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有価証券担保ローンは本当に安全なのか?|#73(第4章)

    🚩はじめての方はこちら
    📖第1話から読める連載まとめ(目次ページ)

    前回は、「資産はあるのに現金が足りない」と言われる状況について、その構造を整理しました。

    資産を取り崩して生活する場合、「いつ売るか」という判断が避けられません。
    相場の状況によっては、その判断そのものが負担になることもあります。

    そこで出てくる選択肢が、有価証券担保ローンです。
    資産を売らずに現金を確保する方法として、よく名前が挙がる仕組みです。

    ただ、ここで多くの方が感じるのは、おそらくこういう疑問ではないでしょうか。

    「それって結局、借金なのではないか」
    「本当に安全に使えるものなのか」

    私自身も、最初は同じ印象を持っていました。
    どこか“リスクが高そうな仕組み”というイメージがあったのも事実です。

    ただ、実際に調べて理解し、さらに使ってみると、その印象は少し変わりました。

    結論だけ先に言うと、有価証券担保ローンは“危険な仕組み”ではありません。
    ただし、使い方を間違えるとリスクが一気に表に出る、そういう性質のものだと感じています。

    仕組み自体は非常にシンプルです。

    保有している株式や債券を担保にして、その評価額の一部を現金として借りる。
    つまり、資産を売らずに現金を手にする方法です。

    実際に初めてこの仕組みを使ったとき、少し不思議な感覚がありました。
    資産はそのままなのに、手元の現金だけが増えている。

    当たり前といえば当たり前なのですが、これまでの「売って現金化する」という感覚とはまったく違うものでした。

    この仕組みの最大の価値は、やはり「売らなくていい」という点にあります。

    取り崩しを前提とした運用では、どうしてもタイミングの問題がついて回ります。
    下がっているときでも売らなければならない。

    一方で、有価証券担保ローンを使えば、下落した分の回復を待つ、更にはこれからの上昇の恩恵も受けられる、ことができます。

    言い換えると、
    取り崩しが“タイミングのゲーム”だとすれば、
    担保ローンは“そのゲームから一歩外れるための手段”です。

    これは、実際に考えている以上に大きな違いだと感じています。

    もちろん、メリットだけではありません。

    まず意識すべきなのは、担保にしている資産の価格変動です。

    特に株式や投資信託を担保にしている場合、相場が下がると担保評価も下がります。
    その結果、借入余力が減少し、状況によっては追加の対応が必要になることもあります。

    もう一つは金利です。

    借りている以上、金利は必ず発生します。
    この金利が上昇すると、キャッシュフローへの影響も無視できなくなります。

    こうした点を踏まえると、この仕組みは「使い方」で評価が大きく変わるものだと分かります。

    ここは私の実感としてはっきりしているのですが、使うのであれば、圧倒的におすすめなのは債券を担保に入れる方法です。

    債券は価格の変動が比較的小さく、ボラティリティが低いため、担保としての安定性が高いです。
    この安定性は、そのまま安心感につながります。

    実際、私が保有しているドル建て債券は担保評価額が60%となっており、余裕を持った運用がしやすいと感じています。

    一方で、株式や投資信託を担保に入れる方法も、選択肢としては十分にあり得ると考えています。

    確かに価格変動はありますが、それでも「売る」という選択と比べたときに、別の可能性を持てるという意味では価値があります。

    もし私が、株や投資信託で資産形成をしていて、取り崩しに対して不安を感じている状況であれば、
    資産を売る代わりに、有価証券担保ローンを使うという判断をすると思います。

    もちろん、ここでも前提は同じです。
    上限まで借りるのではなく、余裕を持たせること。

    この“余白”があるかどうかで、安心感は大きく変わります。

    以前は、このような使い方は正直あまり意識していませんでした。
    ただ最近になって、取り崩しという選択に対する不安を考えたときに、この仕組みは一つの有効な対策になり得るのではないかと感じるようになりました。

    ここまでの話はあくまで考え方ですが、実際の運用イメージについては、別の回でかなり具体的にまとめています。

    「2億円運用と配当金1,000万円が完成した日|#59(第3章)」↗では、
    実際の手続きの流れや、購入した債券の内容、最終的にどの程度の配当が生まれるのかまで、細かく書いています。

    今回の内容を読んで、「実際はどう使うのか」をもう少し具体的にイメージしたい方は、あわせて読んでいただくと理解が深まると思います。

    資産を取り崩すのか。
    インカムでまかなうのか。
    それとも一時的に借りるのか。

    この選択の組み合わせによって、FIRE後の安心感は大きく変わってきます。

    有価証券担保ローンは、その中の一つの手段にすぎません。
    ただ、正しく理解して使えば、「売らないための選択肢」として、かなり有効に機能すると思います。

    この違いは、時間が経つほど大きく効いてくるはずです。

    次回は、こうした仕組みも含めて、実際に毎月の収支をどのように見ているのか。
    「本当の余裕とは何か」という視点で整理していきたいと思います。


    次回(第74話)は、
    毎月の収支を可視化してわかった“本当の余裕”についてお話しします。

    この連載は100話まで続く予定です。参考になったら「❤️スキ」や「👤フォロー」をして、続きを読んでいただけると励みになります。


    📌今回の内容を踏まえて、皆さんはどちらに近いと感じますか?

    A:資産を取り崩すくらいなら、多少リスクがあっても借りる選択肢も考えたい
    B:多少不安があっても、資産は取り崩してシンプルに生活したい

    どちらに近いか、理由もあればぜひコメントで教えてください。(コメントには必ずご返信させていただきます)
    今後の発信や資産形成の参考にさせていただきます。


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