
浪費家の私でもできたお金を貯める、増やす簡単な方法
お金が貯められなかった私が、たったひとつのきっかけで、資産を着実に増やせるようになった話。
昔の私は、お金を持っていられなかった
正直に言います。私はずっと、お金を貯めることができない人間でした。
現金が手元にあると、気づいたら使ってしまう。財布の中身がいつの間にかなくなっている。そんな生活が長く続いていました。「貯金しなければ」と頭では分かっているのに、体がついてこない。意志が弱いのかな、と自分を責めることもありました。
そんな私がある時期から少しずつお金を貯められるようになり、投資による資産も着実に育ってきました。何かを特別に頑張ったわけでも、急に意志が強くなったわけでもありません。ただ、いくつかのことに気づいて、少し行動を変えただけです。
今回はそのことについて書いてみたいと思います。
お金の勉強会に誘われた日
きっかけは、友人から「お金の勉強会に一緒に行かない?」と誘われたことでした。
最初は正直、怪しいと思いました。「お金の勉強」という言葉自体に、なんとなく引っかかるものを感じていたのです。それに、当時の私はすでに30歳を過ぎていました。「お金のことなんて、社会人として当然知っている」という妙な自信もあった。今思えば、何も知らなかったのに、知っているつもりになっていたわけです。
しかし友人に背中を押されるようにして参加した勉強会では、ある教材をベースに話が進んでいきました。その教材には、こんなことが書かれていました。「人はお金が欲しいと口では言いながら、心の深いところではお金を欲しくないと思っているケースがある」と。
読んだ瞬間、なんとなくそれが本当のことのように思えました。根拠はなかったのですが、「もしかして自分もそうじゃないか」という直感があったのです。
私の中にあった、お金への傷
その直感の正体を探っていくと、子どもの頃の記憶がいくつか浮かんできました。
一つ目は、小学校に上がる前のことです。当時の私のお小遣いは50円でした。ある日、近所の友達みんなで駄菓子屋に行きました。友達は100円持っていて、ある棚のお菓子を手に取りました。私も同じものを取ろうとしたら、お店の女性から「あなたはこれは買えない」と言われたのです。
当時の私はまだ幼くて、50円と100円の違いもよく分かっていませんでした。なぜ自分だけが断られたのか、なぜ拒絶されているのかが理解できなかった。お店の女性は最終的に差額を負けてくれてお菓子をくれたのですが、それでも傷ついたという気持ちは消えませんでした。
もう一つは、中学3年生の時です。親が奨学金を借りることになりました。今の私なら奨学金を借りることに何の後ろめたさも感じませんが、当時の中学生の私は「うちは借金をしないと進学もできない家なんだ」と勘違いして、ひどく傷ついてしまいました。
思い返せば、これだけでも二つの傷がありました。きっと覚えていないところに、もっと深い傷があるのだと思います。こうした経験が積み重なって、私の中に「お金に対するネガティブな感情」が育っていったのでしょう。口では「お金が欲しい」と言いながら、心の奥底では「お金に近づきたくない」と感じていた。そういうことだったのかもしれません。
現金を持つのをやめた
そのことに気づいてから、私はある行動を変えました。現金を手元に置くのをやめたのです。
現金があると使ってしまう。それが自分の性質だと分かっているなら、最初から現金を持たなければいい。シンプルな話ですが、これが思いのほか効果的でした。
具体的には、お金を「金(ゴールド)」に換えるということを始めました。金貨を買うのです。これは純粋に投資として始めたわけではなく、「現金にしておくと使ってしまうから、使えない形に変えてしまおう」という発想からでした。
金は売ろうと思えば売れますが、財布の中の現金とは違って、すぐにコンビニで使えるものではありません。「使いにくい形にする」という物理的なハードルを作ることで、強制的にお金が手元に残るようになりました。
しかもこれには副産物がありました。子どもの頃、映画の中で見た宝箱に入った金貨への憧れが、実際に自分の手で金貨を触ることで満たされたのです。節約しながらロマンも手に入る、一石二鳥の体験でした。
FXで40万円を失った話
貯めたお金を増やそうとして、次に私が挑戦したのがFX(外国為替証拠金取引)でした。これは大失敗でした。
当時の私には「株は難しい、FXの方が簡単そう」という根拠のない思い込みがありました。今思えば完全に逆でしたが、その時はそう信じていた。最初に20万円を入れ、うまくいかないからと追加でもう20万円。結果としてトータル40万円を失いました。
FXで負け続けながら、なぜ自分が負けるのかをずっと考えていました。そこで一つの考えに行き着きました。FXで勝つためには「買いか売りか」という選択で正しい方を選ぶ必要がある、初めはそう考えていました。つまり勝率は2分の1だと考えていたわけです。しかしその後、それだけでなく「今決済するか、しないか」という選択も同時に正解しなければならないということに気づきました。つまり2×2で4択。本当の勝率は4分の1ではないか、という考えに行き着いたのです。
ほとんどの人が勝てない理由が、自分なりに理解できました。感情的に「運が悪かった」で終わらせず、構造的に納得できたことで、FXとはきっぱり別れを告げることができました。
インデックス投資にたどり着くまで
FXをやめた後、ソーシャルレンディングというものも試しましたが、資金の効率がよくないと感じて離れました。その後、改めて投資の勉強をし直した末に、NISAやiDeCoを使ったインデックス投資に行き着きました。
オルカン(全世界株式)やS&P500といったインデックスファンドを、とにかく毎月コツコツ買い続けるというやり方です。
私がこれを「簡単だ」と思える理由は一つです。「すべてのものの値段は、中長期的には必ず上がり続ける」という考え方を信じているからです。コカ・コーラの値段も、ユニクロの服の値段も、長い年月をかけて少しずつ上がってきました。株も同じで、短期的な上下はあっても、長い目で見れば世界経済の成長とともに上がっていく。そう信じているなら、買って持ち続けるだけでいい。
しかも、インデックス投資は「放置できる」という点が自分の性格にぴったり合っていました。日々の値動きを気にして売ったり買ったりする必要がない。買ったら忘れておけばいい。「一番資産が増えたのは死んだ人」という話を聞いたことがありますが、これは冗談のようで投資の本質をついていると思っています。死者は売買できないから、結果として長期保有になる。それが最もよい結果を生む。
貯まらないのは、意志の問題じゃなかった
結婚を機に「さすがにちゃんとお金を考えなければ」と本腰を入れ始め、先取り貯蓄の習慣をつけ、副業で入金力を上げ、インデックス投資を続けました。もともと貯金が苦手だった私の資産は、今も着実に育ち続けています。
振り返ると、特別なことは何もしていません。現金を持ちにくい状態を作った。FXという自分に合わない方法をさっさとやめた。難しく考えずに長期のインデックス投資を続けた。ただそれだけです。
お金が貯まらない人に「意志が弱いだけだ」と言う人もいます。でも私の経験からすると、意志の問題というより、仕組みの問題であることの方が多い気がします。貯まらないなら、貯まる仕組みを作ればいい。増えないなら、増える場所にお金を置けばいい。それだけのことでした。
お金のことを考えると不安になる、なんとなく嫌な気持ちになるという方は、もしかしたら過去のどこかで小さな傷を受けているのかもしれません。私がそうだったように。でも、その傷に気づくだけでも、少し楽になれることがあります。あなたのお金との関係が、少しでも良い方向に変わるきっかけになれば嬉しいです。
よくある質問
Q. お金が貯められない原因は意志の弱さですか?
A. 意志の問題というより、仕組みの問題であることの方が多いです。貯まる仕組みを作ることが先決です。
Q. お金の勉強会に参加して何が変わりましたか?
A. 「口ではお金が欲しいと言いながら、心の深いところでは欲しくないと思っている場合がある」という考えに出会い、自分自身を見つめ直すきっかけになりました。
Q. 現金を持つのをやめるとはどういうことですか?
A. 現金があると使ってしまう性質を自覚し、金(ゴールド)の金貨に換えるなど、すぐに使えない形にお金を変えることです。物理的なハードルを作ることで、自然とお金が残るようになります。
Q. インデックス投資はなぜ自分に合っていると感じましたか?
A. 日々の値動きを気にせず、買ったら放置できる点が自分の性格に合っていました。難しい判断を繰り返す必要がないため、長く続けられています。
Q. 投資を始めるタイミングはいつが良いですか?
A. 早ければ早いほど良いです。インデックス投資は長期間続けることで効果が出やすいため、少額でも早く始めることが大切です。