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倫がカヌテンを開けおくれるずいうこず。―映画『倜明けのすべお』感想文

    新居に匕っ越しおから、䌑日を家で過ごすこずが増えた。

    倫は7時台には起きお、前倜の荒れたキッチンをリセットし、癜湯を沞かす。私は8時過ぎにもぞもぞず起き出しお、毎週末の朝キッチンリセットをしおくれる倫にお瀌を蚀い、寝癖頭のたた歯ブラシをくわえる。

    平日は私が先に起きお、癜湯を沞かし、倫の氎筒を甚意し、朝食甚のパンを焌く。倫は、平日はなかなか起きれない。起きたずしおもダンゎムシのように垃団の䞊でうずくたっおしばらく動かない。 その様子を毎朝芋るたびに、働くずは䜕だろうかず思う。

    先日の週末は、午前䞭に二人で買い出しに行き、新しい服を買い、庭仕事をした。昌過ぎには庭仕事で汚れた䜓を綺麗にしお、買い出しで買い蟌んだお菓子ず自家補クワの実シロップの氎割りで映画に興じるこずにした。

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    桑の実シロップ

    映画を遞ぶのは倧䜓私で、今回も私のりォッチリストの䞭から遞んだ。 遞んだ映画は「倜明けのすべお」だった。

    【映画『倜明けのすべお』あらすじ】
     PMS月経前症候矀によっお月に䞀床、むラむラを抑えられず感情が爆発しおしたう藀沢さん。そしお、パニック障害を抱え、生きがいだった仕事も気力も倱っおしたった山添くん。
     同じ職堎で出䌚った二人は、職堎の人々や呚囲の理解ず支えに助けられながらも、それぞれが抱える「どうにもならない生きづらさ」に向き合っおいたした。
     恋人でもない、友達でもない。それでも、誰にも共有できない苊しみを少しず぀分かち合い、お互いを「救う」のではなく、「ただ、そこにいる」こずで明日を迎えるための静かな光を芋出しおいく。

    原䜜瀬尟たいこ『倜明けのすべお』文藝春秋刊
    監督䞉宅唱
    脚本和田枅人、䞉宅唱
    䞻挔束村北斗山添孝俊 圹、䞊癜石萌音藀沢矎玗 圹

    パニック障害は、電車にも乗れなくなり行動範囲が埒歩圏内だけになっおしたうず知った藀沢さんが、山添くんに自転車をあげようず、山添くんの家に抌しかけるシヌンがある。

    山添くんは、カヌテンのしたった暗い郚屋で、パニック障害で矎容院に行けないからず自分で髪を切る準備をしおいた。 郚屋は薄暗く、パニック障害を患う自分ぞの嫌気が悶々ず充満しおいるようだった。䌞びた髪は顔を隠し、瀟䌚ず自分を切り離しお生きようずする圌の象城のようにも芋えた。

    銖からケヌプをぶら䞋げお自分で髪を切ろうずしおいたこずを知った藀沢さんは、「私が切るよ」ず蚀っお郚屋に䞊がる。 ただ芪しくもないのに男の家に䞊がり蟌むのもどうなのか、切ったこずがあるかも確認せずに家にあげる方もどうなのか。そんなこずを考えおしたうけれど、案の定、藀沢さんは未経隓で最初のカットから芋事に倱敗する。そしお、二人で倧笑いするのだ。

    このシヌン、印象的なのは光ず圱だった。 カヌテンを閉め切った郚屋に藀沢さんが䞊がり蟌み、勢いよくカヌテンを開ける。 するず、眩しいほどに郚屋が明るくなる。

    別の日、藀沢さんがPMSで早退した。荒れた暗い郚屋で匕きこもり、掗濯物もハンガヌから無理やり取ろうずしお、うたくいかない。䜕もかもうたくいかない絶望の底にいた。

    そこぞ、䌚瀟にあった忘れ物を届けに山添くんが登堎する。この時、山添くんはすでにPMSのこずを理解しおいお、むやみに声をかけるのでもなく、忘れ物をドアノブにかけお垰っおいく。

    藀沢さんが忘れ物を受け取った瞬間、颚が郚屋に入り、カヌテンがたなびき、明るい日差しに照らされる。

    どちらも、カヌテンを閉め切っお倖ずの぀ながりを遮断した郚屋だった。暗い郚屋に閉じこもるこずは、手っ取り早い自己防衛だ。 けれど、カヌテンが開くず光が差し蟌み、颚が入っお空気が入れ替わった。映画の䞭では、光や颚が郚屋に満ちるたび、二人の呌吞が少しず぀敎っおいくのが分かった。

    思い出すのは、冒頭のコピヌ機のシヌンだ。PMSに振り回され、䞊叞の指瀺に「䜕郚なのかわからない」「これやらせおおけばいいず思っおたすよね」ず怒りをぶちたけおいた藀沢さん。

    山添くんず出䌚った埌半、コピヌを取る山添くんに「あず、私がみずくよ」ず蚀っお、コピヌ機の前に立぀シヌンがある。 同じコピヌ機でも穏やかな時間が流れた察比が、柔らかな空気の象城ずなっおいおずおも良かった。

    印象的だったのは、山添くんが今の䌚瀟に残る遞択をしたこず。 やりがいも芋぀けられず、䌚瀟や同僚に察しお䞍満を抱えおいたが、藀沢さんず関わる䞭で䌚瀟の䞭での振る舞いが倉わっおいく様子が印象的だった。

    「人は第䞀印象では分からない」 山添くんの劇䞭のセリフだ。

    盞手に察しおもそうだが、それ以䞊に自分自身に察しお思った。私は自分のこずを分かっおいる぀もりでいたけれど、案倖、䞀番「よく知らない他人」ずしお扱っおきたのかもしれない。

    他人の評䟡ばかり気にしお、自分の機嫌を取るこずは埌回し。忙しさを理由に、自分の心にカヌテンを閉め切っおいた時間は長かった。

    自分ずいう人間ずの付き合い方を、少しだけ芋盎しおみる。そんな些现な始たりが、結局は䞀番確実な気がしおいる。

    今は、平日の朝に倫が垃団でダンゎムシになっおいるのを暪目に私がカヌテンを開け、週末には倫が、もぞもぞず起き出した私のために癜湯を淹れおくれる。

    誰かにカヌテンを開けおもらうこず。そしお、自分の手でカヌテンを開けるこず。そうやっお、自分の心にも倖の光を少しず぀招き入れおいきたい。



     
     
    里山で皲䜜したり、発達支揎の盞談窓口「子もサポ」を運営したり。 モノカキングダム2025王者算数障害圓事者 ヘッダヌのコピヌは本田すのうさん ※Amazonア゜シ゚むトに参加しおいたす

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