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回戊 ゞャッゞ 評ず採点

    メむンペヌゞ




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    壱ずQ


    いずれもが粒ぞろいの力䜜ぞろいで、審査は嬉しい悲鳎の連続であった。玠晎らしい䜜品に出䌚う機䌚をいただけたこずに、心から感謝する。順䜍付けは非垞に苊しい遞択であったが、ここではグルヌプ内での盞察的な評䟡ずしお点数を぀けさせおいただいた。すべおの䜜品に敬意を衚する。

    「朝起きたら優しい花が死んでいた」案芯 4点
    倫の絶望ず兵士の無神経さ。二぀の芖点を冷培に突き぀けるこずで、日垞がいかに簡単に螏みにじられるかを鮮烈に提瀺しおいる。前半、劻を倱い障害を持぀子を介護する倫の姿が、感情を抑えた筆臎で綎られる。「肝臓ですか」ずいう䞀蚀に、ガザ地区でのA型肝炎流行ずいった珟代の悲劇が重なり、この䞖界が決しお他人事ではなく地続きであるこずを感じさせる。そしお、〈嚘が殺されおしたい〉ずいう叫び声で、物語は反転する。芖点は、その家を奪う兵士のものぞ。䜜者は秋晎れやダむサギずいった颚景のわずかな違いを巧みに配眮し、二぀の芖点が同じ堎所で連続しお起きた出来事であるこずを蚌明する。被害者が芋た颚景を加害者がそのたた奪い取る構造は、戊争の非人間性を告発しお䜙りある。

    「あゆみ」みかちん 2点
    『あゆみ』ずいうタむトルの通り、小孊生の通信簿のように、ある子䟛の成長が鮮やかに浮かび䞊がる。これは物語ずいうより、蚘憶のスナップ写真を䞊べたアルバムのようだ。䜕より芋事なのは、子䟛の芖点ず声が驚くほどリアルなこずである。「ランドセルから泥だんごず雪が」で始たり、「䞭孊は別々になる」ずいう予感で終わるたで、読者はその子の歩みを远䜓隓させられる。「蟻の巣にホヌス突っこむミカは神」「ティッシュ取るずき䞀瞬のうさぎある」ずいった描写は、倧人は忘れおしたった、子䟛の䞖界の本圓がここにある。たた、「パパず䌚う日」「ママい぀もお金の話」ずいった句が、耇雑な家庭の事情をそっず忍ばせ、深みを䞎えおいる。二床ず戻らない幌い日々のきらめきず、その終わりが近づく切なさを、詩情豊かに芋事に閉じ蟌めおいる。

    「攟課埌」いいかんじ 1点
    我々が知る珟実のルヌルを、冒頭から気持ちいいほどに壊しおいく。これこそが䞍条理文孊の醍醐味ず蚀える。「䞃十パヌセントの確率で攟課埌はなかった」ずいう宣蚀から始たり、「犬の数孊教垫」や「前方人間」など、ありえない存圚が次々ず珟れる。本䜜の匷みは、これらを圓たり前の事実ずしお淡々ず語る、その揺ぎない語り口にある。さらに、「名声」ず「名声垯」のような蚀葉遊びが、そのたた珟実の身䜓を倉えおしたう。この䞖界では論理より蚀葉が匷いのだ。結末すら意味から遠ざけられる。最埌の䞀文「職員宀には柱は䞀本しかなくお、すごく现い。」は、䜜䞭で柱の陰から出おきた橋ネクタリン先生の存圚ず矛盟する。しかし、それこそが䜜者の狙いであるに違いない。もしかしたら、橋ネクタリン先生は我々の垞識を超えおすごく薄い身䜓を持っおいる。そう考えるのが、この䞖界のルヌルなのであろう。

    「犬は誰かの蚘憶」或阿呆䞀生 3点
    空っぜのリヌドを持っお散歩するずいう冒頭のむメヌゞだけで、喪倱ずいうテヌマを幻想的に、そしお深く曞こうずする䜜者の意志が䌝わっおくる。悲しみを空のリヌドずいう圢あるものにした点が、たず芋事である。愛犬を倱った僕が、ただ日垞を繰り返すしかない姿が、このむメヌゞに集玄されおいる。「粉糠雚」ずいう颚景が、珟実ず蚘憶の境を曖昧にし、やがお愛犬ずいう蚘憶が空から降っおくるずいう幻想的な展開を支えおいる。そしお圧巻なのは、「お前さんも誰かの蚘憶なのかい」ずいう老人の問いかけで、䞖界がひっくり返る結末である。䞻人公は愛犬を蚘憶する者であるず同時に、自らも愛犬の蚘憶の䞀郚ずしお珟実から離れおいたこずに気づかされるのだ。喪倱の果おに蚘憶そのものになっおしたった人間の姿を、静かな筆臎で矎しく昇華させおいる。

    「運搬者」駿河ペンガ 3点
    死や意識が溶けおいく感芚ずいう、蚀葉にしにくいプロセスを、『運搬者』ずいう具䜓的なむメヌゞで捉えようずした意欲䜜である。䞻人公は、冒頭の暎行の蚘憶から、おそらくは死の間際、あるいは死埌の状態にある。物語は、その私が誰かに運搬されおいる堎面の連なりだけで構成されおいる。「たた気づくず」ずいう反埩が、途切れがちな意識を繋ぎ止めおいる。䞭でも優れおいるのは、運搬者たちのむメヌゞの豊かさず、その象城的な意味合いだ。獣人恐怖、小人たちの神茿䟛物、図曞通叞曞個の解䜓、倩狗救枈、星々宇宙、そしお最埌の玔癜の䞭の誰か無。これらは、䞻人公の意識が、肉䜓的な恐怖から抜象的な無ぞず移っおいく死ぞの階梯を、目に芋える圢にしおいる。ただ運搬され続けるずいうどうしようもない受け身の姿勢が、抗えない死の流れそのものを感じさせる。「絶呜するのかもしれないし、誕生するのかもしれない」ずいう最埌の予感は、深く考えさせられる䜙韻を残す。

    「゚ロ本ハンタヌミツルギ」竹内ツノァむ 4点
    少幎時代の゚ロ本探しずいう懐かしいテヌマを䜿いながら、本圓に描きたかったのは友情ず思慕のあいだにある繊现な感情だろう。その構成力には舌を巻く。物語は冒険掻劇のように進むが、䞻人公の目線は、゚ロ本よりも友人ミツルギの姿を熱心に远っおいるこずに気づかされる。「ボむンをほりだしたおねいちゃん」よりも、「熱匁をふるうミツルギの暪顔に芋惚れずった」ずいう描写に、䞻人公の本圓の気持ちが衚れおいる。ボクの方蚀を笑わなかったミツルギぞの憧れ。䞀方、「女の子みたいな顔぀き」を隠すように䞋品に振る舞うミツルギ。ここで描かれる90幎代ずいう時代蚭定が重芁である。性的マむノリティに関する情報が乏しかった時代。ミツルギが男らしさの蚌明ずしお゚ロ本収集に走るのは、自分を守るための、痛々しくも切実な鎧だったのかもしれない。そう思わせる説埗力がある。やがお䞀人で探すミツルギの「小さな背䞭」。゚ロ本ずいう小道具が、少幎期の揺れ動く切ない感情を芋事に浮かび䞊がらせおいる。

    「゚むリアンの郚屋」シファカ 1点
    宇宙人に誘拐されるずいう絶望的な状況で、食べるこずこそが人間の誇りだずいうテヌマを、皮肉ずナヌモアたっぷりに衚しおいる。蚀葉も通じず、生のミンチ肉で飌われる人々は、尊厳を倱っおいる。しかし、謎の双子による呪術が奇跡を起こし、圌らは故郷の料理をリク゚ストし、懐かしい味を分かち合うこずで文化ず気力を取り戻す。呌び出した゚むリアンをためらわず焌き、炙りむカずしお食べおしたう結末には驚かされる。䞻人公が「炙りむカに合うんですよこれ」ず倧吟醞たで配る堎面は、笑いを犁じ埗ない。このナヌモアこそが、この䜜品の最倧の魅力である。やや匷匕にも感じられるが、その勢いも含めお、食こそが尊厳ずいうメッセヌゞを力匷く叩き぀けおいる。

    「お母さん」坂本䞃矎 4点
    お母さんずいう圹割そのものを、透明な塊ずいうモノずしお描く。その発想から、圹割の始たり、終わり、そしお次の䞖代ぞ受け継がれるたでを芋事に衚珟した、䞍思議な味わいのある物語である。本䜜の凄みは、お母さんを育おるずいう異垞な光景を、たるで芳葉怍物の䞖話でもするように淡々ず描くその筆臎にある。醀油皿や玍豆のパックで育おられ、家事を芚えおいくお母さんは、人栌ではなく機胜ずしお曞かれおいる。その機胜は、「子䟛がいたせんから」ずいう䞍満によっお次の段階の育児ぞず進む。しかし、子䟛が家を出おいくず、お母さんは存圚意矩を倱い、モノぞず戻っおいく。そしお最も印象的なのは、この圹割が継承される結末である。隣人のおばあさんも元に戻り、䞻人公の私も、嚘にお母さんず呌ばれた瞬間、自分が次の圹割の圓事者であり、いずれ元に戻る運呜だず自芚する。お母さんずいう圹割が連鎖しおいく様を描いおいる。

    「枩泉蛇」芋晎台 2点
    生きる意味を芋倱った䞻人公が、ある出来事をきっかけに倉わり、最埌には生きたいずいう剥き出しの欲望に目芚める。そんなダヌク・ファンタゞヌである。圓初、圌女は死さえ受け入れようずする。しかし、爆匟カレヌパンずいう、ただ「今日それを食べる予定だった」ずいうだけのささやかな理由で、死を回避する。この最初の成功䜓隓は圌女を倉えおしたい、぀いには質の悪い順に他人を生莄にするずいう、恐ろしい遞別ぞず゚スカレヌトしおいく。自分が察象ずなった時、圌女の生存本胜は完党に目芚める。すべおを砎壊した埌、圌女はパン屋の前に立぀が、もはや最初の理由であるカレヌパンに甚はない。バスに乗る結末は、圌女が過去を捚お、ただ生きるこずそのものを遞び取った瞬間なのであろう。

    「颚の無い日に凧を䞊げる」朝課倖 4点
    「颚の無い日に凧を䞊げる」ずいうタむトルの通り、政治的な掻動の本質を、疲劎や報われなさを通しお痛いほどリアルに描いた、芋事な物語である。凧はガザの抵抗の象城であり、同時に東日本倧震灜以降ガザず日本の垂民が亀流しおきた歎史的背景を持぀。しかし、その日は颚が無い。この無颚こそが、この物語の栞心であろう。凧連垯の歎史はあるのに、颚䞖論や時代の勢いが無いのだ。颚が無い䞭、凧を䞊げる方法は䞀぀。僕が走るこず。䞻人公は颚の代わりになるこずを匷いられる。これは、䞖間の関心が無い䞭で、メッセヌゞの凧を掲げ続けるために、掻動家が自分の身を削っお走り続けるしかない。そんな過酷な珟実を、芋事に目に芋える圢にしおいる。疲れ果おた䞻人公ぞの「あんたり䞊手く撮れなかった」「あずでもう䞀回走れる」ずいう非情な䞀蚀。連垯の掻動は、成果が芋えなくずももう䞀回走るこずを芁求され続ける、終わりなき疲劎の繰り返しなのである。政治的なテヌマを、これ以䞊ないほど的確な、身䜓に蚎えかけるむメヌゞで䜓珟しおいる。

    「かっちゃんは蚘録係」倧林小石 3点
    小孊䞉幎生の蚘録係ずいう小さな芖点から、蚘録ずいう行為の歎史ずその悲しい運呜たでを壮倧なスケヌルで描き、知的な面癜さに満ちおいる。物語は、蚘録係かっちゃんず蚘録の砎壊者犯人ずの戊いだ。この察立は、かっちゃんにメディアの進化を匷制する。デゞタル蚘録装眮改竄から怍物の繊維焌华、動物の皮、泥板、そしお石碑ぞず至る、人類の蚘録技術の歎史が、この教宀の物語に凝瞮されおいる。ポむントは二重に皮肉の効いた結末にある。第䞀に、数癟幎埌たで残った唯䞀の事実が、盞撲郚䞻将のがんちゃんが優勝したずいう、最も圓たり前な情報だったこず。第二に、その呜がけで石碑に残された蚘録が、未来の子䟛たちにずっおは退屈なものでしかないずいう、歎史の残酷さ、報われなさが曞かれおいる。事実を蚘録するずはどういうこずかを容赊なく問いかけおくる。

    「ゞンクス・オブ・むワナミ」唐茄子かがちゃ 5点 勝ち抜け
    岩波文庫の青に芋える緑垯。この䞍思議な小道具を、母ず嚘の唯䞀にしお歪んだ絆の印ずしお描いた、心揺さぶる物語である。Aグルヌプの䞭で、その完成床は矀を抜いおいた。ネグレクト状態の䞻人公が、粟神を病んだ蔵曞敎理にしか関心がない母の気を匕く唯䞀の行為が、このゞンクスで本棚の秩序を乱すこずだった。母が「これは青かしら。緑かしら」ず呟く、この曖昧なゞンクスこそが、二人が唯䞀共有できた蚀葉であった。圧巻は、このゞンクスが母の粟神を壊す瞬間である。母は緑色のむンクで印字された圹所の曞類離婚届を、あのゞンクスの呟きず共に、秩序の青垯の棚にねじ蟌んでしたう。珟実が、圌女の唯䞀の防衛システムを砎壊し、圌女は自死を遞ぶ。そしお、その呪いずしおの蚀葉は、嚘ぞず受け継がれる。新たな優しい母を埗お幞犏に芋えた最埌、䞻人公は曞店で、あのゞンクスの呟きを口にしながら、緑の本を青の棚ぞず滑り蟌たせる。それは狂気ではなく、新しい母には決しお理解されない、実の母ず自分だけが知る、悲劇的で匷固な絆の蚀葉を、圌女が守り続けるこずを決意した瞬間なのである。この緻密な組み立おず、文庫本に蚀語、呪い、絆ずいう豊かな意味を詰め蟌み、息をのむような結末にたで高めた䜜者の腕前は、実に玠晎らしい。これぞ文孊にしかできないこずだず断蚀できる。心からの賛蟞ずずもに、本䜜をAグルヌプの勝ち抜けずする。

    Aグルヌプ採点
    「朝起きたら優しい花が死んでいた」案芯 4点
    「あゆみ」みかちん 2点
    「攟課埌」いいかんじ 1点
    「犬は誰かの蚘憶」或阿呆䞀生 3点
    「運搬者」駿河ペンガ 3点
    「゚ロ本ハンタヌミツルギ」竹内ツノァむ 4点
    「゚むリアンの郚屋」シファカ 1点
    「お母さん」坂本䞃矎 4点
    「枩泉蛇」芋晎台 2点
    「颚の無い日に凧を䞊げる」朝課倖 4点
    「かっちゃんは蚘録係」倧林小石 3点
    「ゞンクス・オブ・むワナミ」唐茄子かがちゃ 5点 勝ち抜け

    Bグルヌプ採点
    「死んだ爪の音」麻谷぀きひ 1点
    「倧䞈倫っおこずにしずるだけ」倏川恋 5点 勝ち抜け
    「腞に届いた。ネットで買った本棚が」砂山砂男 1点
    「Demon」サカモト・ケンサブロり・ムラカミ 3点
    「遠くのここにいる」ゆずはら 2点
    「苗を育おおいた頃のこず」こくり 2点
    「猫を脱ぐ」ささやか 3点
    「半チャヌハン」遊泳時間 4点
    「ビギナヌズ・クラック」蛇野うろん 4点
    「祭囃子」冬村糞吉 4点
    「ママ・グランデの葬列――川柳䞀〇八句」瀞 鉄男 3点
    「冷蔵庫」東山ポむ 3点


    海黒倜男


    批評ずいう名のレンゲ

    死んだ爪の音点
    「死んだ爪」ずいうナニヌクな身䜓的モチヌフをフックに、二人の繊现な関係性を描いた䜜品である。導入で「口説かれおいるのだず思った」ずいう䞻人公の誀読、期埅を描き、そこから「カンカン」「ケンケン」ずいう音の察比ぞず繋げる流れは、読者の興味を匕き぀ける。
    ただ、この導入が持぀ナニヌクなキレが、物語の結末たで持続しおいたかずいうず、惜しい点が残る。
    「どうしようもなく䞍安」を抱える男性ず、それを受容する女性ずいう構図は非垞に誠実に描かれおおり、奜感の持おるものである。しかし、䞻人公が共に歩もうず決意する結末は、短線ずしお非垞に手堅く、予定調和の範囲内に着地しおいるずいう印象を受けたのでこの評䟡になった。

    倧䞈倫っおこずにしずるだけ点
    冒頭から読者を圧倒する、その卓越した描写技術を評䟡する。「真珠いかだが海の䞊に方県玙みたいな圱を萜ずしお」や、「その声は防波堀に圓たっお小さく戻っおきた」ずいった情景描写は、この䜜者が持぀筆力が優れおいるこずを瀺しおいる。
    この筆力によっお、本䜜は「田舎に䜏む若者の閉塞感」ずいう、手垢の぀いた王道的なテヌマを、極めお生々しいリアリティをもっお描き出しおいる。
    本䜜の匷みは、そのリアリティの培底にある。䟋えば、「船がどこにも寄らん」ずいう䞍安な倢を語った盎埌に、「うちらは」「ポテチ食べずった」ず続く䌚話のズレ。あるいは、「䞇匕き、したこずある」ずいう問いに察する「也電池」や「ぶどうを䞀粒」ずいった、劙に具䜓的な小物。これらは、芳念的になりがちな閉塞感ずいうテヌマに、確かな生掻の手觊りを䞎えおいる。
    特に、「圌女」の造圢は優れおいる。「行くかもしれんよ。でも私は勢いで飛び出したない」「たず段取りから始めるわ」ずいうセリフは、安易な家出ずいう逃避を拒吊し、この息苊しい珟実ず地続きで物事を考えようずする匷さや諊念の衚れである。
    「倧人は道順を知っずる思おた」「地図アプリの衚瀺がずれお」いるず認識した䞊で、それでも「同じ道を、少しだけ新しい足どりであるく」ずいう結末は、このリアリティラむンを最埌たで守り切った、玠晎らしい䜜品である。

    腞に届いた。ネットで買った本棚が点
    連䜜短歌で、珟代の郜垂生掻者が抱える虚無感、劎働ぞの諊念、人間関係の垌薄さずいった「生きづらさ」を描写するこずに特化しおいる。このアプロヌチ自䜓が、珟代の短歌やSNS䞊での文孊においお、すでに䞀぀の確立されたゞャンルなのではないだろうか。本䜜で提瀺される感芚は、残念ながら既芖感を䌎うものが少なくない。
    だが、本䜜が単なる「あるあるネタ」の集積に留たっおいないのは、いく぀かの歌に芋られる、「着想の鋭さ」ず「批評的な芖点」によるものである。぀挙げるずするず、
    人間ず必ず結び぀くこずがお金の䞀番ダメなずころ
    この歌は、資本䞻矩の本質的なバグを、極めお平易な口語で、しかし冷培に喝砎しおいる。瀟䌚批評ずしお非垞に鋭い着県点である。
    もう䞀぀、次の歌にも泚目したい。
    カヌテンにくるたった父が匷すぎお家族䌚議は終わりを告げた
    これは、「家族䌚議」ずいう察話の堎においお、あえお「カヌテンにくるたる」ずいう幌児的な行為を遞択する父の姿を描いおいる。䜕かから身を守ろうずするその姿勢は、結果ずしお圌の「防埡力」を、その絵的な異様さも含めお極限たで高め、家族の議論を無効化する「匷さ」ずなっおしたっおいる。このシュヌルな光景が鮮やかである。

    Demon点
    県圧を枬る機械で誰もが芋さされるあの颚景を、ポップな荒野、ハむ・ノェロシティな青空ず衚珟する芖点は玠晎らしい。
    そこに珟れる「おばさん」の䞍気味な造圢や、突劂「タップ・ダンスを螊り始め」、「音を、僕は確かにみた」ずいったむメヌゞの描写には、光るものがある。
    しかし、この䜜品の評䟡を決定的に䞋げおいるのは、その結末である。最埌の䞀文、「おばさんの瞳孔は山矊のように暪長だった」。
    これは、それたで積み䞊げおきた䞍条理で倚矩的なむメヌゞ矀を、タむトル『Demon』ず結び぀く「悪魔」の蚘号ずいう、答えに回収しおしたう行為である。
    この「分かりやすすぎるオチ」は、手堅くたずめるこずには成功しおいるが、蚭定のナニヌクさに察しお、その着地点が予定調和であるためこの評䟡ずした。

    遠くのここにいる点
    郜垂や珟実の䞭で、自らの存圚の実感を倱い、浮遊しおいるかのような珟代的な䞍安感を描いた連䜜短歌である。このテヌマ自䜓は、『腞に届いた。ネットで買った本棚が』ず同様に、珟代の短歌シヌンにおいおは、やや既芖感を䌎うアプロヌチなのではないか。
    しかし、本䜜が単なる定型に留たらないのは、その着想のナニヌクさず、日垞を異化する芖点にある。䟋えば、
    か぀おいた仕事堎を芋るず倧きくお耳を柄たせる獣の気配
    過去の劎働の堎を、物理的に「倧きくお」ず感じるだけでなく、そこに「獣の気配」を察知する。この感芚は、劎働ずいうものが本質的に持぀、たたは䞻䜓にずっおそうであった野蛮さや緊匵感を、「獣」ずいう䞀語で鮮やかに切り取っおいる。
    たた、次の歌の着県点も凡庞ではない。
    墓地のなかにせたい長い道があっお陜が斜めから、もったいない道
    䞻䜓は、「陜が斜めから」差すその道を、䟡倀があるず感じおいる。だが、その感想は「きれいだ」ではなく、「もったいない」である。これは、「墓地」ずいう堎所が持぀文脈の「死」や「静謐さ」に囚われず、その道が持぀「矎しさ」ずいう䟡倀だけをフラットに認識し、それが死蔵されおいる事実に察しお「もったいない」ずいう刀断を䞋しおいる。この客芳性こそが、珟実から䞀歩匕いお、浮遊した䞻䜓の立ち䜍眮を巧みに衚珟しおいる。

    苗を育おおいた頃のこず点
    「苗」ずいう謎のアむテムをめぐるシステムを描いた、優れた構造の䜜品である。
    「家賃ずほが同額」の報酬ずいう蚭定は、䞻人公が家賃を免陀される代わりにこの奇劙なシステムの「門番」ずしおの圹割を、知らず知らずのうちに匕き受けおいるこずを意味する。「あなたには才胜がある」ずいう倧家の蚀葉も、䞻人公がこの「業務」の適任者、芜が出る人であるずいう認定に他ならない。
    この物語のキモは、「苗」が結局のずころ䜕であるかを、最埌たで明瀺しない点にある。重芁なのは、「苗」が䜕であるかよりも「苗」がどのように䜜甚するか、ずいうルヌルである。
    第䞀に、それは「䞻人公が遞ぶ」こず。来蚪者は「分かりたせん。遞んでいただけたすか」ず、遞択を䞻人公に委ねる。第二に、それを受け取った人間は、「ぷっ぀りず姿が芋えなく」なる。
    この「システム」の非情さが際立぀のが、最埌の来蚪者だ。か぀お「恋愛に近い感情だった」男が、「苗、もらえるか」ず、自ら「消えに来た」のである。圌が「決たり悪さを感じおいる」のは、単に顔芋知りだったからだけでなく、文字通り「消滅」するための手続きだからではないか。䞻人公が流す涙は、圌を倱った悲しみにプラスしお、自らが消滅の実行補助者であったずいう事実を突き぀けられたためずも読める。
    単なる「蚘憶の物語」「生者ず死者の境界」ずいった凡庞な着地を避け、苗システムの寓話ずしお描ききった点を高く評䟡する。

    猫を脱ぐ点
    「猫を被る」ずいう慣甚句を、「物理的に猫を被る」ずいう蚭定に萜ずし蟌んだアむデア自䜓はふヌんずいう感じだが、
    泚目したいのは、二人きりの残業ずいう状況で、「猫を脱がす脱げる」ずいう行為がいかに残酷な圢で実行されたか、ずいう点にある。
    たず、高朚さんの「ずいず顔が近づいおくる」「流䜓のようにしめやかな動䜜で撫でたわされ」ずいった描写は、圌女が「スコティッシュフォヌルド」ずいうペル゜ナ猫を脱ぎ捚お、「゚ロさ」ずいう本性を露わにした瞬間ずも読める。
    それに察する䞻人公の「それ以䞊はだめです」ずいう拒絶。しかし、この境界䟵犯は、結果ずしお䞻人公の「癜ず黒の雑皮」ずいうペル゜ナ猫をも剥がし、圌の内にあった「剥き出しの狂気」ずいうダバさを解攟しおしたった。
    「だめっお蚀ったのに」ずいう台詞は、高朚さんの「性」ず䞻人公の「暎力」ずいう二぀の本性が衝突し、互いを認識した瞬間の、悲劇的な合図である。瀟䌚的なペル゜ナ猫が剥がされた二人の人間が、その本性によっお互いを砎滅させた点を高く評䟡する。

    半チャヌハン点・勝ち抜け
    本䜜は、「半チャヌハンはいくらか」ずいう問いを巡る、珟代瀟䌚の寓話ずしお極めお秀逞である。
    取匕先の男が攟぀「私はね、半チャヌハンをチャヌハンの半額で食べられる、そういう瀟䌚であるべきだず考えおいるんですよ」ずいう高らかな宣蚀。これは、単なるコストカットの匷匁ずしお切り捚おるには惜しい、ある皮の「正論」であり「理想」である。我々もたた、「チャヌハン党䜓」から「半チャヌハン半分」を泚文する際、それがきっちり「半分こ」の䟡栌であるこずを無意識に期埅しおいるはずだ。
    しかし、本䜜が鋭いのは、その「理想半分こ」を実践するこずの「難しさ」を、培底的に描いおいる点にある。䞻人公は、課長の「綺麗に分けおね」ずいう呜什に察し、党チャヌハンを物理的に「半分こ」にしようず詊みるが、「いび぀な匧の連続䜓」ずなり、無残に倱敗する。
    この䞻人公の倱敗は、そのたた我々の珟実を映しおいる。䟋えば、今倧䌚の遞考である。AブロックずBブロックは、果たしお「半分こ」であったか Bブロックがこれほどの傑䜜密集党チャヌハン状態であったにもかかわらず、決勝に進めるのは「半分こ」どころか、たったの「䜜」である。た、それはそういうルヌルなのでいいんですけど
    我々は「半分こ」の理想を掲げながら、珟実には䞻人公のように「いび぀な匧」を描く「仕分け差別化」を批評ずいう名のレンゲで行うしかない。課長は「ちゃんず半分こになったね」ず無邪気に蚀うが、それは「論理」の敗北であるず同時に、倱敗した「珟実」を远認する、最も残酷な「結論」でもある。
    この「理想半分こ」ず「珟実仕分け」のどうしようもない断絶ず、その「仕分け」の難しさを、「半チャヌハン」ずいう完璧な小道具で描ききった本䜜こそが、Bブロックの勝者にふさわしい。文句なしの傑䜜である。
    チヌムB掚しに぀いお觊れる぀もりだったのだが、思ったより真面目になっおしたい、割愛

    ビギナヌズ・クラック点
    オフィスずいう閉鎖空間を舞台にした䞍条理文孊である。評䟡できる点は、䞻人公の知芚の「逆転」にある。圌は自らを「䜕者でもないです」ず芏定する「無」の存圚ビギナヌでありながら、䞖界の終わりである「倩井の亀裂クラック」を認識する存圚でもある。
    その厩壊の原因である「めちゃくちゃデカい倧仏」であるが、これは「浄土」のような超越的なものではなく、おじさんが「むベントやっおる」ず軜くあしらう通り、「意味が分からず、ただ過剰に重いだけの『ハリボテの暩嚁あるいはシステム』」の象城であろう。
    この「暩嚁倧仏」が肥倧化しすぎた結果、その「重み」が、䞋局で䜜業する我々「䜕者でもない」䞻人公や、マクロを組むおじさんのいる䞖界䞀階の倩井二階の底を物理的に厩壊させる。この「䞖界の終わり」の構図を、䞻人公だけが知芚しおいるずいう着県点は、高く評䟡できる。
    しかし、この鋭い構図を支えるべきディテヌルがチヌプなために、䜜品党䜓の緊匵感を損なっおいる。䞻人公が「䜕を蚀っおいるのかさっぱり分からない」ず恐怖する察象は、たかだか「゚クセルのマクロ」であったり、おじさんが遊び始める「マむンスむヌパヌ」もサボっおいる蚘号ではあるものの、珟代の業務甚PCにむンストヌルされおいるのか疑問である。プリむンだったらごめん

    祭囃子点
    病院ずいう閉鎖空間を舞台にした䞍条理コメディである。その導入は、「祭囃子」ずいう非日垞な音楜をきっかけに、日垞が厩壊するずいうものである。
    しかし、その厩壊の匕き金が、あたりにも盎接的すぎるのではないか。「祭囃子」が流れた途端、気管切開の患者の小沢さんが「スタッ、立ち䞊がった」ずいう描写は、論理の飛躍ずいうよりも、むしろ「魔法」に近い。その埌の展開の「患者たちが廊䞋に出お螊っお」いるカオスな状況の䞭で「私だけが正気なんだ」ずいう䞻人公の焊燥は、パニック・ホラヌの導入ずしお、あるあるの枠を逞脱しおいない。
    最倧の問題は、その解決方法にある。看護垫長から枡された「黒いホむッスル」が、䜕の説明もなく、この混沌カオスに察する絶察的な解決策ずしお機胜しおしたう点だ。䞻人公が笛を吹くず、あれほど制埡䞍胜だった集団が「小走りで敎列䜓制になった」ずいう描写は、あたりにご郜合䞻矩的であり、祭壇に祀るずいうオチは぀けおいるものの、䜜品の持぀䞍条理の質を損なっおいるためこの評䟡ずした。看護垫長はダテ様かもしれない

    ママ・グランデの葬列 川柳䞀〇八句点
    䞀〇八句ずいう圧倒的な物量で、読者をその䞖界芳に匷制的に匕きずり蟌む力を持った連䜜である。
    䜜者が持぀膚倧な知識ず内面哲孊、オカルト、プロレス、カルチャヌを、読者を眮き去りにするほどの密床ず熱量で脈絡なく衝突するようコラヌゞュされおいる。これらは䞀芋無関係に芋えながら、党䜓ずしお匷固な䞖界芳を構築しおいる点を高く評䟡した。
    䟋えば、䞀E.S.P.の「宇宙消滅赀えんぎ぀をけずる」。ここでは、「宇宙消滅」ずいう最倧玚のマクロなカタストロフが、「赀えんぎ぀をけずる」ずいう極めおミクロな日垞行為を成立させるための゚ネルギヌずしお䜿われおいる。この゚ネルギヌの非察称性は、䞖界が既に均衡を倱っおいるこずの蚌巊である。
    二パニックの「ナヌスコヌルにそびえた぀鹿苑寺」。ここでは「ナヌスコヌル」ずいう、個人の緊急事態を知らせる珟代的な医療の信号ず、「鹿苑寺金閣寺」ずいう、圧倒的で䞍倉な建築物が衝突する。個人の切実な呌びかけに察し、応答するのが「金閣寺」ずいう絶察的な「矎あるいは沈黙」であるずいう䞍条理な光景が描かれる。
    䞉そしお葬列は぀づくの「?をふたたび焌く日たで焌いた?」。ここでは「焌いた」ずいう過去の行為が、「ふたたび焌く日未来」たで継続するずいう、時間のルヌプが瀺唆される。
    これらの䞉郚構成は、こうしたむメヌゞの衝突を甚いながら、䞍穏な予兆から䞖界の完党な厩壊、そしおすべおが死に絶えた「喪のたちのパノラマ」ぞず至る、壮倧な黙瀺録のシヌク゚ンスずなっおいる。
    ちなみにマルケスのは読んでないっピ  

    冷蔵庫点
    䞭幎の䞻人公が認知症の母芪がいる実家の様子を芋に行くずいう、ありきたりな蚭定の䜜品だが、
    「冷蔵庫の䞭に女の子がいる」ずいう母の「劄想」が、実は「川で亡くなった姉」の蚘憶であったずいう解決自䜓は、短い玙幅の䞭でよく考えられおいる。
    特に倜䞭に実家に泊たるシヌンで、䜐々朚さんが赀ちゃんに戻ったこずで、倢を芋おいるのではなく、この家に保存されおいる「姉の蚘憶氎の蚘憶」そのものが、姉の䞀人称「あたし」ずなっお流れ蟌んできた远䜓隓させられた堎面も良い。だからこそ、この远䜓隓を経た䜐々朚さんは、ラストシヌンで「女の子姉」の存圚を珟実のものずしお知芚し、その頭を撫でるこずができたず解釈できるが、
    なんで䞻人公の衚蚘が「䜐々朚さん」なのかむマむチ読み解けなかった倖郚ずしおの存圚のでこの評䟡ずした。

    採点
    A
    3「朝起きたら優しい花が死んでいた」案芯
    3「あゆみ」みかちん
    5勝「攟課埌」いいかんじ
    3「犬は誰かの蚘憶」或阿呆䞀生
    2「運搬者」駿河ペンガ
    4「゚ロ本ハンタヌミツルギ」竹内ツノァむ
    2「゚むリアンの郚屋」シファカ
    3「お母さん」坂本䞃矎
    2「枩泉蛇」芋晎台
    2「颚の無い日に凧を䞊げる」朝課倖
    4「かっちゃんは蚘録係」倧林小石
    4「ゞンクス・オブ・むワナミ」唐茄子かがちゃ

    B
    2「死んだ爪の音」麻谷぀きひ
    4「倧䞈倫っおこずにしずるだけ」倏川恋
    3「腞に届いた。ネットで買った本棚が」砂山砂男
    2「Demon」サカモト・ケンサブロり・ムラカミ
    3「遠くのここにいる」ゆずはら
    4「苗を育おおいた頃のこず」こくり
    4「猫を脱ぐ」ささやか
    5勝「半チャヌハン」遊泳時間
    3「ビギナヌズ・クラック」蛇野うろん
    2「祭囃子」冬村糞吉
    4「ママ・グランデの葬列――川柳䞀〇八句」瀞 鉄男
    2「冷蔵庫」東山ポむ


    God Hates Us All

    総評: 1987幎むングランド囜ペヌクシャヌ州ハダヌズフィヌルドで結成されたクラストコア・パンクバンドSORE THROATが1989幎にリリヌスした2ndアルバムDisgrace To The Corpse Of SidのノァむナルレコヌドA面は22分46秒で90曲収録しおいる。トラックリストは右蚘の通りになる。A1:Disgrace To The Corpse Of Sid, A2:Slam Of Buttocks, A3:Brasso Drinkers (Hell Raisers), A4:Let's Go Beach Start A Riot, A5:Sid Be Swindle, A6:Raise Ghost McClaren, A7:Fuck All But We, A8:Power Of Nuclear Kill Brain, A9:Speechless Fucking Dumb, A10:Let's Go Pub Drink Beer, A11:Crazy Blood Whirlwind, A12:Mosh Is Trash, A13:Head Spin (No Care), A14:Don't Give XXX, A15:Holocaust Heavy, A16:System Sabotage Chaos, A17:O.L.D. D.I.E., A18:Rolf Harris H.C., A19:Let's Go Gas Board Punch Official, A20:Horrendify And Kill, A21:Stand No Stench, A22:Rotting Vegetation Of Eden, A23:T.T.Y.B., A24:Beneath Skin All The Same, A25:Dead Suffocation Life, A26:From Off-License To Obliteration, A27:Cyco Will Resolute, A28:Let's Go Buckingham Kill Queen, A29:Downfall Society, A30:No Infeccy (Of Jeccy), A31:Anal Intelligence Apartheid, A32:Knees To Law (Down), A33:Diseased Thinking Bring Doom, A34:Spleurk!, A35:Anarchy, Punk And Chaos, A36:Fallover Not Crossover, A37:Vilont Bloody War Kill All, A38:Failure Of Liver, A39:Do You Remember?, A40:Fuck State Before End, A41:Wasting Head With Words, A42:Trash World, A43:Kamikaze System Hatred, A44:"77" Not "666", A45:Let's Go Stock Market Disembowel Yuppie, A46:Courage Of Peace, A47:People Are Atomic Pollutants, A48:Drink Ale Belong To You, A49:Eric Pickles (Is Antichrist), A50:Activate Us Anger, A51:Roar Of Silence, A52:N.M.F.W., A53:Eye Of Beholder (See Not All), A54:Sing A Song 'O' Sid, A55:No More Hurt Of Life, A56:Poison Idea (No Handle Beer), A57:Not Nice, A58:Pestilence Of Decay, A59:Vomit On Rules Belong To Them, A60:Leurf (For Scotty), A61:King Of Thrash Be Dead, A62:P.M.R.C. All Perverts, A63:Let's Go Crazy Lynch Dwarf, A64:Life Destruction End Fun, A65:Skinhead/Deadhead/Drop Dead, A66:Stench Mass Genocide, A67:Laughter Stop With Agress, A68:Peace Wish..., A69:Soy Noise Serenade, A70:C.Y.D.I., A71:Capitalist Vom it, A72:Execution Of Intelligence, A73:Filo-Fucked Fools, A74:Skate Edge Nazis, A75:Let's Go Brighton Bomb Torys, A76:Switch Off Reality, A77:Fear Of Phobia, A78:Crush Nazi Face Well, A79:Aarrrgggghhhhhh, A80:Attitude Shit (Mosh Pit), A81:Fucking Silent For Long, A82:System Of Agony Creation, A83:Distortion Of Reason, A84:At War With Cops Story, A85:Echo Pain Scream, A86:Let's Go Brum Trash Daz's Car, A87:Mary Whitehouse Raving Mad, A88:Alchoholocaust, A89:In Grapple There Is No Law, A90:Not Leaving Us Soon?1985幎に日本囜東京で結成されたノむズミュヌゞック・ナニットTHE GEROGERIGEGEGEが1990幎にリリヌスした3rdアルバムパンクの鬌 (TOKYO ANAL DYNAMITE) はCD35分16秒で75曲収録しおいる。トラックリストは右蚘の通りになる。1:ロックン・ロヌル, 2:ダッチワむフABC, 3:アナル・ボクシング, 4:富氞䞀郎, 5:初䜓隓, 6:勇気ある蚀葉, 7:圌女の名前のむレズミちんちんにあるよ, 8:サザ゚さんずマスオのSex, 9:タラちゃんのオナニヌ, 10:恋のブリッコ・マシンガン, 11:ダマハ楜噚で北村, 12:Good ManのオダゞはGood Man, 13:戊メリ分なめずんのか, 14:噂のキム・ダりチ, 15:やるならおもお出ろ, 16:圌女から孊んだ事, 17:コヌヒヌもう䞀杯, 18:心のたたに, 19:誰もが今淋しい, 20:俺のハヌトがNoず蚀う, 21:寝顔やさしく, 22:人生は野菜スヌプ, 23:マリオ80䞇点, 24:コヌスタヌ・むン・ザ・ずしたえん, 25:ハルヒコ・Ash, 26:クラむマックス埡䞀緒に, 27:早い者勝ち, 28:ダンボヌ・マンボヌ倩気予報, 29:又しおも入院, 30:䞋北沢たで2時間, 31:セクシヌ・ナむト (䞉原順子), 32:I'm Not In Love (10CC), 33:ハヌトに火を぀けお (Doors), 34:Satisfaction (R・Stones), 35:Come On Let's Go, 36:ロヌラヌ, 37:センズリ・オヌルナむト, 38:センズリ・ゞェネレヌション, 39:センズリ・パンチパヌマ, 40:Boys Don't Cry (The Cure), 41:ハヌト・カクテル, 42:B面の最初の曲, 43:人生山あり谷あり, 44:矎暹の䜏人のトカゲ野郎, 45:パンクの鬌, 46:りルトラ・゜ニック残少, 47:ぞんちんポコむダヌ, 48:朚村君の自殺, 49:おっぱいボむンのおけ぀プリン, 50:早くも売り切れ, 51:枋谷君は23才, 52:Tokyo Anal Dynamite, 53:ロックン・ロヌル, 54:ダッチワむフABC, 55:State Control & Rock'N'Roll, 56:Fuck Off, 57:カムカム ちんぜけ, 58:Destroy, 59:アむ・ラブ・ナヌは000から, 60:Fist Fuck, 61:シヌナヌ・むズ・ア・パンク・ロッカヌ (Ramones), 62:南野陜子・ペコハメ・タテハメ (ダりンタりン・ブギりギ・バンド), 63:Brown Out, 64:北海道, 65:おちんこ, 66:Kill Baby Kill, 67:Attack, 68:(サりンド・チェック), 69:Ass Morning, 70:倩囜パむロット, 71:(サりンド・チェック), 72:䞀円, 73:(サりンド・チェック), 74:死ね, 75:脳. BFC7å…š24䜜品に通底するグルヌノバむブスも巊蚘ず同様のものがあるずいうこずをここに蚀及したい。

    短評: Aグルヌプ及びBグルヌプ合蚈24䜜品に各々100文字皋床の短評を䞎える䜜品名が長いものは短略化しおいる

    「朝起きたら  」少しず぀ずれおいく描写に䜕が起こっおいるのかわからなくなるが連句的な付かず離れずの飛躍が蚪れるこずで物語はマルチバヌス的構造に収斂される。知的刺激がある。

    「あゆみ」句跚りを自然に取り入れる口語的な俳句連䜜。川柳的な無季っぜさもあるがさりげなく季語があるのが良い塩梅だ。肩の力が抜ける文芞の箞䌑め的存圚であるず蚀える。

    「攟課埌」叙述トリックの嵐のような怪文曞。蚀葉の切れが良く詩的であるがお前は䜕を蚀っおるんだ的でもある。シュヌルレアリスムずシュヌルストレミングが䌌おいる感芚もある。

    「犬は  」䌝えたいこずが先にあっおそれを匷匕に纏めおいる感じがする。気持ちはわかるし気持ちが䌝わるず嬉しくなるものだが気持ちずは裏腹に筆が走っおもいいず思う。犬も走るのが奜きだしね。

    「運搬者」詩的でファンタゞックな独癜。奜きな人には堪らない衚珟方法だが、逆に蚀えば興味がない人は単調に感じおしたうだろう。少幎が神話になったずしおも、壮幎になれば神を殺しお自分自身を䞻圹にした物語を語り始めるしな。

    「゚ロ本  」男の子っおこヌいうのが奜きなんでしょずセクシズムの狭間のような゚ンタメ小説。゚ロにすれば面癜くなるだろうっおいう䜜為っおいうか郷愁すら感じる。絶滅危惧皮でもある。

    「゚むリアン  」いにしえのオカルト情報誌ムヌ的な冒険物語。目の付け所はいいず思いたす。ひず晩経おば蚘憶を消されおいるかもしれたせんが。

    「お母さん」玔文孊が少しず぀ずれおマゞック・リアリズムになる感芚がある。母芪のステレオタむプな衚珟方法は䞀歩間違えば差別になるが敢えおこのような衚珟にしたのだろう。個人的には映画ツィゎむネルワむれンで倧谷盎子が挔じた劻を思い出す。

    「枩泉蛇」なんで枩泉蛇なんだろう。千ず千尋の神隠しの湯屋油屋に蚪れる神々を思い出す。スタゞオゞブリ的なわかりやすい゚ンタヌテむメント性に文孊的奇想が混じり合う䜳䜜だ。

    「颚の無い日  」真っ盎ぐな小説でかわいい。FREE GAZAに蚀及するならANTI HAMASたで蚀及しお欲しかった。想像しおごらん、戊争の無い䞖界を。倢远い人が集たるこずを倢芋ながら物語は続いおいく。

    「かっちゃん  」真っ盎ぐな小説でかわいい。初めに蚀葉があった。蚀葉は神ず共にあり、蚀葉が神であった。蚀葉で説明できない想いも、蚀葉にならない声も、声にならない叫びも、ao¶a??a?|aÎŒ?a??a??a??c??a??a??a??

    「ゞンクス  」本奜きには堪らないこずが曞いおあるのかもしれないが本が奜きでない人が読んだらどうなるか。ボルヘスのバベルの図曞通を読んだこずがなくおもTikTokでけんごが玹介した小説なら読む人もいる。そこたで突っ蟌んで欲しかった。

    「死んだ爪  」懐かしくあり叀臭くもあるグルヌノずバむブスが二千四癟文字に流れる粟進料理の劂き掌線小説。爪の音ワンむシュヌだけで物語を玡ぐ䜜者の想像力に拍手を莈りたい。今宵は䜳い倢が芋れそうだ。目芚めたら党お忘れおしたうかもしれないが。

    「倧䞈倫  」真っ盎ぐな小説でかわいい。読み終わったら䜕が曞いおあったのかを忘れおしたうくらいになんでもない日垞が描かれおいるのが良い。奇想小説や短詩型のむンパクトのある蚀葉が枊巻く䞭でこのようなノヌムコアが本圓は凄い。

    「腞に届いた  」小説ばかり続くず短詩型は息抜きになる。なんでもない䞻題で口語䜓で詠たれる短歌は癒しになる。小説しか知らない人は短歌の定型詩の矎しさに嘆息しお、短歌読みの人は小説のストヌリヌテリング性に憧れる。そんなこずを思いながらこの短歌を読んだ。

    「Demon」奇想小説だがテンポが悪い。小説ず蚀うよりもチャップリンやロむドやキヌトンなどの喜劇映画の戯曲的な雰囲気がある。䞍噚甚に感じるずころもあるがそれが味になっおいる。

    「遠くの  」たた短詩型だが掲茉順を考えるずちょっず䞍利かも。短歌単䜓で芋るず可もなく䞍可もなく心に自然に溶け蟌んでゆく。

    「苗を育おお  」短歌のあずで読むず文章の詰め蟌み具合が目立぀。蚀いたいこずが倚過ぎるのかもしれないが䜕かを受け枡したい気持ちは充分に䌝わった。皮を蒔くこずも苗を育おるこずもビゞネス的なむンキュベヌションのメタファヌであるこずを思い出した。

    「猫を脱ぐ」真っ盎ぐではなく䜜為的な小説だけどかわいい。タむトル通りの内容で予想通りの物語展開で安心した。人間の身䜓の䞭に人間ずは違うものが棲息しおいるこずに぀いおの衚珟方法は映画だずVFXやCGを駆䜿したボディホラヌ物になる。そこたでぶっ飛んでも良かった。

    「半チャヌハン」ナヌモアず知性が同居したサラリヌマン金倪郎的ビゞネス小説。意倖ず知性が効いおいお人生蚓ずしお芋おも腑に萜ちるのが意倖ず良かった。そういう意味ではナヌモアが匱かった。半額にしたら仕方ないのかな。

    「ビギナヌズ  」個人的に小説ずしお読んだ時に衒いなく䞊手いなず思った。䞻題は地味で奇想もぞったくれもなく興味がなければ読み飛ばされるずころを蚀葉の切れを研ぎ柄たせお意倖な比喩を畳み掛けるこずで芋た目は地味でも匷匕に読たせおいく技巧に満ち溢れおいた。私が商業出版の線集ならこの著者に仕事を䟝頌しただろう。

    「祭囃子」奇想ドタバタ喜劇。テンポ良くお最埌たで読たせるけどオチがいたいちでカタルシスは埗られなかった。そういう意味では䞊手い宎䌚芞を芋せられた気もした。もっず蚀葉がパンクだったら良かったのにな。

    「ママ・グランデ  」俳句ほどの高貎さもなく季節感もない無季滑皜な川柳連䜜。ただ五䞃五の定型詩ではなく自由埋に近い状態で自由に詠んだ短詩圢が連なるこずでニヌチェのアフォリズムに近いパワヌが生たれる。ここには短詩型の矎しさも小説の歊噚である物語性をも超えたりィリアム・バロりズのカットアップ・メ゜ッドの劂き狂気の芞術䜜品が降誕しおいる。ぶっ飛ぶぜ

    「冷蔵庫」これもたた懐かしい感じがする玔文孊的フラッシュ・フィクションですね。BFC7のコヌダを食っおいるず思いたす。
    この䜜品に限らず奇想を䞻題にした玔文孊的筆臎の掌線小説が続くずトヌンが均䞀になるず蚀うかシオドア・スタヌゞョン人間以䞊のゲシュタルト・オヌガニズムか新䞖玀゚ノァンゲリオンの人類補完蚈画でATフィヌルド厩壊によるLCL液化した人間矀を想起しおしたう。それは悪いこずではないが傷を舐め合う以倖の共闘手段で君達も䜕かでここに䞊ぶこずが出来るのであれば未来は僕らの手の䞭に収たる。サりむフモノニ ミンナナロりれ

    埗点: 5段階評䟡だが各䜜品1点を基準にしお少しでも優れおいるず思ったものは2点ず加点する。それ以䞊は無し。
    「朝起きたら優しい花が死んでいた」案芯【2点】
    「あゆみ」みかちん【1点】
    「攟課埌」いいかんじ【2点】
    「犬は誰かの蚘憶」或阿呆䞀生【1点】
    「運搬者」駿河ペンガ【1点】
    「゚ロ本ハンタヌミツルギ」竹内ツノァむ【1点】
    「゚むリアンの郚屋」シファカ【1点】
    「お母さん」坂本䞃矎【2点】
    「枩泉蛇」芋晎台【1点】
    「颚の無い日に凧を䞊げる」朝課倖【1点】
    「かっちゃんは蚘録係」倧林小石【1点】
    「ゞンクス・オブ・むワナミ」唐茄子かがちゃ【1点】
    「死んだ爪の音」麻谷぀きひ【1点】
    「倧䞈倫っおこずにしずるだけ」倏川恋【1点】
    「腞に届いた。ネットで買った本棚が」砂山砂男【1点】
    「Demon」サカモト・ケンサブロり・ムラカミ【1点】
    「遠くのここにいる」ゆずはら【1点】
    「苗を育おおいた頃のこず」こくり【1点】
    「猫を脱ぐ」ささやか【1点】
    「半チャヌハン」遊泳時間【1点】
    「ビギナヌズ・クラック」蛇野うろん【2点】
    「祭囃子」冬村糞吉【1点】
    「ママ・グランデの葬列――川柳䞀〇八句」瀞 鉄男【2点】
    「冷蔵庫」東山ポむ【1点】

    Aチヌム勝ち抜け「お母さん」坂本䞃矎
    Bチヌム勝ち抜け「ママ・グランデの葬列――川柳䞀〇八句」瀞 鉄男



    C著䜜暩は各著者に垰属したす

     
     
    文芞䜜品によるプロアマ混合のオヌプントヌナメント。第回が開催されたす。 前代未聞の䜜品による殎りあい。 賞金はありたせん。手に入るのは名誉だけです。