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【掌編小説】再会 (テーマ:瞳 #風まかせ文芸部)

     前からこうだったっけ。それともアメリカから帰ってきてからかな。彼女は僕の目を見つめるようにして話す。面接のテキストには「目を見つめすぎて話したら気まずいからネクタイの結び目辺りを見ること」って書いてあったけれど、確かに気まずいよ、これは。

     入学式で知り合った時には既に、彼女は2年生の時の交換留学を目指していた。そして希望通りアメリカへ行き、この秋帰ってきた。久しぶりの再会なのに、瞳の奥を覗かれているようでしどろもどろの僕。完全に、生き生きとした表情で僕の瞳をロックオンしている彼女のペースだ。彼女の夢の邪魔をしないように隠してきたけど、もう既に彼女は僕の気持ちを知っているのかも知れない。そう思うと余計に話せなくなる。僕はただ間抜けな笑顔で相槌を打つばかりだ。彼女の襟元辺り、ネクタイの結び目がある辺りを見つめながら。

     
     
     
    一棚店主 2fish books / zine書き ❤️:尹東柱 / 茨木のり子 / ボブ・グリーン / 小山奏一朗 / 工藤祐次郎 / 旅 zine : 「笑い方を教えてください」「目覚めたら、羊でした」 思考:https://note.com/namio_educator

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