
物語:夏菜と羅空(回文ことばあそび)
物語:夏菜と羅空(回文ことばあそび)
夏菜(なつな)は羅空(らそら)と友達です。
ある夏、羅空は言いました。
(回文会話)
「夏菜、いつ会える?」
「え……」
「暑い夏、な」
(なつな いつあえるえあつい なつな)
なんか、羅空は夏菜と夏祭りに行きたいそうです。夏菜は「よいよ」と言いました。
夏祭りの日、子供たちはお揃いのハッピで、野原で笑い合っています。これから「こどもみこし」をかつぐのでしょうか。
(回文短歌)
仲良しに子供ら揃い済みの野の
水色空もどこにしよかな
(なかよしに こどもらそろい ずみののの
みずいろそらも どこにしよかな)
羅空の作った回文短歌に、はははと笑ってる夏菜。羅空は思わず言いました。
来いねん夏菜、恋しい子。夏なんね行こ!
(こいねんなつなこいしいこなつなんねいこ)
羅空の言葉と想いに、夏菜はビックリしました。
(夏な都々逸(回文ではない))
夏が来るから 恋しようとか
イミが分からん 夏祭り
夏菜は手を振りほどいて、駆け出しました。
羅空は大きな声で言いました。
「駅で待ってるから!二時に!ラーメン一緒に食べよーね!」
(午後二時、駅)
羅空が駅に着くと、夏菜の姿はありませんでした。でも、虹がかかってました。
(回文川柳)
駅二時に あ、約束 やあ 虹に消え
(えきにじにあやくそくやあにじにきえ)
がっかりする羅空。
と、うしろから肩をたたかれました。
「夏菜! 来ないかと思ったよ」
「うん。でも、ラーメン奢ってくれるらしいし」
「うれしい!」
「おなかへった……」
「行こ!」
(旨そうな回文)
賄いな 絵が らあめん
旨旨んめえメンマ旨うんめ
抗えない仲間
(まかないな えが らあめん うまうま んめえ めんま うま うんめ あらがえない なかま)
ふたりは、ラーメンをたらふく食べて、仲直りしましたとさ。
めでたしめでたし。
……え? この後二人はどうなったかって?
そんな勘ぐりは、野暮や。
(了)
なんかすみませんー。
詩歌ことばあそび、なのでこちらのコースです。
ありがとうございました。