メインコンテンツへスキップ
見出し画像

【恋】キミとの、切ない恋物語|第3話「夏の終わり」

    噂が広がってから、

    1週間が経った。

    息が詰まっていった。

    夏の湿気みたいに。

    重くて。 苦しくて。

    教室にいるのがしんどい。

    学校に行くのが辛い。

    sakiと目が合っても、

    以前みたいに自然に笑えない。

    あんなに輝いてた夏の日々が、

    急に色褪せていった。


    夏の終わり。

    夕暮れの駅裏の公園。

    いつものベンチ。

    ブランコが風に揺れてる。

    セミの声は、もう聞こえない。

    「ねえ、ken」

    sakiが小さく言った。

    「なに?」

    「もう、疲れちゃった」

    その言葉で、僕も気づいた。

    僕も、疲れてた。

    周りの目。

    噂。

    全部。

    「うん…僕も」

    sakiが泣き出した。

    涙が、ポロポロ落ちる。

    僕も泣いた。

    「ごめんね、ken」

    「ううん、sakiが悪いんじゃないよ」

    「でも…」

    「僕も、守れなかった」

    2人で決めた。

    少し、距離を置こうって。

    本当は。

    離れたくなんてなかった。

    でも。

    お互いに、もう限界だった。

    夏が終わるみたいに。

    僕らの恋も終わった。


    あれから20年。

    あの夏は、遠い昔になった。

    今なら言える。

    別れる必要なんてなかったって。

    周りの目なんて、気にする必要なかったって。

    あの時。

    僕らがもっと強くて。

    「大丈夫だよ、一緒にいよう」

    って言えてたら。

    2人で乗り越える勇気があったら。

    今も、sakiと一緒にいられたのかな。

    望遠鏡を覗き込んで、

    見えない未来を見ようとした僕ら。

    でも。

    本当に大事な人は、すぐそばにいたのに。

    気づけなかった。

    守れなかった。


    中学生の恋なんて。

    周りは「子供の遊び」って言うかもしれない。

    でも。

    あの時の僕らにとっては、全てだった。

    sakiと過ごした時間は、

    僕の人生で一番キラキラしてた。

    プリクラも。

    カラオケも。

    駅裏の公園のベンチも。

    全部が、宝物。

    あの夏の光景は、今でも鮮明に残ってる。

    sakiの笑顔。

    sakiの声。

    全部、覚えてる。


    今、sakiはどうしてるのかな。

    幸せに笑ってるといいな。

    そして。

    もし会えたなら。

    「あの時はごめんね」って。

    「でも、一緒にいられて幸せだったよ」

    って。

    伝えたい。

    20年前のあの夏。

    甘酸っぱい青春は、

    もう帰れない場所になった。

    でも、あの日々があったから、

    今の僕がいる。

    saki、ありがとう。

    君との恋は、

    夏の花火みたいに、一瞬で消えたけど。

    その光は、今も僕の心に残ってる。

    ずっと、ずっと。

    君との恋は、僕の永遠の夏だった。

    — ken


    この記事は共同マガジンの企画記事です🤭
    企画期間!

    2/1~2/14

    参加者大募集です👏👏
    1話が気になる方はこちらから👇

    2話が気になる方はこちらから👇👇

    いつか会えるかな😂

    皆さん!
    3部作に分けてしまいましたが
    読んでいただきありがとうございました😊

    皆さんの「恋」の記事も
    楽しみにしています🤭

    画像

    画像
    画像
    画像

    この記事が参加している募集

    あなたへのおすすめ