
憧れの革靴を履いた翌日、ロボットのように歩いていた。
昨年から出張が増え、スーツを着ることも多くなってきた。
現在勤めている会社は作業服なので、いつもは私服で出社して作業服に着替えている。
そんな生活を8年も続けていると、お出かけ用のビジネスアイテムも劣化してきている。
それもあり、去年の春から少しずつ更新している。
お気に入りの革靴がある。
お気に入りだけあって、自分の足に馴染みきっている。
ただ、歩き方が悪く、ヒールが片減りしていることが気がかりだった。
底に溝がなく、こちらの地域では冬は履けない。
2ヶ月ほど悩んだ。
修理に頼むか、自分で治すか。
YouTubeで調べると、どうやら踵専用のパテみたいなものがあるらしい。
レビューも悪くない。むしろ良い感じだった。
料金的にも安いし、店に持って行かなくてもいい。
1足分の20グラムの物があることをネットで調べていた。
地元のディスカウントストアで物色した。
50グラムの3足分しか見つけられなかった。
接着剤系は大きい方が安価になるが、使いきれなくて固まるか、買ったことを忘れるかのどちらかだ。
ネットで注文した。

商品が届いた。
大学を卒業した息子が家に帰ってきていた。
空き時間にやるように頼んだが、始まる雰囲気がない。
自分でやろうと考えを変えた。
踵を埋めて、乾くまで逆さまにするのにはどうするかポジションを考えていた。
ソールにゴミがついていた。
取ろうと思っても取れない。

よく見ると穴が空いていた。
確かに雨には弱かった。
直す前に気づいて良かった。
新しい革靴を買う決断をした。
狙っていた革靴はあって、ちょうど安売りをしていた。
ネットで、革靴を買うのは初めてだったが注文した。
憧れていた革靴が届いた。
履いてみないで靴を買うとか、安いからネットで買っていいのか?とか家内にいろいろ言われた。
でも、憧れていた革靴が手元に来た。
軽い、底が革の靴、憧れだった。
靴が届いて、翌日出張だった。
靴下が見えないようにフットカバーを履いた。
家内は、そんな靴下で行くのか?
と言ってきたが、春だからと言って家を出た。
穴が空いた靴をゴミ置き場に置いて出張に行った。
まずは部下の様子を見に行った。
関東の駅に着いて、25分くらい歩く距離だった。
歩くのは嫌いじゃないし、冬に鈍った体を動かしたかった。
移動中、入念にチェックした店で昼メシを食べた。
そのまま部下の事務所まで歩いた。
軽めに左の踵に違和感が始まった。
用事も終わり事務所を出る時、
「車で駅まで送りますよ」
と言われたが、
「運動不足だし、歩いて帰るよ」
「ただ、カットバンちょうだい」
外に出るために靴を履いたら激痛が走った。
「やっぱり送って」
と言える柔軟な心を持ち合わせてはいない。
ロボットのように歩いていると、向かいからその事務所の人が来た。
「駅までどうするの?」
「健康のために歩きます」
見栄っ張りの性格にも困ったもんだ。
とにかく、辛かったがなんとか駅まで着いた。
行きよりも倍くらいかかっただろうか。
駅に着くとすぐに普通の靴下を買いに行った。
電車でホテルの最寄り駅まで来た。
晩飯と晩酌を買ってホテルにチェックインした。
サンダルに履き替えて晩酌を始めた。

朝になると痛みは引いていた。
昨日買った靴下を履いて、革靴に履き替えた。
昨日よりも激痛だった。
ノロノロ歩いて朝食会場に行った。
ホテルからノロノロ歩いて駅に行き、電車で営業所に着いた。
営業所にはマイサンダルが置いてあった。
束の間のくつろぎを味わった後、革靴を履いて外出した。
昼メシはいろいろ悩んで決めるのがポリシーだが、いつものルーティンを捨てて、駅ナカで済ませた。
午後は歩きながらの仕事だった。
仕事も終盤にさしかかったときに、気づいた。
あれ?普通に歩いてる。
痛みが復活した。
新幹線で地元に戻ってから、今日の午後一緒だった部下と軽く飲みに行った。
つま先歩きをすれば痛くないことに気づいた。
かっこ悪いですよ。
と言われたが、痛さには勝てなかった。
代行で家に帰ってから踵を見ると、左足は水脹れが潰れて出血していた。
家内にバレれば冷やかされると隠してそのまま寝た。

朝になっていつものスニーカーを履いたが痛い。
勤務中はサンダルとスニーカーを履き替えながら過ごした。
左足の踵には明らかな出血跡があった。
帰りにドラッグストアに寄った。
ChatGPTとの話し合いの結果、ガーゼ一体パッドと踵用キズパワーパッドを買った。
シャワーを浴びて、左足にガーゼ一体パッドを貼った。
右足にはキズパワーパッドを、貼った。
嘘のように痛みがない。

昨日のうちにChatGPTに相談するべきだった。
必要なのは靴下よりも、ガーゼだった。
▼靴ズレについて続編を書きました。
有料部分では、今回購入した革靴を紹介しています。
あこがれていたレザーソール、結局買ってしまいました。