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Photo byaokiu

【 詩 】珈琲 #風まかせ文芸部

    苦くて真っ黒
    カップの底は見えない
    立ち上る湯気は
    タバコの煙のよう

    埃をかぶった 湿気を含む店内
    傷だらけのテーブル
    手のひらに収まる本を読みながら
    男はカップを口に運ぶ
    ごくりと喉を鳴らし
    目を細めた

    これが大人なのだろう

    わたしは床の染みを見ながら
    チョコレートパフェを
    しかたなく口に運んでいる

    男はさくらんぼのヘタを口の中で
    結んで 手のひらにのせた

    知らないことばかり
    気持ち悪い

    わたしはペーパーナプキンを
    強く口に押し付けた


    *ひとこと紹介文
    珈琲を飲む男が、どんな人なのかは読む人次第。香り立つ季節に、あえて苦味と違和感を残す詩を書きました。

     
     
     

    sen°

     
     
    詩や小さな物語を書いています。 いつも騒がしい頭の中が、書くことで整い、 自身の癒しとなっています。

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