見出し画像

たくさん出している人が、売れているわけではない

今日の耳ビジnote部のお題は、「今でも覚えている『あの一言』」。「今でも」というほど昔ではない。ほんの数日前に聞いた言葉を、私はここ数日、ずっと頭の中で反芻している。

今週の「耳で読むビジネス書」、月曜・火曜のゲストは小暮太一さんだった。名言が次々と飛び出した2日間だったけれど、私の頭に一番残ったのは、この言葉だった。

「本をたくさん出している人が、売れているわけではない」

この言葉を何度も反芻してしまうのは、最近の私が考えていたことと、つながったからだ。

たくさん出す。たくさん売る。

私は中小企業の展示会出展を支援する仕事を始めて13年になる。そして、おかげさまで本も2冊出すことができた。まだまだ勉強することはあるけれど、「展示会出展のノウハウをつくる」という意味では、ひとつの区切りまで来たような感覚がある。

だからこそ最近、あらためて原点に戻って考えている。

「目的と目標」について。

出版数は少なくても、一冊がものすごく売れている著者がいる。一方で、何冊も何冊も本を出し続けているけれど、一冊あたりの売上はそこまで大きくない著者もいる。

でも、どちらが良くて、どちらが悪いという話ではない。そもそも、まったく売れない本を何冊も出し続けることは難しい。それでちゃんと回っているなら、それもひとつの形なのだと思う。じゃあ、その違いって何なんだろう。

100キロから70キロと、60キロから57キロ

100キロの人が70キロを目指すダイエットと、60キロの人が57キロを目指すダイエット。同じ「痩せる」でも、目的はまったく違う。

前者は、まず健康に動ける体になりたい。後者は、すでに十分細いけれど、さらに自分の理想の体型に近づきたい。

でも、やることを大きく括れば同じだ。食事と運動。

ただし、その中身は違う。100キロから70キロを目指す人が、60キロから57キロを目指す人とまったく同じ食事や運動をする必要はない。

逆もまた然り。「痩せる」という目標だけを見れば同じなのに、何のために痩せるのかが違えば、やることも変わる。これ、本も同じ。

「本を出す」の先に何があるのか

本を書くなら、どちらの著者も何万字もの原稿を書く。出版されたら、どちらも告知する。SNSにも投稿するだろうし、書店にも足を運ぶ。やっていることだけを見れば、よく似ている。

でも、「必要としている一部の人に、確実に届けばいい」という本と、「何が何でも10万部売りたい」という本では作り方も売り方も違う。

誰に向けて書くのか。何を書くのか。どこで、誰に、何を伝えるのか。「本を売る」という目標だけを見ていたら同じでも、その先にある目的によって、選ぶ手段は変わってくる。

これ、展示会も同じ。

また「目的と目標」に戻ってきた

展示会に出展する。ブースをつくる。チラシを配る。来場者に声をかける。名刺を集める。終わったらフォローする。

やることだけを並べれば、どの会社も似ている。でも、何のために展示会に出るのかは、会社によって違う。だったら当然、同じことを、同じようにやればいいはずがない。

私は13年間、展示会出展のノウハウを考えてきた。どうすれば人が立ち止まるのか。どうすれば伝わるのか。どうすれば商談につながるのか。そんな「どうやって」を、たくさん考えてきた。そして今、2冊目の本まで書き終えたところで、もう一度、

「そもそも、何のために?」

に戻ってきている。「本をたくさん出している人が、売れているわけではない」。この一言から始まって、結局また展示会に戻ってきた。もう少し、この一言を頭の中で転がしてみようと思う。

たぶん今、私は13年間やってきたことを、もう一度違う角度から考え直すところに来ている。

☆note部の皆さんの記事は尾藤さんがまとめてくださっています。


いいなと思ったら応援しよう!