
最も難解と言われるオーケストラ!?「墓の魚ユニバース」の[漁港と喪失の神学]
こんにちは。
「墓の魚(Tomb Fish Universe Orchestra)」の作曲家です。
最近、私達
「墓の魚」オーケストラを
「日本で最も難解なオーケストラだよ」
などと言う
ファンの方も出てきまして、
勿論、難解というのは
演奏ではなく、
作品のテーマの事だと思いますが(笑)
そういう何かの個性的な印象として
覚えてくれる事は
ありがたい事だなと感じました。

以前も言いましたが、
難解というのは、
[あくまで現代日本人にとって
馴染みのないラテンの国の哲学・・]
というだけの事なので、
最も難解と言われるオーケストラ
として(笑)
本日は、私達の作品のテーマである
キリスト教と、
南ヨーロッパや、ラテン諸国の
海洋生物の死の哲学
について
お話していこうかと思います。

そもそも、
なぜ魚なのか?
という話ですが、
我々の作品テーマの一つである
死(メメント・モリ)
と関係があります。
私達の人間社会というのは、
ある程度は、
衛生的に管理されているので、
我々が日常の中で
命の死骸(死体)を見る機会は
多くない訳です。
先進国は特にですが、
明るいLEDライトで
照らされた無菌室
的な
(見たくないものに
蓋をする潔癖的な)
所があります。
つまり、
社会の中で
死は隠蔽されている
と言っていいですね。

ところが、
そんな中でも、
海岸と、魚屋には、
剥き出しの死
が転がっています。
打ち上げられたフジツボ・・
釣り人に殺されたカワハギ・・
褐藻達の死に集る蠅・・
そこには聖書の時代の様な・・
荒野に打ち捨てられた
飾らない死
があるのです。

だから昔から、
[青ざめた死]
が陳列される魚屋や、
打ち上げられた魚は、
西洋圏では作品として使われ、
死や、
死を暗示する
我々の人生の虚しさが
魚によって描かれるのです
(象徴として)。
また、
キリストの
[ガリラヤ湖での漁師の逸話]から、
漁師達の貧困の苦しみや、
魚そのものが
シンボル[イクトゥス]
として書かれる事もあります。

まさに
港に捨てられた
異臭を放つ海洋生物の死骸は、
[船乗りという
墓守に守られた死者]
であり、
それは、
ラテンの骨([私の骨は震えおののき・・(聖書)])
であり、
歌(オペラ)と芸術の題材なのです。

そういったテーマを、
スペイン独特の
死をカラッと笑う感性と、
ポルトガル独特の
漁師と、亡命詩人の感性で、
ファドやオペラ
として仕上げたのが
私達「墓の魚」オーケストラの作品です。

日本で最も難解なオーケストラ
の[難解]とは、
キリスト教圏に根付く
ヴァニタス絵画などを発祥とする
虚栄の系譜と、
[栄光の神学]を追い求める
ラテン民族的な[喪失の神学]と、
上記の様な海の墓地により
説明する事が出来ます。

さて、この
[喪失の神学]については、
またの機会に記事にしますね。
[栄光の神学] →
キリストの起こした奇跡(神の栄光)を追求し、讃えていく神学
[十字架の神学] →
我々の暮らしに恩恵のある奇跡(現実の利益)ではなく、信仰とは、キリストが十字架に架けられ、人類の罪を赦し、地上から永遠に失われた、その御業こそを追求するものだ・・という神学
[喪失の神学] →
サウドジズモの精神により、あらゆる還らぬ喪失の中に神を求め、様々な残骸の中に肉質的なキリストを追い求め、嘆く神学

「墓の魚」オーケストラの
映画の様な配信コンサート・第一弾
スペインの魔女達、南米の迷信、
熱帯雨林の夢、独裁政権と社会主義など、
様々なテーマが入り乱れる音楽で奏でる幻想文学
「死んだ珪藻とマキシロポーダのミサ」
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