
第4章 おはなと、いまを生きる②【私たちの、ちいさな供養】
最近、黄色い花を見つけると、つい「おはなだ〜!」って話しかけてしまう。
道端のちいさなタンポポも、名前のわからない草花にも。
特に、心がしんどく感じてるときに黄色い花が目に入ると、おはなが「がんばれ〜!」って言ってくれてる気がして、ふっと笑顔になる。
「おはなも、絶対ナゲット好きだよね〜」
大好きなマクドナルドを食べながらそう話すと、旦那さんも笑って「わかる〜」って返してくれる。
私たちは、
“3人家族”だ。
ただ、形がちょっと変わっただけ。
胎盤剥離が、もしおはな自身も予想していなかった事故だったとしたら、「早く戻ってきて」って、どうしても思ってしまう。
でも、ふと苦しくなることもある。
「早く戻っておいで」って願う一方で、そんなふうに想い続けることで、あの子を縛ってしまってるんじゃないかって。
ずっと悩んできたけど、今はこう思う。
「戻ってきてほしい」と「自由でいてほしい」は、どっちも大事な気持ちなんだって。
だから、
どっちも抱きしめたままでいい。
そう決めた。
だから私たちは今、「好きなタイミングで戻っておいでね〜」って、おはなに話しかけている。
これも、私たちなりの“ちいさな供養”なんだと思う。
本当は⸻
こんな終わり方、望んでなかった。
私たちは今でも、
心から、そう思ってる。
おはなも、そう思っていてくれたら嬉しいな。
もし、おはなが、命の再チャレンジを願ってくれるなら、
もし、おはなが、生まれ変わってまた来てくれるなら、
「今度こそ、絶対に幸せになろうね」って、おはなに全力で伝えたいんだ。
ちなみに今、子どもに対してはこんな気持ち。
「こんなうちらのところに来たいなら、おいで?」
わがままな私は、世間の“子育て大変論”を見聞きするたびに、「子育てって、やっぱり大変そうだなぁ…」って、実はちょっと腰が引けちゃってる。
でもそれを旦那さんに話したら、「そんなこと言ってたら、逆に来てくれそうだね」って笑ってくれた。
妊娠や出産への執着が、
少しだけほどけてきた気がする。
きっとそれは、おはなとの絆が「今ここ」にちゃんとあるって信じられるようになったからだと思う。
おはなは、
これからも私たちの毎日のなかに生きている。
そう信じて、
私たちは今日も歩いていく。