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石神井の平日

     テレワークが一般化したコロナ禍、平日の街の様子をあらためて知った人も多かったと思う。コロナ自体が異常なことだから、もちろん平常通りではないけれど、通勤にあてていた時間を朝の散歩にあてたり、土日は閉まっている店の存在に気づいたりと、新鮮な発見、喜びの時間もあった。

     そのコロナもだいぶ落ち着いてきたが、たとえば平日、石神井池でボートに乗るのはどうだろう。今年は春が早く、もう間もなく開花という三月中旬、久しぶりにサイクルボートに乗ってみた。手こぎのボートが30分で500円、サイクルボートが700円、スワンボートが800円と、記憶にある限り料金は変わっていない。変わったとすると、黒のスワンボートは見たことがなかった。
     平日にボートに乗って何が良いかといえば、あの広い池をひとり占め出来ることだ。30分という時間が微妙で、橋をくぐって西の端までいくと、ほぼそのくらいの時間がかかる。がむしゃらに漕がずとも、池の真ん中でたゆたったり、進む方向を水鳥の先導にまかせてみたりも良い。平日も池のほとりにはそれなりに人が歩いていて、こちらが懸命に漕いでいると悪目立ちする。サイクルボートは二人漕ぎ用に出来ているので、やはり複数がおすすめ、スワンボートは橋をくぐれない。

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    石神井池(ボート池)内の橋

     土日に混んでいる店も平日がおすすめだ。あきらめていたが、以前から気になっている店もあるだろう。
    「麵屋 わおん」というラーメン店は、いつも満席だ。住所は井草通りの西側、つまり上石神井だが、ネットでは上井草、下石神井と記されることもある。要は最寄りの駅がない。すぐ近くの郵便局は「練馬下石神井通郵便局」が正式の名称だが、下石神井の住宅地の中という説明が一番適切だと思う。
     店内はカウンターと小さなテーブルがひとつ。交通の便には恵まれないが、味は間違いないし、雰囲気も居心地がよろしい。土日はますます混んでいる印象があるので、可能ならば平日に並ぶことをおすすめしたい。

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    「わおん」さんのつけ麺

     石神井公園駅が高架になって以来、南側のロータリーの周りはがらりと変わって、思い出せる景色も少なくなってきた。駅に隣接していた駐輪場は無くなり、派出所は場所を移している。道路の拡張部分にあたった店舗の中にはそのまま閉店したお店が多い。
     そんな中、「寿し処 さつき」が入っているビルのあたりは、駅前の面影が残っている。新しい「エミオ石神井公園」がそばにあるせいか、いっそう時代を感じさせるが、雰囲気のある一角だ。
     北口のビルの二階にあった東京三菱UFJ銀行は、2022年7月4日に大泉支店と統合し、石神井公園駅に店舗は無くなってしまった。他のエリアでも起こっているが、案の定、駅前のATMは行列をなし、月末ともなれば、たくさんの人がうんざりした顔で並んでいる。同じ行列でもラーメン店とは違うわけで、ちょっと残念な石神井の平日の光景だ。解消が待たれる。

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    石神井公園駅前の風景


     
     
     
    東京・練馬区在住。変わりゆく地元・石神井の風景を残そうと、不慣れながら書いています。不定期に更新していますので、何卒宜しくお願い致します(プロフィール画像を設定しました)

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