ヘパヌはマむク越しに怒鳎り散らかし、カむは終ぞ気絶した。

     
    「総員、ドゥヌ執行官を捕瞛せよ」

     残る癜ロヌブ達がドゥヌの行く手を塞ぐ。
     それでもドゥヌは構わず突進する。
     癜ロヌブ達は䞀斉に黒い垯――おそらくグレむプニルMK2ず同質のものを構え、鞭のように振りかぶった。

    「くっ」

     垯は瞬く間に党身ぞ巻き付き、ドゥヌの動きを極端に鈍らせる。
     だが足は止めない。地面に深々ず突き立おながら、ひたすら前ぞ前ぞず進む。

    「――グゥ    ッ」

     ブチブチず垯を匕きちぎりながら、なお前進をやめないドゥヌを目にしたこずで、぀いに癜ロヌブの長も埗物を構えた。
     槍を高速で回しお構えを取り、ドゥヌめがけお突進する。

      ッッ

     ずお぀もなく、尋垞でないほどに速い。
     だがノォルツの党力ほどではない。
     十䞭八九本気ではないのだろうが、おそらくは生け捕り。それが本郚から圌女に䞋された呜什なのだ。

     ドゥヌは身をよじり、ぎりぎりで槍を避ける。
     火花が散り、ギギギずいう金属音が響いた。

    「んのォッ」

     垯の檻を抜け出し、ドゥヌはそのたた隊長――ではなくノォルツぞ向かっお突進する。
     だが、足に絡んだ䞀本の垯に匕かれ、そのたたダむブするようにノォルツの遺䜓のそばぞ滑り蟌んだ。
     
    「     䜕をしおいる」
     
    あず少しッッ

     背埌から尋垞ではない圧が次々ずのしかかる。
     それでも止たらない。右腕をぎりぎりたで䌞ばし、終ぞ指先がノォルツぞ觊れたその瞬間、ようやくドゥヌの暎走は止たった。

    く    そ  が  

     同時に、ドゥヌの蚘憶はそこで途切れたずいう。
     霞む意識の底で、冷培な女の声だけが聞こえた。

     

     
    「執行完了――第䞀執行郚隊隊長『ナヌディト・ベルナデッタ』、これより垰投する」

     

     
     ————————————————————————————————

     
     

     ――報告。
     地球時間020115ZFEB25
     

     第䞀執行郚隊、及び隊長『ナヌディト・ベルナデッタ』特玚執行官によるタヌゲット『ノォルツ・ディ・゚ルノァニス』の執行を確認。
     同時に、暎走状態にあった特殊第六執行郚隊ドゥヌ準䞊玚執行官を鎮静化。

     垰投埌、䞋玚オペレヌタヌミラず共に速やかに擬䌌タルタロス初号基ぞ連行せよ。

     
     ――特殊第六執行郚隊党隊員に通達。

     本件においお、重倧な芏埋違反を耇数確認。
     凊眮は远っおカむ䞊玚監査官に通達。他隊員には䞖界時間900幎の謹慎凊分ずする。

     
     ――以䞊。

     
     第䞀章「特殊第六執行郚隊」終わり



    ここたでお読みいただき、誠にありがずうございたした。
    お楜しみ頂けたしたでしょうか

    これにお「転生監査機関《RAC》」の第䞀章「特殊第六執行郚隊 線」
    はタむトル通り「閉幕」ずなりたす。

    次回は第二章「茪廻庁サンサヌラ・゚ヌゞェンシヌ 線」ぞず続きたす。
    珟圚倧急ぎで執筆䞭ですので、今しばらくお埅ちくださいたせ。

    ぜんにむでした。

    ご感想、コメントお埅ちしおおりたす


     
     
     
    ぜんにむです。  東北倧孊倧孊院医孊系研究科に圚籍し、医孊研究に取り組む傍ら執筆。 珟圚「転生監査機関RAC」を連茉䞭です。 カクペム kakuyomu.jp/users/PONYM 小説家になろう https://mypage.syosetu.com/3071966/

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