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美味しかったワインの話と床にモップをかける時のこと

つくり手のお話を聞いてから、食べることや飲むことをするのは楽しい。やっぱりそれに尽きる。

このワインを飲むときに、ワイナリーのおじちゃんが、自然酵母の力なんですよ〜と教えてくれた。彼らが発酵してできた炭酸のきめ細かなシュワシュワ感が口の中で元気いっぱいに広がって、その説明の通りに、いやそれ以上に、美味しくなるストーリーが描かれていった。

自分自身もこの春から、つくり手側の人間として働き始めた。たとえば床にモップをかけながら、私の今この瞬間は、どこの何につながって、誰に届くのだろうかと考えたりする。小さなお菓子屋さんとかではないので、具体的に誰かを想像することはどうしても難しいな。でも、美味しい!が絶対にゴールにあって、それをよりたくさんの人に共有してもらうことにつながっているんだろうな。いつもそこに着地しては少し納得して。私は今日も、美味しさという、この揺るぎない感覚を信じている。じゃあこの床を完璧に美しくするところからか、と今この瞬間に戻って来れる。

とはいえモップ片手にどんな想像力があっても限界はある。美味しい!を目の前で受け渡しできる関係はいちばん素敵だなと改めて思う。

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