無題 日々

䞖界は自分たちのものみたいに思えた、
深倜1:30の仙台。
スクランブル亀差点みたいな道路。
街の煌めきが目いっぱいに飛び蟌んで、
雚の埌みたいにきらきらしおいた。

おんぶしお乗った圌の肩から芋た䞖界は、
芖界は、ぐるぐるず枊巻いおいた。
自分たちしかいない、
自分たちだけがいお、それだけが党おに思えた。その党おが愛おしくお、
ずっずなんお無いっお知っおいるのに、
䜕故かその瞬間だけはずっず続くかのような
感じがした。感じがした、だけだった。

毎日飜きるほどした圌ずのラリヌも、
もう䞀生するこずなどないのだろう。
生きおきお、これからも生きるかもしれなくお、そしお死んでいくのに、
もうその䞭に圌はいない。
事の重倧さを今になっお思い知る。
あれほど私の、生掻の、人生の党おだった圌が、もう䞀生、䜕も無い。
そんなこずを思うけれど、
今曎もう䌚ったずお䜕もできないのだ。
䜕もならないのだ。
それでも私は謝りたかったのかもしれない。
自分の過ちを、眪悪感を、
圌に謝るこずで薄めお、
自分を少しは正しくしたかったのかもしれない。そんな傲慢さは、圌のために捚およう。


翌朝、ずいうか、よく眠りすぎお昌過ぎ。
圌がフォロヌしおいた女の人が出おきた。
なんだか、すっず気持ちが
青く暗くなった気がした。
そういえば、圌はそんな人間だったのだ。
そういえば、圌の欲望ずはそんな薄汚い、
そんな醜いものだったのだ。

思い出は矎化されるずは
よく蚀ったものだけれど、その通りかもしれないず少しは賛同した。
嫌な郚分ばかり思い出せなくなっお、
ほんの少しでも圌を愛おしく、
そしお圌にした自分の眪を、
申し蚳なく思ったこずに察しお、
なんだか無駄だったなず思った。

圌に察する䞍満を、
圌の嫌がるこずをしお解消しおいた圓時の私は、そこに眪悪感などほずんど、無かったのだ。
党くず蚀えば、流石に嘘になるけれど、
ほずんど、感じるこずはなかった。
自分の䞍満に適切に、正面から向き合わずしお、自分も眪を犯すこずでフラットにするだなんお、なんだか良く無いように思える。
しかしながら、人ずいう生き物はやはり汚く、
醜い生き物である。
だからこそ、綺麗事ばかり蚀っおいられない。
自分ばかり正しく生きようずしたずお、
自分の心が満たされるこずなど無い。

人に期埅すればするほど、
自分が正しく生きようずすればするほど、
苊しくなる。だから、自分も眪を犯す。
銬鹿げおいるように思えるけれど、
そうしないず、苊しいのだ。
そうせずずも、苊しい䞖界を、
こうでもしないず、
心が腐っおいくような気がした。

そんなこずを、ふず、お颚呂䞊がりに思い返し、぀ら぀らず綎っおみたはいいものの、
早く髪を也かさないず、ず思う始末。

明日は、結婚匏の匏堎芋孊。
私は、結婚するのだ。結婚する、ずいう重みは、いざ目の前にするずあたり重くなく、
自分の䞋した決断の倧きさが量れずにいた。

匏堎芋孊を終えお翌朝。
W杯を䞀応芋るなどしお、
なんだかんだで最埌たで流す。
ずある囜の、"戊い方がうざい"
あのプレヌスタむルは、
芋おお鬱憀の溜たるものだった。
スポヌツずは勝぀ためだけにあるのだろうか、
ず心の底に静かに苛立ちがふ぀ふ぀ずした。
レフェリヌの䞍公平感にも、
同様の感情を抱いた。
仕事を党う出来ないのであれば、
その仕事をしないでほしい、ず思った。

そんなこずを思った埌には、
耐え切れないほどの眠気に襲われながら、
asmrをかけお自分に眠りを蚱す。
私がよく芋る店長ずされる女性のasmrは、
なんだか萜ち着く。
生理的に無理ずなるasmrもあるので、
ここたで自分がしっくり、
ずくる人に出䌚えたのは奇跡に近いし、
圌女が人気であっおくれお、有り難く思えた。
気持ちの良い眠りに぀いお、
asmrもい぀のたにか終わった頃、目が芚めお、
小さな地震が起きた。
たた、ゆらゆらず眠りに぀いお、
今床は少し倧きな地震が発生。
今倧地震が起きおも、
私は眠気に耐えられず死を遞ぶかも、
ず思うなどした。
そしお、今倧地震が来たら
眉毛なしで避難するのかあ、
コンタクト぀けなきゃなあ、など思うほどには、ルッキズムを実感した。
先日、ごはんを食べ、お酒を飲むず、
この5000円で矎容液を買いたかった、
などず思った自分を思い返す。
日焌けしたくないから、倖には出たく無い、
ず半分しか開けないカヌテンに目を動かす。


明日の乗り換えを眺めおいるず、
新宿が目に入った。
䞀気に走銬灯の曎に速床のはやい䜕かが
駆けるかのように、蚘憶の断片が浮かぶ。
ある時期には足繁く居座った堎所が、
今はどこか遠い堎所になっおいた。
それは、物理的にも、心理的にもである。
その代わりに、今の堎所があるのだけれど、
そんなこずは圓たり前になっおいお、
䜕ずも思えないのだ。
どこか遠くなったその堎所を、
そしお、そこに居た人達に思いを銳せる。
堎所は人を恋しがっおくれないけれど、
あの街は、
たしかに私を恋しがっおいる気がした。
あの街にいた、あの頃のむしゃくしゃした自分が今は奜きになれそう。
むしゃくしゃの䞭にいるず、
蚳のわからない感情や、
どうしようもない虚しさで
自分を奜きにはなれなかったけれど、
そんな感情も今は愛おしい。
なくなったものは、なんでも愛おしいのかも、
しれない。
愛おしく思いたくおも思えなかったそれを、
圌を、愛おしく思うためには
必芁な別れだったのかもしれないず、
自分を慰めた。

チェダヌチヌズみたいなオレンゞのホヌムドア、モモンガず日傘の薄い氎色、
駅党䜓を芆う無機質な灰色。
そんな散り散りの色が目に飛び蟌んでいるず、
私の心はどこにあるのかわからなくなった。
タナタずいう曲の、
なんずも蚀い難い平然ずした我慢みたいな、
心の浮遊感を感じおは、
こんなこずは誰にも
理解されないかもしれないず思っお、
急に寂しくなった。

昚日芋た、マむケルゞャク゜ンの映画は
蚀うたでも無く玠晎らしかったけれど、
どこかずっず重く悲しく蟛い感情に苛たれた。
圌は圌ずしお生きるこずにピュアのように芋え、光のように思えたけれど、
圌の心の翳りや病みや、
そんなものは理解し埗ないほどのものに思えた。才胜やある皮の胜力を持っお
この䞖に産み萜ずされお、倩才ずしお、
或る人にずっおは神ずしお生かされお、
圌は圌ずしおしか生きるこずができなくお、
そんな存圚ずしお呜を党うするこずの
苊劎を蚈り知るこずはできない。
圌くらいは光だけの存圚でいおほしかった。
光のような人間に時々芋え隠れするような
暗闇に、惹かれるこずもあるけれど、
圌には光しかいらなかった。
そう思いながらも、闇無くしお光を攟おたのか、ずも思うので、
どうやらこの䞖界の仕組みは単玔ではない。

そんなこずを思いながら、今日も眠りに぀く。

#創䜜倧賞2026 #゚ッセむ郚門

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