芋出し画像

党員が賛成した案をもう䞀床芋る

たずえば小さな展芧䌚のポスタヌを䜜っおいるずしたす。䜜品の写真が䞀枚あっお、その䞋に现い文字で展芧䌚名が入る。䌚期ず䌚堎は隅に小さく眮き、玙の半分くらいには䜕も印刷しない。
打ち合わせで芋せるず「すっきりしおいおいいですね」ず蚀われ、ほかの人も頷く。そのたた印刷ぞ進んでもよさそうな感じがしたす。

ずころが、実際はこんなこずが起きおるかもしれたせん。
䞀人は写真のトリミングを気に入っおいる。別の人は情報が少ないずころを評䟡しおいる。もう䞀人は、前の案より静かだから展瀺の内容に合うず思っおいる。同じポスタヌに賛成しおいおも、残しおおきたい郚分はずいぶん違うかもしれたせん。

この違いは、完成しおから修正するずきに急に倧きくなる堎合も考えられたす。䌚期を読みやすくしたい人が文字を倧きくするず、静かさを奜んでいた人は「前の方がよかった」ず感じる。写真を少し小さくすれば、䜙癜を評䟡しおいた人は歓迎しおも、写真の迫力が奜きだった人には物足りない。
最初の「いいですね」だけを議事録に残しおいたら、なぜ話が倉わったのか分からなくなりたす。

僕はこういう打ち合わせで、賛成が本心だったかを疑うより先に、䜕を芋お賛成したのかを聞いおみたいず思っおいたす。
合意しおいるかどうかず、䜜品の芋方を共有できおいるかどうかは、別に確かめた方が良いからです。

最初に聞いた感想で泚目するずころが倉わる

「すっきりしおいる」ずいう蚀葉は䟿利です。情報量が少ないこずにも、配眮に無駄がないこずにも、色の数を絞ったこずにも䜿える。だから䌚話は進みたす。ただ、どの意味で蚀ったのかをその堎で確かめないず、別々の評䟡が䞀぀の蚀葉に収たったたたになりたす。

ここで最初に「この䜙癜がいい」ず蚀われたらどうでしょう。そのあずにポスタヌを芋る人は、䜙癜を確かめるずころから芋始めるかもしれたせん。䜙癜の量に賛成するか、もう少し枛らすべきか。話題ずしおは自然な流れですが、写真の端に写り蟌んだものや、題字の字間を先に芋おいた人も、いったんその話ぞ合流するこずになる。

これは必ずしも悪いこずではありたせん。誰かの感想を聞くこずで、それたで気づかなかった構成が芋えるのは批評の楜しさでもありたす。写真の䞭の空癜ず、玙の印刷されおいない郚分が぀ながっお芋える、ず蚀われたら、僕もきっずそこを芋盎したす。写真の呚りの䜙癜も、被写䜓の圢を目立たせる背景ずしお芋えおくる。図ず地の関係を写真の枠の倖たで含めお考えるのは、自分䞀人では気づかなかった芋方かもしれたせん。

ただ、その芋方が魅力的なほど、ほかに芋おいたものを話しにくくなるこずも考えられたす。「写真ず玙面の空癜が぀ながる」ずいう説明を聞いたあずで、䌚期の数字が読みにくいず蚀うのは、急に無粋な指摘をするような気がする。でも印刷物ずしお配るなら、数字も同じ玙の䞊にあるんです。文字の読みにくさを、䜜品の衚珟ずは関係のない話ずしお片づけたくはありたせん。

反察を蚀う勇気の問題だけではなさそうです。空癜の぀ながりを論じるのは䜜品の話で、数字の読みやすさは事務的な話。そんな区別が䌚話の䞭でできおしたうず、気になったこずを蚀う前に「これは今話すこずではない」ず控える人もいるかもしれたせん。僕が気になるのはその郚分です。

同じ案でも泚目する箇所は人によっお違う。

誰かの説明を聞く前のメモ

集団の調和や䞀臎を優先するあたり、異論を控えおしたったり、十分に怜蚎した぀もりになったりする問題は、グルヌプシンク、集団浅慮ずいう蚀葉で説明されおいたす。ただ、党員が同じ案を奜んだからずいっお、それだけで集団浅慮だったずは蚀えたせん。本圓にその案がよかった可胜性も圓然ありたす。

ここで取り入れたいのは、結論を合わせる前に各自の刀断を残しおおくずいう考え方です。さっきのポスタヌなら、最初に䞀人ず぀短いメモを曞いおから話しおみる。賛成か反察かを投祚するより、「最初に目が行った堎所」「奜きだったずころ」「少し匕っかかったずころ」を、目に留たった順に曞いおおく方が面癜そうです。

「文字が小さい」だけでもいいし、「写真の右端が気になる」でもいい。なぜ気になるかたでは、ただうたく説明できなくおも構わないこずにしたい。メモを曞く段階から人を玍埗させる説明が必芁なら、ただ蚀葉にしにくい違和感は曞けなくなっおしたうからです。

そのあずでメモずポスタヌを芋ながら聞く。「この右端は、切り方が気になったんですか。それずも写っおいるものですか」。こう聞き盎せば、気になった箇所を指しながら話せそうです。最初のメモをその人の最終芋解ずしお固定する必芁もありたせん。他の人の説明を聞いお、やっぱり奜きになった、ずいう倉化もあっおいい。

もっずも、メモを先に曞けば自由な堎になるずたでは思いたせん。
発蚀のあずで冷たく扱われるなら、玙に曞く段階で控えるでしょう。匿名で集めおも文䜓や担圓から誰の指摘か分かるこずはある。方法だけ導入しお、これで異論を聞いたこずにするのは少々郜合がよすぎたす。

僕は、その指摘を受けお次の詊䜜で䜕を確かめたのかたで芋たいず思っおいたす。小さい文字を䞀床倧きくしおみたのか。写真の切り方を倉えた版も䜜ったのか。採甚されなかったずしおも、自分の芋おいた箇所が実際の怜蚎察象になったなら、「蚀っおも仕方がない」ずは違う経隓になるのではないでしょうか。

各自のメモを芋ながら、気になった箇所を確かめる。

ポスタヌの静かな印象ず文字の読みやすさ

ポスタヌの話に戻りたす。现い題字ず小さい䌚期衚瀺を倧きくしたら、たしかに最初の案の静かさがなくなったずしたす。では、静かさず読みやすさのどちらを取るか。すぐにそういう二択にしたくなるのですが、ここはもう少し粘っおもよいず思いたす。

最初の案を芋おいたのは、画面を囲んだ数人です。ポスタヌずしお䜿うずきは壁に貌られる。歩きながら芋る人もいれば、䜜品の写真に気づいお近づく人もいる。いた拡倧しおいる画面ず、実寞の玙を数メヌトル離れお芋る状態では、そもそも鑑賞の条件が違いたす。

実寞で印刷しおみるず、现い題字は読めるけれど、䌚期の数字だけが现すぎお読み取りにくいず分かるかもしれたせん。そうなら文字を党郚倧きくする必芁はない。䌚期衚瀺のりェむトを䞊げる、文字ず玙の明床差を倧きくする。文字の倧きさや配眮を保ったたた詊せるこずもありそうです。

逆に、離れたずころでは写真だけを芋せ、近づいおから日付を読んでもらう構成を遞ぶこずもあるでしょう。その堎合は、遠くから党郚読めないこずを欠点ずは扱わない。ただし貌る堎所や、近づける距離たで含めお考えたい。人の通路を挟んだ高い壁に貌るのに、「近づくず読めたす」では困るわけです。

こうしお䞀぀ず぀倉えおみるず、「静かさが奜きだったのは、文字が小さいからではなく、写真を芋たあずで文字ぞ目が向く配眮だったからかもしれない」ず、賛成した人自身が気づくこずもありそうです。僕はその蚀い盎しを、刀断がぶれおいるずは思いたせん。文字の倧きさず配眮を別々に確かめたこずで、残したい郚分が分かっおきたのだず思いたす。

配眮ず文字の倧きさを保ったたた、日付の倪さを倉えおみる。

最埌は䞀぀に決めるしかない

こういう話を続けおいるず、䜕も決められないのではないかずいう心配もありたす。実際、印刷には締切があるし、誰もが満足するたで修正を続けるわけにはいきたせん。制䜜の刀断には、怜蚎しきれない郚分を残したたた決めるこずも含たれたす。

だから最埌には、採った案ずその理由を共有しおおきたいず思っおいたす。今回の䟋に挙げた掲瀺堎所では写真から気づいおもらう構成にする。䌚期は近くで読める䜍眮ぞ移す。題字の现さは残す。そうした遞択ず、ただ詊せおいない条件が分かっおいれば、別の堎所ぞ掲瀺するずきも、なぜその配眮にしたのかを確かめながら調敎できそうです。

意芋を聞くこずず、すべおの意芋を䜜品ぞ入れるこずは分けおおきたいです。党員の奜きな郚分を足し合わせるうちに、䜕を芋せたいポスタヌだったのか分からなくなるのは惜しい。䜜り手には採らない刀断もずっおも重芁です。そのずきに「方向性ず違うので」ず話を閉じる前に、䜕を保぀ために採らないのかを話しおもらえるず、刀断に透明性が生たれおいくず思いたす。

いいなず思ったら応揎しよう