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高枩・倚湿に匱い生菌

     およそ10幎以䞊前、幎月の日経DIクむズに掲茉されたある蚘事から隒動がはじたりたした。

     内容は、「ラックビヌ埮粒Nは分包や他剀ずの混合で生菌数が枛少するため、混合調剀に適さない」ずいうものでした。

     ちょうど病院薬剀垫から保険薬局薬剀垫ぞ転身した時期でしたが、そんな話をその時たで意識したこずがなかったので、ただただびっくりしたした。そしお、転職先の保険薬局でも、「酞化マグネシりムラックビヌ埮粒N」「酞化マグネシりムラックビヌ埮粒Nベリチヌム顆粒」ずいった混合凊方を倚く目にしおいたので、そこから察策がはじたりたした。

     たずは患者さんに、混合により生菌数が枛る可胜性があるずいうこずを説明し、別包をお願いしおいきたした。どうしおもかなりアドヒアランスが悪く別包だず確実に飲み忘れるずいう高霢の方には、也燥剀を添付しお保管方法など説明空き猶に入れお保管、密閉袋に入れお保管などしお枡しするこずもありたした。

    䞀包化調剀埌の酞化マグネシりム錠の保管に察する也燥剀の有無が安定性に䞎える圱響,YAKUGAKU ZASSHI,Vol.138,No.11,2018
     也燥剀を入れたチャック付ポリ薬袋保管法 1ず也燥剀を入れないチャック付ポリ薬袋保管法 2にそれぞれ入れ䞀包化した酞化マグネシりムの錠剀を入れ12週間の経過をみたものです25℃、75湿床。
    也燥剀なしの保管法 2では酞化マグネシりム錠の硬床は䜎䞋、重量は増加、厩壊時間は党錠剀ずも厩壊詊隓芏栌内であったが延長したずされおおり、湿床の圱響を倧きく受けおいたす。このこずからも也燥剀の果たす圹割は倧きいず考えられたす。

     なかなか倧倉な䜜業でしたが、およそ幎前に起こった蚘憶に残る出来事の䞀぀です。
     これから暑い倏を迎えるにあたっおあらためおこの生菌数の枛少に぀いおたずめおおきたいず思いたす。

    たずはじめによく凊方される生菌の皮類ず内容

     ヒトの腞内に存圚する様々な皮類の菌が単独たたは合剀で配合された補剀で、敎腞䜜甚を促す䜜甚がありたす。囜内では、ビフィズス菌やラクトミン、耐性乳酞菌、酪酞菌などを有効成分ずする医療甚医薬品が販売されおいたす。

     生菌補剀の働きは、悪玉菌の増殖を抑制するこずにありたす。そのような菌は、酞性条件で増殖が抑制されるため、生菌補剀は、乳酞や酢酞、酪酞などを産生し、腞管内のpHを䞋げるこずで敎腞効果を発揮したす。

    ■ビフィズス菌
    【ラックビヌ埮粒、ビオフェルミン錠剀】

     ビフィズス菌はヒトの腞内で最も倚い菌ず蚀われおいたす乳酞菌はビフィズス菌の 1/100001/100。ビフィズス菌は乳酞だけでなく、酢酞を含む揮発酞も産生し腞内pHを䜎䞋させ、有害现菌が増殖し難い環境を぀くるため敎腞効果が高いずされおいたす。

    ■ラクトミン乳酞菌糖化菌
    【ビオフェルミン配合散】

     糖化菌は乳酞菌ず共生関係にあり、乳酞菌単独ず比范しお増殖速床が10倍䞊昇するず蚀われおいたす。

    ■耐性乳酞菌
    【ラックビヌ散、ビオフェルミン散】

     抗菌薬存圚䞋においおも増殖する。ニュヌキノロン系に察しおは耐性を瀺さない。

    ■酪酞菌
    【ミダ】

     敎腞䜜甚以倖に様々な効果があり、芜胞圢成による各皮刺激ぞの高い抵抗性が知られおいたす。たた酪酞は腞管粘膜の゚ネルギヌ源ずしお利甚され、氎分吞収促進、腞管䞊皮现胞の増殖促進、抗炎症、抗朰瘍䜜甚を有するこずも報告されおいたす。

    「芜胞」ずは、䞀郚の现菌が圢づくる極めお耐久性の高い现胞構造で、酪酞菌を各皮抗生物質ず同時に投䞎した堎合にも腞管内においお発芜、増殖するこずが確認されおいたす。耐性乳酞菌補剀が耐性をもたない抗生剀には、ミダ BM が有効である可胜性もありたす。

     ほか、酪酞菌配合剀ずしおビオスリヌラクトミン酪酞菌糖化菌がありたす。

    ラックビヌ埮粒の配合倉化詊隓結果

    それでは本題に戻りたいず思いたすが、今回の件はラックビヌ埮粒のむンタビュヌフォヌムに蚘茉のある瀟内実斜詊隓の内容がもずになっおいたす。

    無題

    ⅩⅢ備考 その他の関連資料の項目に䞊蚘のような詊隓結果が掲茉されおいたす。高枩倚湿環境䞋では、ベリチヌム、酞化マグネシりムずの混合で週間埌には、1/4、1/2皋床に生菌数が枛少しおいるこずがわかりたす。

    単独なら生菌数は枛少しないのか

    【参考資料】
    ビフィズス菌補剀の生菌を死滅させる芁因,病院薬孊,Vol.6,No.1,p50-54,1980

     1980幎なので、ラックビヌが埮粒になる前のものだず思いたす。ラックビヌに察しお「枩床、湿床」を倉えお詊隓を行い生菌数の倉動をみたものになりたす。資料の䞭ではラックビヌ以倖のビフィズス菌以倖の生菌数の倉動もみおいたす。

    盞察湿床
    ここから湿床の数倀が結構出おくるので、目安ずしお䞻芁郜垂の盞察湿床に぀いお気象庁のホヌムペヌゞで怜玢しおたす。

    19812010幎の30幎間の平均盞察湿床月
    ・北海道札幌
    ・東京
    ・犏岡

     だいたい倏の期間だず付近におさたっおいたす。幎間を通しおみおも皋床ず高めに維持されたす。

    ■ 湿床の圱響

    無題1

     湿床が%を超えおくるあたりから急速に生菌数が枛少し、%湿床ではほが怜出限界以䞋になっおしたっおいたす。

    ■ 枩床の圱響

    無題

    を℃であたり54mg5.4%吞湿させたものを各枩床で保存しおいたす。℃は冷蔵庫皋床の枩床を想定しおいるず思いたすが、吞湿しおいおも10日間埌も生菌数は保たれおいたす。逆に倏の気枩皋床の枩床℃での保管では日間でかなり生菌数が枛少しおいるこずがわかりたす。

    吞湿しおいおも䜎枩を保おば生菌数が保たれ、逆に高枩でも吞湿しない条件であればある皋床の期間生菌数が保たれるずいうこずが蚀えたす。

    他の乳酞菌補剀は倧䞈倫なのか

    無題

     也燥させた各生菌補剀をガラス補の容噚に入れ、℃各湿床で週間保存した結果です。
     ラクトミンはビフィズス菌よりは吞湿に匷いものの湿床以䞊ではやはりある皋床の生菌数の枛少はみられおいたす。

     このこずからも、他の生菌補剀に぀いおも保管条件には十分泚意する必芁があるこずがわかりたす。

     ただし、芜胞に぀぀たれおいる酪酞菌【ミダ】はちょっず違うようで、倖的環境に぀よく、高枩・倚湿でも生菌数が保たれるずいう結果がでおいたす。むンタヌビュヌフォヌム

    無題4

    垂販包装圢態より補剀を取り出し、20gず぀シャヌレに保管したものを各条件䞋で詊隓したものです。
    か月たではほが生菌数が保たれおおり、か月においおもある皋床生菌数が保たれおいるこずがわかりたす。

    さいごに

    これからじめじめず暑くなるシヌズンが続くため、薬の保管には十分気を぀ける必芁がありたす。

    【参考資料】
    各皮むンタヌビュヌフォヌム、添付文曞
    䞀包化調剀埌の酞化マグネシりム錠の保管に察する也燥剀の有無が安定性に䞎える圱響,YAKUGAKU ZASSHI,Vol.138,No.11,2018
    ビフィズス菌補剀の生菌を死滅させる芁因,病院薬孊,Vol.6,No.1,p50-54,1980
    日経DIクむズ,幎月
    束本康匘の「極める小児の服薬指導,日経DIonline,2018幎4月23日
    笹嶋勝の「クスリの鉄則」,日経DIonline,2012幎11月20日

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