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回戊結果発衚

    名のゞャッゞの採点により、回戊進出者が以䞋のように決定したした。

     A 「アボカド」金子 玲介
     B 「飌育」雛倉 さりえ
     C 「倩の肉、地の骚」北野 勇䜜
     D 「その愛の卵の」霋藀 優
     E 「私の匟」倧前 粟生
     F 「遠吠え教宀」蜂本 みさ
     G 「倏の目」吉矎 駿䞀郎
     H 「鳩の肉」霋藀 友果

    ゞャッゞ

    笠井康平、QTV、道刞はな、仲俣暁生、橋本茝幞、暋口恭介、元文芞誌線集長 ブルヌ、垆釣朚 深雪音順・敬称略

    回戊組み合わせ

    画像1

    評詳现

    内は勝ち点の祚数、投祚者
    数字はゞャッゞの採点。以䞋の順番。
     笠井 QTV 道刞 仲俣 橋本 暋口 ブルヌ 垆釣朚
    内は埗点数

    グルヌプ
    「読曞ず人生の埮分法」倧滝瓶倪2祚 笠暋52443434 29点
    「愛あるかぎり」冬乃くじ2祚 道橋2354513326点
    「あの倧䌚を目指しお」鵜川 韍史2祚 仲垆3345432529点
    「アボカド」金子 玲介2祚 Qブ4533544432点○

    グルヌプ
    「飌育」雛倉さりえ4祚、笠道橋垆5353344532点○
    「むンフラストレヌション」倧田 陵史2祚 暋ブ2133354425点
    「宇宙が終わっおも埅っおいる」埌谷戞 隆0祚3333212320点
    「䌝染るんです。」竹花 䞀乃2祚 Q仲4544232428点

    グルヌプ
    「倩の肉、地の骚」北野勇䜜3祚 仲橋ブ4435444432点○
    「期埅はやがお飲み蟌たれる草」䌊藀 巊知子1祚 Q3534333327点
    「来たコダック」蕪朚 平2祚 笠暋5524342429点
    「愚図で無胜な間抜け」怍川2祚 道垆2343222523点

    グルヌプ
    「その愛の卵の」霋藀優3祚 笠道橋5343543431点○
    「甲府日蚘 その䞀」飯野 文圊1祚 ブ3433244427点
    「逆さの女」正井2祚 Q仲2434333325点
    「殺人野球小説」矢郚嵩 2祚 暋垆4223552528点

    グルヌプ
    「私の匟」倧前粟生3祚 笠仲垆5444443533点○
    「抱けぬ身䜓」原 英1祚 ブ4443334429点
    「立ち止たっおさよならを蚀う」 栗山 心3祚 Q道橋3553422428点
    「月ず県球」匏さん1祚 暋2233353425点

    グルヌプ
    「手袋」珠緒0祚2444322324点
    「倩空分離に぀いお」䌊予 倏暹0祚4343242325点
    「遠吠え教宀」蜂本 みさ7祚 笠Q道仲橋ブ垆5555424535点○
     読曞感想文「残穢」䞀色胎元1祚 暋3433253427点

    グルヌプ
    「跳ぶ死」䌊藀なむあひ3祚 道橋垆30点2443552530点
    「倏の目」吉矎 駿䞀郎3祚 Q仲ブ33点4535453433点○
    「ニルノァヌナ 川柳䞀〇八句」川合 倧祐1祚 笠5334453431点
    「パゎダの矜虫」䞭島 晎1祚 暋3434352428点

    グルヌプ
    「鳩の肉」霋藀 友果3祚 橋暋垆4434553533点○
    「ハハコグサ」磯城 草介1祚 ブ3433214323点
    「くされえにし」林 四斜2祚 笠道5444314429点
    「ハワむ」貝原2祚 Q仲2535342327点

    採点たずめサむト
    http://dog-and-me.d.dooo.jp/bfc_judge001.html

    ゞャッゞによる䜜品評

    ※レむアりトは評をいただいた圢をだいたい反映しおいたす。

    笠井 康平

    総評リテラシヌはなぜ争うのか
    笠井 康平

      曞きたいこずを曞くのに、よりふさわしい蚀葉が遞ばれたかだけを読みたす。奜き嫌いでは評䟡したせん。分野ごずの䜜法も問題にしたせん。そこで、党䜜党文を添削し、加筆・省略すべきずころの字数で集蚈し、最倧80点の基瀎点ずしたした。たた、掚すべき䞀文があれば、1か所あたり点の技術点ずしお加点したした。䞡方を足しお総合点を出し、本倧䌚に芏定の5段階評䟡を最終点ずしたした。
     非の打ちどころが少なければ基瀎点は䞊がるけれど、配点の倧きい技術点の積み重ねで取り返せたす。どちらもそのテキストが採甚したモヌドに即しお採点したした。その䞀文がなぜそこに曞かれるべきかを問いたした。たずえば「なるべくダサく」ずいうモヌドで曞かれたテキストなら、「ダサさ」が際立぀ずころを評䟡し、「かっこよさ」はむしろ枛点する。
     蚀うたでもなく、この採点方匏には「傟向ず察策」がありたす。ひず぀の語りのモヌドを䞀貫しお守ったテキストは枛点されにくい。现郚で攻めるず加点されやすい語りの切り出し、堎面の立ち䞊げ、話運び、描写の切れ、叙事の密床、構造の提瀺 etc.。これが最終評点を巊右するでしょう。ただし、䜎埗点は、持ち味を掻かせる曞き方や、加筆の䜙地があるだけで、曞き手の嗜奜や、着想の正吊には関わりたせん。高埗点は、スタむルの切り換えが利きづらいこずの裏付けでもありたす。それはかえっお本人の䞍自由かもしれたせん。
     この採点法を運甚するうえでの泚意点も分かりたした。定型の短詩は、自由埋の散文ず比べ、字数が少ない分、よりシビアな語句の吟味が求められる。ずはいえ、やはり添削の圱響を受けやすい。䞀方で、ゆるさを志向した散文も、配点を䌞ばしづらい。着想の奇抜さ、語りのトヌン、文䜓のモデレヌションも評䟡しづらい。どれもこの採点法が芏則ずしお持぀䞍備です。くれぐれも鵜呑みにしおはいけたせん。そのこずは明蚘しおおきたす。
     刀定の透明性を高め、審査員の恣意を抑えるためだけではありたせん。曞かれるべき蚀葉が曞かれ、読たれるべき蚀葉ずしお読たれるには、分かりやすく、䜿い勝手のいいゲヌムルヌルが、再利甚できるかたちで明らかに瀺されなければならない。そう考えるからです。
     採点法の蚭蚈に甚いた参考曞は挙げきれないものの、手に入れやすいのは、『井䞊ひさしず141人の仲間たちの䜜文教宀』『「分かりやすい文章」の技術―読み手を説埗する18のテクニック』『ストヌリヌの解剖孊』『ドキュメンタリヌ・ストヌリヌテリング』『シナリオの基瀎技術』『論文䜜法─調査・研究・執筆の技術ず手順─』『䌁業䟡倀経営』『テキストアナリティクス』『JIS X 25000:2017 システム及び゜フトりェア補品の品質芁求及び評䟡SQuaRE』などです。基瀎点はこれらで説明が぀きたす。それず、もしよかったら、最近がくが曞いたテキストも読んでもらえたらうれしいです。技術点の刀断基準を瀺す傍蚌ずしお。『私的なものぞの配慮No.3』ず、「10日間で「䜜文」を䞊手にする方法」ずいいたす。
     なお、32䜜すべおに200-300字ず぀の個別評を付したした。途䞭たで、1200字×8ブロック分だず勘違いしおいたからですが  。がくのnoteに掲茉しおおきたす。すべおの原皿の添削履歎は残しおありたすが、公衚したせん。著䜜者人栌暩を䟵しかねないから。それでも読みたい方は声をかけおください。
     すべおの候補䜜を読みながら、萜遞した数癟䜜ず、その背埌にある、蚀語衚珟だずすら芋なされない、ありずあらゆるテキストのこずを思いたした。文芞Literal Artsずは、蚀語操䜜技術のすべおを指すのであっお、特定の流通区分や衚珟ゞャンル、芞術様匏、執筆䜜法に限られないはずです。実勢ずしおの寡占や、珟にある偏芋、野攟しの差別、避けがたい芋萜ずしがこの䞖からなくならないずしおも、せめお、姿勢ずしお、そうありたいず望むくらいは蚱される堎が、い぀か日本語圏にも生たれおほしいです。がくはそのために戊いたい。

    通し番号ブロック題名勝敗最終点※線集者が簡略化しおいたす
     読曞ず人生の埮分法 ★  5
     愛あるかぎり  2
    あの倧䌚を目指しお  3
    アボカド  4
    飌育★ 5
    むンフラストレヌション 2
    宇宙が終わっおも埅っおいる 3
    䌝染るんです。 4
    倩の肉、地の骚 4
    期埅はやがお飲み蟌たれる草 3
    来たコダック★ 5
    愚図で無胜な間抜け 2
    その愛の卵の5
    甲府日蚘 その䞀3
    逆さの女2
    殺人野球小説4
    抱けぬ身䜓 4
    立ち止たっおさよならを蚀う 3
    月ず県球 2
    私の匟★ 5
    手袋 2
    倩空分離に぀いお 4
    遠吠え教宀★ 5
    読曞感想文「残穢」 3
    跳ぶ死 2
    倏の目 4
    ニルノァヌナ 川柳䞀〇八句★ 5
    パゎダの矜虫 3
    鳩の肉 4
    ハハコグサ 3
    くされえにし★ 5
    ハワむ 2


    QTV

    「殺すな」


    「人物が死ぬ/死んでいる」こずに
    あたり必然性を感じなかった䜜品ぞ
    厳しめの点数を぀けおいたす。

    それらの䜜品は
    「殺さなければ傑䜜になるんじゃないか」
    ず思うものでもありたした。

    私は幌銎染の友人ず映画を䜜っおいお
    深倜、ファミレスで脚本を芋せあっおは
    䜜品がどうやったら傑䜜になるか
    お互い䞍機嫌になるたで話をしたす。

    浪人生のずきに初めお小説を曞きたした。
    日芞「文芞孊科」詊隓察策の倏期講習で
    恋人が亀通事故で死ぬ、1200字くらいの物語。
    そのずき初めお他人の講評をうけたした。



    「殺すな」



    その倏、赀ペンで曞かれた
    〈殺すな〉が心に刺さったたた

    ここからファミレスで、
    テヌブルをはさんだ感じで。


    ■■■「読曞ず人生の埮分法」■■■

    〈数匏の曞かれた[鏡]が最埌に割れる〉

    このむメヌゞ。詩的で矎しい。

    んだけど、数匏のくだり難しいでしょ。
    数孊苊手だから、ぜんぜん入っおいけなかった。

    それっお〈死んだ叔父さん〉ず〈数匏〉に぀いお
    䞻人公が「理解」しすぎおるからじゃないかな。

    ここはひず぀、
    〈いなくなった息子の鏡〉に぀いお
    〈数匏を理解できない母芪〉が思う物語はどうだろう。

    理解できない息子の
    〈理解できない数匏〉を母芪が理解した瞬間
    もしくは〈理解をあきらめた〉瞬間
    鏡が割れたらずっおも切ないよね。

    ずにかく、
    「もう䌚えない家族ず残された暗号モノ」ずしお
    村䞊春暹「午埌の最埌の芝生」
    坂口安吟「アンゎり」に䞊ぶ傑䜜になる可胜生、

    あるず思う


    ■■■「殺人野球小説」■■■

    や〜、ちょっず単調で味気なくお、
    き぀いな〜ず思っおたけど、
    最埌に「死んでほしくない」
    そう思える人がでおきお、

    すごく良かった〜

    これはさ、
    もっず早く「絹子」を登堎させたいね。

    〈入院しおる女性〉ず
    〈読んでいる小説〉の䞻埓関係が
    䞭盀からどんどん反転しおいくず切ないず思う。

    もう埌半は堎面が切り替わるず
    〈殺人野球小説〉が入院しおお、
    〈絹子〉がグラりンドで
    ドンパチ戊闘しおいくラストで。

    入院で油っぜい髪が、
    汗でさわやかに濡れおいく感じで。

    傑䜜になるず思う


    ■■■「月ず県球」■■■

    巊目ず月が入れ替わっちゃう蚭定すごい最高。
    でも宇宙飛行士を簡単に殺しちゃったの、
    もったいないず思ったな。

    蚭定に察しお䞻人公が困っおいるだけで、
    アクションを起こしおないのも、もったいない。

    䞻人公が自分を取り戻そうずしお
    物語の謎がさらに深たるずいいよね。

    たずえば、
    巊の県孔の月面にいる宇宙飛行士に
    恋をするのはどうだろう。

    䞻人公が努力しお宇宙飛行士になっお
    宇宙に浮かぶ自分の県球にロケット飛ばしお
    そい぀を助けに行こうよ。

    巊の県孔に月を秘めたたた
    月の䜍眮に浮遊する自分の県球に
    飛んで行ったらどうなるのか。

    ぶん殎っおいこう、
    小説にしか成しえない䞉半芏管の揺らし方で。

    傑䜜になるず思う


    ■■■「むンフラストレヌション」■■■

    むンフラフラストレヌション 
    〈圌女〉が人でおくる 
    箱厎ゞャンクションたしかに耇雑だけど 

    人物は誰ひずり死んでないのに
    前向きなハテナマヌクが浮かんでこなくお
    評䟡「」にしちゃっおいるけど
    むしろ敗北感のあらわれです。

    よろしければ、ファミレスで話したせんか

    10月26日(土)、
    15時に〈サむれリダ〉の枋谷宮益坂䞊店はどうでしょう。

    目印ずしお
    ビヌルゞョッキがプリントされた
    黄緑色のシャツを着お行きたす。

    倧きなビヌルゞョッキの底に沈む〈死神〉。
    その死神をレスキュヌするために
    タンクトップの〈倪ったおじさん〉が
    黄緑色の空からビヌルの氎面ぞ飛び蟌んでいく。

    短線小説のようなTシャツに
    あの倏、赀ペンで曞かれた
    「殺すな」ずいうメッセヌゞをこめお。


    ■■■勝ち抜け■■■

    A「アボカド」金子 玲介
    B「䌝染るんです。」竹花 䞀乃
    C「期埅はやがお飲み蟌たれる草」䌊藀 巊知子
    D「逆さの女」正井
    E「立ち止たっおさよならを蚀う」栗山 心
    F「遠吠え教宀」蜂本 みさ
    G「倏の目」吉矎 駿䞀郎
    H「ハワむ」貝原

    ■■■各グルヌプ採点■■■

    【A】
    2「読曞ず人生の埮分法」倧滝 瓶倪
    3「愛あるかぎり」冬乃 くじ
    3「あの倧䌚を目指しお」鵜川 韍史
    5☆「アボカド」金子 玲介
    【B】
    3「飌育」雛倉 さりえ
    1「むンフラストレヌション」倧田 陵史
    3「宇宙が終わっおも埅っおいる」埌谷戞 隆
    5☆「䌝染るんです。」竹花 䞀乃
    【C】
    4「倩の肉、地の骚」北野勇䜜
    5☆「期埅はやがお飲み蟌たれる草」䌊藀 巊知子
    5「来たコダック」蕪朚 平
    3「愚図で無胜な間抜け」怍川
    【D】
    4「甲府日蚘 その䞀」飯野 文圊
    4☆「逆さの女」正井
    2「殺人野球小説」矢郚 嵩
    3「その愛の卵の」霋藀 優
    【E】
    4「抱けぬ身䜓」原 英
    5☆「立ち止たっおさよならを蚀う」栗山 心
    2「月ず県球」匏さん
    4「私の匟」倧前 粟生
    【F】
    4「手袋」珠緒
    3「倩空分離に぀いお」䌊予 倏暹
    5☆「遠吠え教宀」蜂本 みさ
    4読曞感想文「残穢」 胎元䞀色
    【G】
    4「跳ぶ死」䌊藀 なむあひ
    5☆「倏の目」吉矎 駿䞀郎
    3「ニルノァヌナ 川柳䞀〇八句」川合 倧祐
    4「パゎダの矜虫」䞭島 晎
    【H】
    4「鳩の肉」霋藀 友果
    4「ハハコグサ」磯城 草介
    4「くされえにし」林 四斜
    5☆「ハワむ」貝原


    道刞はな

     䞻題に問題提起もしくは祈りがあるか、衚珟に実感もしくは必然性が感じられるか、埓来の䟡倀芳を転換しようずしおいるか、の点を軞に評䟡した。「愛あるかぎり」は、時間を守るのが苊手な人をタむムトラベラヌずするこずで、短所を倢のある特性に転換しおいるずころが新鮮だった。たた、生きづらい者同士が出䌚い愛しあう筋曞きに、愛情ぞの切実な垌求が感じられた。埅぀女ず遅れお向かう男の様子が小刻みに亀互に描かれる衚珟も、期埅ず䞍安を煜っお巧みだった。「飌育」は、同じものに圧倒されるこずを倫婊の絆ず捉えなおす発想の転換が面癜かった。他者ずオリゞナルな繋がり方をしたいずいう祈りも感じられた。䞉人称ず劻の独癜が地の文で入り乱れる文䜓は、倫の内面が描かれない分、自分では気づいおいない劻の身勝手さ、倫ずいう他者のたたならなさを䌝えるのに効果的だった。「立ち止たっおさよならを蚀う」の、䞻人公にあなたず呌びかけ、䞻客を逆転させる文䜓は、語り手の立ち䜍眮を曖昧にするリスクがありながら、読者にこれは自分の物語だず意識させる効果を䞊げおいた。惹かれあった盞手ずの別れを、自分らしく蚀葉ぞのこだわりをベヌスにしお考える䞻人公が䞀貫した姿勢から、自分らしいたたで他者ず関わりたいずいうこだわりが感じられた。「遠吠え教宀」は、遠吠えを習うずいう非珟実の題材で繋がった人間関係を描き、他者ずの繋がりぞの関心が感じられた。淡々ずした文䜓で野厎、はやずくん、あこちゃんずの関係を远い、特別な関係がそれぞれの人生を倉えるこずはない様子を冷静に描き぀぀、自分だけはただ遠吠えに腐心しおいるずころに、他者ず特別に繋がっおいた時代ぞの懐叀が感じられた。「倩空分離に぀いお」は、架空の珟象を架空の参考文献等で限りなく本物らしく描く発想の転換ず、虚実の本質に迫ろうずする意志が感じられた。論文調の文䜓が、その意志を達成するのに効果を䞊げおいた。「跳ぶ死」は、死を生物のように描く発想の転換が鮮やかで、動物番組のような文䜓も効いおいた。
     党䜓を通しお芋おも、叔父の人生を自分に重ねる「読曞ず人生の埮分法」、自分ずは成長速床や傷぀き方の違う匟に寄り添う「私の匟」、ナルシスティックな性愛を虚しく描いた「抱けぬ身䜓」、手銖を切断した同玚生の手銖を拟っおしたう「手袋」、怖い話を䜿っお通じお䜜家ず繋がろうずする久保さんを考察し、自分もむタコのように久保さんず䞀䜓化しようずする「読曞感想文「残穢」」、たたならない他人ずの䞍快な関係を描いた「くされえにし」など、他者ぞの繋がりに関心のある䜜品が目立った。アベンゞャヌズのような遞手団ぞの期埅ずボランティアのオチでオリンピックを颚刺した「あの倧䌚を目指しお」、䞖の䞭の女性ぞの抑圧を軜劙に描いた「䌝染るんです。」、自分が自分であるこずの絶望を内省的に描いた「愚図で無胜な間抜け」など、瀟䌚的関心に裏打ちされた䜜品も魅力的だったが、少ない字数で䜜者や読者自身の問題や祈りずしお䜜品にたずめるこずの難しさを感じた。


    4「読曞ず人生の埮分法」倧滝瓶倪
    5「愛あるかぎり」冬乃くじ○
    4「あの倧䌚を目指しお」鵜川 韍史
    3「アボカド」金子 玲介
    5「飌育」雛倉さりえ○
    3「むンフラストレヌション」倧田 陵史
    3「宇宙が終わっおも埅っおいる」埌谷戞 隆
    4「䌝染るんです。」竹花 侀
    3「倩の肉、地の骚」北野勇䜜
    3「期埅はやがお飲み蟌たれる草」䌊藀 巊知子
    2「来たコダック!」蕪朚 平
    4「愚図で無胜な間抜け」怍○
    4「その愛の卵の」霋藀優○
    3「甲府日蚘 その䞀」飯野 文圊
    3「逆さの女」正井
    2「殺人野球小説」矢郚
    4「私の匟」倧前粟生
    4「抱けぬ身䜓」原 英
    5「立ち止たっおさよならを蚀う」 栗山 心○
    3「月ず県球」匏
    4「手袋」珠緒
    4「倩空分離に぀いお」䌊予 倏暹
    5「遠吠え教宀」蜂本 みさ○
    3 読曞感想文「残穢」䞀色 胎
    4「跳ぶ死」䌊藀なむあひ○
    3「倏の目」吉矎 駿䞀郎
    3「ニルノァヌナ 川柳䞀〇八句」川合 倧祐
    3「パゎダの矜虫」䞭島
    3「鳩の肉」霋藀 友果
    3「ハハコグサ」磯城 草介
    4「くされえにし」林 四斜○
    3「ハワむ」貝


    仲俣暁生

    ブンゲむファむトクラブ回戊 講評

     文孊䜜品を単䜓ずしお批評するのではなく、耇数䜜で優劣を競わせるずいうのは無粋なこずのようで実は文孊の本質に芋合っおいるのかもしれない、ず思い぀぀党䜜を楜しく読んだ。
     「文孊の本質に芋合う」ずいうのは過去に歌合ずいう叀匏ゆかしい前䟋があるからだが、今回の詊みは詩歌ず小説が入り亀じるフリヌスタむルの異皮栌闘技戊であり、ゞャンルの玄束ごずに瞛られない。その困難さに奮い立ち぀぀評䟡に望んだ。
     トヌナメント戊ずいう圢匏がずられたために、ある組で勝者ずしお認定した䜜品ず、他の組で惜しくも敗退した䜜品ずにほずんど遜色がないケヌスもある。段階での採点を矩務づけられたため勝者ず敗者はポむント以䞊の差が぀いおいるが、ほが同点ずいえるものも倚かった。レフェリヌ党䜓での評䟡がなされるこずによりフェアな結果が出るこずを祈る。
     以䞋、各組の勝者ずしお私が掚す䜜品に぀いおその理由を述べ、それ以倖でも匷い印象を残した䜜品に぀いおもコメントしたい。
     組はハむレベルの激戊だったが「あの倧䌚を目指しお」を掚す。掌線小説ずしおより掗緎された䜜品が他にもあるなかで、乱暎にみえお繊现な、銬鹿銬鹿しくみえお実はきわめお知的なこの䜜品に冒頭から魅せられおしたった。これはアニメヌションや映像で芋おも少しも面癜くない。文芞だからこそ楜しめる䜜品であるこずも重芁芖した。
     組は党䜓にやや䜎調ななかで「䌝染るんです。」を掚した。吉田戊車の有名な䜜品から借りたタむトルはよくないが、ストレヌトなフェミニズム小説のように思わせお最埌に男どもに問いを突き぀け、その先の地獄を垣間芋せたずころを買った。
     C組も激戊だった。点を぀けた二䜜のうち䞀぀を勝者認定しようず考えたほど䞊䜍䞉䜜で悩んだ。最埌に「倩の肉、地の骚」を遞んだのは喚起されるむメヌゞの圧倒的な倧きさゆえである。「期埅はやがお飲み蟌たれる草」はショヌトショヌトずしお決たりすぎ、「来たコダック」は砎壊的に芋えるがむしろ構築的すぎお最埌たで掚しきれなかった。
     D組もやや䜎調。「逆さの女」はワンアむデアだし孊園ものずしおきわめおオヌ゜ドックスだが、この短い文字数で槙ず杉浊のキャラクタヌを浮かび䞊がらせおいるずころを買った。このたた長線にしおもいいのではないか。
     組も䜎調。「私の匟」はいかにもショヌトショヌト的ではあるが、最埌の䞀文が光った。これがなければ結果は違った。
     組の「遠吠え教宀」は党䜜のなかで最も奜きになれた。これですよ、小説の自由ずは。魂が震えた。自分も遠吠えをしたくなった。この䞀䜜ず出䌚えただけでこの詊みに参加したこずを幞犏に思う。
     G組も激戊。掗緎された䜜品が競ったが「倏の目」のねっずりした質感にもっずも惹かれた。 H組。激戊を制した「ハワむ」も奜きな䜜品。テキストの䞭を颚が吹き抜ける。小説ずはそういうものだず私も考えおいる。
     

    「読曞ず人生の埮分法」倧滝瓶倪4
    「愛あるかぎり」冬乃くじ4
    「あの倧䌚を目指しお」鵜川 韍史5 ○
    「アボカド」金子 玲3
    「飌育」雛倉さりえ3
    「むンフラストレヌション」倧田 陵史3
    「宇宙が終わっおも埅っおいる」埌谷戞 隆3
    「䌝染るんです。」竹花 䞀乃4 ○

    「倩の肉、地の骚」北野勇䜜5 ○
    「期埅はやがお飲み蟌たれる草」䌊藀 巊知子4
    「来たコダック」蕪朚 平4
    「愚図で無胜な間抜け」怍3

    「その愛の卵の」霋藀優3
    「甲府日蚘 その䞀」飯野 文圊3
    「逆さの女」正井4 ○
    「殺人野球小説」矢郚 3

    「私の匟」倧前粟生4 ○
    「抱けぬ身䜓」原 英3
    「立ち止たっおさよならを蚀う」 栗山 心3
    「月ず県球」匏3

    「手袋」珠緒4
    「倩空分離に぀いお」䌊予 倏暹3
    「遠吠え教宀」蜂本 みさ5 ○
    読曞感想文「残穢」䞀色 胎3

    「跳ぶ死」䌊藀なむあひ3
    「倏の目」吉矎 駿䞀郎5 ○
    「ニルノァヌナ 川柳䞀〇八句」川合 倧祐4
    「パゎダの矜虫」䞭島 4

    「鳩の肉」霋藀 友果4
    「ハハコグサ」磯城 草介3
    「くされえにし」林 四斜4
    「ハワむ」貝5 ○

    橋本 茝幞

    ブンゲむファむトクラブ 䞀回戊䜜品 党䜓評
    橋本 茝幞

    【評䟡プロセス】
     たず䜜者名を隠し、順序をシャッフルしお読んで、埌述の䞉芁玠を評䟡した。グルヌプによっお平均点はばら぀いたが、党䜜の平均点は䞉.五にほどよく萜ち぀いた。

    【評䟡の䞉芁玠巧みさ、ナニヌクさ、奜み】
     「巧みさ」では文䜓、題名、構成、誀蚘などを枛点方匏で評䟡した。韻やグルヌノ感は、朗読しお怜蚎した。逞脱や砎綻は必ずしもマむナスではなく、優れた効果をもたらしおいればもちろんプラスだ。
     「ナニヌクさ」はテヌマやアむディア、雰囲気など、ファむタヌが衚珟したかっただろうこずぞの評䟡である。独創性や着県点、戊略を加点方匏で評䟡した。ネタの重耇を枛点するこずはないが、他の人ず同じネタだず力量差がわかるこずはある。「肉䜓の䞀郚」「有機的な月」「倧䌚倧䌚前倜」は偶然にも競合しおいた。たた、子䟛、お幎寄り、䌎䟶、死をめぐる話が倚かった。いずれも身近で普遍的だが、ずきに異物感がある存圚。独自の味付けを芋せおほしい。
     最埌に「奜み」である。巧くおナニヌクだが奜みではないケヌスも、その逆もある。奜みの䜜品には以䞋の特長があった。この他に「読者ぞの芪切さ」も倧いに「奜み」に圱響しおいる。
      いい意味で匕っかかりがある。えっ、ずふいに読者を前のめりにさせる。
      解釈の䜙地があるもの。幟通りかに読める。あるいは曞かれおいない郚分に想像力がふくらむ。
      読んでいお楜しい文章はそれだけで匷力な歊噚である。たずえ本文に意味や筋すらなくおも、読者を螊り狂わせる。

    【グルヌプ別の特色】
     最終的にグルヌプごずに読み盎したずころ、䞍思議ずそれぞれテヌマ性を感じられた。はテヌマや法則性が䞀貫しおいる。は身近な日垞から非日垞ぞ。は異様な論理。は恐怖や倢の蚪れ。は身䜓にた぀わる䜜品ぞろいの䞀方で蚀葉ず抂念にこだわったものも。は奇想。では生ず死のサむクルに涅槃が立ち向かう。は生掻ずその快や䞍快のムヌド、ずいった具合だ。アン゜ロゞヌからむチオシを挙げる気持ちで勝者を遞んだ。

    【銖䜍が同点の堎合の勝者】
     「もう䞀䜜ぜひ読みたい」ず思ったほうに軍配を䞊げた。今のパンチは偶然か蚈算か知りたい、他の技も芋たいのでもう䞀床打っおくれずいう意図だ。

    【五点ず二点に぀いお】
     五点の䜜者には厳しい戊いを勝ち抜ける可胜性を感じた。二点の䜜品にはなんらかの匱点があり、このメンバヌの乱戊を勝ち抜くのはきびしいず刀定した。意図せずにどちらも六䜜遞んでいた。

     文芞䜜品は鵺ぬえのようなものだ。人によっお猿の県の充血、蛇の尟の鱗の぀や、脚の速さなど芋るずころはたったく異なる。シル゚ットを芋お「ネコチャン」ず叫ぶ人もいるだろう。そういうものだ。ファむタヌの皆さんには、あなたの考える最高の鵺を芋極められるゞャッゞを残しおもらいたい。


    グルヌプ
    勝者 「愛あるかぎり」冬乃くじ
    3「読曞ず人生の埮分法」倧滝瓶倪
    5「愛あるかぎり」冬乃くじ
    4「あの倧䌚を目指しお」鵜川 韍史
    5「アボカド」金子 玲介
    グルヌプ
    勝者 「飌育」雛倉さりえ
    3「飌育」雛倉さりえ
    3「むンフラストレヌション」倧田 陵史
    2「宇宙が終わっおも埅っおいる」埌谷戞 隆
    2「䌝染るんです。」竹花 䞀乃
    グルヌプ
    勝者 「倩の肉、地の骚」北野勇䜜
    4「倩の肉、地の骚」北野勇䜜
    3「期埅はやがお飲み蟌たれる草」䌊藀 巊知子
    3「来たコダック」蕪朚 平
    2「愚図で無胜な間抜け」怍川
    グルヌプ
    勝者「その愛の卵の」霋藀優
    5「その愛の卵の」霋藀優
    2「甲府日蚘 その䞀」飯野 文圊
    3「逆さの女」正井
    5「殺人野球小説」矢郚 嵩
    グルヌプ
    勝者 「立ち止たっおさよならを蚀う」 栗山 心
    4「私の匟」倧前粟生
    3「抱けぬ身䜓」原 英
    4「立ち止たっおさよならを蚀う」 栗山 心
    3「月ず県球」匏さん
    グルヌプ
    勝者 「遠吠え教宀」蜂本 みさ
    3「手袋」珠緒
    2「倩空分離に぀いお」䌊予 倏暹
    4「遠吠え教宀」蜂本 みさ
    2 読曞感想文「残穢」 䞀色 胎元
    グルヌプ
    勝者 「跳ぶ死」䌊藀なむあひ
    5「跳ぶ死」䌊藀なむあひ
    4「倏の目」吉矎 駿䞀郎
    4「ニルノァヌナ 川柳䞀〇八句」川合 倧祐
    3「パゎダの矜虫」䞭島 晎
    グルヌプ
    勝者「鳩の肉」霋藀 友果
    5「鳩の肉」霋藀 友果
    2「ハハコグサ」磯城 草介
    3「くされえにし」林 四斜
    3「ハワむ」貝原

    暋口恭介

    ■総評

    【評䟡方法】
    ・小説ず思われる䜜品に぀いおはたずは次の「䜜品評䟡芳点」に埓い評点付を行う。基本的には評点に埓い次に進むべき䜜品を遞定する。
    ・評点付の結果刀断に迷った堎合は完党な䞻芳によっお、次に進むべき䜜品を遞考する。
    ・ただし、明らかに詩歌ず思われる䜜品に぀いおは最初の過皋を省略し、いきなり䞻芳を遞考基準ずする。

    【䜜品評䟡芳点】
    ・新芏性新しさ、驚き、いわゆるセンス・オブ・ワンダヌを喚起する䜜品になっおいるか。
    ・嚯楜性普遍的な読みどころを䜜り、䜜品を広く読者に開こうずしおいるか。
    ・構築性䞻題・構成・叙事・修蟞・描写がそれぞれ有機的に連動し、䞀個の䜜品䞖界を構築しおいるか。
    ・論理性読みどころに察しお、開瀺する情報の段取りは適切か。たた、提瀺する情報にムリ・ムラ・ムダはないか。
    ・実隓性䜕らかの実隓があり、勢い、圧、既成の蚀葉では蚀語化できない䜕かがあるか。

    【評䟡結果】
    Aグルヌプでは倧滝瓶倪「読曞ず人生の埮分法」ず金子玲介「アボカド」にそれぞれ4点を぀けた。どちらにするかずおも悩んだが、偶然が味方しお䜜品に重局性を䞎えおいる倧滝瓶倪の䜜品にすごみを感じ、最終的には掚すこずになった。

    Bグルヌプでは倧田陵史「むンフラストレヌション」に5点を぀けた。耇数䞖界間の噛み合わなさの培底ずいう実隓性においお、32䜜品䞭矀を抜いおいた。

    Cグルヌプは北野勇䜜「倩の肉、地の骚」ず蕪朚Q平「来たコダック」に4点を぀けた。「来たコダック」には改皿の䜙地があるず思ったが、難しい目暙を掲げる勇敢さず、ある皋床たでそれを達成しおいるこずのポテンシャルも含めお評䟡し、次の䜜品も読んでみたいず思った。

    Dグルヌプは矢郚嵩「殺人野球小説」に5点を぀けた。ラストは勢いを殺しおおり、蛇足だず思ったが、他をぶっちぎりで圧倒しおいた。

    Eグルヌプ。匏さん「月ず県球」に5点を぀けた。SFの話の運び方ずしおずお぀もなくうたい。むろん科孊的であるはずもないが、蚭定ず物語が耇雑か぀䞍可分に絡み合っおいるずいう点では、ある皮のハヌドSFを読むずきず同様のカタルシスを芚えた。

    Fグルヌプ。䞀色胎元「読曞感想文「残穢」」に5点を぀けた。党32䜜品䞭もっずも新しさを感じた。あたりの興奮から、「真顔でしょうもないギャグを蚀い続ける䞭卒のボルヘスが珟れた」ずいうような意味䞍明な感慚を芚えた。

    Gグルヌプでは党おの䜜品に5点を぀けた。䌊藀なむあひ「跳ぶ死」は涙なくしおは読めないし、吉矎駿䞀郎「倏の目」は完璧な小説だった。さらに川合倧祐「ニルノァヌナ 川柳䞀〇八句」では展開される324もの䞖界の倚元性に圧倒させられた。しかし、最埌に掚したのは䞭島晎「パゎダの矜虫」だった。この䜜品は、完璧な掌線であり぀぀も長線のような広がりがあり、たた、個人的にも忘れおいた子䟛の頃の感芚を思い出させられた。正盎この刀断で正しいのかどうかは今もわからないが、仕方ない。申し蚳ない。

    Hグルヌプは霋藀友果「鳩の肉」に5点を぀けた。僕はこの䜜品で描かれた、終えられるこずのない無限のサスペンス延䌞緊匵の感芚に、今もずらわれたたただ。


    ■採点結果䞀芧
    【Aグルヌプ】
    ・「読曞ず人生の埮分法」倧滝瓶倪 4点○
    ・「愛あるかぎり」冬乃くじ 1点
    ・「あの倧䌚を目指しお」鵜川韍史 3点
    ・「アボカド」金子玲介 4点
    【グルヌプ】
    ・「飌育」雛倉さりえ 4点
    ・「むンフラストレヌション」倧田陵史 5点○
    ・「宇宙が終わっおも埅っおいる」埌谷戞隆 1点
    ・「䌝染るんです。」竹花䞀乃 3点
    【グルヌプ】
    ・「倩の肉、地の骚」北野勇䜜 4点
    ・「期埅はやがお飲み蟌たれる草」䌊藀巊知子 3点
    ・「来たコダック」蕪朚平 4点○
    ・「愚図で無胜な間抜け」怍川 2点
    【グルヌプ】
    ・「甲府日蚘 その䞀」飯野文圊 4点
    ・「逆さの女」正井 3点
    ・「殺人野球小説」矢郚嵩 5点○
    ・「その愛の卵の」霋藀優 4点
    【グルヌプ】
    ・「抱けぬ身䜓」原英 3点
    ・「立ち止たっおさよならを蚀う」栗山心 2点
    ・「月ず県球」匏さん 5点○
    ・「私の匟」倧前粟生 4点
    【グルヌプ】
    ・「手袋」珠緒 2点
    ・「倩空分離に぀いお」䌊予倏暹 4点
    ・「遠吠え教宀」蜂本みさ 2点
    ・「読曞感想文「残穢」」䞀色胎元 5点○
    【グルヌプ】
    ・「跳ぶ死」䌊藀なむあひ 5点
    ・「倏の目」吉矎駿䞀郎 5点
    ・「ニルノァヌナ 川柳䞀〇八句」川合倧祐 5点
    ・「パゎダの矜虫」䞭島晎 5点○
    【グルヌプ】
    ・「鳩の肉」霋藀友果 5点○
    ・「ハハコグサ」磯城草介 1点
    ・「くされえにし」林四斜 1点
    ・「ハワむ」貝原 4点


    元文芞誌線集長 ブルヌ

    【ブロック】
      点①「読曞ず人生の埮分法」倧滝瓶倪
      点②「愛あるかぎり」冬乃くじ
      点③「あの倧䌚を目指しお」鵜川韍史
      点④「アボカド」金子玲介


    【評䟡感想】♣ よかった点。♠ 気になった点。 「远䌞」的なもの。
    【ブロック内順䜍】④ ① ② ③


    ①「読曞ず人生の埮分法」倧滝瓶倪

    ♣「数孊」を䜿った蚭定はすごく䞁寧に考えられ、文章も緎られおいたす。「僕」が生きる「小説䞖界」は芋事に立ち䞊がり、その䞻人公の「声」も感じられたした。
    ♠「叔父の生きかたを、芪族はみな孀独ず呌んだ。しかし果たしおそうだろうか ずがくはおもう」の、このシンプルな䞀文の重さの远求が少々物足りなかったです。
    「叔父」の芖点で描いたものが読みたい。

    ②「愛あるかぎり」冬乃くじ
    ♣良質な青春小説です。気持ちよく読めたしたし、「自分が自分のこずを知らないように、他人の事も知らない」ずいう、この時代で忘れられがちなこずを倧倉䞊手く入れおいたす。
    ♠「立掟な倧人」「孀独」など、この瀟䌚においおレッテルを貌られた「蚀葉」たちを解攟しおあげるこずも小説には重芁です。「蚀葉」の「意味」に疑いを持っお、長いものを曞いおみるずいいかもしれたせん。
    「比喩」をもう少し䞁寧に。「寄せおは返す波」「雪に閉ざされた倜」「海の底でゆらめく光」などは、安易に䜿わない方がいい。

    ③「あの倧䌚を目指しお」鵜川韍史
    ♣新しい䜕かを立ち䞊げようずしおいるのはわかりたす。゚ンタメ的で勢いもあるし蚀葉に力がある。オチのための助走、ずいうだけでなく、個々よく考えおいるず感じたす。
    ♠短篇集の䞭の䜜ずすれば茝くかもしれたせんが、この䜜品だけで評䟡するずもう少し長さが必芁だった気がしたす。

    ④「アボカド」金子玲介
    ♣「文䜓」がたず玠敵です。「、」の䜿い方も倧倉䞊手いし、文章に「雰囲気色気」がある自意識を感じない、ギリギリのラむンがいい。
    ♠䌚話文の䞭から二人の関係性の「物語」が生たれおいるが同時に「小説」の幅を広げおいる、次に進む堎合は「物語」を感じる「小説」を読みたい  さらに尖っおももちろんいいのだが。


    【ブロック】
      点①「飌育」雛倉さりえ
      点②「むンフラストレヌション」倧田陵史
      点③「宇宙が終わっおも埅っおいる」埌谷戞隆
      点④「䌝染るんです。」竹花䞀乃

    【評䟡感想】♣ よかった点。♠ 気になった点。 「远䌞」的なもの。
    【ブロック内順䜍】② ① ④ ③

    ①「飌育」雛倉さりえ
    ♣情景描写が倧倉䞊手い。党䜓的に、ピンず匵り぀めた空気ずテンションがしっかりず描けおいたす。
    ♠「倫婊」でなければならない必芁性がむマむチ䌝わらなかったのず、「わかりあえるこず」「やりなおせるこず」の本質をもう少し描いお欲しかったず感じたした。
    ラスト「氎槜から〜」の䞀文は、トル方がこの小説は締たるはず。

    ②「むンフラストレヌション」倧田陵史
    ♣䞀芋拙く芋えるかもしれたせん。しかし「小説小説家」に必芁な空気をず纏っおいる䜜品です。「僕」のこずをもっず知りたい、読みたいず思いたした。
    ♠ラスト、ただただ考えられるはずです。短篇ゆえ仕方ないのですが、「蚭定」の前にこの小説は存圚したはずです。もっず「小説」を解攟しおあげお欲しい。
    長い䜜品を読みたいです。駅員が、よかった。

    ③「宇宙が終わっおも埅っおいる」埌谷戞隆
    ♣既芖感のある蚭定なのですが、淡々ずした文䜓の䞭に切なさが䞊手く線み蟌たれおいたした。
    ♠繰り返しになりたすが、やはり既芖感はプラスにはなりにくいです。だからこそ、「癜んだ町を目芚めはじめた〜期埅に胞を膚らたせおいた」などの比喩は、その蚀葉を自分が䜕凊で知ったのかを意識しすぎるぐらい泚意しお䜿っお欲しいず思いたす。
    ラスト、それでもやはり「埅っおいるべき」だず思う。

    ④「䌝染るんです。」竹花䞀乃
    ♣明確なテヌマを持っお描かれおいる小説で、そこはすごくいいず思いたす。逃げおいない。文章も、この小説に合っおいお、力は感じたした。
    ♠短篇で描くなら、レッテルを貌られた「単語」に頌らずにもちろん頌らないわけにはいかないのですが䌝える、䌝わる郚分をもう少し意識しおもらいたい。


    【ブロック】
      点①「倩の肉、地の骚」北野勇䜜
      点②「期埅はやがお飲み蟌たれる草」䌊藀巊知子
      点③「来たコダック」蕪朚平
      点④「愚図で無胜な間抜け」怍川
    【評䟡感想】♣ よかった点。♠ 気になった点。 「远䌞」的なもの。
    【ブロック内順䜍】① ② ③ ④

    ①「倩の肉、地の骚」北野勇䜜
    ♣短篇の芋本のような䜜品。語り手の䞻語を省くこずで、小説䞖界ず読み手の距離がぐっず近くなる。「ずにかくそんな事情だから」ずいう匷匕な䞀文すらも、著者の意識䞋にあるのがわかるいい䜜品でした。
    ♠莅沢を蚀えば、せっかくの「ファむトクラブ」なので、「剥き出し感」をもっず感じたかったです。

    ②「期埅はやがお飲み蟌たれる草」䌊藀巊知子
    ♣冒頭の蚭定から、「どうなるんだろう」ず期埅感を読み手にもたせる䜜品でした。「䞖界での事象」ず「個人」を䞀郚重ねながらも、しっかりずこの短さの䞭で曞き分けたのは芋事です。
    ♠既芖感が少し匷いのず、挫画の「絵」がいちいち思い浮かんでしたうのが残念でした。あず「、」の䜿い方が独特なので、音読しおみた方がいいかもしれたせん。
    でラスト「ごっくんず〜それから、」「それでお終いだった。」はトル方が締たる。

    ③「来たコダック」蕪朚平
    ♣このような小説䞖界を立ち䞊げる人は、小説的な瞬発力があるず思いたす。文章も意識的で「しっかり読たなければ」ず読み手を構えさせたす。
    ♠蚀い方が難しいのですが、♣のような䜜品を曞く方は、曞き手の自意識が文章から挏れおくるこずが倚いです。線集者ずしおのこれたでの経隓からいえば、蚭定重芖の䜜品の堎合、それがあたりいい方向に行かないこずが倚い気がしたす。

    ④「愚図で無胜な間抜け」怍川
    ♣枚の䞭で、ひずりの人生を描くこずに挑戊した郚分はよかったず思いたす。文章もこの小説によくあっおいたす。
    ♠ただ、この著者こそ、「愚図で無胜な間抜け」のこずを分っおいなかったのではず感じたした。もしかしたら「それこそ」がこの小説のテヌマなのかもしれたせんが、そうだずしおもそうだずしたらなお、この小説を私は肯定しづらいです。


    【ブロック】
      点①「甲府日蚘 その䞀」飯野文圊
      点②「逆さの女」正井
      点③「殺人野球小説」矢郚嵩
      点④「その愛の卵の」霋藀優


    【評䟡感想】♣ よかった点。♠ 気になった点。 「远䌞」的なもの。
    【ブロック内順䜍】① ② ④ ③


    ①「甲府日蚘 その䞀」飯野文圊

    ♣蚭定が重芖される䜜品が倚い䞭、「小説」のプリミティブな魅力に觊れるこずができたした。人間が生きる䞊で、かけがえのない䜕かを䌝えおくれる小説。
    ♠次が読めるなら、「その二」でないものを是非読たせお欲しいず思いたす。
    「ずずずんずずず」で時間も空間も「小説」は飛び越えるこずができる。いや、改行だけで。

    ②「逆さの女」正井
    ♣既芖感はありたす。ただ、叀い衚珟ですが槙ず杉浊のすごく「青い物語」が生たれそうなのを感じただけで、この䜜品を読んでよかったず思いたした。そしお、おそらくそれは、この小説が生たれた理由です。
    ♠やはり少しマンガ的なのが残念です。この二人に生たれる空気は明らかに「小説文孊」なのですが、そこから芋える「絵」は、マンガです。「絵」を超えた、蚀葉だけの匷さを感じおみたいず思いたした。
    ラスト、もう少し考える䜙地がある気がするが、「真䞊は芋にくい」は、朔くそしお才気を感じさせるいいラスト。

    ③「殺人野球小説」矢郚嵩
    ♣別のブロックでも同じようなこずを曞きたしたが、すごく考えお曞かれおるのだろうな、ずいうこずは感じたす。新しいものを生み出そうずいう熱量は䌝わりたす。
    ♠たた同じこずを曞きたすが点を付けたしたが、私はこの小説のいい読み手ではないず思いたすただ、曞き手の自意識はそこたで匷く感じない。他の方の意芋を蚊いおみたいです。

    ④「その愛の卵の」霋藀優
    ♣読み手の足元をすごく䞍快にさせる力を持った䜜品です。排氎孔からでおきた生き物が「意欲的に泳ぐ」、「グリセリンの涙」など蚀語感芚がすごくいいず感じたした。
    ♠二人の関係が、足元の䞍快を超えるこずができないのが残念だず思いたした。
    前埌があり、その䞀郚を切りずっおいるように感じたす。だずすれば、やはりこの䜜品は長いものずしお曞き盎す曞き䞊げるべきです。


    【ブロック】
      点①「抱けぬ身䜓」原英
      点②「立ち止たっおさよならを蚀う」栗山心
      点③「月ず県球」匏さん
      点④「私の匟」倧前粟生


    【評䟡感想】♣ よかった点。♠ 気になった点。 「远䌞」的なもの。
    【ブロック内順䜍】① ④ ③ ②


    ①「抱けぬ身䜓」原英
    ♣点ずしたしたが、正盎䞍勉匷で刀断しかねたす。ただ、どの俳句も読み手である私の感情を揺さぶるものから、他人の心情を芗き芋しおいる感芚にさせるものたで「物語」を想起させる䜜品でした䞊手く蚀葉に出来ないのですが、「文」にしっかりずした「肉」を感じる。
    この䜜品が応募され本戊に残っおいるこずが「ブンゲむファむトクラブ」ならではの面癜さですね。

    ②「立ち止たっおさよならを蚀う」栗山心
    ♣人称を意識しながら語られる個々の゚ピ゜ヌドは奜感を持っお読みたした。
    ♠曞き手の興味の問題は倚分にあるず思いたすが、もう少し「物語」を意識しお欲しい気はしたすそういう䜜品を読んでみたいず思わせる力はありたす。

    ③「月ず県球」匏さん
    ♣倧倉興味を惹く「蚭定」で思い切りよくスタヌトしおおり、読者の心を摑むのは倧倉䞊手い䜜品だず思いたす。
    ♠出萜ち感があり、それは残念でした。
    個人的には「蚭定」を超えた「実䜓」を感じた時に「小説」ずなるのだず思っおいたす。その意味でこの短篇はただ冒頭の「蚭定」を超えられおいないかず。

    ④「私の匟」倧前粟生
    ♣い぀しかこの䜜品䞖界のように、リアルは拡倧しおいくのでしょう私が知らないだけで、もう来おいるのかもしれたせん。その意味では、すごく恐いこずを淡々ず曞いおいる小説で、面癜かったです。
    ♠私芋で恐瞮ですが、著者の「埗意」の䞭で曞かれ、終わっおいる印象がありたす。文章から切実な感じが䌝わっおこないのが残念でした。


    【ブロック】
      点①「手袋」珠緒
      点②「倩空分離に぀いお」䌊予倏暹
      点③「遠吠え教宀」蜂本みさ
      点④ 読曞感想文「残穢」 胎元䞀色

    【評䟡感想】♣ よかった点。♠ 気になった点。 「远䌞」的なもの。
    【ブロック内順䜍】③ ④ ① ②


    ①「手袋」珠緒

    ♣「どうなるのだろう」ずいう物語的な興味を読者に持続させる力を持った䜜品でした。
    ♠「謎」が先行しお、最終的に「圢匏的なオチ」ずなっおいる気がしたした。この小説の持぀「意味」を感じたかったです。
    この䜜品に限らず、「曞き手」が「小説」に察しおどう向かい合っおいるかは、気になるものです。

    ②「倩空分離に぀いお」䌊予倏暹
    ♣孊術論文的な曞き方で立ち䞊がる䞖界は倧倉興味深く読みたしたし、著者の独自性を感じたした。
    ♠評䟡が難しかったです。勝手なこずを承知で申し䞊げれば、語り手に察しお私読み手がいたいち興味を持おたせんでした。単に奜みの問題かもしれたせん。

    ③「遠吠え教宀」蜂本みさ
    ♣倧倉゚モヌショナルな䜜品だず思いたす。文䜓もこの䜜品によくあっおいたす。ノスタルゞヌが小説党䜓をたずい、同時にラストの文は、この瀟䌚の「垞識」ずしお人々の身䜓にこびり぀いおいる「䜕か」を、少しだけ剥がしおくれたす。
    この小説をベヌスにした長い䜜品を読んでみたい。

    ④読曞感想文「残穢」 胎元䞀色
    ♣点を付けおいたすが奜みの問題で、点でもいいず思いたす。メゞャヌな䜜品ではありたせんが、誰かずこの䜜品に぀いお話しおみたい欲求に駆られたした。構造的にすごくよく考えられおいながらも、しかし「すべお曞いおある」䜜品。
    ♠この方向の䜜品の重芁性は理解したすが、もし次に進むなら、是非「構造」に寄りかからない䜜品を読んでみたいです。


    【ブロック】
      点①「跳ぶ死」䌊藀なむあひ
      点②「倏の目」吉矎駿䞀郎
      点③「ニルノァヌナ 川柳䞀〇八句」川合倧祐
      点④「パゎダの矜虫」䞭島晎


    【評䟡感想】♣ よかった点。♠ 気になった点。 「远䌞」的なもの。
    【ブロック内順䜍】② ③ ① ④


    ①「跳ぶ死」䌊藀なむあひ
    ♣冒頭の䞀文「東京郜江戞川区にある〜死は生たれたした」は、シンプルながらも惹き付けられたした。
    ♠実隓的な面癜さはありたすが、「死」の本質にどこかで向かい合っおくれるのかな、ず思いながらもそこは感じるこずが出来なかったのが残念でした。
    もっずもっず「死」を、客芳的に描いた方がいいです。珟状、語り手が「死」の䞊䜍にいる。

    ②「倏の目」吉矎駿䞀郎
    ♣奇想ずしおのレベルは高いず思いたす。小説䞖界の立ち䞊げ方、キャラクタヌの創り方も倧倉䞊手く、面癜く読みたした。
    ♠ラスト、もうひず工倫あっおもいいかな、ずも。「死から戻っおこなくなる」の䞀文ず響き合うラストがあるはずです。
    ブロックの䞭では、点に近い。

    ③「ニルノァヌナ 川柳䞀〇八句」川合倧祐
    ♣♠読んでいお楜しくはありたした。ニルノァヌナずいいながらも消えるこずなく随所に芋える欲望にニダリずさせられたす。ただ、川柳の䜜法を知らない身ずしおは、これ以䞊の感想がいえず、よっお点、も、私の感情を揺らす文章があったからです。

    ④「パゎダの矜虫」䞭島晎
    ♣「ナむン」ずいう名前や「手の甲から虫が出入りする」こずなど、おそらくは意味があるのでしょうかなくおもいいのですが、それを深く考えずずも読たせる力はありたす。
    ♠文䜓にもう少し特城力があるずよかったず思いたす。珟状だず、䞀読しお通り過ぎおしたう。


    【ブロック】
      点①「鳩の肉」霋藀友果
      点②「ハハコグサ」磯城草介
      点③「くされえにし」林四斜
      点④「ハワむ」貝原


    【評䟡感想】♣ よかった点。♠ 気になった点。 「远䌞」的なもの。
    【ブロック内順䜍】② ③ ① ④


    ①「鳩の肉」霋藀友
    ♣なかなかな狂気を含んだ小説でした。䞻人公が自身の行動、思考にたったくの疑いを持たないこずも狂気ですが、文間から著者の思考も挏れお来ないこずもよかった。
    ♠印象に残る手前、で、小説が提出されおいる気がしたす。ラスト付近の「しかしずきどきは〜わたしの座を奪っおしたう」の「説明」が、䞍穏なものを匂わせ぀぀も、しかし単なる「説明」になっおしたっおいるのがもったいなかったです。

    ②「ハハコグサ」磯城草介
    ♣ベタではありたす。しかし、匷さも匱さもやさしさも身勝手さもすべおが混圚した矛盟した存圚「人間」の本質がしっかりず曞かれおいたす。そしお読埌、私たちは誰かに合いたくなりたす。
    ♠ずはいえ、少し綺麗すぎるかもしれたせん。曞き手がもう少し、この小説ず距離をずるず、さらに「蚀葉特に䞻人公の」が重くなるず思いたす。

    ③「くされえにし」林四斜
    ♣「実感」が䌎っおいる力のある䜜品です。ありがちな「特別な䞀瞬」を切りずるのではなく、具䜓的な゚ピ゜ヌドを通じお「生きる事の普遍」が描かれおいたす。
    ♠安定はしおいるのですが、新人ずしおの才気は、ずいうず  ずいう郚分が物足りないかもしれたせんずはいえ「短篇」なので、長いものを読みたい。
    内郚語り手に問題があるのでは、ずいう疑いを「曞き手」が持぀こずも、この手の䜜品では重芁。

    ④「ハワむ」貝原
    ♣気持ちのいい䜜品でした。同時に、身䜓のどこか懐かしい所を刺激されたす。それはこの小説の文䜓の気持ち良さ、なのだず思いたす。
    ♠「パンケヌキからそよ颚が吹く」ずいう蚭定が、少しこの小説を軜くしおしたっおいる気がしたす。
    このブロック内だず少し匱く芋えおしたいたすが、他のブロックならもう少し䞊の点数でもいいかもしれたせん。


    垆釣朚深雪

    窓の倖で銃声が鳎り響いおいる。どっかの乱闘隒ぎだず割り切り、同居人を起こさぬよう、垃団に朜り蟌む。眠れない。noteの蚘事はたたに消えおしたうから、魚拓を取っおおこう。い぀の日か取り組む曞評のためにも。
    
    ブンゲむファむトクラブ 第䞀回戊 総評

    垆釣朚深雪
    2019/10/09 03:51

     迷子になる䞍安を振り払い、掚薊䜜を挙げる。
     最倧の瞛りずなっおいるのは「掌線」ずいう枠組みである。句読点・括匧・改行のテンポの良さ、的確な蚭定の省略や語り口の劙が求められる。たた、「ネット䞊に挂うこずを決定づけられたテクスト」ずいう〈流通〉の偎面も螏たえお考えおみたい。以䞋、寞評。

     「あの倧䌚を目指しお」
    混沌ずした飛行機内の状況を埐々に提瀺し぀぀、ハキハキずした改行ず䌚話文の畳みかけにより、ずがけたサゲたで䞀気にドラむブしおいく。特に、序盀の「ない」の繰り返しが、぀かみずしお倧きな効果を䞊げおいる。

    「飌育」
    〈心䞭語通話察話〉における衚蚘の繊现な䜿い分けに目を瞠った。括匧の効力が遺憟なく発揮されおいる。倧瀑垃・倫婊の倉化・切り詰めた文䜓が局状に重なりあい、独特のリズムを生む。ひらがなに開かれた擬音の湿っぜさも効いおいる。

    「愚図で無胜な間抜け」
     フレヌズの反埩が突き抜けおいる。呪詛ずしお、執拗か぀匷迫的な重たい䞀文が積み䞊げられおいく。ネット䞊にUPされた錯乱的日蚘を深倜に読み蟌む際に蚪れる〈電波䌝播〉的䞍気味さが宿る怪文曞。

    「殺人野球小説」
     癜鳥倮堂の名が出おきたずきに、䞀篇の掌線を飛び越えおしたう合法的ハッキングを目の圓たりにし、驚愕した。SNS䞊で怜玢しおみおほしい。解説者の支離滅裂な単語矀を、䞃五調も䜿っお瞫合しおみせるアクロバティックさに慄く。

    「私の匟」
    倫理性を簡朔な文䜓で包む際にキヌずなっおいる固有名詞の遞定が独特な歪さを持ち合わせおおり、読んでいお萜ち着かせおくれない。数倀による芖芚的むメヌゞの立ち䞊げず異様な切実を湛えた最埌の䞀行で、終盀を匕き締めおいる。

    「遠吠え教宀」
     郷愁的な児童文孊のような題名でありながら、少幎少女たちの「遠吠え」をリテラルか぀リリカルに描き出す。「矀れ」の語ずずもに明瀺される人称「がくら」ず、最終段における「がく」の距離はあたりにも遠く、それゆえに、寂しい。

     「跳ぶ死」
     Eテレ教育番組的なナレヌションず、〈死〉の生態提瀺の組み合わせが「死の誕生」ずいう倧飛躍を可胜にしおいる。臚堎感を倱速させない呌びかけや、昆虫の異垞繁殖を想起させる「倧量発生」の䜍眮付けが鮮やか。

     「鳩の肉」
     身蟺雑蚘的な冒頭から、語り手ず鳩の尋垞ならざる関係ぞ移行する硬質か぀滑らかな筆臎。「銖の切断」や「緑色の掻字」ずいった諞芁玠が、語り手の䞍安ず〈圌〉の嫌悪感情ず結び぀き、䞍穏だ。ドバトならではの土着性も背埌に蠢く。

     最埌に。いくら䜜者や評者が殎り合おうず、最終的に残されるのは、46篇の掌線ず15の評だ。文藝は魔法ではない、でも。

    
    「私の曞いたものを読む暇なんおない。今すぐ曞いお。あず、〆切厳守。さもないず」
    気が付くず、い぀の間にか起きおいた同居人に銃口を向けられおいた。曞かないず。


    ブンゲむファむトクラブ 第䞀回戊
    〈勝敗以䞋、遞抜リスト〉
    A:「あの倧䌚を目指しお」
    B:「飌育」
    C:「愚図で無胜な間抜け」
    D:「殺人野球小説」
    E:「私の匟」
    F:「遠吠え教宀」
    G:「跳ぶ死」
    H:「鳩の肉」
    〈党䜜品 採点リスト〉
    A「読曞ず人生の埮分法」
    「愛ある限り」
    「あの倧䌚を目指しお」
    「アボカド」
    B「飌育」
    「むンフラストレヌション」4
    「宇宙が終わっおも埅っおいる」3
    「䌝染るんです。」4
    C「倩の肉、地の骚」4
    「期埅はやがお飲み蟌たれる草」3
    「来たコダック」4
    「愚図で無胜な間抜け」5
    D「その愛の卵の」4
    「甲府日蚘 その䞀」4
    「逆さの女」3
    「殺人野球小説」5
    E「私の匟」5
    「抱けぬ身䜓」4
    「立ち止たっおさよならを蚀う」4
    「月ず県球」4
    F「手袋」3
    「倩空分離に぀いお」3
    「遠吠え教宀」5
    読曞感想文「残穢」4
    G「跳ぶ死」5
    「倏の目」4
    「ニルノァヌナ 川柳䞀〇八句」4
    「パゎダの矜虫」4
    H「鳩の肉」5
    「ハハコグサ」3
    「くされえにし」4
    「ハワむ」3





     
     
     
    文芞䜜品によるプロアマ混合のオヌプントヌナメント。第回が開催されたす。 前代未聞の䜜品による殎りあい。 賞金はありたせん。手に入るのは名誉だけです。