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【Suno中級者へ】「Sad」ばかり使ってない? 感情の温度を変えるプロンプト実験(SadよりNumbが刺さる理由)

こんにちは、オトフク博士です。
オトフク研究室へようこそ。
Sunoを使い始め、メタタグの使い方も覚え、100曲近く生成してきた。……でも最近、こんな「伸び悩み」を感じていませんか?
「どの曲も悪くはないんだけど、なんだか代わり映えしない」
「『悲しい曲』を作ろうとすると、いつも同じようなテンプレのバラードになってしまう」
その原因は、SunoのAIが悪いわけではありません。あなたがAIに渡している「感情のボキャブラリー(語彙)」が、少し大雑把になっているからです。
今日は、プロンプトにおける「感情の温度」を1度変えるだけで、楽曲のクオリティと表現力が劇的に変わる実験を共有します。

「Sad(悲しい)」は便利すぎるがゆえに没個性

悲しい曲を作りたい時、Style of Music欄に Sad や Melancholy と入力するのは基本中の基本です。
しかし、AIは世界中の膨大な音楽データを学習しています。Sad というあまりにも一般的で巨大な単語を与えられると、AIは「とりあえず万人が思い浮かべる、分かりやすく泣けるピアノバラード」という、最も安全で無難な答え(テンプレ)を出力しがちです。
ここで、感情の解像度を少し上げて、温度をグッと下げてみましょう。
私がおすすめする単語は、Numb(無感覚、麻痺した) です。
感情の温度を変えると、曲調(アレンジ)が変わる
Sad が「涙を流して泣いている状態」だとしたら、Numb は「悲しみすぎて涙も枯れ、感情が麻痺してぼーっとしている状態」です。
この単語をSunoに与えると、楽曲のアレンジは驚くほど変わります。
分かりやすい大げさなストリングス(弦楽器)は消え、代わりにミニマルなベースラインや、少し気怠いボーカルのウィスパーボイス(ささやき声)が前面に出てきます。
それはまるで、2000年代のUKロックによくある、曇り空の下で淡々と鳴るギターのような、退廃的で非常にクールな響きです。

【感情の解像度を上げる単語の例】

* ❌ Happy(楽しい)
  * ⭕ Euphoric(多幸感のある、陶酔した): ただ明るいだけでなく、フェスの終盤で天に昇るようなフワフワしたトランス感のあるアレンジになります。
* ❌ Angry(怒り)
  * ⭕ Vengeful(復讐心に燃えた): ギャーギャー叫ぶパンクではなく、静かに、しかし重低音がジリジリと迫り来るような冷たい怒りのサウンドになります。

博士からのメッセージ

AIは、言葉の裏側にある「文脈」を恐ろしいほどの精度で読み取ります。
「悲しい」という一言で片付けず、「それはどんな悲しみなのか? 怒りに近いのか、それとも諦めに近いのか?」を英単語一つで表現してみてください。
プロンプトに使う感情の単語を類語辞典(シソーラス)で少しズラしてみる。
たったそれだけで、Sunoは「おっ、このプロデューサーは分かってるな。一味違う奥深いアレンジにしてやろう」と本気を出してくれます。
今夜はぜひ、いつもの Sad を消して、違う感情の単語を打ち込んでみてください。
それでは、本編はここまで。オトフク博士でした🦉

【おまけ】オトフク博士のAI音楽実験室 🧪

本編を読み終えた探求者の皆様、ここからはガチの検証コーナーです。
今回の検証テーマ:同じ歌詞・同じ基本ジャンルで、「Sad」と「Numb」はどれくらい出力に差が出るのか?
本編で語った「温度感の違い」を、実際にプロンプトを固定して検証してみました。

【検証の共通プロンプト】

* Style of Music: Female vocal, alternative pop, acoustic guitar, [ここに感情タグを入れる]
* Lyrics: [Verse] 部屋の明かりを消して / ベッドに沈み込む / 時計の針だけが / 冷たく響いている

【テストケースと結果】

* テスト1:[感情タグ:Sad] の場合
  * 結果: 王道の失恋ソングが完成しました。アコースティックギターがアルペジオ(ポロロロンという弾き方)で優しく鳴り、女性ボーカルは息を多めに含ませて「切なさ」を全力でアピールして歌い上げます。非常に綺麗ですが、どこかで聴いたことのある量産型のJ-POPバラードという印象です。

* テスト2:[感情タグ:Numb] の場合
 * 結果: 空気感が一変しました。 ギターの音数は極端に減り、同じコードを無機質に「ジャーン……ジャーン……」と鳴らすだけ。特筆すべきはボーカルで、抑揚を完全に消し去り、まるでロボットか、心あらずといった様子で淡々と歌詞を「つぶやく」ように歌いました。曲全体に、ヒリヒリとした孤独感とオルタナティヴな魅力が漂っています。

https://suno.com/s/S2HUJAMOVtAlTfzp

【結論】

SunoのAIは、感情タグ(形容詞)を単なる「曲の雰囲気」としてだけでなく、「ボーカリストの演技指導(歌い方)」と「アレンジャーの音数制限」にまで直結させて処理しています。
無難な曲から抜け出したい時は、感情の温度をズラすのが最もコストパフォーマンスの高い実験だと言えます。

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