
【小説】「アイデアとは、心の中のテーブルに出される料理である」 あとがき
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
この小説は、僕がいつも大事にしている「アイデアで、より良い解決策へと導く」という考えを物語にしたものです。
僕自身が、「アイデアとは心の中のテーブルに出される料理である」という考えにワクワクして、一気に書いてしまいました。
登場人物の「中田」「祐子」「安川」には、モデルになった人たちがいます。この場をお借りして、感謝します。皆さんが提供してくれた楽しいエピソードが、この物語に花を添えてくれました。
さて、この小説で取り上げた10個の説を、改めて並べておきます。
【アイデアを出すためのヒント】
ヒントその1
アイデアとは、心の中のテーブルに運ばれてくる料理である。料理を頂くためには、まずは心の中のテーブルを片付けよう。
ヒント その2
邪魔のものが心の中のテーブルにあると、アイデアが出せない。
テーブルの上にある「感情を掻き乱すもの(気になって仕方ないもの)」「体調不良(持病、睡眠不足など)」を片付けよう。
ヒント その3
アイデアは、二者択一に見える選択の時に、第三の選択肢を作ってくれる。
決める前に少しだけ時間をとって、両方の良いところを取れる道がないか考えてみよう。
ヒント その4
アイデアは、空から不意に降ってくる卵のようなもので、予測できない。
いつ降ってきてもいいようにメモの準備をしておこう。
ヒント その5
質の良いインプットがアイデアの質を高める。
情報の刺激、感情の刺激、五感の刺激でシェフにいい仕事をしてもらおう。
ヒント その6
アイデアは、空気に触れると形になる。
役立つアイデアにするためにも、口に出して誰かに聞いてもらおう。
ヒント その7
アイデアとは、日常の「問い」に対する答えである。
どんな答えが欲しいのか、問いを明確にしよう。
ヒント その8
人間なので、いろんな感情がある。アイデアを出すための妨げになりそうな、取り除けない感情は、前向きな刺激に換えてしまおう。
ヒント その9
決断できない時は、アイデアを待つ時と同じ。
テーブルを片付けて、シェフに材料を与えよう。
ヒント その10
アイデアは、特別なものではなく、日々訪れるもの。アイデアがあるライフスタイルを作ろう。
あとがきに替えて、僕自身がどうやってアイデアと付き合っているかという話を、少しだけしたいと思います。
僕は普段、経営者として数多くの決断に向き合っています。そうした決断は、「効果か、それともコストか」というように、トレードオフがあるものが大半です。
例えば「すごくお金をかけて良いものにするか、それとも低いコストで最低限の効果にするか」といった決断を日々迫られています。
こうした決断にはもちろん正解はありません。正解がない決断を繰り返すことは、経営者として大変なことです。
しかし、ある時、アイデアが持つ「3番目の選択肢を示す」という効果に気づいて、経営者としての仕事が少しだけ楽になりました。
僕が意識しているのは、次のようなプロセスです。
まずは「AかBか」という問題点を明確に整理する。
その上で、「AもBも」という3番目の道が取れないか、立ち止まって少しだけ考えてみる。
すると、多くの場合、そんなに上手くはいかないわけですが、5回に1回ぐらいは「こんなにコストをかけなくても、同じ効果が得られるじゃないか」という考えが浮かんできます。
普通の選択である「AかBか」の中では、正解はなく、自社の置かれた環境の中でのベターがあるだけなのですが、もしも「AもBも」が可能ならば、それは明らかに正解です。
この小説を読んでくださった皆さんが、生活の中に「アイデアの力」というものを取り入れ、大概はAかBかのトレードオフになるところを、「どっちも取れないか」と少しだけ考えてみる。そんな習慣ができたら、世の中はもっと面白くなるんじゃないかなと思っています。
この小説は、僕にとって初めての小説だったので、読みにくい部分もあったかと思います。
作中には、「シェフの性別は男性だったのか女性だったのか」「祐子と安川はどういう関係だったのか」といった、ちょっとした仕掛けもしてみましたので、楽しんでいただければ嬉しいです。
最後に、この小説の英題も作ってみましたので、ここに記しておきます。
英題
" Table Within 〜 Ideas are dishes served on the inner table 〜 "
また小説を書くかは分かりませんが、どこかで皆様とお会いできれば嬉しいです。
皆様のinner tableに素敵な料理の数々が並ぶことを祈っております。
ニジイロクワガタ