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【短線小説「氎たたり」から始たるnote・シロクマ文芞郚7/2お題】「王子様ず私」

    「氎たたりの䞊にスマヌトにハンカチを䞀枚ひらりず眮いおくれお、さあお嬢さんどうぞっお、やっぱりこれよ」

     最初の女の子がそう蚀った。昔テレビの映画かドラマで芋たシヌンらしい。

    「氎たたりの䞊に眮くならハンカチより䞊着でしょう」

     次の女の子が異議ありの声を䞊げる。

    「金モヌルの付いた赀い䞊着をさっず脱いでさっず眮いお、どうぞず腕を差し出しお゚スコヌト、そりゃこっちじゃない」

     飲み䌚の垭、どうやらどんな行動が王子様らしいかで盛り䞊がっおいるらしいが、その蚭定が、

    「銬車から降りようずしたら䞋に氎たたり、さあ王子様はどうする」

     ずいうもののようだ。

    「ちっちっちっ、違うわよ」

     次の女の子が右手の人差し指を振りながらたたたた異議あり。

    「そんなね、自分で銬車から降ろさせる、そんなのもう王子様じゃないから。ここはもう、ほら、お玄束のお姫様抱っこ、それしかないでしょ」

     この発蚀に䜕人かが「きゃあっ」小さな声を䞊げ、隣の女の子をばんばんず叩いたりしおる。

    「いい、そのシチュ゚ヌションいい」
    「お姫様ず王子様にはお姫様抱っこ、そうそうそれあるある」

     どうやらもう盞圓できあがっおいるらしい。

    「そもそもその前提が間違っおる」

     おや、お姫様抱っこで決着ありかず思ったら、たた新しい意芋が出たようだ。

    「なんでさ、わざわざ氎たたりのある堎所で銬車停めないずいけないのよ。本物の王子様なら屋根のある堎所で乗り降りぐらいさせられるでしょうよ、自分だけは宮殿の䞭たで乗り入れるずか」

     なるほど玍埗の意芋だ。

    「いいこず、䞊にはらりず眮くんじゃなくお、氎たたり本䜓を埋める存圚があるの、それはお金。暩力ある者に財力あり。その財力さえあればで氎たたりなんおなかったのず同じこず、その力を持っおる者こそ王子様たる資栌ありだからね」

     おおっず呚囲がどよめき拍手が湧き䞊がった。

     そんな流れの䞭、最初は倢の䞭の王子様を語っおいたはずが、気が぀けばい぀の間にかリアル王子様の話、

    「どこかにいい男いない」

     ずいう話題に倉わっおいっおいる。

     党く若き女子の話題ずいうのはころころず倉わるもの。さっきたであったず思った氎たたりがもうすっかり也いおしたっおいるように、圌女たちの䌚話も消えおは出お、出おたた消える。

     雚宿りの぀もりで入った居酒屋で、たたたた聞こえおきたそんな話を肎にちびちびやっおる私も盞圓ひただな。垰り道、うっかりそのぞんの氎たたりに足を突っ蟌たないように気を぀けお垰ろう。

     䜕しろこちらにはハンカチや䞊着を敷いおくれる人もいない。自分の足元の氎たたりはひょいっず自分で飛び越えないずね。


    #短線小説
    #シロクマ文芞郚
    #氎たたり

    シロクマ文芞郚の7/2お題「氎たたりから始たる䜜品」に参加しおいたす。


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    トップ画は「MY DOLL MAKER」で䜜った私の代衚䜜「黒のシャンタル」の登堎人物、「シャンタル」の぀もりです。


    本栌掟長線ファンタゞヌ「黒のシャンタル」よろしければぜひご䞀読ください。


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