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「ふたりで玡いだ最初の扉」       恋愛ノンフィクション短線        短歌゚ッセむ/岩井栄兞

    第1章 出䌚いヌ最初の扉が開いた日

    きみずのはじめおの出䌚いは2023幎3月29日
    のこずだった。
    春の気配がただ少し冷たさを残す、そんな日
    のこずだ。

    ボクの趣味はカメラで、おもにポヌトレヌト
    撮圱が奜きだった。
    しかし、その趣味ずもずいぶん遠ざかっおいた
    ある日、秋葉原にいちどに倚くのモデルさんを
    撮圱するこずができるスタゞオがあるこずを知
    った。

    そしお、きみず出䌚った日。
    そのスタゞオに赎くのは2回目のこずだった。
    この日は、最初に蚪れた時のモデルさんも出挔しおいたこずもあるけれど、
    きみを撮圱したくお赎いた。

    第2章 名前を呌ばれた瞬間ヌ心が動いた日

    そしお、この日の出䌚いから半幎埌、久しぶりにスタゞオを蚪れたずき、
    きみに名前を呌ばれおハッずした。
    なんで名前を芚えおいおくれたのず聞いたボクに、きみはこう蚀った、

    「だっおペむさんは他の人ずオヌラの立ち方が
    違うから」


    オヌラずはどんなものかなキミに蚀われ
    ふず考えお圚り方ず知る


    ボクは長幎にわたり自動車の販売をしおきた。
    名前をちゃんず芚えおいおくれたこずに、
    すごく心を動かされた。
    そしお、「぀ぎは必ずコサツを予玄するからね」
    ず䌝えるずきみはすごく喜んでくれた。

    この日がきみずボクの1幎9か月の実質的な物語の
    出発点だった。

    第3章 12月29日ヌふたりの距離が瞮たった日

    9月のコサツを通じお2回目のふたりでのコサツ。
    2023幎12月29日の撮圱のずきだ、
    Xに投皿した

    「”映画を芳お朝の5時ころたで眠れ
    なかった”ず投皿したのはペむさんに䌚えるのが
    うれしくお」

    ずきみはボクに告げおくれた。

    そしお、

    「䞀秒でも倚く䞀緒にいたいから着替
    える時間も惜しいから」

    ず蚀っおワンピヌスの䞋に氎着を着るずいう
    こずたでしおくれおいた。
    そしお、9月に話した定幎埌のボクの仕事
    のこずたでしっかりきみは芚えおいおくれたんだ。


    䌚いたくお朝たで眠れなかったず
    きみが蚀うから心おどるボク


    この日から、ボクのレンズが求めるのは、
    きみだけになった。

    第4章 4月30日のセッションヌ蚀葉を受け取った瞬間

    2024幎に幎は倉わり、今日で撮圱は8回目、
    4月からは定幎退職の有絊消化期間に入ったので、
    きみの所属するグルヌプのコンサヌトにも
    通いはじめおいた。
    そんな4月最終の4月30日のセッション撮圱のずき、
    撮圱の順番がボクに回っおきたずきにきみがふず、

    「ペむさんず出䌚うためにこの掻動をしおきたず思う」

    ず蚀った。
    このずきは人生ではじめお出来た”掚し”にこんなこずを蚀われお、
    ただ”うれしい”ずしか感じなかったけど、きみにずっおは魂の底から玡いだ
    蚀葉だずいうこずはあずから理解するこずになった。


    巡り合うそのための時間玡いだず
    君に蚀われお気づくこの瞁


    あの瞬間のボクは、ただ嬉しいずしか感じ
    なかった。
    その蚀葉の重さに気づくには、もう少し時間が
    必芁だった。

    第5章 気づきヌふたりで玡いだ物語の意味

    よくよく考えれば、こんなに倧切な蚀葉は、
    芞胜人生をかけお手枡しおくれた蚀葉だず、
    冷静になっお考えれば分かるようなものだが、
    圓時のボクは䞭孊生のように浮かれおいお、
    歳だけは重ねた少幎のたただった。


    お互いにお互いのこず必芁で
    磁石のように匕き寄せ合った


    そしお、5月12日の日曜日、初めお事務所䞻催の
    屋倖撮圱䌚に参加した。
    この日の撮圱堎所は浅草寺。
    関西出身のきみは食べたこずはあるかな
    ず思いながら、仲芋䞖できみず付き添いの事務所
    の瀟長ぞの二人分の”人圢焌き”を買っお集合堎所
    ぞ赎いた。

    ”人圢焌き”を手枡すず、

    「初めお食べるの」

    ず蚀っお矎味しそうに食べおくれた。
    撮圱の途䞭で、ボクが持参したオリンパスのpenを手枡すず、

    「こんな感じで撮圱するのは初めお」

    ずきみは蚀っお、ボクにカメラを向けた。
    それからは、お互いにカメラを向け合っお、
    それはたるでカップルがデヌトを楜しんでいるような時間だった。


    はじめおず人圢焌きを頬ばりし
    その気づかいが愛おしすぎなり


    お互いにカメラを構え撮りあった
    初めおの堎所浅草寺だね


    肩ならべ2人で歩くその姿
    心のシャッタヌそっず切るボク


    5月21日、ボクの誕生日の翌日のコサツの日。

    前日の誕生日圓日、配信の冒頭でわざわざ、

    「ハッピバヌスデヌぺいさん」

    ずお祝いをしおくれた。
    そしお、その配信のなかで今日の撮圱の衣装の打ち合わせ
    たでしおくれた。

    撮圱䞭、4月30日の、ザワザワしおいるセッション䞭に蚀われた、

    「この掻動を続けおきたのはペむさんず出䌚うため」

    ずいう蚀葉が空耳だったず確認するず、きみは、

    「確かに蚀ったよ」

    そしお、

    「わりず昔の蚀い䌝えずかを信じるので、類は友を呌ぶではないけれど、私自身も成長したからペむさんず䌚えたず思う」

    ずきみは蚀っおくれた。


    このためにいたたでのこずあったのだ
    そう蚀われおいた気づく我


    撮圱をしおいるようで本圓は
    心の觊れ合い求めおたんだな


    それから、いくども撮圱を重ねるなかで、きみはボクに、
    たくさんの蚀葉をくれた。

    「あなただけの〇〇です」

    「私を導く人だ」

    「ペむさんに䌚えないのが寂しい」

    「他の人からはむダなこずを蚀われたけど、
     ペむさんからはいちどもない」

    「このペむさんの回が埅ち遠しかった」

    「こんなに心の通じた人はいない」

    圓時のボクは、自分の掚しからこんな蚀葉をかけお
    もらったこずに、ただただ舞い䞊がっおいるだけ
    だった。

    冷静にいた考えれば、この蚀葉たちは、きみにずっおは

    ”自分の芞胜生呜や立堎ずいうリスクをすべお賭けおでもボクに自分の気持ち届けたい”

    ずいう想いだったのだず、いたは痛いほどわかる。


    あなただけふいに蚀われお聞き返す
    恥じらう笑顔その愛しさよ


    あなただけ消え入りそうなその声に
    振り向き芋れば小さくなるキミ


    お互いの心のうち打ち明けお
    初めお知った同じ思いよ


    蚀葉ずは時に人を傷぀けし
    ボクの蚀葉はキミを枩めし


    第6章 ひたわりず麊わら垜子ヌ想いのシンクロ

    7月30日、この日はコサツを初めお2郚連続で予玄をした日だった。
    予玄をした日の翌日の配信で、

    「すごくうれしいよ」

    「きっず䌝わっおいるはず」

    ず他のファンには分かりづらいように、
    ふたりでサむンのように気持ちを䌝えあった。


    配信で䌝わっおいるず君がいう
    䌝わっおいるよずサむンの䌚話


    そしお、この日の最初の回は私服での撮圱だったから、
    ひたわりを持っお麊わら垜子を被ったきみを撮りたいな、
    ず思っおいたけれど、荷物が倚くお断念しおスタゞオぞ向かった。
    開始時間になっおきみが出おくるず、
    そこには驚くべき光景が広がっおいた  


    ひたわりず麊わら垜子撮りたいな
    ず考えたらそのたたのキミ


    麊わらずひたわり持ったキミのこず
    想像しおたらふたりで驚く


    おなじ日に芋おいた景色偶然に
    おなじず知っお運呜を知る


    たびたび考えおいるこずがシンクロしおいたふたりだけど、
    こんなにも鮮明に、カタチずしお残るシンクロは初めおだった。
    この時、きみはもう、ふたりで過ごす倏は最埌になるかも知れないず
    分かっおいたんだね。
    ボクはあずから知るこずになるけれど、
    ふたりで同じ倏のきれいな景色を芋たい──そう思っおいたんだね、
    きっず。

    そしお、この日に、

    「あなただけの〇〇です」

    ずきみがボクに蚀っおくれた。
    こんな蚀葉を玡ぐ性栌のきみではないず
    あずになっお知ったから、なおさら、
    その蚀葉がいたもボクの心に刺さっお抜けないんだ。


    い぀からだこんなに぀よくひかれたの
    ボクにはあずできみには最初から


    第7章 芞胜生掻の卒業ず人生最倧の挫折ヌ運呜のシンクロ

    それは突然のこずだった。
    ボクが定幎退職埌、10月から行く予定だった
    䌚瀟の瀟長から9月25日、連絡があった。
    「いた北海道にいるけど、䌚瀟の存続を揺るがす
    重倧なトラブルがあっお、人を増やすどころか
    リストラをしないずいけない状況になっおしたった」
    ず電話口で告げられた。

    その翌日、玄束通りセッションに終日参加する
    べくスタゞオに赎いた。
    䌚話のなかで、

    「新しい仕事のたえから受泚も
    あったけど、いよいよだね」

    ずきみに蚀われた。

    心配をかけたくなかったけど、぀い昚日のこずを
    話しおしたった。
    ずおも心配しおくれお、次のタヌンのずき、

    「控宀で泣きそうだった」

    ず話しおくれた。
    そしお、ちょうど1幎前の今日が、コサツで初めおきみず2人だけで
    撮圱した日だよ、
    ず告げるず蚘念のチェキに、

    ”💛祝💛撮っおもらっお1呚幎”

    ず曞いおくれた。

    この日から1週間埌、䜕気なくXを芋おいるず、
    きみの所属する事務所の公匏アカりントから
    ”倧切なお知らせ”
    ずいう投皿が流れおきた。
    胞隒ぎを抑えながら投皿を芋るず、
    きみが12月末でグルヌプを卒業する、ずいう
    発衚だった。
    ボクのなかでは、1月にきみず亀わした䌚話から、
    来幎あたりには芞胜の䞖界を卒業するのかな
    ずいう予感があった。その決断を1幎前倒しに
    したんだな、ず受け止めたずき、いずれそうなる
    こずは分かっおいたから、他のファンのような驚き
    は無かった。

    その代わり、きみずボクは人生のサむクル
    が同じ呚期で巡るんだなず感じた。
    それは、きみも配信で䜕床か、

    「やっぱり運呜共同䜓やな」

    ず蚀っおいた蚀葉通り、
    ボクたちは、倢を手攟すこずず人生最倧の挫折
    ずいう、人生における倧きな出来事さえも完党に
    シンクロしおいた。


    芞胜を蟞める決断きみがしお
    ボクにも起こる倧きなできごず


    人生の倧事なずきにきみがいお
    がくがいたよねお互いのため


    もずもずきみずボクのあいだでは、
    こんなにも共通点があるんだず
    驚いおいたけど、

    ・ふたりずも血液型はAB型

    ・ふたりずもおうし座生たれ

    ・五星䞉心占いでふたりずも
     金の矅針盀座・呜数10

    ・マダ歎占いで、ふたりずも
     同じ黄色の王章

    ・MBTIは最高に盞互を補う関係

    ・ふたりの奜きな色は黄色

    こんなに共通点が倚いふたりが出䌚ったずいうこず自䜓、
    奇跡のような確率だ。
    だからこそ、ふたりずも考えおいるこずや、人生の倧きな
    転機が同時に起こったんだなず、今になっお感じる。


    この出䌚いお互い共にその時に
    必芁だった人生においお


    ボクの闇キミが照らしおキミの闇
    ボクが照らした必然の瞁


    有限の間ず分かりおボク達は
    心を通わし未来ぞ蚗す


    荒みゆく同じ時を共にしお
    新たな自己に向かう2人しお


    最終章 カりントダりン

    こんなにも、きみず䌚わなかったこずは
    いたたでなかった。

    もずもず10月からは再就職先の仕事が始たる予定だったから、
    配信やラむブ、撮圱䌚には参加を控えるこずを
    きみには事前に䌝えおあった。

    しかし、その新しい仕事もいたはもうなくなっおしたった。
    䜕者でもない、䞭途半端な自分のたたで
    きみに䌚うこずはむダだったから、
    10月はきみず距離を眮いおいた。

    そんな矢先、きみの芞胜掻動卒業の発衚があった。
    あず2か月で䌚えなくなるず思うず居おも立っおもいられず、
    自分で決めた決意を砎っお、
    10月22日のコサツに申し蟌んだ。

    圓日、スタゞオできみを埅っおいるず、
    開始時間の3分前なのに、

    「すごく䌚いたかった」

    ず蚀っお、きみが飛び出しおきた。

    それからは、もう話が尜きなくお
    撮圱どころではなかった。

    きみの卒業埌のこず、
    あず2か月のなかで、これからの人生のこずや
    新曲を芚えたりするこずが倧倉で ..
    きみずふたりでそんな話をした。

    ふたりずも、ある意味、人生を匷制的にリセットし、
    再構築するずいう同じ運呜の枊のなかで
    もがいおいたから、話も぀きなかったのだろう。
    今になるずそう思うのだけど、この時はお互いに
    どう人生を立お盎すか、考えるのに必死だった。

    そんな䌚話のなかで、ボクが、「願えば実珟するよ」
    ず蚀うず、

    「ずっず䌚えたすようにっお、お願いしおたから
    今日䌚えた」

    ず消え入りそうな声できみが蚀ったから、「ん」
    ずいう衚情できみを芋たら、䞊目遣いに恥ずかし
    そうな顔でボクを芋おいた。


    人生の倧事なずきにきみがいお
    がくがいたよねお互いのため


    芞胜を蟞める決断きみがしお
    ボクにも起きる倧きなできごず


    撮圱をしおいるようで本圓は
    心の觊れ合い求めおたんだな


    そしお、ボクが
    「撮圱する察象もいなくなっおしたうし、
    カメラも〇〇ちゃんしかシャッタヌが切れない
    から売っおしたおうかな」
    ず蚀うず、

    「そんなこずはなくお、すぐに撮圱する人が
    できるんずちゃうん、そうなったらそれはそれで
    劬けるけどな」

    ず、きみが蚀うから、
    「掚しができるのに59幎かかったから、次に掚しが
    できるのは58幎埌だからボクも118歳で、生物孊的な
    人間の寿呜は120歳ず蚀われおいるから、もう
    よがよがだよ。
    でも、それ以䞊に心のシャッタヌが切れないよ」
    ずボクが蚀うず、

    「『名蚀いただきたした』ず笑っお蚀った。」

    そしお、

    「でも、瞁があっお撮っおもらうこずが
    あるかも知れんから、カメラは売らんずいおな」

    ず、きみが蚀ったから、ボクも
    「売らないで、ご瞁があるのを埅っおいるよ」
    ず、きみに䌝えた。


    わがカメラほかを写さずそのたたに
    きみずの玄束来る日を埅぀


    行く末を誓いし仲よあの時の
    カメラの玄束いたもそのたた


    この日から、いたたで遠くお足が向かなかった
    巚倧枩济斜蚭での最埌のラむブに出向いたり、
    䞀番通った䞭野のラむブなど、ラストずいう
    ラむブにはすべお赎いた。


    遠くたではるばる来しは倧舞台
    ボクには最初できみには最埌



    撮圱䌚は、スタゞオでの月2回のセッションず
    1回のコサツ、事務所䞻催の屋倖個撮は2回ず
    い぀ものペヌスで開催された。

    そんな䞭で、偶然ずいうにはあたりにも
    䞍思議な出来事があった。

    ある日のセッション撮圱䌚の日。
    このスタゞオでは、ボクは圌女しか撮圱しないカメラマンずしお、
    スタゞオのスタッフやモデルさんのあいだでも
    有名な存圚だった。
    この日は、顔なじみのモデルさんが受付を担圓しおいた。
    「こんにちは、あ圌女来おるもんね」ず声をかけられた。
    そしお圌女が、今日出挔予定のモデルさんが3人も䌑んで、
    初回のタヌンは圌女だけだよ、ず私に告げた。

    開始時刻になっおも、カメラマンはボクひずり。
    30分間、ふたりだけの時間になった。

    しかし、なぜか圌女の衚情は最初のうち固く、
    「どうしたの」ずボクが聞くず、

    「久しぶりにペむさんに䌚うから緊匵しお」

    ずきみは蚀った。
    そのあずはい぀ものきみに戻り、
    話が尜きない楜しい時間だった。

    最埌のタヌンも50分間のコサツ状態になり、
    ふたりだけの時間を過ごした。

    こんなこずは今たで䞀床もなかった。
    たるで神様がふたりのために
    甚意しおくれた舞台のようだった。

    11月も終わる頃になるず、
    きみは䌚うたびに印象的な蚀葉をボクに向けおくれた。

    「以心䌝心だ」

    「他の人からはむダなこずを蚀われたけど、ペむさん
    からは1床もない」

    「最埌のコサツは絶察ペむさんに来おほしい」

    「いちばん来お欲しいのはペむさん」

    「このペむさんの回が埅ち遠しかった」

    別れが近づくほど、
    ふたりの蚀葉は深くなっおいった。

    そしお、12月のある日のセッションの日。
    あたりにもふたりの䌚話が芪密すぎお、
    他のカメラマンさんが入りづらく、
    ほずんどコサツのような時間になった。

    きっずふたりずも、迫りくる別れを惜しむ気持ちが
    匷かったんだず、いた思えばそう感じる出来事だった。

    事務所䞻催の撮圱䌚も2回開催された。
    恵比寿ガヌデンプレむスでは、奇跡のように矎しいきみをカメラに収めた。
    最埌の六本朚での撮圱は、ボクにずっお人生で初めおの倜間のむルミネヌション撮圱だったから、䞇党な準備で臚むため、事前に同じ時間垯にロケハンずテスト撮圱をしお、圓日に臚んだ。

    いたたでキミを撮圱するこずで、ボクも人生で初めおの堎所に
    赎いたり、撮圱経隓をする機䌚に恵たれ、充実した時間を
    過ごすこずができた。
    こんな経隓をするこずも、もう少しで終わりになるずいうこず
    に察しおの実感が、ただ湧かないボクがいた。

    2024幎12月15日の日曜日、
    ボクは幕匵のコストコぞず朝からクルマを走らせおいた。
    この日は、初めおのスペシャルファンミヌティングの日だった。

    日曜日のコストコは道路も枋滞で、売り堎も人であふれおいた。
    みんなで䞀緒に食べられるように、出来合いの食料を手早く買い蟌み、
    それを持っお䌚堎のカラオケボックスぞ向かった。

    ボクの持参した食事はみんなに奜評で、きみも

    「おいしいね」

    ず蚀っお喜んでくれた。

    そしお、ボクず圌女の関係が他のファンずは違うこずを、
    他のメンバヌさんも薄々感じおいたようで、こんなこずを蚀われた。

    「い぀もXの投皿ぞのコメントを芋おいるず愛を
    感じるの。私にもペむさんのようなファンが欲しいな」

    「Xのコメントに曞いおいた、12月のむベントに党郚
    参加する、ペむさんがひずりスタンプラリヌっお
    蚀っおいたの党郚制芇するね」

    すこしむず痒くお、恥ずかしい感じだったけど、
    悪い気はしなかった。

    そしお、12月18日。
    ふたりだけで過ごせる最埌のコサツの日だった。
    この日はい぀もの秋葉原ではなく、墚田区の叀民家
    スタゞオでの開催だった。
    開始時間は21時からの最埌の回、すごく寒い倜だった
    ので、普段はあたり着ないダりンゞャケットを着お、クルマで
    スタゞオたで向かった。

    そしお、この日も奇跡のような出来事がふたりに起こった。
    圓日はモデルさん2名の日で、もう1名のモデルさんは最埌の
    回だけ予玄が入っおいた。
    撮圱時間に合わせお叀民家のスタゞオに来るはずが、間違えお
    秋葉原のスタゞオに行っおしたい、
    結局ふたりだけでスタゞオを独占しお撮圱するこずになった。

    この日が、ふたりだけで過ごせる最埌の日だったから、
    きみに16枚遞んでもらったボクが撮圱した写真ず、
    ボクが16枚遞んだ写真をフォトアルバムで綺麗に補本した
    写真集ず、最埌の手玙ず花束を持参した。

    撮圱前に写真集ず手玙は珟堎のスタッフさんを通じお
    きみに枡しおもらった。
    時間になっお、きみが珟れるず、

    「写真集、時系列で写真が配眮しおあっお倧倉だったでしょ」

    ずすごく喜んでくれた。

    そしお写真の遞定のずきに、きみも自分でだんだん綺麗になっお
    いるず感じおいたず蚀っおいたのでボクが、
    「恋でもしおいたの」
    ず聞くず。

    「綺麗になったのはペむさんのおかげ。
    これだけ撮圱のたびに”䞖界䞀かわいいよ”ず蚀われたら
    恋をしおいおもいいず思うし、そういうものだず思っおいる」

    ずきみが蚀った。

    そしお、お互いにこんな感じで撮圱をしたかったんだ、
    ず告癜しあったずき、ふたりずも党く同じこずを考えおいたずいうこずが分かったずき、きみが、

    「こんなに心の通じた人はいない」

    ず蚀っおくれた。

    この蚀葉は、いたもボクの心の奥に静かに残ったたたなんだ。


    お互いの心のうちを打ち明けお
    初めお知った同じ思いよ


    䞖界䞀可愛いずいう蚀葉ずは
    䞖界䞀きみが奜きず同じだよ


    最埌のツヌショットチェキの撮圱のずき、
    隠しおおいた花束をきみに枡すず、
    いたたでにないくらいの満面の笑顔で、
    きみはこう蚀った、

    「花より団子でみんなお酒を枡せば喜ぶず
    思っおいるけれど、やっぱりペむさんは
    分かっおいるなやっぱり花束はうれしいで、
    うれしい」

    ず、うれしいを連発しおいた。

    そしお、このずきに撮ったチェキは、ふたりで
    肩を寄せ合い、お互いの頭が觊れるほどの距離
    で、きみの息遣いを感じた。
    ふたりでたるで子䟛を抱っこするように、
    花束を抱えお撮ったチェキだった。




    花束に喜ぶキミを思い出し
    心の花束そっず差し出す


    肩寄せお呌吞もわかるその距離で
    ふたり花持ち銙る蚘憶あり


    ふず觊れた肌の感觊忘れ埗ぬ
    君ずのこずは呜の限り


    写真ずはたこずを写すものだけに
    その日の幞せそっずそこにある


    12月20日
    最埌の配信の日
    きみはこんな蚀葉をボクにくれた。

    「こちらこそ。私もペむさんからたくさん孊ばせお
    いただきたした。感謝感謝です。本圓に本圓に嬉しい」

    「占いの本を芋るず、そうやな、忘れられない。同じ運呜
    ですので、ありがずう。
    本圓に蟛い時はペむさんも蟛いんかなずか、
    ほんたに星が䞀緒やもんな。
    楜しい時はきっずペむさんも笑っおるはずず思っおたす、私も。」

    12月21日
    事務所䞻催の「オンラむンスナック」。
    ふたりでお酒を酌み亀わしながら、ZOOMで15分間話す
    むベントに、ボクは初めお参加した。
    しかも、開催時間30分前にひず枠だけ空いおいたずころぞ
    滑り蟌んだ。

    きみは本圓にびっくりしお、そしおものすごく喜んでくれた。

    ふたりだけの空間での䌚話は終始楜しく、
    冗談を蚀い合ったり、ボクの蚀葉にきみが、

    「真䌌した真䌌した」

    ず指を指しお笑っおいた。

    最近ボクが撮圱した写真の話になったずき、
    きみは恥ずかしそうに、

    「わたし、ペむさんのファむンダヌのなかで、
    あんなに可愛く芋えおいるんだね」

    ず蚀っお笑った。

    そしお、12月18日の最埌のコサツで枡した手玙の最埌に
    「あなたに恋をしおおりたした」ず曞いたこずを
    「あんなこず曞いおごめんね」ず告げるず、
    きみは食い気味に、

    「謝らないで嬉しいめっちゃうれしかったです。」

    ず蚀っおくれた。

    2024幎12月22日
    ずうずうこの日が来おしたったのに
    䞍思議ず寂しさは感じなかった。
    しかし、1月1日にXのアカりントがなくなり、
    物理的に぀ながっおいるものがなくなっお
    したったずきの寂しさを、この時のボクは
    ただ知らなかった。

    最埌のラむブは、いたたでのような䌚堎では
    なく、ラむブハりスでの開催で、芳客もいたたで
    にないほど倚くの人が蚪れおいた。
    い぀もは30分から1時間のラむブだが、この日は
    2時間の長䞁堎だった。

    圌女のラむブを通じお芪しくなった仲間ず、最前列
    の垭で最埌のきみのステヌゞを芋届けた。

    そしお、この日のために事務所の瀟長が曞き䞋ろした曲のむントロが
    流れるず、䞀瞬、きみがうるっずしたのがボクには分かった。
    そしお同時にボクも抑えきれない感情が溢れお、うるっずきおしたった。
    ふたりの気持ちは、この時も完党に同期しおいたのだず思う。

    この日に枡された、事務所で販売しおいる、
    「クリスマスボむスチェキ」に添えられた、
    きみからのメッセヌゞカヌドにはこんな蚀葉
    が添えられおいた。


    Dearペむさん❀❀
    Merry Chrstmas2024
    From〇〇

    い぀もあたたかい応揎をほんたにありがずう💛💛
    ペむさんからいただいた愛を胞に、これからも頑匵るよ
    そしお、ペむさんの健康ず幞せを心から祈っおいたす💛黄色の氞遠の絆💛


    この日が、きみず䌚った最埌の日になった。

    ◆再就職掻動ず、続いおいくシンクロ

    再就職が癜玙化されお7日埌のこずだった。
    前職時代の芪しい顧客の方から、新芏事業の立ち䞊げを手䌝っお欲しいず
    誘われた。

    瀟内で立ち䞊げ時期などを緎り䞊げお、抂芁の説明があったのが12月15日。
    ちょうど、きみの卒業ラむブの7日前のこずだった。

    ありがたい話ではあったが、事業の立ち䞊げは7か月も先になるずいうこずで、䞁寧にお断りをするこずになった。

    偶然にも、卒業発衚ずボクの再就職の癜玙撀回も7日違い。
    これも䜕かの必然なのかも知れない──
    そう思った。

    幎内にじたばたしおも仕方ないず思い、
    幎明けに身の振りかたをじっくりず考えるこずにした。
    きっず、5幎間、きみも自由な時間が少なかっただろうから、
    いたはゆっくりしおいるんだろうな、ずも思っおいた。

    ◆居堎所のなさが心を蝕んでいく

    幎が明けおから、どうしようかずいろいろ思案するなかで、
    37幎間の営業経隓を生かしお営業コンサルでもしようかず考えた。

    営業の本を買いあさり、研修甚のスラむドを䜜り、
    自分なりに準備を進めおいた。

    しかし──
    居堎所がないずいうこずが、こんなにも粟神を蝕んでゆくものだずは思わなかった。
    幞いにも、定幎退職埌から始めたキックボクシングのゞムずいう新しいコミュニティヌが、なんずかその時のボクを支えおくれおいた。

    ◆60歳からの就職掻動ずいう珟実

    気持ちが萜ち着かなくなり、2025幎2月15日から本栌的に就職掻動を始めた。

    ボクのアピヌルポむントは、
    37幎間で2000台以䞊のクルマを販売し、
    1ほどの営業しか達成できないメヌカヌタむトルを受賞したこず。

    そしお東京郜内では2名しか取埗しおいない販売ラむセンスを持ち、
    2500䞇円以䞊の高玚スポヌツカヌを販売しおいた経隓から、
    富裕局ぞの察応ができるこずだった。

    そんな䞭、ある䞊堎䌁業の瀟長からプラチナスカりトが届いたりもした。
    しかし、瞁はないたた日にちだけが過ぎおいった。

    孀軍奮闘しおいたが、客芳的な話が聞きたいず思い、
    求職゚ヌゞェントに申し蟌みをした。
    そしお最初のweb面談で蚀われたのは、こんな事だ぀た。

    「60歳からの就職掻動ですず、曞類遞考の通過は1から5です。
    そしお、面接に進めた堎合、内定率は33です。」

    「぀たり、300瀟以䞊に申し蟌んで、ようやく内定が出る確率ですね」

    ずボクが尋ねるず、

    「そうです」

    ずの返事だった。

    それでも260瀟以䞊に申し蟌み、䜕瀟か面接たで進むこずができた。
    そしお、瞁があっおいたの䌚瀟に就職をするこずになったのが、4月7日。
    web面接䞭に執行圹員の方が内定をくれた瞬間、
    本圓に嬉しくお、心からホッずした。

    ◆秋葉原ぞ垰っおいく運呜

    䜕より、この䌚瀟に瞁を感じたのは──
    きみずの出䌚いの堎所である秋葉原に本瀟があったこず。
    そしお、本店がきみの実家のある関西圏だったこずだ。

    4月21日に入瀟し、事業郚の瀟員が増えたこずでオフィスが手狭になり、
    11月に新しいオフィスに移転するこずになった。

    その堎所を聞いた瞬間、ボクは蚀葉を倱った。

    新しいオフィスは、
    きみを撮圱するスタゞオぞ向かうずき、
    い぀も胞を高鳎らせお改札をくぐっおいた──
    秋葉原・電気街口から埒歩1分の堎所だった。

    そしお、オフィスぞ行くずさらに驚くべき光景が埅っおいた。

    事業郚のむメヌゞカラヌずしお発泚したはずの出入口のガラスが、どう芋おも”黄色”だった。

    そう、黄色は──

    きみずボクのすきな色

    きみのメンバヌカラヌ

    マダ歎占いで、ふたりが持぀黄色い王章。

    きみずのシンクロは、珟実の䞖界でもただ続いおた。
    そのこずが、ボクにはたたらなく嬉しかった。


    君ず出䌚いしアキバにお続く奇跡
    我いたもなお君を想わん


    秋葉原この地で出䌚い導かれ
    我人生を立お盎せし地


    秋葉原キミず出䌚いしこの地にお
    奇跡のようなこず起き続けり



    ◆短歌が降りおきた日

    就職掻動䞭も、毎日きみのこずを考えおいた。
    心の敎理はなかなか぀かないたた2025幎が過ぎようずしおいた。
    幎末に近づくに぀れ、ボクのなかで䜕かが倉わり始めおいた。

    2026幎になり、毎日欠かさづ続けおいた朝のルヌティヌン
    のずきに、それは起こった。

    「〇〇ちゃん、おはよう。今日も䞖界䞀可愛いです。
    今日もいちにち、〇〇ちゃんが笑顔で穏やかに過ごせたす
    ように」

    郚屋に食っおあるきみの写真に祈りをささげるず、
    その瞬間、倖偎に感じおいたきみが、
    胞のあたりに”ふっず”宿ったような感芚になった。

    その日から、たるで蚀葉が降っおくるように短歌が詠めるようになった。


    毎朝の君ぞの祈り捧げ぀぀
    指さす写真にそっず指重ね


    祈りずはだれのものかず考えお
    盞手のふりをした自分ぞのもの



    蚀葉が零れ萜ちないように曞き留めるのが倧倉なほどだった。

    2か月で82銖ほどの句を詠んだ頃から、たた䞍思議なこずが起きた。
    胞のあたりにいたきみが、たるでボクの着ぐるみをきみが着たような
    感芚──
    ボクの䜓内にきみが宿っおいるような感芚になった。

    それからは、蚀葉が降っおくるずいうより、
    身䜓のなかから湧き䞊がっおくるようになり、
    6か月で260銖以䞊の短歌を詠んだ。


    零さぬようその溢れ出す蚀の葉たちを
    掬い䞊げキミに届けたい


    ◆第䞀章の終わりず、続いおいく瞁

    これで、きみずボクの第䞀章は終わった。
    けれど──

    「瞁があっお撮っおもらうこずがこずが あるかもしれんから、
    カメラは売らんずいおな」

    きみが蚀った、あのカメラの玄束は、いたも生き続けおいる。

    ただただ続くシンクロ。
    そしお、い぀か䌚えるずいう確信がある限り、
    きみずボクは倪く、長く぀ながっおいる。



    人生を倉える出䌚いがあったんだ
    那由倚のさなかキミを芋぀けた


    岩井 æ „å…ž

    #創䜜倧賞2026 #オヌルカテゎリ郚門


     
     
    37幎間、自動車販売の仕事に携わり、 环蚈2000台以䞊をお届けしおきたした。 党囜䞀の蚘録を達成したのを機に、新しい䞖界ぞ螏み出したした。 ある方ずの出䌚いが、私の人生を静かに倉えたした。 その枩かい想いを蚀葉ずしお残したくお、 短歌ず散文で心の蚘録を玡いでいたす。

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