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【ファンタジー】ケンとメリーの不思議な絆#04

    松浦 照葉 (てりは)

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    第一章 不思議な街


    転生への道

     この街は、住んでいる人たちからすれば自分の故郷のそばに存在している。つまり世界中のどこからでも繋がっているのだ。ただし、亡くなった時に魂は案内人によって連れてこられるので、どこだかはわからないが一箇所に集まってきているはずなのだが、人間には見ることができない次元に街は存在し至る所と行き来できる様になっていた。

     それが、重要なイベントの時には生きている人間が迷い込んでこれる様に街への入り口となる空間に穴をあけ、呼び寄せられることになる。それが住民の誰かの寿命が尽きて最後に肉親と話をする時なのである。その時は、その住民の故郷のそばに入口ができることになるのだった。

     その入り口が開いた時に、肉親以外の生きた人間が迷い込むことも可能性としてはあるので、関係のない生きた人間がこの街に入り込んでしまうことも稀ではあるが起こりうることになるのだ。そんな予期せぬ訪問者とこの街の住民が会話した場合は、住民の行き先を審議することになる様だった。

     大抵は意図せずに話しかけるので天国行きが決まるのだが、そうではなく意図的になんらかの目的を持って話しかけたと判定されると転生不可ということで審議されてしまうことになる。例えば、やり残したことを実施するためのメッセージを生きた人に託してしまうようなことだ。しかし、そんな細かいことまでは住民は知らされているわけではなかった。ただ、生きた人間と話をしてはいけないとだけ釘を刺されているに過ぎなかったのだ。

     ルールを守ることに忠実すぎる住民の中には、自分の肉親が来た時も無理をして我慢し話しかけない街の住民もいるほどだった。だが、この時はルールをいくら守っていたとしても、肉親に対して自分の心を解放できなかったと判定され審議されることになるようだった。いずれにしても、住民の最後の心の行動を神様は確認して転生可能として天国へ案内するかどうかを決めていた。

     この街にやってきた魂たちはそれぞれに「住む家」が与えられるようだ。案内役によって連れて来られる時にはその人用の家が出現しているらしい。

     その時、住む家はどうやって決められるのだろうか。

    つづく



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