
【連載04】靴という名の道具——正しい選び方(完全版)
- 割引あり
執筆:クラウス・ベッカー(認定フットケア技術者・靴適合士・歴20年)
はじめに : この記事を手に取ってくださったあなたへ
無料の基礎編(全3回)を読んでくださり、ありがとうございます。
そして、この実践編を手に取ってくださったこと、心から嬉しく思います。
基礎編では、「なぜ靴が大切か」をお伝えしました。
この実践編では、「どうすればいいか」を完全に解説します。
20年間で30,000人以上の足を診てきた経験のすべてを、この記事に詰め込みました。
この記事で得られること
✓ 自宅でできる足の正確な測定方法(写真付き解説)
✓ 足のタイプ診断(扁平足、ハイアーチなど)
✓ 靴の構造を見極める方法(良い靴と悪い靴の見分け方)
✓ 試し履きで見るべき20のチェックポイント
✓ 用途別・足のタイプ別の具体的な靴の選び方
✓ ブランド別・モデル別の推奨靴(実名公開)
✓ 予算別のベストバイリスト
✓ 靴を長持ちさせるメンテナンス術
✓ よくある失敗事例と対策
読み終わる頃には、あなたは靴選びのプロフェッショナルになっているでしょう。
≪この記事の構成≫
第1章は無料でお読みいただけます。
まず、あなた自身の足を正確に知ることから始めましょう。
第2章以降は、その知識を使って、実際にどう靴を選ぶかを詳しく解説します。
それでは、始めましょう。
目次
【無料エリア】
■ 第1章:あなたの足を知る——測定と診断
1-1. 自宅でできる足の正確な測定方法
1-2. 足のタイプ診断(扁平足、ハイアーチ、標準)
1-3. 歩行パターンの確認
1-4. 足の診断シート(まとめ)
【有料エリア】
■ 第2章:靴の構造を理解する——良い靴と悪い靴の見分け方
2-1. 靴の各部位の名称と役割
2-2. 良い靴の10の条件
2-3. 靴のタイプ別・構造のポイント
■ 第3章:試し履きの完全マニュアル——失敗しない20のチェックポイント
3-1. 試し履きの準備
3-2. 試し履きの20のチェックポイント
3-3. 試し履き時の重要な心構え
3-4. 店員への質問リスト
■ 第4章:用途別・足のタイプ別 靴の選び方
4-1. ビジネスシューズの選び方(推奨ブランド実名)
4-2. ウォーキングシューズの選び方
4-3. ランニングシューズの選び方(レベル別)
4-4. サンダルの選び方
■ 第5章:予算別 賢い靴選び
5-1. 予算1万円以下
5-2. 予算1万円〜2万円(最もコスパが良い)
5-3. 予算2万円〜3万円
5-4. 予算5万円以上
5-5. コストパフォーマンスの考え方
■ 第6章:靴のメンテナンスと寿命管理
6-1. 日常的なケア
6-2. ローテーションの重要性
6-3. 寿命のサインと対処法
6-4. 長持ちさせる保管方法
6-5. メンテナンス用品の揃え方
■ 第7章:よくある失敗と対策
7-1. 失敗事例から学ぶ
7-2. 「こんな時どうする?」Q&A
■ 第8章:足のタイプ別 完全ガイド
8-1. 扁平足(偏平足)の方へ
8-2. ハイアーチ(甲高)の方へ
8-3. 幅広(3E以上)の方へ
8-4. 幅狭(B, C)の方へ
■ 終章:あなたの足は、あなたの人生を支える

第1章:あなたの足を知る——測定と診断
靴選びの第一歩は、自分の足を正確に知ることです。
「私は24.5cmです」
本当にそうでしょうか?
最後に足を測ったのは、いつですか?
足のサイズは、年齢、体重、妊娠、時間帯などで変化します。
10年前のサイズと、今のサイズは、確実に違います。
1-1. 自宅でできる足の正確な測定方法
準備するもの
A4サイズの白い紙(2枚)
鉛筆またはボールペン
定規(30cm以上)
メジャー(柔軟性のあるもの、布製やビニール製)
スマホ(記録用)
測定のタイミング
夕方(16:00〜18:00)に測定してください。
理由:
足は一日の中でサイズが変化します。
朝:最も小さい
夕方:最も大きい(むくみにより)
夕方のサイズに合わせた靴を選ぶことで、一日中快適に過ごせます。
朝のサイズで靴を選ぶと、夕方にきつくなります。
測定手順1:足長(そくちょう)
足の長さを測ります。
手順:
床に紙を置き、壁に沿って配置する
裸足で紙の上に立つ
かかとを壁にぴったりとつける
体重を均等に両足にかける(片足だけで測らない)
一番長い指の先端に、印をつける
紙を取り、壁から印までの距離を定規で測る
両足とも測定する(左右で違います)
ポイント:
座って測らない(立つと足が広がります)
必ず両足を測る
mm単位まで正確に測る
記録:
私の足長:
右足:_____ mm (_____ cm)
左足:_____ mm (_____ cm)
大きい方:_____ mm ← これが基準になります
例: 右足:245mm(24.5cm)
左足:248mm(24.8cm)
大きい方:248mm → 靴は25.0cmを選ぶ
測定手順2:足幅(そくふく)
足の幅を測ります。
手順:
メジャーを用意
親指の付け根の最も出っ張った部分(母趾球)から、小指の付け根の最も出っ張った部分(小趾球)まで、直線距離を測る
両足とも測定
記録:
私の足幅:
右足:_____ mm
左足:_____ mm
測定手順3:足囲(そくい・ワイズ)
足幅と同じ位置を、足の周囲で測ります。
手順:
メジャーを親指の付け根(母趾球)と小指の付け根(小趾球)に当てる
足の甲と足底をぐるっと一周
きつすぎず、緩すぎず、自然に測る(強く引っ張らない)
両足とも測定
記録:
私の足囲:
右足:_____ mm
左足:_____ mm
ワイズ(足囲)の判定
足長と足囲の組み合わせで、ワイズが決まります。
ワイズとは、足の幅のサイズのことです。
例:足長240mm(24.0cm)の場合
足囲(mm) ワイズ 〜217 A 218〜222 B 223〜227 C 228〜232 D 233〜237 E(標準) 238〜242 EE(2E) 243〜247 EEE(3E) 248〜252 EEEE(4E) 253〜 F(5E)
※足長が異なると、同じワイズでも足囲の数値が変わります。
正確には、「JIS規格 靴のサイズ表」で確認してください。(ネットで検索すると出てきます)
記録:
私のワイズ:
右足:_____
左足:_____
【重要ポイント】
日本人女性の約70%が2E〜3E、男性の約60%が3E〜4Eです。
しかし、多くの方が「標準」と表示されたE幅の靴を選んでいます。
これが合わない原因の一つです。
自分のワイズを知り、それに合った靴を選びましょう。
測定手順4:甲の高さ
足の甲の高さを測ります。
手順:
足の甲の最も高い部分(だいたい足長の半分くらいの位置)にメジャーを当てる
足底からぐるっと一周測る
記録:
私の甲高:
右足:_____ mm
左足:_____ mm
判定:
〜220mm:甲が低い
221〜240mm:標準
241mm〜:甲が高い
甲が高い方は、靴の甲部分に余裕がある靴を選ぶ必要があります。

1-2. 足のタイプ診断
アーチの高さを確認する
足のアーチ(土踏まず)の高さによって、足のタイプが分かれます。
簡易テスト:ウェットフットテスト
手順:
足の裏を水で濡らす
濃い色の紙(新聞紙など)や床の上に立つ
足跡の形を確認する

足跡のパターン:
【扁平足(偏平足)】
足跡が足全体でべったりとついている
土踏まずの部分も濃く印がついている
特徴:
アーチが低い、またはほとんどない
足が疲れやすい
足底筋膜炎になりやすい
過回内(足が内側に倒れる)傾向
長時間立つと痛くなりやすい
【標準アーチ】
かかとと前足部がしっかり、
中央(土踏まず)は細い線でつながっている
特徴:
理想的な足型
衝撃吸収と推進力のバランスが良い
最も靴が選びやすい
【ハイアーチ(甲高)】
かかとと前足部だけ濃く、
中央部分はほとんど印がつかない
または全くつかない
特徴:
アーチが高すぎる
足が硬く、衝撃吸収が弱い
足底やかかとに負担がかかりやすい
過回外(足が外側に傾く)傾向
足が疲れやすい
記録:
私の足のタイプ:
右足:□ 扁平足 □ 標準 □ ハイアーチ
左足:□ 扁平足 □ 標準 □ ハイアーチ
1-3. 歩行パターンの確認
靴底チェック法
普段履いている靴の裏を見てください。
どこが減っていますか?

かかと部分の減り方で、歩行パターンが分かります。
【正常】 外側後方から均等に減っている
説明: 正しい歩行では、かかとの外側から着地し、徐々に体重が内側に移動します。これが自然な歩行パターンです。
【過回内(オーバープロネーション)】 内側が極端に減っている
説明: 足が内側に過度に倒れ込んでいます。
リスク:
足底筋膜炎
シンスプリント(すねの痛み)
膝の内側の痛み
対策: サポート機能のある靴、モーションコントロールシューズが必要です。
【過回外(アンダープロネーション)】 外側が極端に減っている
説明: 足が外側に傾いています。
リスク:
足首の捻挫
腸脛靭帯炎
アキレス腱炎
対策: クッション性の高い靴が必要です。
【左右差】 片方だけ極端に減っている
説明: 歩行バランスに問題がある可能性があります。
原因の可能性:
過去の怪我(足首、膝、腰など)
脚長差
姿勢の問題
対策: 整形外科での相談をお勧めします。
記録:
私の歩行パターン:
右足:□ 正常 □ 過回内 □ 過回外
左足:□ 正常 □ 過回内 □ 過回外
□ 左右差あり対策: 整形外科での相談をお勧めします。

1-4. 足の診断シート(まとめ)
ここまでの測定結果をまとめましょう。
このシートを靴屋に持っていくと、適切なアドバイスを受けられます。
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【私の足データ】完成シート
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■ 基本測定値
右足長:_____ mm (_____ cm)
左足長:_____ mm (_____ cm)
右足幅:_____ mm
左足幅:_____ mm
右足囲:_____ mm
左足囲:_____ mm
右ワイズ:_____
左ワイズ:_____
右甲高:_____ mm (□低い □標準 □高い)
左甲高:_____ mm (□低い □標準 □高い)
■ 足のタイプ
右:□ 扁平足 □ 標準 □ ハイアーチ
左:□ 扁平足 □ 標準 □ ハイアーチ
■ 歩行パターン
右:□ 正常 □ 過回内 □ 過回外
左:□ 正常 □ 過回内 □ 過回外
□ 左右差あり
■ 左右差
足長の差:_____ mm
大きい方:□ 右 □ 左
■ 特記事項(該当するものに✓)
□ 外反母趾がある
□ 内反小趾がある
□ ハンマートゥ(足指の変形)がある
□ 巻き爪がある
□ 足底に胼胝(タコ)が繰り返しできる
□ 足の痛みがある(部位:_____)
□ 過去に足の怪我をした(内容:_____)
□ 糖尿病がある
□ その他(_____)
測定日:____年____月____日
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
このシートをスマホで撮影しておくと便利です。
第1章のまとめ
お疲れ様でした!
これで、あなたは自分の足のデータを正確に把握できました。
このデータは、靴選びの基礎となります。
さて、自分の足を知ったあなたは、こう思っているでしょう。
「で、このデータをどう使えばいいの?」
「私の足には、具体的にどんな靴が合うの?」
「試し履きでは、何をチェックすればいいの?」
その答えは、第2章以降で詳しく解説します。
靴の構造の見方(良い靴と悪い靴の見分け方)
試し履きの完全チェックリスト20項目
用途別・予算別の具体的な選び方
ブランド別・モデル別の推奨靴(実名公開)
足のタイプ別の完全ガイド
あなたが二度と靴選びで失敗しないための、すべての知識をお伝えします。
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この先で得られること
✓ 靴の構造を見極める方法(良い靴と悪い靴の見分け方、写真付き解説)
✓ 試し履きの完全チェックリスト20項目(プロが使う方法を公開)
✓ 用途別・足のタイプ別の具体的な靴の選び方
ビジネスシューズ(男性・女性)
ウォーキングシューズ
ランニングシューズ(レベル別)
サンダル
✓ ブランド別・モデル別の推奨靴(実名公開)
リーガル、アシックス、ミズノ、ニューバランスなど
各ブランドの特徴と、どんな足に合うか
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