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【ショートショート】ばえー【エモすぎる謎ねぶた】

    ぽんかん(仮)

       ばえー

     その「謎ねぶた」は颯爽と現れた。
     何を表しているのかはともかく、大胆な図形の配置や色遣いが「エモい」と若者の間で話題沸騰。
     そんな状況に、男はゆっくり息をつく。まずいことになったと頭を抱える。
     あの謎ねぶたを作ろうとしていた当時、男はスランプに陥っていた。
     早く制作に取り掛からないと間に合わない。困った男はやけくそで、適当な謎ねぶたを作った。そしたらそれがエモいだのなんだのと話題沸騰。男は一躍時の人。
    「最近の若者はわからん」
     ねぶた職人に転職する若者まで出てくる始末。職人の一人が「ねぶたの未来は明るい」と言った。
     男は「そうかなぁ」と思った。

     しかし間もなくして。
    「あの時の若者、みんな辞めちゃった」
     職人が残念そうに語る。男はあの謎ねぶたブームの終焉に安堵した。が、だからといって全員辞めるとは思わなかった。
    「しかし、なんでまた全員辞めちゃったんだ?」
     職人は答えた。
    「今は七夕祭がエモさの最先端なんだとよ」



     毎週ショートショートnote
     お題「エモすぎる謎ねぶた」
     文字数409字

     
     
     
    物書き。オムニバス短編ファンタジー小説「ナナシノ魔物退治屋」など。 誤字脱字衍字の報告助かります、いつもありがとう。※フォロバは気まぐれ

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