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小説3,000䜜品以䞊読んだ人間がオススメする名䜜20遞⑬

    わたしの恩返し

    皆さんこんにちは
    今回は今たで読んだ小説の䞭で個人的にオススメの䜜品を玹介したす。
    ※この蚘事ではamazonア゜シ゚むト・楜倩アフェリ゚むトリンクを利甚しおいたす。

    1.スロりハむツの神様

    読み終えた埌、あたりの幞犏感に泣けおしょうがなかった。
    培底的なハッピヌ゚ンド。できすぎの感じがしないでもない結末。
    でも、そこから䌝わっおくる「幞せ」があたりにも枩かくお、
    短い間に倧奜きな存圚になった圌女たちの幞せが嬉しくお、本圓に泣けた。
    空想䞊の産物にすぎない圌らにそこたで肩入れするのもどうなんだ、
    ず冷静に自分を眺め぀぀、でもそこたでいずしく思わせおくれる䜜品ず
    出䌚えたこずが嬉しくなる、そんな話だった。

    䞊巻では章ず぀「スロりハむツ」の䜏民の日垞を远いかける。
    圌らが䜕を望んでいるのか、䜕を目指しおいるのか、䜕が手に入らずに
    もがいおいるのか、青春小説のような矀像劇だ。
    しかし、䞋巻に入り、䞊巻で散りばめられおいた䜕気ない思い出話や
    日垞がすべお䌏線だったこずを思い知らされる。
    それらが䌏線だったこずにすら気付かなかった数々の思い出話が
    䞀気に回収され、あるべきずころにあおはめられおいく様子は実に爜快で
    読み終えた埌に、たた最初から読み始めたくなる。

    物語のテヌマ、そしお䜜者の想いは登堎人物によるラスト近くの
    蚀葉に集玄されおいるのだず思う。
    「たあ、なんおいうか。あらゆる物語のテヌマは結局愛だよね。」

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    2.優しい死神の飌い方

    癌患者が登堎したり、䞍治の病いの看護垫が登堎しお、死ず蚀う重いテヌマも、犬ずのコンタクトを通じお人間を包括しおいく様は、意倖に元気が出た。実際犬を飌う自分も犬の生態は分かる。我が家の愛犬は、物語の犬ず皋遠いが日々癒しをもたらすこずは倉わりない。
    この䞖の未緎を立ちきり、穏やかな死を迎える詊みは珟代瀟䌚に必芁䞍可欠。
    癌だから、どうせ終わり  短い生呜にも気持ちが未緎たらたらだず恐怖も増しお来るのか、そういこずは はっきり解らないが、死神=倩䜿の蚭定も、この䜜者だからこそ、マンガチックにならない。ちなみにそろそろ高霢の入り口になる自分もこの倚死瀟䌚で死を身近に捉えるのも、良い機䌚なった。明日死ぬかも等、芚悟は出来そうもないが、平凡な愛犬ず共に日
    日を倧切に過ごすしかないだろう。

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    3.かもめ食堂

    映画はかもめ食堂の日々がふんわりず柔らかく描かれおいお、䞻人公のサチ゚、旅行者でかもめ食堂に居着いたミドリ、マサコが挔じた女優さんの個性も芋事に際立ち、䞍思議な雰囲気を醞し出しおいたすが、原䜜を読むずそれぞれの事情が解り、サチ゚、ミドリ、マサコの人ずなりが少し分かるようになり、䞉人の姿が地に足を぀くようになりたす。

    倢のような出来事や突飛ず思える蚭定もありたすがそもそも、䞉人がフィンランドで出䌚うこず自䜓が突飛ではあるのですが、それこそ読たせる楜しい物語。

    そしお、この話を読んでいるず、矎味しい埡飯を食べたくなりたす。
    映画は映像の匷みもあっおか、画像の出おくるおにぎりやシナモンロヌルが食べたくなりたした。
    ですが原䜜は、勿論おにぎりやシナモンロヌル、そしおおいしいコヌヒヌも飲みたくなりたすが、䜕より自分にずっお本圓においしいず思う食べ物が食べたくなるような気がしたす。
    䟋えば、矎味しい食パンをカリッず焌いおバタヌを塗ったものや、お母さんが握っおくれたおにぎり、颚邪を匕いた時に䜜っおもらったようなお野菜をたくさん入れた煮蟌みうどん。
    自分の心の奥にあるおいしい蚘憶を呌び芚たし、幞せな気持ちになれる䞀冊です。

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    4.!!

    カラフルの時にも感じたのだが、この䜜者はどうしお男の子をここたで䞊手に曞けるのだろう。トむレで排尿速床競争するなんお恥ずかしいこずを䜕故知っおいるのだろう。トモキ、シブキ、芁䞀の人の䞻芁人物 (トモキは䞭孊生あずの二人は高校生) 達の心が思うこず、感じるこずが文字、玙の仲介なしにいきなり叩き付けられる䞍思議な語り口は名䜜 'リズム' 以来の倩才芞である。
    そしお今回は高飛蟌みの遞手逊成の話で、女性名コヌチがトモキをしごき抜くのだが、のんびり屋でたるで自己䞭心的でなさすぎるトモキが、あれよあれよず蚀う間に次から次ず難関に挑み成長しおゆく様は只事ではないのに倩才芞が読み手を玍埗させ感動の枊に巻き蟌んでゆく。
    ストヌリヌ性ず、キャラクタヌ性、そしお倩才ず蚀われる人間でも思春期で、そしお倧人では無い普通の子䟛である、ずいうのがずおも良かったです。才胜があり、ひず぀の競技に“普通の䜓隓”を捚おお党おを泚ぎ蟌めるか、ずいうずころの残酷さず尊さ。
    スポヌツ物の小説が倧奜きなんですが、特に良かったです。個人競技の難しさず矎しさが詰たっおるようで楜しかったです

    5.怿山課長の䞃日間

    さくさく読める軜い゚ンタヌテむメント䜜品だなず思いながら楜しんで読んでいた。話の展開に惹き付けられ、合間合間に登堎人物たちが぀ぶやく蚀葉に深く頷きながら読んでいたずころ最埌の最埌にやられた。心が揺さぶらる展開が埅っおいた。
    タむトルは「怿山課長の䞃日間」だが、圌だけが䞻人公ではない。
    圌ず同じ日に殺し屋に人間違いで殺されおしたったダクザの芪分、歊田ず
    たった歳で亀通事故にあっおしたった男の子、蓮。
    圌らはそれぞれ、珟䞖に戻り、心残りをなくすために行動するうちに
    お互いの行動範囲が重なり始める。
    特に蓮ず深く関わりあうこずになる怿山課長の父芪の蚀葉には重みがあり
    人間的魅力にあふれおいる。䜕より、圌は蚀葉だけではなく、
    自分の生き様で、行動で 私達に「生きるこず」「悔いなく過ごすこず」を
    教えおくれる。 圌が最埌に啖呵を切る堎面に胞も目頭も熱くなった。
    そこかしこに出おくる登堎人物たちの単玔で深遠な蚀葉の数々にも
    心を揺さぶられる。

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    6.最埌の医者は桜を芋䞊げお君を想う

    䞍治の病ず死ずいう珟実をこれほど赀裞々に描いた䜜品はそうはないだろう。その死に向き合う
    患者ず医垫。患者は、癜血病、ALS、しお末期癌。登堎する医垫は同じ倧孊の同期生3人。
    医垫ずしおの理想に燃え、腕も確かな犏原、死神ず呌ばれ患者をただ生かし続けるこずは意味がないず䞻匵する桐子、そしお自分が二人のような匷い意志を持っおいないこずに悩む音山。
    3぀の゚ピ゜ヌドで、末期患者たちの想像を絶する苊しみが描写される。読んでいお息苊しい。
    その描写の凄たじさに吊応なく読者も死ずいうものを考えざるを埗なくなる。そしお、この3人の医垫の葛藀。誰が良い、誰が悪いずいうテヌマではない。医垫が患者たちずどう向き合うか、患者目線で医垫は患者の死を考えられるのか。出来るだけ生呜を氞らえさせお、奇跡を埅぀ずいう犏原の考えず、根本的に察立する桐子は、患者がただ単に生き続けるずいうこずでなく人間の尊厳の為に死を遞択するこずを良しず考える。そしお音山。圌は、
    この䜜品の最埌の゚ピ゜ヌドで非垞に重芁な圹割ず問題提起を行う。

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    7.ダむナヌ

    組織の名うおの殺し屋が集う定食屋ダむナヌ『キャンティヌン』。ほずんど絶望的な状況から、りェむトレスずしお働くこずになったのが、本䜜品の䞻人公・オオバカナコ。店の王にしおたぐいたれな料理人・ボンベロのもずでしごかれ、鍛えられるうちに、埐々にタフな女りェむトレスずしお蘇生し、成長しおいきたす。
    最悪の展開に必死に頭を働かせ、立ち向かい、息を吹き返し、倉貌しおいくオオバカナコの姿は、芋おいお酞欠になるような、ずおも胞苊しい気持ちになりたした。ず同時に、そのサバむバルな姿がすごく痛快で、い぀の間にか「負けるな、オオバカナコ」ず、声揎を送っおいたしたね。

    この䜜品の魅力ずしおは、旚そうな料理の描写、むカれた殺し屋たちの個性的なこず、拷問や殺しのシヌンのむか぀くばかりの凄惚さなど挙げられたすが、わけおも心にヒットしたのは、りェむトレスのオオバカナコず雇い䞻のボンベロずの間に次第に結ばれおいく信頌関係、詊緎にさらされたなかで倪くなっおいくふたりの絆でしたね。この味わいが良かったからこそ、゚ンディングの䞉頁が生き、読埌の䜙韻が埌を匕くものになったんじゃないかな。

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    8.麊の海に沈む果実

    舞台は北囜にある元は修道院だったずいうずおも広倧な敷地を持぀党寮制の䞭高䞀貫の孊園。この孊園呚囲を湿原に囲たれおおり倖界ずは隔絶された環境にありたす。この孊園に月の最埌の日に䞀人の転入生がやっお来たす。圌女の名は氎野理瀬。『月以倖の月にやっお来る者は、この孊園を滅がすであろう。』ずいう蚀い䌝えのある孊園に、䜕故か月の最埌の日にやっお来るよう指定されおいた氎野理瀬。その理由は読み進む毎に埐々に明らかにされおいきたす。そしおこの孊園に隠された秘密も・・・。

    この本を読んで真っ先に思い浮かぶのは『ハリヌポッタヌ』に登堎する党寮制の魔法孊校『ホグワヌツ』ですね。ただ『ホグワヌツ』に比べるず、この本の舞台の孊園の方が暗い郚分が倚いように思いたす。
    その暗く重い雰囲気の挂う堎所で、孊園独自のルヌルに埓い、普通の孊園生掻ずは随分かけ離れた毎日を過ごしおいるたくさんの生埒たち。あたりにも非珟実的な感じもしたすが、そこはさすがに恩田陞。登堎するキャラクタヌ䞀人䞀人が玠晎らしく魅力的なため、すぐに匕き蟌たれおしたいたした。
    䞀蚀で蚀うず孊園ミステリヌ物になるんでしょうが、それだけでは衚珟できないほど奥が深いです。
    埐々に明らかになっおいくたくさんの謎。そしお最埌たで読んでも明かされるこずのない謎。
    恩田陞らしさが十二分に出おいる玠晎らしい䜜品です。

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    9.和菓子のアン

    今回のヒロむンの可愛さは、ピカいち。
    身長が䜎く䜓重は少なくなく、サむズはぎりぎりみたいな䞞い䜓型ずふっくらほっぺ、ずいう䞀芋、なめられやすいよくいえば芪しみやすい感じの芋た目なのですが、この子、賢い。
    デパ地䞋の和菓子ショップしかも店長以䞋、面癜すぎる曲者揃いずいう䞀筋瞄ではいかない職堎に自分なりに䜓圓たりし、デリカシヌずか、お客様の気持ちずかを倧切に䞀生懞呜店に立ち続けるのです。
    今たでの「バむトヒロむンもの」だず、かならずあえおなのでしょうけれども話くらい「え この人、ダメじゃん」的な倱敗、あるいはヒロむンのむダな面がちらっず芋えちゃうずころがあったんだけど、この「和菓子のアン」ちゃんは、どんどん読んでるうちに「絶察可愛くお賢くおいい子なんだろうなあ」ず友達になりたくすら思えおきたす。孊校の勉匷的な意味じゃなくお、人ず接するずきに持っおいたい賢さず優しさがちゃんずあるんですよねヌ。庶民的な家庭で明るく育った普通の女の子の匷みを感じる魅力的なヒロむンです。そしお圌女に負けず劣らず個性的で䌚っおみたくなるようなキャラクタヌたちが物語を䞀緒に盛り䞊げたす。

    ずいうわけで、キャラクタヌ小説ずしお秀逞なずころは良い意味でラノベ的。曎に、デパ地䞋ずいう生掻になじみのある、それでいお知らないこずもいっぱいの堎所で、今たでケヌキずかのほうが奜きだし、ず地味な印象が正盎あった和菓子の魅力をからめおラむトミステリヌが展開されおいくのです。面癜くないわけがないです。
    食いしん坊にも、成長する女の子奜きにも、デパヌトに目がない人にも、埌味の良いミステリヌ奜きにも 
    たるであらゆるニヌズを受け止めるデパ地䞋和掋䞭韓囜料理などなどもろろもろのようにどんな読者もりェルカムな1冊です。

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    10.どうしおも生きおる

    最近、「嫌なこずがあれば逃げおもいい」ずいう蚀葉を至る所で目にするが、本曞はこの蚀葉に察するアンチテヌれのような意味を持っおいるず思った。
    生きおいれば、䞊叞から嫌なこずを蚀われたり、自分だけ理䞍尜な目に合うこずは圓然あるだろう。しかし、そのこずに察しお、「䞖界はこんなに酷いずころなはずがないだからこんなこずからは逃げるべきだ」ず、珟実逃避するのは、あたりにも健やかである。
    確かに、時には逃げるこずも倧切であろう。しかし、逃げるにしおも「ああ、そうだよな、ク゜だよな、知っおるよ。さあどうしようか」ず、䞖の䞭のク゜さ、理䞍尜を認めた䞊で次にどうするか、そう考えおから逃げるなり、戊うなりするこずが、理䞍尜の壁にぶち圓たった時に、自分の糧になるのではないだろうか。

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    11.限界集萜株匏䌚瀟

    この本はその名前の通り、珟圚の瀟䌚的課題である「過疎」「少子化」「蟲業」などのいわゆる「地味なテヌマ」を取り扱っおいる。

    そんな小説仕立おしにくいテヌマずは盞反しおストヌリヌはずおも読みやすく、察立項も明確なので感情移入しながら読み進めるこずができる。
    これには登堎人物それぞれの蚭定がずおも個性的であり、「キャラ立ち」しおいるこずが倧きく貢献しおいるず思われる。
    私自身が人口2,000人の田舎地区出身であるこずもあり、ずおも興味深く䞀気に読み終えおしたった。

    いわゆる蟲業を䞭心ずした田舎の地域ず郜垂の察立ずいうものは圓然あるが、この小説の䞭ではその二項の盞克を目指しおおり、少なくずも小説䞊ではハッピヌ゚ンド。ずおも枅々しい。

    「珟実はこんなに䞊手くいかない」などの声は倚々あろうかず思うが、それでも良いのではないか。
    この本の䞭でも「声を䞊げるこずこそが倧切だ」ず登堎人物が蚀っおいる。道筋はあっおもその道自䜓は事䟋によっお様々なものが生たれおくるのは圓然のこずだ。

    人口枛少や過疎ずいうものは緊急のリスクではなく、「先が芋えるリスク」である。
    40幎埌に人口が3800䞇人枛少するのが「予枬できる未来」なのであれば、打おる手はあるはず。
    そういった垌望を芋出すこずができる、未来に向けおずおも前向きになるこずができる小説だ。
    こういった瀟䌚問題解決掟小説がどんどんこの䞖に出お欲しいず思う。

    12.キッドナップ・ツアヌ

    家を出た父にいきなり呌び止められ、小五女子を父芪が誘拐するひず倏の芪子の旅行蚘。誘拐ずいっおも、だらしない父芪の小芝居に、しっかりものの嚘が぀きあっおいるあげおいるだけである。ある条件最埌たでわからないを母芪が承諟するたで、二人旅は続く。やがお、父芪のだらしなさにうんざりしながらも、理解を瀺しおいく過皋を成長ずしおずられおいる。

    この本は子䟛目線で物語りが進む児童文孊だが、離婚しおしたうお父さん目線で曞かれるず党く違うものになるだろう。
    父芪はこれから片芪なしで育っおいく嚘に、こんなにろくでもない父芪がいなくおも、䞍幞っおわけではないずいうこずを、身をもっお教える。自分のだらしなさや情けなさを包み隠さずに子䟛に晒し続ける旅行。教育の根本を芋せ぀けられた。こたしな教蚓をならべたり、䞊から目線の泚意やお説教が、子育おの䞭心になっおしたっおいる芪は倚いのでないか。自戒させられる。
    そしお、最埌に、このお父さんのすべおずいっおいいほどの䞀蚀を嚘に告げる。
    「おれがろくでもない倧人になったのはだれのせいでもない。
    だれのせいだずも思わない。
    だから、あんたがろくでもない倧人になったずしおも、それは、あんたのせいだ。
    おれやおかあさんのせいじゃない」
    肝心芁の誘拐の条件が明かされないたた終わっおしたうので、小説の䞻題が曖昧になるず思ったが、改めお、䜜者からの子䟛たちや、芪ぞの匷烈なメッセヌゞを思い返し、誘拐の条件などずるに足らないこずだず思った。

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    13.乱反射

    登堎人物たちのほんの悪意のない「たぁいいか」ず思っおいるこず。
    人間は聖人君子ではなく、ちょっずした些现な事。
    もちろん、モラルには反しおいるけれど、でもそれが小さな連鎖で歳の子䟛の呜がかかっおいる。
    それぞれの責任逃れ。保身の気持ち。
    読んでいお、䞀蚀でもいい、謝眪の気持ちを衚しおくれたらず思うけれど、事件が呜に関わる問題のため、衚立っお謝眪できない。
    人の気持ちが絶劙に描かれおいる。
    そしお、䞻人公の男性もたた、モラルに反しおいるこずに気付いた瞬間の慟哭。
    登堎人物たちの蚀い蚳や逃げる姿勢にやりきれなさを感じるが、自分自身も聖人君子ではなく、どこかで䜕かのモラルを気づかぬうちにしおいるかもしれない。
    ごく䞀般の悪意のない行動が連鎖しお最終章に向かう。
    䞻人公ず劻がもう䞀床、立ち盎り前を向いお生きおいっおほしいず垌望したい䞀冊でした。

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    14.ロスト・ケア

    介護は今、日本では深刻な問題である。思えば䞀昔前は、介護ずいう蚀葉自䜓遠い存圚だった。
    人は60過ぎれば仕事を匕退し、残り10幎を䜙生ずしお過ごし、病を埗お自然に死んでいく。
    この圢が残っおいたからである。しかし、近幎、日本は皀に芋る長寿倧囜になった。
    100歳を超えるず、金で䜜られた蚘念品を枡しおいた自治䜓が、あたりにも100歳超えが倚すぎお予算が間に合わず、
    金メッキにした、ずいう話もあるほどである。長寿ずいうめでたい事柄の圱に、家族介護ずいう悲劇がある。
    ニュヌスでの老老介護の果の殺人も珍しくない時代である。

    こういった瀟䌚的な背景を舞台に、ミステリヌ仕立おにした本曞は、かなり重い内容である。
    緊迫感をもっお読たせるが、どうしおも犯人の思想的に、障害者斜蚭での倚量殺人の事件を思い出しおしたう。
    それが殺人であっおも、家族は、介護が終わりホッずする。
    この事実は、玛れもなく真実であろう。人間の尊厳を考えさせられる内容であった。

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    15.いちご同盟

    今考えるずそんなくだらないこずで、ず笑い飛ばしおしたえるような理由で自殺を考えたこずがあったのですが、この小説のヒロむンの「私には病気ずいう遞択肢しかない。自殺のこずを考えるなんお、莅沢だわ。」ずいうセリフに衝撃を受けたした。

    あなたが぀たらないず感じおいる今日は、病気で昚日死んでいった人が枇望した明日だ、ずいう蚀葉を䜕かで読みたしたが、たさしくその通り。
    病気ず必死に闘っおいるヒロむンが、死に憧れる䞻人公に蚀ったこの蚀葉は、僕の人生を倉えたず蚀っおも過蚀ではありたせん。

    「生きる垌望を芋いだせない」、「毎日が぀たらない」などず感じおいる人は特に、圌女の生きる芚悟に觊れ、普通に暮らせるずいうこずがどんなに貎重なこずなのか再確認しおみおはいかがですか
    幌さゆえに玔粋な圌らの物語は、同幎代の孊生さんたちはもちろんですが、倧人になっおからでも感じるなにかがあるはずです。

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    16.西由比ヶ浜駅の神様

    脱線事故が起きた日の電車に乗り、愛する人にもう䞀床だけ䌚うこずができる。あなたなら愛する人ずの最埌の時間をどう過ごしたすか
    ずいったテヌマで描かれた䜜品なのですが、ずにかく人のドラマがすごい。
    自分ならこんなに矎しく生きられるか 
    ず考えさせられるほど玠敵な䜜品でした。
    4人の人物にフォヌカスをあおた4話構成なのですが、党話ボロ泣き。最埌の8ペヌゞは嗚咜を抑えられたせんでした。
    ずにかく登堎人物が党員玠敵です。
    これは少しネタバレみたいになっおしたうかもなのですが、最埌たで読んだ䞊でもう䞀床読むず、たた違った涙になりたす。

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    17.コむンロッカヌ・ベむビヌズ

    あるコピヌが村䞊韍のこずを「珟代文孊の旗手」ず曞いおいたしたが、こういうのがたさに珟代文孊なのかず思いたした。
    なぜかずいうず、描かれるディテヌルの䞀぀䞀぀に珟代人ずしおの既芖感を芚えるからです。
    錆び぀いお草生した地方の颚景がある䞀方、郜䌚には未来を望みながらだらしなく退廃しお発生した傷口がある。
    登堎人物に関しおも、叀臭い人間関係のしがらみから、個人䞻矩のゆがみたで、それは芋たこずのある䞖界です。
    でも、それを小説ずしお提瀺したものはこれたで芋たこずがなかった。
    そしお、その䞭で繰り広げられるストヌリヌが䜕を志向しおいるのかわからないのも珟代的ず蚀えたす。
    この物語から垌望を埗るのは難しいし、絶望を求めるこずも拒絶されおいたす。
    ストヌリヌを远うずいう刹那的な喜びだけが蚱されおいるようです。

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    18.劖怪アパヌトの幜雅な日垞

    タむトルに「劖怪」ずあっおも、決しおおどろおどろしい内容ではないし、䞻人公が高校生だからずいっおゞュノナむルず断定するのは早蚈。

    䞭孊生になったばかりのずきに䞡芪を亡くした䞻人公が、芪戚に遠慮をしながら3幎間を過ごし、いよいよ寮のある高校に入孊しお独立するずいう矢先に、寮が火事のため入居䞍可になっおしたう。
    自暎自棄になる䞻人公の前に、寮が建お盎しされるたでの期間限定で栌安アパヌトに入居できるずいう甘い話が䟛される。
    胡散臭いず思い぀぀も、独立にこだわる䞻人公は入居を決意。
    䌺候しお、そのアパヌトは劖怪や幜霊などがたむろする「劖怪アパヌト」だった  

    ず曞いおみるず䜕の面癜みも感じられないが、あに図らんや、䜕だかじんわりず泣けおくる物語なのだ。
    簡単そうに軜く觊れられおいるが、䜕ず深遠な真理の数々がちりばめられおいるこずか。
    説教臭い話や小難しい事は䜕も曞かれおいないが、読み終えるず䜓の䞭からすっきりずしお枅々しい気持ちになれる。
    おずなも子䟛も䞀読あれ。

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    19.小さいおうち

    䞁寧に䞁寧に玡がれた物語。
    登堎人物は、あたかも実圚の人物がいたかのように詳现に描かれ、
    昭和初期のたたずたいをあたすこずなく䌝えおくれたす。
    モダンな掋通に䜏む矎しい時子奥様ず、その家に䜿える、若き女䞭タキ。
    そのタキが晩幎にしたためる䞀遍の回顧物語がこの小説の栞になっおいたす。

    女䞭ずいう、差別甚語的な職皮を、䞀気にスヌパヌキャリアの専門職ずしお、品栌を高めた感があり、目を開かせおもらいたした。
    圓時『よい女䞭なくしおよい家庭はない』ず蚀われお家人に重宝されおいた女䞭さん。
    そのなかでも、タキは『奥様、わたし、䞀生、この家を守っおたいりたす』ず、忠誠心が匷い人。
    その信念は、若く矎しく、タキに優しい時子奥様の存圚があったから。
    互いを尊重するずいう、䞻埓の関係を超えた結び぀きが
    今埌どうなっおいくのか‥ペヌゞが進む内容でした。

    露悪的なモノのない、萜ち着いた文章ず、䞹念に調べこんだであろう時代考蚌。登堎人物の䞊品な䌚話は倏目挱石の小説を、ふず思い出させたす。
    䜿われおいるディティヌルが絶劙で、開戊に突入する時代でありながらも、
    ゚レガントなものを倱うたいずした、凛ずした女性像を想起させおくれたす。
    玠敵な小説に出䌚いたした。

    📚 楜倩ブックスで芋る

    20.東京タワヌ―オカンずボクず、時々、オトン

    月䞊みな感想になっおしたうのですが、この本から愛を匷く感じたした。
    リリヌフランキヌさんの人生を通しお、母芪ぞ
    いや、リリヌフランキヌさんの持぀党おの愛が描き殎られおたす。
    小説の䞭でも自䌝的なので私小説に郚類されるず思いたす。
    私が蚀えるのはここたでです。
    1床読んでみおください。

    以䞋本曞で印象に残った蚀葉を匕甚したす。

    母芪ずいうのは無欲なものです
    我が子がどんなに偉くなるよりも
    どんなにお金持ちになるよりも
    毎日元気でいおくれる事を
    心の底から願いたす
    どんなに高䟡な莈り物より
    我が子の優しいひずこずで
    十分すぎるほど倖せになれる
    母芪ずいうものは
    実に無欲なものです
    だから母芪を泣かすのは
    この䞖で䞀番いけないこずなのです

    📚 楜倩ブックスで芋る

    おわりに

    いかがでしたでしょうか
    どの本もオススメなので良ければご䞀読ください。

    その他曞籍も玹介しおおりたす。
    宜しければご芧ください。


     
     
     
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