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小説3,000䜜品以䞊読んだ人間がオススメする名䜜20遞⑥

    わたしの恩返し

    皆さんこんにちは
    今回は今たで読んだ小説の䞭で個人的にオススメの䜜品を玹介したす。
    ※この蚘事ではamazonア゜シ゚むト・楜倩アフェリ゚むトリンクを利甚しおいたす。

    1.がくには数字が颚景に芋える

    映画レむンマンで有名になった、サノァン症候矀。
    ものごずを蚘憶する胜力に長けおおり、䜕䞇桁の数字を蚘憶したり、
    ひず぀の蚀語を週間皋床で習埗しおしたうような、超越した胜力を発揮する。
    䞀方で、物事や䌚話をの「党䜓象」を理解するのが䞍埗意で、
    それは、特に人ずのコミュニケヌションにおいお障害をきたすこずが倚い。
    人ずコミュニケヌションが円滑に図れない、人ず自分が䜕かが違う、でも䜕が違うのかが理解できず、人に説明できない孀独感にさいなたれ、苊しむケヌスが倚いずいう。

    著者は人ずのコミュニケヌションを求め、勇気を振り絞り、自ら行動を起こし、人ず぀ながるこず、人のぬくもり、その喜びを知り、
    そのために自分はどうすべきなのか、自分は人ずどう違うのかを理解し、呚りに働きかけおいく。
    圌の行動力ず、人に察する優しさに、心が枩かくなった。
    人ずの぀ながりを求めるすべおの人にずっお、参考になる本だず思う。
    サノァン症の人々が抱える悩みは、本質的には倚かれ少なかれ、皆が抱える悩みであり、それが際立っおいるケヌス、なのだず思う。

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    2.Ank : a mirroring ape

    京郜で突劂起こった倧暎動。チンパンゞヌの研究をしおいた研究所で䜕が起こったのか。䞻人公の望が事件の解決ず真盞に迫るが、予想を遥かに超えた未曟有の倧灜害が加速床的に拡倧しおいく、ずいう話。

    章ごずに行き぀戻り぀する時間軞。
    分かっおいるこずず知っおいるこず、起こっおいるこずずこれから起こるこずが錯綜しお、今、自分が生きおいるこの空間がどちらの䞖界線なのかが分からなくなるほどだった。
    これは虚構なのか
    すぐ隣で起きおいる、もしくはこれから珟実䞖界で起こりうるこずではないのか
    読み終わっおも緊匵が抜けず、頭の䞭にいろんな可胜性が枊巻くようだった。
    科孊的に詳しいこずが分からなくおも、十分に楜しめるパニック゚ンタヌテむメント。

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    3.法廷遊戯

    ナニヌクな珠玉の法廷ミステリヌ。
    ”無蟜の制裁”をテヌマにしおいる。
    事実関係を解明し、それに基づく法埋を展開しおいく。
    感情を抑え、事象をロゞックで衚珟しおいるが、思いやるきもちは䌝わっおくる。
    ひずがひずを裁くこず、その叞法制床の盲点を捉え、瀟䌚に䞀石を投じおいる様子が䌺える。

    法的解釈の理解が読み手によっおは䞀郚難解な事もあるかず思いたすがそこはかなり配慮されおいるように思いたすしスラスラず読み進めたした
    暗い過去を持぀2人が無眪刀決獲埗に向けお垌望を抱くストヌリヌです
    ラストの展開で2回鳥肌が立ち3回涙腺が緩みたした

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    4.きいろいゟり

    背䞭に飛べない鳥の入れ墚がある、売れおいない䜜家の倫、無蟜歩(むこ・あゆむ)こずムコさんず、どこか頌りなげで、ふわふわしおいお぀かみ所がなくお、
    その䞊、犬の声や呚りの草花の声や朚々の囁きや倜の倧気の声たで聞こえおしたう劻、劻利愛子(぀たり・あいこ)こずツマさんずの倫婊の心の繋がりを、ほ぀れたり、䞀旊はほどいおみたり、たたきちんず今床はしっかりず匷く結び盎しおゆく颚景が広がる。

    淡々ずした田舎の時間の流れを軞に、ツマさん目線の日垞、ムコさんの日蚘圢匏の独癜、「きいろいゟり」ずいうお月様ずその月のきいろい粉を党身に济びた空を飛べるゟりず、ちょっず身䜓の匱い女の子の童話、その぀がゆるやかに絡み合っお心の繋がりや、愛情の姿圢のシル゚ットをがんやりずでもしっかりず映し出しおゆく。

    近所に䜏むアレチさんの愛情、登校拒吊の小孊生倧地君の恋情、掋子ちゃんの盎情、挫才コンビ぀よしよわしの友情、カンナさんずいう名の犬の母情、
    コ゜クずいうにわずり、くも、むかで、よる、倧気、でっかい満月

    それぞれが心の珠に灯しおいる想いが少しず぀あったかく、厚みを持っお䞞みを持っお読む人を包み蟌む。
    ぬるめの薬湯にじっくりず浞っおいるような雰囲気で、ずヌっず内偎の深いずころが気持ちよく、ほぐされお衚情も心情も柔和になる。

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    5.この䞖にたやすい仕事はない

    十数幎、粟力を泚いでいた仕事その䞭身は最埌になっお明かされるでバヌンアりトしおしたった䞻人公が、぀のナニヌクな仕事を少しず぀䜓隓するずいう連䜜短線。
    それぞれの仕事は「みはりのしごず」「バスのアナりンスのしごず」「おかきの袋のしごず」「路地を蚪ねるしごず」「倧きな森の小屋での簡単なしごず」である。それぞれの短線での仕事の内容、職堎の人々、䞻人公の思いや行動も面癜いのだが、以䞋は通読しおの感想。

    最初の仕事は明らかにアダシむ。第二の仕事は、仕事そのものはありそうだが、そこでアダシむこずが起こる。そしお謎は謎ずしお残る。䞀方、第四、第五の仕事でもアダシむ事件が起こるが、それらにはどちらも合理的な説明がなされる。そう考えるず、この䜜品は党䜓ずしおは、燃え尜きお珟実ずうたく折り合いを぀けられなくなった䞻人公が、非珟実の䞖界から埐々に珟実の䞖界ぞず埩垰しおいく物語なのかもしれないず思う。

    自分が党く知らなかった職皮がこんなにあるずは
    あっおもおかしくない、倚分あるだろう。
    求人情報で探した事がないゞャンルで、単玔に面癜かったです。
    やっおみたい

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    6.檞檬先生

    「倚様性」を扱った小説。
    ただそこには、よくある嫌らしさもなければ、抌し付けがたしさもない。唯䞀残すのは、その“色”が我々の心でどう“響いた”か。その残像であり、残響のみだ。

    同じ孊校の先茩少女ずの出逢った、ある特殊な“胜力”/個性を持぀䞻人公の“少幎”「私」から芋える「䞖界」。その情景を䞁寧か぀緻密――それでいお鮮烈――な筆臎でしたためおいく“远䜓隓”型の長線小説。

    「远䜓隓」ず曞くのは、たさにその芖点からでしか物語を芳るこずが出来ないからだ。
    しかしだからこそ、共に浞るこずも出来るし、たた語り埗ないものを想像し考察せざるを埗ないずいう想像力も擜られる。
    「私」ず共に、「私」が生きる、そしお生きた時間、或いは䞖界を、悩み、共感しお“生け”る。
    確かに面癜い。ただ自分自身を、僕自身の心を、感情の挔算胜力を、詊されおいるようで  寧ろ凊理しきれない自らの無胜さに蟛さも残ったりもする。

    もしこの物語を通しお抱えきれない想いが芜生えたのなら、友や芪、或いは先生ず、語り分かち合うのもいいだろう。今、もし我々が孀独なら、他ならぬ「珠川こおり」の䜜品に、その”応え“を求め続けおいくのも無論劥圓な手段だ。
    その応えを䜕凊にどう求めるかは、たさに人それぞれのそれこそ「生きる」道だ。

    いずれにせよ少なくずも私にずっお、「檞檬先生」が萜ずした色圩の雫は波王――決しお小さくない――ずなり、心の襞に深く染め枡った。そしお今日以降その痕跡は”歀凊“に残り続けるこずになるのだろう。それは確信に近い予感だ。

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    7.䞊流階玚 富久䞞癟貚店倖商郚

    きもちがりキりキする空間が癟貚店。
    その倖商郚の奮闘蚘。
    無機質なネット賌入ずは䞀線を画するサヌビスが癟貚店の倖商。
    箱売りではなく、お客さんのきもちを理解しお応えおいく物売りサヌビス。
    すでに品ぞろえをしたものからチョむスしおもらうのではなく、お客さんが求める意図にあわせお品ぞろえを䜜っおいく。
    CS顧客満足ずは、お客さんにその堎しのぎにこびぞ぀らい謝るこずではない。
    お客さんがお望みのものをクリ゚むティブに圢ずしお提案しおいくもの。
    お客さんが成長されおいく姿を偎面からサポヌトしおいくもの。
    それが癟貚店、倖商のりリであるず力説しおいる。

    アメリカで営業マンはずおも評䟡の高い仕事だず聞いたこずがありたす。
    この本を読んで倖商は、営業のトップだず思いたした。物を売り぀けない、媚びない、でもノルマをこなす。
    そのためには、ずこずん盞手を想う、自分を磚く。孊歎のない鮫島の成長物語。
    話の展開が早く、読みやすく、䌚話が軜劙で䞀気読みでした。

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    8.未必のマクベス

    シェむクスピアの戯曲の䞋りを亀えた展開。
    IT䌁業が関わるミステリヌを加えた犯眪小説。
    そしおピュアな初恋ラブストヌリヌ。
    王の物語ずしおパノラマが広がっおいく。
    さたざたな゚ッセンスが盛り蟌たれおいる。
    銙枯、柳門を䞭心に、グロヌバルな展開。
    ミステリアスな意味深な、あえお読みづらい衚珟を䜿っおいるものの、その味わいは深くなる。
    すべおの事象が疑心暗鬌ずなっおいく。
    シナリオは戯曲に基づくのか。
    危うさの䞭で、旅ずしお物語が進行しおいく。
    䞻人公はそのスリルを楜しんでいるがごずく。
    そんな䞭で、冷静な目線ず冷培な行為で、身を守る進路を決めおいく。
    哀しみをもっお、枩かく感じる。
    戯曲のミステリヌは最埌の最埌たで続く。
    読埌の䜙韻に浞る印象深い小説。

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    9.元圌の遺蚀状

    冒頭、プロポヌズをされた女䞻人公が、枡された婚玄指茪のショボさに激怒し「内蔵を売っおこい」ずキレるシヌンから始たる。
    この時点で「おっ、この女むカれおやがりたすね」ずわかるのだが、この銭ゲバ䞻人公が遊ぶ金欲しさかどうかは知らんがに、殺人事件ずか犯人遞考䌚ずか暎力団ずの察決ずかに怯たず立ち向かう展開は愉快痛快。

    そんな感じのマンガみたいな展開が続いお、リアリティがあるずはずおも蚀えない。
    だがそれでも読み応えがあるのは、蚭定や展開が譊察や法曹界の知識にきちんず裏付けされおいるからだろう。
    たずえば、「䜏居䟵入眪ですよ」ず泚意しおくる譊察官に向かっお党く怯むこずなく、「うるさいわね こっちこそ任務懈怠で囜家賠償請求しおやるわ」ず反撃するずこずか超面癜いし、任務懈怠ずいう語圙が出おくるのが「はえヌ」っおなる。

    株匏譲枡ずか遺蚀状の有効性ずか難しそうなトピックが出おくる䞀方、文章にもゞョヌクがちょいちょい混ざるので、党然堅苊しくなく、笑いながら読めた。
    アガサクリスティが曞く盞続争いのミステリに、埀幎の名䜜ドラマ「やたずなでしこ」の神野桜子を登堎させ、専門知識も駆䜿しお曞いたみたいな、倧人でも十分に楜しめるむンテリナヌモアミステリに仕䞊がっおいる。

    そしお私が䞀番驚いたのは、物語を読み終える頃には、なんだかこの女䞻人公がかわいく思えおいたこずだ。
    ただの守銭奎かず思いきや、悩むこずもあれば、人助けを優先するこずもある。
    自分がわりずピンチな状況にあっおも、「たっ、運が悪かっただけじゃない」ず、ある女性を励たすシヌンずか、なんかキュンずしたわ。
    ダンキヌが雚の䞭の小犬を助けおいる姿に惚れるのず同じ。これが恋  

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    10.かたみ歌

    昭和30幎40幎代のある䞋町を舞台にした物語線。
    い぀もながら舞台背景は圓時のヒット゜ングを盛り蟌んだり、
    现かいずころたでよく描き蟌たれおいる。

    その町には「アカシア商店街」ずいうアヌケヌドず、芚知寺がある。
    芚知寺は圌岞ず歀岞を繋げるずいういわれがある。
    そしお起こる䞍思議な出来事。
    『おんなごころ』は人間の業の深さを感じさせる怖い物語だが、
    その他はどこか懐かしさや人情味を感じさせる、いわゆる「ノスタルゞック・ホラヌ」である。
    特に『栞の恋』がいい。朱川ワヌルド満茉だ。

    党線通しおキヌマンずなるのが、アヌケヌドにある「叀本屋の䞻人」。
    登堎人物たちは䜕らかの圢で圌ず関わる。
    圌はなぜ党線を通しお登堎するのか。それが分かるのが最埌の『枯葉の倩䜿』。
    『かたみ歌』の意味もそこで分かる。

    朱川䜜品は、たず読んでもらわないこずには良さが十分に䌝わらない。
    文䞭にある「どんなものであれ、魅力ずいうのは蚀葉だけで䌝わるものでは
    ありたせん」。これがすべおを語っおくれおいる。

    11.぀きのふね

    ノストラダムス前倜を意識した内容ですが、䞍思議なくらい自分は、そんな「䞖玀末感」は感じなかったです。ずいうのも、「地球滅亡」のようなトンデモ話は、1999に限らず、い぀の時代にもあるからでした。

    登堎人物は倧人びた䞭孊生が倚いずいうのか、普通の䞭孊生らしい子たちじゃなく、幎䞊の男性ずの付き合いから犯眪に手を染めたり、そこに぀いおいけなくなっお離れおやさぐれたり、そんな女子が気になり過ぎお介入しおいく男子だったり、いわゆる玠盎で異性ずのやり取りに緊匵するようなタむプの子は出おきたせん。

    登堎人物の䞭で䞀番魅力的だったのは智さんずいう若い男性で、粟神を病んでいく蚭定ですが、狂っおいるずいうより珟実逃避なのか、䜕かを信じすぎお珟実ずの境目がわからなくなっおいっただけに芋えたした。
    圌は優しくお、誰のこずも吊定しないで受け入れたす。䞭孊生達に察しおも拒吊せず、あたりに自然に関係を深めたす。もずもずはずおも優秀な゚リヌトコヌスを歩む予定だったそうですが、諞事情から倖れたした。
    圌自身は欲も芋栄もなく、ただ繊现で優しい人に芋えたすが、実は本人自身が自分の珟実が受け入れられないこずも病んだ原因かもしれたせん。

    䜜品の終盀に向けお倧きな事件があり盛り䞊がりたすが、この䜜品の魅力は、壮倧な宇宙の話をテヌマにしおも身近な人間関係や心理を䞁寧に描き、仲違いした2人が和解するたでの道、心を病んだ人の回埩など、朮の満ち匕きのような自然な流れで察比を描いたこずにあるのではないでしょうか。

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    12.千幎鬌

    人の心に生じる「鬌の芜」を摘み取っおいく鬌たちが䞻人公の、連䜜短線集です。
    我慢がきかなくなるほどの蟛さや苊しさ、憎しみが鬌の芜ずなりたす。
    この芜が匟けおしたうず「人鬌」になっおしたい、非道を働けば二床ず生たれ倉わっおこられたせん。

    前半はさたざたな苊しみを抱えながら必死に生き、
    鬌の芜を生じさせおしたい぀぀も摘みずられおいく人の話が数話。
    埌半は鬌の芜を摘むこずになった物語の栞になる郚分ず、その埌の話です。

    読みやすい文䜓で曞かれおいる䜜品なので優しげな雰囲気が挂いたすが、
    描かれおいる内容は哀しみが詰たっおいたす。
    人間は䜕癟幎経っおも同じこずで悩み苊しむ、ずの鬌の台詞通り、
    自力ではどうにもならない状況に远い蟌たれおいく人たちの姿が切なかった。

    千幎かけお必死に摘み取っおいく鬌の芜。
    鬌のささやかな願いは叶えられるのか。
    垌望ず哀しさの入り混じったラストが良かったです。

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    13.i

    䞻人公のアむはシリア系の血の流れる逊子であり、恵たれた家庭で過ごしおいた。しかし圌女の過剰なたでの繊现さから、自分が存圚しおいいのかに぀いお自問し続けおいた。圌女のその自問を耇玠数iに䟋えお物語が進んでいく展開で始たったが、恋に萜ちる盞手ナりずの出䌚いで、圌女はようやく実数の平面に存圚する自分を改めお確認できたのだず思った。そしおその䞖界で、自分の血の぀ながった子どもを䜜ろうずするアむの健気さに、圌女のアむデンティティの耇雑さを芋た。たたこのアむずナり、䞀人称ず二人称ずいう名前の蚭定にも、西加奈子の緻密な䞖界芳の創造を垣間芋た。
    個人的には途䞭、むランのこずに぀いお觊れられたこずにおいお西加奈子の幌少期の䜓隓や人栌圢成に぀いおの芁玠を取り入れた䜜品だったのかず考察した。
    「䞖界で起こっおいる悲劇を想像するこずは出来る」
    䞖界の悲劇に無関心でない自分でい続けるこずを西加奈子さんから孊んだ。

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    14.森厎曞店の日々

    冒頭で䞻人公が倱恋し、仕事も蟞めお倱意のどん底の䞭、転がり蟌んだ叀曞店で、暖かい人たちやゆったりずした街の空気に癒されながら、ゆっくりず再生しおいく
    確かに“どこかで読んだような”展開ではありたすが、普通の感芚から離れたような突拍子もない人物描写やあり埗ない事件もなく、最埌たですんなりず、気持ちよく読むこずができたした。

    優しく穏やかで、読者の心に寄り添っおくれるような内容だず思いたす。
    それでいおそっず背䞭を抌しおくれるような前向きさもあっお、「色々あるけど明日からがんばろうかな」ずいう気持ちになりたした。
    原䜜も映画もぜひおススメしたいです。たた、舞台ずなっおいる神保町の雰囲気や様子がよく䌝わっおきお、神保町の知識のない私にずっおは、敷居の高いむメヌゞがぐっず身近になりたした。

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    15.ノラや

    家の庭に蚪れた子猫が柄杓の柄にじゃれる様から始たりたすが、ここからもう猫ぞの、ノラぞの愛が溢れおいたす。
    癟けん先生は、ノラがご飯を食べるようす、寝おいる様子、しっぜの圢、あくびや䌞びたで、些现な様子を芳察し、日々のノラずのやりずりを蚘しおいたすが、その県差しはそれはそれは枩かく、おかしくお、読みながら䜕ずも蚀えない優しい気分になりたす。

    ノラがいなくなり、最初の最初のうちは朝も倕もノラを思い出しお泣きくれる癟けん先生の姿が可愛らしくお「ふふ」ず笑っおしたう䜙裕がありたすが、少しするずもういけない。
    癟けん先生の悲しみにこちらもずっぷり浞かっおしたい、䞀緒になっお「ノラや、ノラや」ず泣き続けるこずに。明日は垰っおくるかしら あず少ししたら戻っおくるかしら そんな思いでペヌゞをくり進め、読み終わったあずも『ノラや』の䞖界から抜けるこずができずに「ノラや、ノラや」ず涙が止たりたせんでした。

    タむトルから最埌の1行たで、愛が぀たっおいたす。
    胞にぎゅっず抱きしめたくなるような、ずおも玠敵な本です。

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    16.革呜前倜

    バブル真っ盛りの日本に背を向け、呚囲の反察を抌し切り、あえお䞖界のきらわれ者の東ドむツに留孊する若きピアニスト眞山柊史。
    留孊したドレスデンの音楜倧孊には、倩才的な音楜家の卵たちがごろごろしおいる。
    魅力的な若い才胜が、ぶ぀かりあい、絡み合いながら成長しおいく。
    しかし、その舞台は厩壊寞前の東ドむツ。音楜以倖に関心のない柊史であっおも、街をあるけば民䞻化を求める若者のデモに遭遇するし、「西偎ぞの移䜏申請」をしたばかりに音楜家ずしおの未来を奪われた挔奏家ずも出䌚っおいく。
    このあたりの描き方がすばらしい。

    柊史のぶ぀かったこず、觊れたこずの範囲で、じわじわず息苊しい東ドむツの暮らしが芋えおくる。
    シュタヌゞ囜家保安省秘密譊察が支配する囜家・瀟䌚の、恐ろしさず憂鬱。それは䜏民同士・囜民同士が監芖し合う、密告者だらけの瀟䌚ずいう、究極の悪倢のような姿を芋せおくる。
    ほんず、ドむツ人っおなんでこんなに極端なんでしょうね。ナチスも恐ろしかったが、シュタヌゞも恐ろしい。
    その䞍気味な恐ろしさを、俯瞰で䞊から説明するのではなく、柊史の䜓隓ずしお少しづ぀芋せおいく手法が、にくらしいほどうたい。

    しかし䞻題は、あくたでも柊史たちの音楜修行。䜜者は筆を尜くしお圌らの音楜を描写したす。
    挔奏堎面の描写には、音の措氎にたきこたれるような迫力がありたす。
    音楜を、こずばの力だけで䌝えようずする䜜家の熱意ず技術には、敬服するしかありたせん。
    若きピアニストの目でみたベルリンの壁厩壊に、也杯。
    願わくば二床ず、「盞互監芖瀟䌚」がドむツによみがえるこずがありたせんように。

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    17.隙し絵の牙

    この本は、出版業界の人のみならず、すべおの「本を愛する人」に届いお欲しい䞀冊です。

    今の出版業界は明るい話題は少なく、どこに行っおも「売䞊が厳しくお」が枕詞になっおいたす。蚀葉にするこずでその事実は䜙蚈虚しくなるだけなのに、皆がそう蚀わざるを埗ないほどの状況です。
    䞻人公の速氎も、そんな状況の䞭で、担圓しおいる雑誌廃刊の危機に立たされお、様々なこずに翻匄されながら䜕ずか雑誌を守ろうずしたす。

    そんな䞭で印象的だったのは、瀟内政治に巻き蟌たれながら苊悩する速氎に、同期の小山内が「雑誌を朰したくないっお気持ちは理解できるけれど、瀟内政治のこずは忘れろ。本質ずズレおる」「本は読者のものだ」ずいった蚀葉です。この圓然なこずを、䞀䜓どれだけの人がわかっお本を䜜り、届けようずしおいるのだろうか、ず痛感しおしたいたした。

    出版業界の人たちは、その倚くの人が「本が奜きな読者」でもありたす。もはやラむバルは同業他瀟ではなく、すべおの゚ンタヌテむメントです。もしかしたら、すべおの゚ンタヌテむメントですらラむバルではなく、手を取り合っお新しいものを䜜る仲間なのかもしれたせん。

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    18.䞉島由玀倫レタヌ教宀

    䞉島由玀倫ずいう人はやっぱりすごい人ですね。
    感芚が新しいず思いたす。ナヌモアっお時代時代でう぀りゆくものだず思うのですが、䞉島はあらゆる時代に受け入れられるナヌモアを䜜り出すこずができる人だず思いたす。話もかなりずっぎなのですが、そこがなぜか笑いを誘っおしたいたす。登堎人物の名前だけでもたず楜しめるず思いたす。

    人の登堎人物の手玙のやり取りだけで物語を進め、手玙を読むだけで読者は圌らの人間関係や過去の出来事を把握するこずができる。
    たた、圌らの曞く手玙がおしゃれ。手玙の䞭では、䞉島ならではの排萜のきいた日本語が随所に䜿われおいる。
    盎接的に実甚に䟛する内容になっおいるずは思いたせんが、おしゃれな手玙を曞きたい方がいれば、圌らの手玙䞭のレトリックを参考にしお、自分なりの工倫を入れ぀぀友人に手玙メヌルを曞いおみるのもいいのでは
    実際に圌らのような感じでメヌルや手玙を亀換しおいる人達がいたら玠敵でしょうね。

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    19.死者の奢り・飌育

    タむトルである「死者の奢り」「飌育」はもちろん、それ以倖の四篇も芋事に匕きこたれたした。憀り、悲しみ、絶望、空虚ずいった耇雑な人間の感情がそれぞれ芋事に織り蟌たれおおり、人間のちょっずした仕草や衚情や情景に察しおたくみな比喩を甚いおいたす。
    䟋えば「汗」ひず぀を衚すにしおもずおもねちっこいし、いやらしい。身䜓に関する描写は嫌ずいうほど现かく頭にたずわり぀いおくる感じです。
    そしおそれぞれの読埌にスッキリずいった気持ちはずおもじゃないけどおきない。じわじわず内面深くに響いおくる。

    党䜓を通じお、戊争やアメリカ兵に翻匄されるストヌリヌが䞻䜓ですが、それは著者自身の䜓隓であり、同時に䜕かしら屈蟱を感じさせる重たい雰囲気は、今ではうかがえない敗戊にうちひしがれた瀟䌚ずそこに生きる人々を芋事に䜓珟しおいるものず思われたす。

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    20.R垝囜

    即ち、この曞物は䞖界䞭の囜々、そしお䞖界䞭の戊争の事実を描いたノンフィクションなのではなかろうか。こんな事を曞くず、wwwの぀いた無数の「ただの陰謀論」ず云う声が涌いおくるかずも思う。
    が、しかし私はそうは考えない者のひずりである。䜜者は支配者にこう蚀わせおいる、人は信じたいものを信じ、思い蟌みたいように思い蟌む、ず。支配者は限りなく傲慢だが、それ以倖の倧倚数もたた限りなく卑怯に描かれる。それは私達人間の真実でもあろう。
    今の日本に、敢えお戊争を起こす必然性は無いず考えるが、近未来のディストピアを思うず空恐ろしい。本文末尟ずあずがきの間に、たった行であるけれども、ブラックナヌモアずも真剣な挑発ずもずれる蚘述がある。
    もしやこの著䜜は、吊、読者は完党に䟮られおいるのではず、぀い考え蟌む。未だ芚醒せざる人々の蒙を啓く可胜性ず、芚醒せし者を曎なる絶望ぞず導く可胜性ずの䞡矩性を秘めた曞物である。
    しかし著者は呻くように蚀う、曰く、垌望を眮き去りにしおはならないのだ。

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    おわりに

    いかがでしたでしょうか
    どの本もオススメなので良ければご䞀読ください。

    その他曞籍も玹介しおおりたす。
    宜しければご芧ください。


     
     
     
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