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オーストラリアで見た南十字星と、その時に考えたこと(オーストラリア・パース編㉙)

オーストラリア・パースへの留学の思い出
 
初回の記事
 

 
以下、続きを書く。
 
 
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語学学校の授業が終わり、理学療法分野の研修が始まる前のことだったと思う。
 
この当時、筆者は、パースの民家でホームステイをしていた。
 
ある日の夜、筆者が自分の部屋で勉強をしていると、ステイ先の家の人から声をかけられた。南十字星が綺麗に見えるので、そのことを知らせてくれたのである。
 
筆者は、喜んだ。
庭先に出て、家の人と一緒に夜空を見上げた。
 
その人は、空の一点を指した。その先には、南十字星を形作る、いくつかの星が輝いていた。
 
 
 
南十字星は、日本では基本的に見ることが難しい。沖縄の宮古諸島など、ごく一部の地域でしか眺めることができないという。オーストラリアを含めた、南半球に行くことで、この星座を見ることができる。
 
もっとも、筆者が反応したのは、その希少性だけではない。過去に見たことがある、某ドラマと関連して、興味を持っていたのである。
 
筆者は、このドラマに漂う、抒情的な雰囲気に魅了された。そして、ドラマの中でポイントの一つになっている、南十字星をいつか見てみたいと思っていたのである。
 
 
 
周囲には大きな建物がほとんどないためか、民家の庭先からでも、星がよく見えた。
 
南十字星は、最初、よく分からなかった。でも、家の人から教わり、段々と分かるようになっていった。
 
感慨深い瞬間だった。とうとう南十字星を見ることができたのである。
 
 
 
しかし、この時、筆者の頭の中には、別の思いも巡っていた。
 
日本では見ることが難しい、南十字星を眺めている。つまり、自分は、外国にいる。
 
パース編の初回の記事にも書いたが、かつては海外に行くことなど、想像もしていなかった。外国に関する特別な興味もなかったし、日本国内でさえ、遠くには行かなかった。実際、パースを訪れた時に、初めて飛行機を利用したくらいである。
 
英語も、学生の頃は苦手だった。パース編の初回の記事に書いた、あるきっかけから、社会人になって英語の勉強をやり直すことになり、苦労をした。
 
それが、今、こうして海外の街にいる。
語学学校の授業を無事に終え、次は専門分野の研修が待っている。
何だか、不思議だった。
 
 
人間、必死になって努力をすれば、何とかなるのかもしれない。
 
 
そんな風に、思えた。
 
もっとも、人生にはいろいろなことがあり、努力だけでは難しい場合もある。
 
それでも、頑張ることで、成果が得られた。
それも、当初は誰も知り合いがいなかった、外国の地で。
 
こういう経験は、得難いものだと思う。
自分を信じることに繋がる、貴重な体験になる。
 
まだ専門分野の研修が残っているが、もうこの時点で、オーストラリアに来て良かったと思う。
 
 
 
しばらく南十字星を眺めた後、家の人にお礼を告げてから、筆者は部屋に戻った。
 
もう少し勉強を続けた後、灯りを消して、部屋を暗くする。
 
「次は、専門分野の研修だ。頑張ろう」
 
暗闇の中で、気合を入れた。
 
 
 
*長い記事を、ここまでお読みいただき、ありがとうございます。
 
 
*オーストラリアと関連する記事は、以下のマガジンにまとめています。
 

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