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自力シンデレラ〜かがちゃの銬車なんお無い〜【お金線】

    婚掻サむトで知り合った倫の幎収は、
    500䞇ず曞いおあった。
    結婚した埌、残業なしだず手取り月16䞇ず知った。

    お金持ちず結婚したかった蚳ではないから別に気にしない。

    愛が溢れおいた新婚時代だったからね。


    ゚ピ゜ヌド・ケチ女

    目の前のカメラを芋぀める。
    思えばこの10幎間幞せな教員生掻だった。
    十幎ずは蚀っおも、半分は産䌑・育䌑だったけれど。

    本圓であれば、䜓育通の壇䞊から可愛いあの子達の顔を芋ながら挚拶するはずだった。
    それが、新型コロナりィルスずいう誰も予想だにしおいなかった感染症が䞖界䞭を襲っおいた為、狭い攟送宀でカメラを芋぀めおの挚拶になった。

    離退任匏に出るかも迷った。

    けれど、私の倢を叶えおくれたこの小孊校。
    そしお、子ども達に䞀蚀挚拶がしたかった。

    離婚する家庭は末っ子が歳になるたでが倚い
    ず蚀われおいるけれど、たさにその通りで離婚の「り」の字たでは到達しおいたず思う。

    「離婚を回でも考えたら、私が退職する。」
    それが私達の玄束だった。 

    お互いに問題があった。

    倫は、家事を「手䌝う」こずすら拒んだ。

    私は、生たれ぀きの「ケチ」な性栌がさらに自分を远い詰めた。
    「倹玄家」ず蚀えばそうかもしれないが、倧きな声では蚀えないこずもやっおいたので「ケチ」ず蚀った方が合っおいるず思う。 

    買い物に行けば円単䜍でお埗を求めるし、自分が䜿うティッシュは䞀枚ず぀離しお䜿う。
    離乳食のレトルトは高いからめったに買わなかった。

    共働きで埩垰しおからもそう。
    始めから延長保育に登録すれば良いもののお金が掛かるから、そんなこず思いもしなかった。

    食掗機はあるのに、自分で掗った方が速い、きれい、安いずほずんど䜿わないで過ごした。

    お惣菜もほずんど買わず、倫の為のお匁圓䜜りは毎日欠かさなかった。

    たさによく蚀えば「貯たる生掻」。 

    そしお、結婚圓初から私のお絊料は党お貯金ず決めおいたので、䜏宅ロヌンを幎で完枈するこずができた。

    「ケチ女」の努力の結晶だった。

    その䞀方で、子どもが生たれおから倫婊の関係性は倉わっおしたっおいた。

    フルタむム共働きだった1幎間は、最悪の䞀蚀だった。


    倫婊2人での幞せ

    結婚しおからの毎日は幞せだった。

    朝は玄関で「行っおきたす」のキスをしお仕事ぞ向かい、䌑日は手を繋いで近所ぞ買い物に出かける。

    そんな私たちの新婚生掻は、驚くほど質玠だった。
    䜏んだのは築幎数の叀い賃貞マンション。
    ゚アコンはなかった。
    マンションの防音工事が終われば無料で蚭眮されるず聞き、「それなら埅ずう」ず゚アコンなしで1幎我慢した。 
    テレビもなく、倜は二人でゞグ゜ヌパズルを䜜っお過ごした。

    食費もそんなに掛からなかった。
    お匁圓を毎朝䜜り、倖食は旅行の時だけ。
    お米は栌安米、果物もほずんど買わない。

    その代わり、倫婊で奜きだった旅行にはお金を掛けた。

    普段は節玄し、䌑みになるず思い切り楜しむ。新婚旅行のむタリア、幎末の九州旅行。
    安いツアヌや宿を探しながら、倫婊でたくさんの景色を芋た。

    お金を䜿う所ず䜿わない所。
    その感芚が私たちはよく䌌おいた。
    そんな倫婊だったので、気が付いたらお金が貯たっおいた。

    結婚圓初の倫は、家事も䞀生懞呜やっおくれた。結婚たで実家暮らしで、掗濯機の回し方すら分からなかった。それでも冷蔵庫に貌った家事分担衚を芋ながら、文句ひず぀蚀わず担圓をこなしおくれた。

    だから私は思っおいた。

    この幞せはずっず続くものだず。
    ずころが、人生はそう単玔ではなかった。


    倫の本性

    そんな愛しおいた倫は子どもが産たれたら、倉わっおしたった。
    ずいうより本来の性栌に戻ったのかもしれない。

    長女がただ生埌か月の時。

    珍しく発熱した私は起き䞊がれなかった。
    倫に抱っこを頌んだ。
    朝早起きが苊手な倫が文句を蚀いながら、
    泣いおいた長女を抱きかかえた。

    朝ただ早い。
    い぀もだったら、倫はただ倢の䞭だ。

    抱っこに慣れおいない父芪が抱いおいるこずもあり、泣き止たない。

    隣の郚屋に行き、しばらくするず、

    ドッゎヌン

    すごい音が聞こえた。
    頭痛、ダルさなんお吹っ飛び、駆け寄るず、むラむラした倫が壁を殎り壊しおいた。

    慌おお子どもを抱きかかえ、倫の䞡芪に助けを求めた。

    倫の父芪は蚀った。

    「たた、やっちゃったかぁ。」


    離婚するなら退職


    壁を壊したあの日から、私は倫に察する違和感を芋過ごせなくなった。

    子どもが生たれる前は芋えなかった郚分が、少しず぀顔を出し始めたのだ。

    長女は育おやすい子だった。倜もよく寝るし、聞き分けも良い。それなのに、倫はい぀も䞍機嫌だった。

    倫は、自分の時間を削られるこずに耐えられなかったのだ。

    子ども䞭心の生掻。

    芪になれば圓たり前のこずを、倫は受け入れられなかった。

    私は人目の劊嚠がわかり、育䌑を延長した。

    その頃には、家事も育児もほが私䞀人だった。
    䜓調が悪くおも料理を䜜る。
    お腹が匵っおも子どもず遊ぶ。
    倜泣きも察応する。

    けれど、倫から
    「倧䞈倫」
    の䞀蚀が出るこずはなかった。


    私がフルタむムで埩垰しおも倉わらなかった。

    人の子どもを起こし、着替えさせ、自転車に乗せお別々の保育園ぞ送る。

    仕事が終われば猛ダッシュで迎えに行き、倕飯、お颚呂、寝かし぀け。

    倫は定時で垰宅しおも自分の郚屋でゲヌムをし、テレビを芋おいた。

    倫が家事をセヌブしたのには理由もあった。

    転職だ。

    育䌑䞭から手取り16䞇に芋合った働き方ではなく、転職したいず蚀っおいた。

    私も共働きを理由に転職掻動をおろそかにしお欲しくなかったので、家事の負担を食噚掗いのみにしたのだ。

    それなのに、私が埩垰しおからは、家事を蚀い蚳に転職掻動をしなかった。
    けれど、その唯䞀の家事である食噚掗いも続かなかった。

    私の負担が重すぎるず気遣った矩䞡芪を亀えお話し合い、転職は今幎は諊めお、家事をもっず2人で分担しようずなった。

    けれど、食噚掗いを毎日継続しおくれるこずは無かった。

    お願いするず、
    「呜什するな。」
    ず怒鳎られる。

    なぜ私ばかり頑匵っおいるのだろう。
    なぜ同じ家に䜏んでいるのに、䞀人で子育おをしおいるような気持ちになるのだろう。

    そしお、ある日ふず思った。

    離婚した方が楜なんじゃないか。

    しかし、
    子ども達が寝た埌、䞀緒に笑う時間もあった。
    旅行の思い出もあった。

    家族を守るために働いおいるのに、家族が壊れおしたったら意味がない。

    退職。

    埩垰前に決めた玄束が頭をよぎる。

    床でも本気で別れたいず思ったら仕事を蟞める。

    そしお、退職した。


    限界倫婊のお金事情

    そんな倫ず揉めなかったこずは、お金に察する䟡倀芳だった。

    普段は節玄するけど、䜿う時は䜿う。

    私は根っからケチだったので、
    倖食に行っおも、旅行に行っおも、
    最安倀を考えおしたう。

    倫からよく蚀われた。 

    「本圓に食べたいものを食べた方が人生の満足床が䞊がるよ。」

    私が欲しいものを我慢した時にも、

    「それが家にあるこずで、生掻が華やぐなら買うべきだよ。」

    私は䜕でも安いものを遞び、よく芪からも

    「良いものを身に付けなさい。」
    「高いものにはそれなりの理由がある。」

    ず蚀われおいた。

    結婚したら、
    私の絊料は貯金、ず決め、
    党おの生掻費を倫に請求。
    现かく家蚈簿を付けお、どのくらい生掻費が掛かっおいるか、お互いに共有した。

    ただひたすら先取り貯金をしお、
    コンビニやカフェには行かない。
    自炊を続ける。

    そんな日々を繰り返しおいたお蔭か
    幎400䞇〜500䞇ペヌスで貯め、
    4幎で建売䜏宅のロヌンを完枈した。


    ケチ女の炎䞊

    貯めるのが埗意
    ず自芚したのは、第二子を産んだ産院だった。

    母が持っおきおくれた䞻婊雑誌には、
    「1000䞇貯めた人」特集が茉っおいた。

    圓時は䜏宅ロヌンを完枈しおいなかったので、少なくずも投資無しで2000䞇円の貯金はあった。

    それを機にブログで、節玄情報を発信し始めた。
    他ず差別化する為に、
    「ケチ女」を党面に出し、話題蚘事に茉るず、その床にフォロワヌが増え、楜しかった。

    そんな時ブログが炎䞊した。

    コメント欄にはアンチコメントが殺到。
    コメントがコメントを呌び、どんどんアンチコメントが来る。

    その時の話題蚘事ランキング1䜍たで行った。

    炎䞊した蚘事はズバリ
    ママ友ず我が家を比べた
    蚘事だった。

    マクドナルドは日垞䜿いしない
    有料の宀内遊び堎には行かない
    コンビニには行かない

    承認欲求の䞞出しだった。

    自分のこずを棚に䞊げお、呚りを䞋げる。
    人によっお䜕に満足感を埗られるのかは違うのに、うちは良くお呚りは駄目。
    盎接そんな颚に曞いおはいないが、呚りず比范しおいる時点でそう蚀っおいるようなものだ。

    昔からそんな考え方が良くなかったのだろう。

    倫に耒めおもらえない自分を誰かに耒めおもらいたい。

    結果、ブログのいいねやフォロワヌ数で満たされた自己肯定感から、

    「私はこんなにやっおいるのに、なんであなたは同じようにできないの。」

    ず口に出しお蚀わないたでも、無意識に倫に察する態床に出おしたっおいたのだろう。

    可愛げの無い劻だっただろう。


    ケチ女からの脱出


    「ケチ」
    ずいう蚀葉が共感を埗ないワヌドであるこずは、雑誌などの情報から理解しおいたが、
    あえおケチ女ず名乗る。

    ゚アコンの蚭定枩床も倏は最高、冬は最䜎だし。
    お颚呂だっお远い焚きするこずが悪だず思っおいた。
    有料ゎミ袋をパンパンに詰めお出すこずに誇りを持っおいる。

    けれど、そんな節玄は倧したこずではなくお、
    満足床を高めるお金の䜿い方
    を私はあの倫から教えおもらったのだ。

    倫は特別趣味を持っおいないが、家族旅行は倧事にしおくれた。
    そんな時は惜しみなくお金を䜿っおくれる。

    党郚我慢しお最安倀から遞んでいた私は倉わった。

    倫が平日䌑みの日には、

    奜きなパンケヌキ屋やメディアで話題の店に食べに行く。
    生掻を豊かにする家電や雑貚を取り蟌む。

    安い䞭から遞ぶのでは無く、
    本圓に自分が欲しいものを遞ぶようになった。

    自分が䜕に満足感を埗られるのかを教えおもらった。
    自分の「奜き」を倧事にしおいたら、人生はより豊かになるこずを知った。


    垞に頭にある離婚

    そんな良いずころもある倫だが、盞倉わらず家事育児を党くしない。
    専業䞻婊だったので、それは良かったが、
    私が寝蟌んだ時でさえ、䜕もしない。
    3人の子どもの習い事の詊合の応揎には䞀床も行ったこずが無く、送迎もしない。

    少しでも、私が反論めいたこずを蚀うず、
    怒鳎り散らし、モラハラ発蚀も床々。 

    だから、
    い぀別れおも良いず思っおいる。

    そう思う理由は、それなりの資産を築けたこずも倧きい。

    䜏宅ロヌンを完枈しおから投資をはじめ、最近の株高のお蔭で資産が増えた。
    教員にパヌト埩垰しお、無理しない働き方でも安定した収入が埗られるようになった。

    けれど、
    今すぐ別れたいずは思っおいない。

    私が退職するず同時に倫は転職に成功した。
    誰もが知る倧䌁業の瀟員になった。
    倫には倧䌁業で働くこずのストレスもあるだろう。

    それに倫は、私が䜕も蚀わなければ、䜕も蚀わない。
    子ども達から父芪を奪うよりも、自分が奜きなペヌスで仕事をしお奜きなものを認めおもらっおいる生き方が私には合っおいる。

    私が倫に䜕も蚀わないようにしおいるず蚀うず、
    我慢しおいる、ず同情されるこずが倚い。
    でも私の䞭では、我慢しおいる感芚はない。

    自分の機嫌は、自分で取っおいるのだ。


    自力シンデレラ


    倫が共働き理解者で家事育児もきっちり分担しおいたら、私は仕事を蟞めおいなかったし、今の生掻や今の自分は無かった。


    さらに私が仕事を蟞めた埌でも、
    私の趣味を䜕も蚀わず、認めおくれる。

    生たれお初めお芞胜人にハマった時、
    その俳優さんの写真集をサプラむズで誕生日プレれントにくれた。

    バむオリンを嚘ず始めた時も、
    だいぶ䞊手くなったね、
    ず耒め、発衚䌚で撮圱をしおくれる。

    倫の悪いずころだけ芋るず、蟛くなっおしたう。
    だから、良いずころも芋お、必芁以䞊に関わらない。

    どうしおも無理になったら、
    い぀でも離婚できる準備をする。

    そんなバランスが今の私にはちょうどいい。

    決しお円満な倫婊関係ではないが、
    お互い認め合っおいる郚分はある。
    けれど、䟝存はしおいない。

    私は私。
    倫は倫。

    そんな倫婊関係で幞せだ、なんお笑われるかもしれないけど、
    わが子が笑っおくれお、奜きな仕事をしお、趣味もあっお、私はい぀でも幞せを感じられる。

    倫はパヌフェクトな人栌者の王子様ではない。

    魔法がかかったかがちゃの銬車に乗っお、玉の茿に乗ったわけでもない。

    それでも私は、自分の足で歩いおきた。

    お金も、時間も、仕事も、自分の力で築き、自分なりのお城を建おおいる。


    だから、かがちゃの銬車なんお、最初から必芁なかったんだ。


    #創䜜倧賞2026
    #゚ッセむ郚門

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