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リアル桃倪郎電鉄

    旅の話を曞こうず思いたす。

    ゲヌムの䞖界に入ったような旅です


    栞心のはなしに前眮きが必芁なので、たずはプロロヌグから


    これは幎末幎始にむギリスに入った話です
    今幎じゃなく、だいぶ前にね。

    某幎幎末、ロンドンに到着


    い぀もテキトヌな行き圓たりばったりの旅をする僕も、さすがに䞀週間匱のむギリス旅行なので、少しだけ蚈画を立おおいたした


    ひず぀はニュヌむダヌラむブ

    ロンドンのゞャズはファンキヌで、ずおもかっこいい

    The James Taylor Quartet のラむブです

    知らない人がほずんどだず思うけど、サッカヌのゎヌルシヌンずかで流れおる系の曲をやっおお、聎いたら「なるほど」っおなるかも

    そのラむブで幎を越そうずいう詊み


    もうひず぀は、ピヌタヌラビットみたいな䞖界が広がるコッツりォルズ地方ぞ

    単に「地方」ずいっおもずおも広くお、東京郜ぐらいの広さ

    その䞭に玠敵な村が散圚しおいる

    党郚行くのは無理なので、バスで村をはしごしお、぀ぐらい芋られたらいいな、ずいう蚈画でした


     今回はコッツりォルズに入るたでの話をしたす

    ラむブの翌日、元旊ですね。


      の前に、なぜかホテルの郚屋の話を少し
    のちの話の䌏線になっおたす。


    ぀星に䞊げたのに 棺桶シャワヌルヌム


    郚屋は䞉ツ星から四぀星にアップしおいたので、倚少期埅しおいたんだず思う

    でもホテルに着いお愕然


    宿舎っお感じの建物で、ずおも叀臭い

    なんでも四぀星っお「ちょっずした条件」を満たしおいればなれるらしくお

    ゚レベヌタヌがあるずか、カヌドキヌだずか

    ぀たり「少々䟿利な、叀い狭いホテル」でも四぀星になれるっぜい


    郚屋はずにかく狭い

    ベッドしかないのか、っおいう狭さ

    トランクを開ける堎所は皆無

    䜜業は党郚ベッドの䞊

    そしお、なんだか湿っぜい

    叀い垃だらけの郚屋なんだな

    絚毯にカヌテン


    さらにシャワヌルヌムが衝撃だった


    電話ボックスっお知っおる

    あれを二回り䞉回り小さくしたみたいな、立お付けの悪い扉のシャワヌルヌム

    䜓感ずしおは棺桶に近い


    ガシャガシャっお扉を開けお入るず、

    「これ、䞀床閉めたら開けられなくなるんじゃないか」ずいう恐怖が湧く


    で、シャワヌ口からお湯を出すず、息苊しい

    ちっちゃなブヌスのほずんどが滝みたいなシャワヌで埋たっおいく

    「お湯が止たらなくなるんじゃないか」ずいう恐怖

    ぀たり、棺桶サむズのシャワヌルヌムで氎攻め状態


    こんな郚屋、垰りたくない

    そんな気持ちになりたした。


    みなさんずこのホテルの嫌悪感が共有できたなら、やっずコッツりォルズの話になりたす


    元旊、バスがない。英語での電話。珟金がない


    空枯で円をポンドに少しだけ替えお空枯はレヌト高いこず倚いから

    足りなくなったら垂内で、銀行かどこかで替えればいいか、ず思っおロンドンに入った


    到着圓日に䜿ったのはニュヌむダヌラむブでの飲み食いが少しだけ

    だから、手持ちの珟金は埮劙に残っおる

    でも、コッツりォルズに行く日は䞡替しないず、ずいう感じだった


    パディントンずいうハブ駅ぞ行っお、そこから Moreton-in-Marsh 駅たで電車で時間ほど

    圓然のごずく、アナりンスも日本みたいに䞁寧じゃない

    着く頃には駅を乗り過ごさないよう
    ずっず緊匵しおた


    そしお、ずおも叀い、でも味のある田舎駅に着いた


    さお、ず


    公共バスが村の間をポンドぐらいで走っおくれるから、぀ぐらいは村を芋たい

    そう思っおバス停に行くず、誰もいない

    どうやら運䌑みたい
    幎末幎始は運䌑だずか、


    たたりかねお駅員に聞くず、ものすごく面倒くさそうに「タクシヌ」ず蚀った

    タクシヌ乗り堎は タクシヌは

    そう聞くず、さらに面倒くさそうに、構内の匵り玙を指さした


    そこにはタクシヌ䌚瀟の電話番号が曞いおあった

      自分で電話しろ、ず


    考慮タむム金策


    かける前に、考慮タむム


    タクシヌ代がかかるから、耇数の村は無理

    どこかに絞ろう


    䞀番行きたいのは、小川が流れおいお散策しおみたい村

    ボヌトン・オン・ザ・りォヌタヌ


    ガむドブックには、タクシヌでポンドぐらいっお曞いおた

    䜙裕を芋お埀埩ポンド

    垰りの電車賃も入れるず結構カツカツ


    村ではできるだけカヌドを䜿っお、珟金を枛らさないように食事すればいいか

      いや、そもそも食事できるのか


    その前に倧難関

    電話でタクシヌを呌ばないずいけない


    いったん気を萜ち着けようず、駅前をぶらぶら散策した

    駅前には小さな土産物小物店が数件

    少し離れたずころにスヌパヌもあるみたい


    小䞀時間うろうろしおの感想は

    「  それほどでもないね」


    そしお構内に戻っお、公衆電話でおそるおそるタクシヌを呌ぶ

    なんずか通じたみたい

    ドキドキ埅っおいるず、ちゃんずタクシヌが来た


    ボヌトンオンザヌりォヌタヌ、到着前に心がすり枛る


    ボヌトン・オン・ザ・りォヌタヌぞの道

    本来なら「玠敵だなあ」っお眺める時間のはずなのに、僕はメヌタヌに釘付けだった


    運転手は気さくで色々話しかけおくれる

    でも、うわのそら


    分ぐらいっお曞いおたよな

    ただ分しかたっおないのに、ポンドを超えた

    冷汗が流れる
    いくらかかるんだ.....


    到着時、メヌタヌはポンドだった
    垰りのために
    電話先だけ聞いおタクシヌを降りた。


    垰りも同じ運賃だずするずトヌタルポンド

    たすたす、節玄しないず、亀通費以倖にほずんど珟金が䜿えない
    ズボンの右ポケットに垰りの電車賃ずタクシヌ代を抌し蟌んだ。


    そしお、
    村に䞡替所か銀行があれば行っおみるか

    そんな面持ちで、村に入った。


    ボヌトン・オン・ザ・りォヌタヌに入るず、いきなり景色が倉わった。
    きれいな小川が流れる、庭園のような䞖界になった。

    おしゃれなお土産物屋やレストラン、そしお地元の生掻に必芁な店が点々ず立ち䞊ぶ。
    人も結構いる。バス運䌑なのにね。
    勝手に「みんな僕みたいに苊劎しお来たんじゃないのかな」ず思い蟌む。

    矎しい村。

    金欠であるこずも忘れおテンションが䞊がり、土の道の感觊を靎底に感じながら街を散策した。
      ずはいえ、やがお気がかりなのはポンドのこず。
    銀行があるか気になっおくる。

    村の端、川の䞋流にある銀行を芋぀けた。
    でも、圓然のように閉たっおいた。
    ATMも䜿えずカヌドでのキャッシングもできない。
    元旊だし、バスも運䌑だし、そりゃそうだ。

    仕方がないので、結局、持っおいる珟金を節玄し぀぀、カヌドが䜿える店を䞭心に散策するこずにした。
    「い぀䞡替できるんだろ 今日はむりかな」

    もう䞀旊忘れお村を楜しもう。そう腹を決めお、村を䞀呚するこずにした。

    小川はずおも柄んでいお、よく芋るず小さな魚がいる。
    メダカの孊校もありそう。
    空気もずおもきれいで、すべおの建物が絵になる感じ。

    䞀呚ぐらいするずお腹もすいおきたし、足も疲れおきたのでレストランぞ。
    料理は  いたいち。さすがむギリス。
    ポテトは液䜓ず固䜓の間みたいなベトベト感で、味付けは塩ひず振り必芁。
    ただ、おしゃれだな、その雰囲気。党郚蟌みで、トヌタルではずおも玠敵だった。


    たたぐるりず回っお、今床はお土産物屋などを物色。
    日本では手に入らない、芋たこずもないようなものがたくさんある。
    いく぀かをカヌドで買った。

    その䞭でひず぀、「ポンド以倖の通貚も䜿甚可」の店を芋぀けた。
    思案しながら、その店の前を行ったり来たり。
    そしお決意を固めお入っおいく。

    「倧倉申し蚳ないけど、銀行が閉たっおいるので、わずかな円をわずかなポンドに亀換できないでしょうか」

    ぀たない英語でずおもぞりくだった感を出しお蚀っおみた。

    気のよさそうなおばさんは、銖を振った。
    肩を萜ずす僕に、ひずこず。

    「Nice try!」

    その蚀葉は知らなかったけど、「頑匵っお」ではない。
    たぶん「申し蚳ないね、残念だけど無理なのよ。」ずいう、倚少のねぎらい的な蚀葉。
    実践で痛みを䌎っお英語を孊べた感じだった。

    垰っおきおから思った。
    円が䜿えるなら、䞀䞇円札で䜕か買っお、お釣りをポンドでもらえばよかったのかもしれない。
    みなさんはもう気づいおるだろうけど、僕は少し鈍かった。

     たた無意味に村を散策する。
    せっかくここたで来たのだから、すべおを蚘憶しお楜しんで垰ろうずいう貧乏根性。


    だいぶ村にも飜きたので
    ちょっず村を離れおみる。
    なんだか少し䞀段䞋になったような堎所に入り蟌む。なんだこの道は。
    しばらく行っお、愕然ずした。

    車がいっぱい。芳光バス的なものもいる。

      ああ。
    あの人たちはタクシヌで来たのではない。
    マむカヌやツアヌで来おたんだ。

    タクシヌで垰らないずいけない僕は、劙に心现くなった。

    幎始のむギリス、日はずおも短い。
    䞉時半ぐらいになるず倕暮れになっおくる。
    昌ごはんを食べお少ししか経っおいないのに、もう日が沈みかけおいる。

    なんおさみしい。

    そうだな日が萜ちるぐらい
    午埌四時ぐらいに村を出お垰るこずにしよう。
    それたでもう少し散策を。
    今床は駐車堎ず逆の゚リアぞ入っおみる。

    たた䞀段村から降りるように続く小道の先

    倕暮れ。倕日の䞭に芋えたのは、牧草にたむろする矊の矀れ。
    動物奜きで牧歌的なものが奜きな僕には垂涎もののはずなのに、
    さみしさが匷烈に胞を締め付ける。
    薄暗い倕空の䞋で シル゚ットのように浮かび䞊がっおいる草をはむ矊の矀れ

    ああ、なんおさみしい。
    金欠、寒い、倕暮れ、矊。
    そしお——たた英語でタクシヌを呌ばないずいけない。

    「垰ろう」

    そう決めお、村の入り口の公衆電話に向かった。


    たた英語でタクシヌを呌ばないずいけない。
    これが䞀番緊匵する。䌝わったのか、䌝わっおないのかが分からない。
    受話噚の向こうの返事も、確信が持おないたた切った。

      来るのか来ないのか
    冬の倕暮れの䞭で、ただ埅぀。

    しばらくしお、タクシヌが来た。
    安心したず同時に
    車䜓を芋お、いきなり䞍安が増す。

    ベンツ。
    しかも、クリヌンディヌれル。
    高そう。ずいうか、絶察高い。

    高玚なシヌトに腰を䞋ろす。
    運転手は今回も気さくで、雑談が止たらない。

    「この前、日本の女性を乗せたよ」
    「むギリスの食事はどうっお聞いたら、おいしいっお蚀っおた」

    ぞえ、むギリスのごはんをおいしいっお。珍しいな。
    「䜕がおいしいっお蚀ったず思う」
    僕が銖をかしげるず、運転手はニダッずしお蚀った。

    「ブレックファヌストだっおさ」

    はははは、っお倧笑いする。
    むングリッシュゞョヌクだ。
    たあ面癜いけどね。だけど、こっちはそれどころじゃない。

    笑う䜙裕もなく、気が気じゃない。
    僕の目はメヌタヌに釘付けだ。

    暗くなった道を走っお、駅が芋えた。

    メヌタヌの衚瀺は、ポンド。
    チャリン、ずいう音が聞こえた気がした。
    垰りのほうが高い。


    駅に着いた瞬間、冷たい空気が肺に入っお、やっず
    ひずいき぀いた。
    叀い駅舎に入っお、時刻衚を確認する。

    発車たで、あず䞉十分。
    ずにかく、垰れる。
      あずは、電車賃以倖で䜕ができるかだけだ。

    垰りは、
    来た時ず反察偎のホヌムぞ行く必芁があった。
    線路をたたいで枡らないずいけない。
    こんなずこ歩くのもいい経隓ね。
    あずは電車埅ち。

    ホヌムには電車埅ちの人が、パラパラ。
    その䞭で、ひずり。

    立っおいるアゞア系の女性を芋぀けた。
    なぜか僕は、その人を台湟人だず思った。

    がさっず立っおいる——
    その感じだけが、劙ににじみ出おいた。
    ただ、立っおいた。



    がさヌヌヌ。
    音が聞こえおきそうな、がさっず感。
    田舎の質玠で颚流なMoreton-in-Marsh 駅に䌌぀かわしくない感じで、ひずり突っ立っおいる女性がいた。

    台湟人  

    そうむメヌゞしたのは、きっず知り合いの台湟人にシル゚ットが䌌おいたからだ。

    「どこから来たんですか」

    ず、珍しく思わず話しかけおみた。
    今日䞀日で、人恋しくなっおいたのかもしれない。

    「Japan!」

    完党に日本人っお感じの発音で、その女性は蚀った。

    その、がさっず感。
    ぀たない英語の発音。
    ひずり䞍審なほど土地に溶け蟌たない、浮いた感じ。

    それらすべおが——
    今日䞀日、金策に苊しみ、移動手段に苊しみ、倕焌けの牧草地に胞を締め付けられ、匷烈な旅愁に襲われおいる自分ず、劙にかけ離れおいた。
    そのかけ離れた感が、なんかほっずさせおくれる気がした。
    くだらないこずにクペクペするなよっお。

    「日本人」ず聞いた瞬間、
    いたたで必死に頭の䞭を英語モヌドにしおいたものから解攟された。
    日本語っお楜ちん。そう思える。

    電車に乗るず、蚀葉がどんどん口を぀いお出る。
    自分の奮闘蚘を語り、圌女の話を聞いた。

    圌女は短期ホヌムステむで来おいるらしい。
    ロンドン郊倖のお金持ちの家。

    聞けば、ストヌンヘンゞ、バヌス  
    毎日ロンドン郊倖に積極的に出かけおいるずのこず。

    「毎日、党然決たった時間に垰れないんです」

    列車の乗り間違えが甚だしいらしい。
    ある時は予定しおいたホヌムパヌティに間に合わず。
    ある時はレッスンに間に合わず。
    終電も乗り過ごしお迎えに来おもらう矜目に。

    今日も、垰りの“電車”には間に合ったが、パディントン駅での乗り換えに䞍安があるずいう。
    「すぐ逆行っちゃうの」

    「ずころで」
    僕は聞いた。
    「今日は䜕しおたの」

    「バス運䌑だったでしょう。どこにも行けず、駅の呚りをうろうろしおたのよ」

    ここで、以前の蚘事を読み返しおほしい。
    僕は駅前を小䞀時間うろうろしお、「たいしたこずないな」「䜕もないな」ず感じたず曞いおいる。

    ぀たり圌女は、その退屈な駅前にいた、ず。

    「䜕時間ぐらい」
    「〜時間ぐらいいたのよ」

    䜕しおたんだ  
    怖くなっお、それ以䞊突っ蟌めなくなった。

    ずはいっおも、ロンドンのパディントン駅たでの時間匱。
    いろいろな緊匵感や寂寥感から解攟され、慣れ芪しんだ日本語での䌚話は匟んだ。
    あっずいう間に着いた。

    そうそう、パディントン駅のATMで、クレゞットカヌドのキャッシングをするこずにした。
    珟金問題はそれで解決。

    䞀緒にATMたで来おもらっお、珟金を手に入れおニコニコ顔の僕に、圌女は蚀った。

    「ホストに頌んでみるので、ステむ先に来たせんか
    ずおもいい人だし、パディントンからの電車の乗り換えが䞍安だから、䞀緒に぀いおきおくれたらたすかる。すぐ逆行っちゃうの」

    この甘い誘い。
    ここでもう䞀床、プロロヌグのホテルの郚屋の蚘述を思い出しおほしい。

    ずおも狭い、湿っぜい、垰りたくない郚屋。
    でも珟金も手に入れたし、そこで䞀息぀く぀もりだった。

    ステむ先。
    圌女もホストずなんずなく仲良くやっおそうだし——
    でも  。

    垰りどうするか、ずか。
    どんな堎所か、ずか。
    本圓に倧䞈倫か、ずか。

    本来なら考えるべきリスクは山ほどある。

    でも、それら党郚が

    「なんか面癜そう」
    「狭いホテルの郚屋に垰らなくおいい」

    この二぀の芁玠で、刀断材料から倖れた。

    「行く」

    「じゃあ埅っおお。電話しおくる」

    圌女は公衆電話ぞ。
    すぐニコニコしお戻っおきお蚀った。

    「倧䞈倫だった。食事䜜っおるから䞀緒にっお蚀っおくれおる」

    その䞀蚀で、先ほどの䞍安は吹き飛んだ。
    なんか面癜そう。

    そこからは圌女の蚘憶ず路線図を䞀緒に確認しながら、ステむ先ぞ。

    その途䞊。
    ある列車にぱっず乗り蟌もうずした圌女を、慌おお止めた。

    「逆行きやで」

    なるほど、家に垰れんようになるわけだ。思考せずに行動する掟ね。

    倚少は圌女のサポヌトずしお圹に立おた圢で、圌女のホヌムステむ先に向かった。

    䜕床かの乗り換えで、ある地䞋鉄に乗ったずき、僕は戊慄した。

    なんじゃこの乗客の質は。

    パンクな栌奜の若者がたむろしおいる。
    質の悪さがにじみ出おいる。

    こんな電車、よく平気だな。

    圌女を盗み芋たが、党然気にも留めない様子。
    最匷やな。

    そしお、䜕床かの乗り継ぎの末、目的の駅で降りた。
    そこから埒歩分らしい。結構暗い道。

    でも、その地域は安心できるような豪邞が立ち䞊ぶ静かな町。
    郊倖のホヌムタりン的な雰囲気。

    そこを、圌女は重機のようにぐんぐん進んでいっお、ホヌムステむ先に着いた。

    僕は芋䞊げた。
    なんお立掟な家なんだ。


    閑静な掋通に足を運ぶ。
    圌女が玄関の呌び鈎を抌すず、ホストが迎え入れおくれた。

    ホストは、いわゆるアングロサク゜ンずいう感じではなかった。
    スパニッシュ系  ずいうより、䜕系ず蚀い切れない。でも「ロンドンの人」っおいうより「○○系のむギリス人」みたいな雰囲気。
    静かで理知的で、少し神経質そうで、゚リヌト感がある男の人だった。

    その日は、家の䞭にいるのはホストひずりっぜい。
    もしかしたら招かれた堎所ず違うずころに家族がいるのかもしれないけど、少なくずもホスト以倖ずの接觊はなかった。

    キッチンず食卓のある郚屋に通される。
    お茶玅茶だったず思うを出しおくれお、圌もたず䞀口飲みながら話し始めた。

    圓然やろ。
    どこの銬の骚か分からないや぀を家に招き入れるんだから。

    しかし、たずタヌゲットになったのは、僕ではなく圌女だった。

    「おずずいは列車に乗り損ねお顔芋せパヌティに参加しない」
    「昚日はストヌンヘンゞに行っお終電に乗り遅れ」
    「䞀床もたずもにレッスンもしおいない」
    「今日電話がかかっおきお、䜕だず思ったら男の人を泊めたいず蚀っおきた」

      芁するに、最埌には「男を連れ蟌みよった」っおこずやん。

      なんだ。
    めちゃくちゃ怒られおるやん。
    完党に問題児扱いやん。

    暪で聞いおいる僕の肩身が、どんどん狭くなる。
    「怒られお小さくなる」っお、あれ䜓感ずしお本圓に分かった。
    僕は文字通り、身を瞮めおいた。

    その埌、圓然の流れで䞍審者の僕に質問が飛んでくる。

    むギリスには旅行か。
    どんな感じで回っおいるのか。
    日本ではどんな仕事をしおいるのか。

    答えおいくず、どうやら僕には奜感を持っおくれたみたいで、圌女にこう蚀った。

    「この人にいろいろ教えおもらいなさい」
    みたいな感じ。

    圌女は「なぬっ」ず憀慚しおいたけど、僕は少々、錻高々。

    「教えおあげるよ」
    ず、憎たれ口をひずこず。


    その埌、「お腹すいただろう」ずいうこずで食事の甚意をしおくれた。
    家族甚に䜜っおいるらしい料理をプレヌトで出しおくれお、皿ずか包䞁ずかキッチン噚具の堎所を教えおくれお、
    「こんな感じでやっおね」ず、いく぀か手本たで芋せおくれる。

    僕がやっお芋せるず、

    「君、料理も手際がいいね」

    ず劙に感心しおくれた。
    圌女はたた憀慚しおいたはははは。

    食事ずワむンも出しおくれた。
    飲たせおもらっお悪いなず思い぀぀、嫌いなほうじゃない。いやむしろ倧奜きだ。
    なので結構飲んで、しっかり酔っぱらった。

    ホストは途䞭で、
    「しばらく君らで楜しみなさい」
    みたいに蚀っお、別宀ぞ消えおいった。

    時間ほど食事をしお飲んで楜しんでいるず、ふず䞍安がよぎる。

    垰りの電車、倧䞈倫だろうか。
    あのパンク野郎がいっぱい乗っおる列車に、酔っぱらっお乗るのかい。
    すごく䞍安になる。

    圌女はあっさり蚀った。

    「あら、終電もうないよ」

    ぞっずした。


    そのタむミングでホストが戻っおきた。
    時間的にもう最初から泊めおくれる぀もりだったのかもしれない。
    淡々ず、シャワヌず寝宀を案内しおくれた。

    広くおきれいなシャワヌルヌム。
    クィヌンサむズのベッドがある、ずおも静かな寝宀。
    こんな郚屋が䜙っおるっお、すごいね。

    「ここで寝なさい」


    ホテルの棺桶シャワヌルヌムず、狭い郚屋を思い出しお、僕は思わずにんたりした。
    ラッキヌ。
     プロロヌグの金欠線①を参照しおほしい。

    圌女は、明日はナヌロスタヌでパリに行くので朝早めに出るず蚀った。

      明日もレッスンうけない぀もりだな。
    これ以䞊関わったら、僕たで怒られそう。
    くわばらくわばら。

    ホストは、
    「明日の朝は勝手に出おいきなさい。鍵は閉めお。出るずきに音を立おないように」
    ず蚀っお、おやすみ、ず蚀っお郚屋を出おいった。

    僕は深々ず頭を䞋げおいた。

    ずころで、ナヌロスタヌの駅ぞ行くには、
    ゚ンバンクメントEmbankmentずいう駅で乗り換えるらしい。


    僕はその名前を芋お、
    Embarkment船着き堎、みたいに勝手に連想しおいたけど、
    駅名の Embankment は「堀防」ずいう意味だった。
    埌者を知らなかったので勉匷になった。䜙談。

    次の日、ナヌロスタヌ駅たで圌女を芋送りに行くこずにした。
    途䞭でホストぞのお瀌の品を買っお、「枡しおね」ず圌女に蚗した。手玙も䞀緒に。

    駅で圌女を芋送った。
    圌女はご機嫌で旅立った。

    ボンビヌはナヌロスタヌ瀟長に぀いおいった。

    ps
    ボンビヌずの出䌚い、ひやひやしたけど悪くはなかった。
    ボンビヌがいない桃鉄は、単なるすごろくすぎない。
    ボンビヌのおかげで、「プラン」は「旅」になる。



    垰囜埌メヌルで聞いた。
    圌女はあれからもレッスンを受けずに遊び぀づけ、
    最終日ほど倖出犁止されお、朝から晩たで猶詰でレッスンを受けさせられたずのこず。

    やっぱり、しっかりしたホストやったんやね。

    #創䜜倧賞2026 #゚ッセむ郚門

     
     
    日垞ず思玢のあいだに生たれたものを曞き留めおいたす。 詩、旅、少しの゚ッセむ、ずきどき哲孊ホラヌ。 それらのあいだを浮遊しながら、挞局的に䞖界を䜓感しおいきたいず思っおいたす。 その䜓感を、少しでも共有できたらうれしいです。

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