
女子高生バイトがゴキブリの掃き掃除をした話~2026~
タイトル通りリメイクです。
また、見ての通りヘッダーは本文と一切関係のないものです。
ヘッダーくらい爽やかにしてみただけです。
今から四半世紀前の2001年。
時の流れに自分で書いててダメージを受けましたが
当時私は人よりカラスが多い田舎で女子高生をしていました。
「無課税で3億円とかフワフワ落ちてこないものかね?」
と言っては空を見つめる生活をしていました。
我が家は不思議なことにお小遣いというシステムが存在しておらず
バイト代で通学代やら携帯代やら教科書代を支払う必要もありました。
あとどうかしてるレベルでB'zが好きだったので
ライブとか行きたいのでお金なんてなんぼあってもええもんでした。
※現在でもB'zはハチャメチャに好きです。
チケットがご用意されないことが多くて大の大人が駄々を捏ねるほどに。
当時通っていたのは高専なるもの。
バイトし放題なのは非常に助かります。
が、如何せん田舎。
最寄り駅から自宅まで徒歩1時間を超える田舎。
平日夜のバイトは親から許可が出ません。
土日の昼しか働けないとなるとまあ稼げない。
半日働いてやっと初回限定版のアルバムを買える程度にしかならない。
これでは困る!とどうにかして夕方~のバイトの
掛け持ちをしたくなるのは自然の流れと言えましょう。
まあそのバイト先が漆黒のブラックな上、色々問題だったんですけど。
新たな勤め先は家から五分の個人経営の焼肉屋。
この距離なら街灯など存在していない我が地元でも
夜遅くなっても構わないだろうと親から許可が出ました。
こちらは元々の店舗から移転してのリニューアルオープンで、
オープニングスタッフとしてのスタート。
半額セールとかしたもんだから初日から鬼のように混む。
バイトは私も含めて殆ど新人。
待ち客が席が空くのをカウンターで待ってるプレッシャー。
厨房もフロアもてんやわんや。
そんな状況でですね。出たんですよ。あれが。
小さいゴキブリが。
食器の入った引き出しを開ける度、物を動かす度にちょこまかと。
最初は「はは~ん幻覚かな?今テンパってるな……」
と思ったけどどうも幻覚じゃない。
だって皆の目があきらかに泳いでいる。
でも今騒ぐわけにはいかないと気がつかない振りをしている。
ここからが本当の地獄だ。
幸いにもフロアに奴らは出没せず、絶対にリアクションしてはいけない厨房状態で働く我々バイト。
あまりの出現率にゲームだったらバグだぞと白目超えて
黒目を剥いて働き続けたオープンイベントの日々。
良く客に気が付かれなかったもですねマジで。
なんとか一週間のオープンイベントが終わり、流石にこれはまずい。
臨時休業すると言い出した店長(痛風)。
どうも水回りから侵入してるらしいから
駆除を行うと宣言し胸を撫で下ろすバイト達。
痛風「金曜は1日店閉めて駆除するから。
よしきちはパートさんと一緒に土曜の昼、2時間早く出て」
私「は?まぁお金好きだからいいですけど」
その土曜日、9時。
店の中は地獄絵図でした。
ここから食事中の方にはおススメできない描写が始まります。
扉を開けた瞬間。見渡す限りの、大小さまざまな黒と茶色。
こんなにどこに居たのかというレベルでびっしり。
人生でもう見ることが無い、いやもう見たくなど無い
一面のゴキブリの死体。
叩き潰すタイプの駆除が出来る私ですら、
両足を地面に踏みしめなんとか立っているのが精いっぱいのこの光景。
他の女子高生バイトなら口からバブルスライムを吐いて倒れていたことでしょう。
私「これ……なんすか」
痛風「駆除したから、片付けて」
私「は?」
手渡されたのは箒とちりとり。
これで、あれを、掃けと。
お前は何を言ってるんだ?と思ったものの、今日は11時から営業予定。
この中にお客さんを入れるわけにはいかないのは解る。
理論は解る。
でも解らない。解ってたまるか。
でもこの海を掃き掃除しろと。この惨状を。
まあ、仕事だからしますけど。
心に石仮面を被せ、パートの奥様方たちと無の心で掃除をすること1時間。聞いたことの無い独特の音。そう、独特の。
目のピントを合わせない努力。
何をしているんだろうという気持ち。時給は620円。
繰り返す。620円。
当時の最低賃金である。愛媛の!最低賃金である!
この作業は業者さんにお金払って頼むやつだろ。
仕事中にずーっと焼酎飲んでるんじゃないよ。
「痛風だからビールはダメなの★」違う、そうじゃない。
酒を止めろ。
その後なんとか掃除をし終わり、昼からは普通に営業したという。
きっとお客さんたちは知らないし知ってたら来ないだろう。
むしろなんでそこで辞めなかった。
当時の私に「もういい!辞めよう!辞めよう!」と
言っても届かない。辞めとけ。
他にも
・夏は営業前に蠅をひたすらハンティングする
・素手で出汁を摂ったあとの豚骨を片付ける
・生のモツをひたすら素手で洗う
・山のようなニンニクを擦り下ろす
など「女子高生バイトがすることじゃないよなこれ……」
的な仕事に満ち溢れていました。
なにこの黒い青春。
当時の自分に言いたい。
今は原付くらいの感覚で新幹線に乗れるような大人になったよ。
良かったね!と。
当時は「洗っても洗っても手からニンニクの臭いが取れないの……!」
と人を殺めたあと幻覚を見てる人みたいになってたけど。
でもテスト期間に
「うちの学校のテストで60点切ると本当にマズいんです」
「留年・退学がザラなんだってばよ!」
と訴えても休ませてくれずなんども死兆星が見えたので
あのバイト先は地盤沈下とかして潰れたらいいし
店長は漆に被れたら良いのにと今でも思ってます。
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