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Photo byhiiro_archive153

短線小説【少女ず狌の灜難】著者怿

    怿


     ずある田舎の方にブドりやむチゎを栜培する果暹園がある。
    そこはおばあちゃんがずっず䞀人でやっおきた小さな蟲園だ。党䜓で二五メヌトルプヌルが二぀分ほどしかない本圓に小さな小さなものだった。
    しかし、おばあちゃんの䜜る果物はどれも絶品ず評刀が良く、口に入れるず甘さずしさが口いっぱいに広がり、曎にその埌、必ず幞運が蚪れるず蚀われおいる。
     その為、人々からは〈幞せの果物〉ず呌ばれ人気をしおいた。
    さお、物語はそんなおばあちゃんがぎっくり腰で倒れおしたった翌日から始たる。
     
     おばあちゃんには今幎十二歳になる孫の女の子が䞀人いた。
    いや、正確には、嚘もいるのだが嚘ず婿倫婊は共に倖囜のどこか遠くに行っおしたっおいお居ないのに等しい。が正解だ。
    兎に角、おばあちゃんが動けなくなっおしたった知らせを聞いた孫嚘はお芋舞いに出かけようずしおいた。
    さっそくお気に入りの真っ赀なずきんをすっぜり被さり、バケットを手に家を出た。
    ちなみにバケットの䞭にはおばあちゃんがこしらえたブドりで䜜ったブドり酒ずバナナ。それずショットガン。それから、猛獣の肉をも䞡断するナタ。倧岩をも吹き飛ばす手抎匟が䞀個。埌半に玹介したアむテムは護身甚である。
    決しお、野生動物の狌ずかオオカミずか狌ずかをぶち殺す気満々なわけではない。
     
    そんなこんなで、赀ずきんの女の子リンダは道草も䞀切せず、おばあちゃんの家に到着したのだった。
    「あら、リンダよく来たね。途䞭でなにか出くわさなかった たずえば、狌ずか」
    「や。わたしゃぁ、ヒックッ。しょんなに、ヒックッ。ひたじゃ、ないわ」
    「あらあら、途䞭でブドり酒を飲んで酔っおしたったのね。かわいそうに  。あら、リンダ。バケットの䞭身は空っぜのビンず、バナナの皮。それず物隒な物しかないわ。貎女はここに䜕しにきたの」
     おばあちゃんは呆れおしたっおいた。そう、リンダは道䞭にお芋舞いの品を党郚胃袋の䞭にしたいこんでいたのだ。
    「だいじょぶ、に、ふかのぉうはないのらあひゃひゃひゃ」
    「リンダ  。私は貎女のような子を孫に持っお䞍幞だわ。でも䞀番かわいそうなのは貎女ね。さ、お芋舞いはもういいから、お垰りなさい。たっすぐ寄り道をせずに垰るのよ いいわね」
    「たかせろひひゃひゃひゃ」
     リンダはで右に巊に、ふらふらずしながら垰路に぀くのだった。
    「あぞぇ の家はだっけ」
     リンダの前には分かれ道があった。䞀぀はリンダの家に続く道。もう䞀方は狌がうようよいる花畑。
     分かれ道の䞭間に立おられた看板にはその趣が蚘されおいた。
    「ん。きれいなお花摘んれ行けば、婆よろこぶかないひひひ」
     リンダは先皋ひどく泥酔しおおり、蚘憶も曖昧であった。なので、先皋おばあちゃんの家に行ったこずなど忘れおしたっおいたのだった。
    「お花を摘みにれっしゅごヌ」
       こうしお、泥酔赀ずきんのリンダちゃんは狌の䜏凊に足を運ぶのであった。

     
     花畑は色ずりどりに咲き乱れおいた。そこには倚くの昆虫から草食動物が蚪れる自然豊かな堎所だった。
     草食動物が倚く集たるずいうこずは、それを狙う狌もいるずいうこずである。
     今も䞀匹の狌が県をぎらぎらさせお獲物が来るのを、今か今かず匵っおいるずころであった。
     そこぞ、䞀人の赀ずきんの少女が珟れた。圌女は右ぞ、巊ぞふらふらずおが぀かない足取りでゆっくり前進しおいた。
    絶奜の獲物を芋぀けた   でも、埅お。慌おちゃいけない。慎重にいこう
     狌はただならぬ様子の赀ずきんちゃんを譊戒しおいた。
     身をめ、草ず花の間を這っお圌女の正面たで先回りした。そしお、芋た。
    ん あれは、酔っ払っおいるのか
     赀ずきんちゃんの目の焊点はたるで合っおおらず、い぀、すっ転んでもおかしくないふらふらの足取り。狌は譊戒を緩め、立ちあがった。
    「そこのお嬢さん。なにをしおいるんだい」
     よだれを垂らさないように気を䜿いながら話しかけた。
    「ひっくり腰婆のめに、おはなをみにきたの」
     狌は赀ずきんちゃんの口から攟たれる猛烈なお酒の匂いに錻がもげそうになった。同時に、食欲も倱せおいった。
    「ぞヌ。おばあちゃんのお芋舞いなんお偉いねヌ。おばあちゃんの家はどこなの オレ様もお芋舞いに行きたいから教えおほしいな」
    「いいよあっちの方にいったずころにあるよヌあひゃひゃ」
     食欲を倱ったず蚀っおもただ人を食う事を諊めたわけではなかった。あくたで、酔っ払いの少女を食う事だけは諊めただけである。
     狌はたんたずおばあちゃんの家を聞き出す事に成功したのであった。
     だが、そこがおばあちゃんの家の方だずは限らない。
    そこは赀ずきんリンダの家の方向であったのである。

     
    「リンダ  貎女さっきもここに来たでしょ」
     おばあちゃんはため息亀じりに呟いた。
    「ぞ そうだっけ い぀の間にか、お芋舞いの食べ物が無くなっちゃっおたから、せめおお花を摘みに行こうずしたずころたでは芚えおいるのだけれど  」
     リンダはもう䞀床おばあちゃんの家に匕き返した頃にはすっかり酔いから醒めおいた。
     そしお、䟋によっお酔っおいた蚘憶がなかった。
    「  たぁいいわ。お芋舞いありがずう」
    「えぞぞ。おばあちゃんのためだもん♪ 早く良くなっおね。それじゃ、私垰るねヌ」
    「今床こそ、たっすぐ家に垰るんだよ。狌が出るから気を぀けお」
    「わかっおいるよヌ。――お、䜕か倧事なこずを忘れおいるような  」
     リンダは䜕か忘れおいる気がしおならなかった。
    「そういえば貎女。なんでブドり酒なんお飲んだの」
    「実は、どうしおも喉が也いちゃっお、䞀口飲んだ埌から蚘憶がないんだ  おぞっ」
    「  貎女はお酒を飲んではいけない人皮のようね。さあさ、おかえり。もう遅いから垰りなさい」
    「はヌい。じゃあね。おばあちゃん。今床こそブドり酒を届けにたたくるねヌ」
    「  できれば二床ず来ないでちょうだい」
     リンダはおばあちゃんの家を埌にした。
     
    「すっかり遅くなっちゃったなヌ、日も傟きかけおいるし  」
     家を出たずきは正午を回ったぐらいだったず蚘憶しおいるが、い぀の間にか蟺り䞀面がオレンゞになっおおり、芋䞊げれば、うっすらず半月も芋える。
     垰り道は先の分かれ道も迷うこずなく、正しい道に進んだ。おかげであっずいう間に煙突付きの朚造の家が芋えた。
     鍵を開けお䞭に入る。ミルクず野菜が煮蟌たれたシチュヌの銙りが錻孔をくすぐった。
     台所を芋るず、人䞀人分は入るだろう倧鍋に十分に野菜だけが煮蟌たれたシチュヌが攟眮されおいた。
     だが、そこには誰もいなかった。
    「あれ、誰かいるのヌ ひょっずしおお母さん」
     そんなわけはないず思ったが、䞡芪が家に垰っおきおいるかもしれないず思い声をかけおみた。
    「あらあら、赀ずきんちゃんおかえりヌ。そうよ、わたしよヌ」
     声は寝宀のベッドから聞こえた。急いで寝宀にいくず、自分のベッドに毛垃を被る物䜓を発芋した。毛垃の隙間からは毛むくじゅらの尻尟のようなモノや、鋭い爪のようなものがはみ出しおいた。
    「  ねヌねヌ。お母さんもお父さんはそんなガラガラ声じゃないわ。もっずキレむで矎しい声なのよ」
     赀ずきんのリンダはそっず、バゲットに手を䌞ばした。
    「それはね。颚邪を匕いおしたったからだよ」
    「  ねヌねヌ。それにお母さんもお父さんも尻尟は生えおいないわ。たるでケモノみたいだわ」
    「それはね。倧人になるず生えお来るんだよ。赀ずきんちゃんも倧きくなったら生えお来るはずだよ」
     バゲットに忍ばせたショットガンに実匟が蟌められおいるこずを確認。そしお、銃身の䞋に付いた黒いカバヌを匕き、コッキングする。
    「    おばあちゃんはそんな尻尟なかった。それに、その長い爪はなに」
    「それはね。うそ぀き酔っ払い赀ずきんちゃんの喉元を切り裂く為だよ」
     勢いよく毛垃がめくりあがり、そこにはな狌の姿があった。狌はリンダに襲いかかろうず飛び぀いおきたが、次の瞬間、
    「死ね」
     小さな煙突の付いた家に䞀発の、金属が匟けた鈍い音ず硝煙の銙りが充満した。
     倧量の血痕が床を濡らし、壁には数発の銃痕が付けられた。
     リンダに襲いかかろうずした狌は、既にぎくりずも動かなくなっおいた。
    「思い出したわ。私、貎方ず花畑で䌚ったよね おばあちゃんの家を聞かれた気がするわ。たぁ、酔っおいた私を狙わなかったのが運の尜きね。私の䞡芪は䞖界で掻躍する本物の䞀流殺し屋。私にも殺しの才を受け継いでいる」
     蚀いながら、死䜓を台所たで匕きずりこんだ。そしお、ナタのようなモノで肢䜓を解䜓し始めた。
    「貎方は私をそのたた食べようずせずに、埋儀にシチュヌの肉にする぀もりだったようね。それが逆に食肉にされるなんお皮肉ね。――でも、るからには逆に食われる芚悟が貎方にもあったはずよね」
     リンダは手際よく刻みこたれた鉛玉を取り陀き、臓噚を切り離し、食べる郚䜍の肉の血抜きたで完璧に枈たせた。
     その肉を䞀口サむズに切り分けシチュヌ鍋に入れお火を起こした。
    「――これで、よし。今倜は狌肉のシチュヌね。あ、でも䞀人じゃ食べきれないから明日、おばあちゃんの家にお裟分けしに行こうかな♪」
     
     
     
     
     
     
     
     
     
                                      終わり

     
     
     

    怿

     
     
    物曞きかもしれないです。 でもVtuberかもしれない。 その正䜓は『怿』です。

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