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国試だけじゃ足りない?薬学生が知らない「薬の世界のリアル」入門②――病院か薬局か企業か、決められない本当の理由

前回は、「学校の先生も就職先も、本当のところはなかなか教えてくれない」という話をしました。
今回は、薬学生からよく聞く3つのモヤモヤに、もう少し踏み込んでいきます。

「あー、それ自分も思ってた」
そう感じるものがあったら、ぜひ最後まで読んでみてください。

モヤモヤ① 「病院と薬局、どっちがいいの?」

薬学生が最初にぶつかる、ド定番の問い。
実習先でも、友達同士でも、就活でも、必ず出てくる。

でも、この質問に対して本当にフラットな答えをくれる大人に出会えた人は、どれくらいいるだろう?

病院の先生に聞けば、「うちは臨床が学べるよ」と言う。
薬局の人事に聞けば、「うちはワークライフバランスが良いよ」と言う。
大学の先生に聞けば、「どちらも素晴らしい仕事だから自分で考えてね」と言う。

全部、間違ってはいない。でも、全部、ポジショントーク。

本当に知りたいのは、こういうことのはず。

  • 年収は実際いくらくらい違うのか

  • 夜勤や当直は、生活にどれくらい影響するのか

  • 5年後・10年後、キャリアの広がりはどう変わるのか

  • 「やっぱり違った」と思ったとき、やり直しはきくのか

こうした話は、説明会のスライドには載っていないし、大学の授業でも扱わない。
だから「どっちがいいの?」という問いが、いつまでもモヤモヤのまま残り続ける。

この連載では、こういった"比較しないと分からない違い"を、今後の回で具体的に数字もまじえて整理していく。
ここでは1つだけ先に伝えておきたい。

「どっちがいいか」ではなく、「自分が何を優先したいか」で答えが変わる問い。
だから、先に"自分の軸"を持つことが大事。

その軸の見つけ方も、この連載で一緒に考えていきます。

モヤモヤ② 「企業って、結局どんな仕事なの?」

「企業も気になるんですけど、よく分からなくて…」
この声も、本当に多い。

それもそのはず。
学校の先生は、企業で働いた経験がない人がほとんど。
病院や薬局の実習はあっても、企業の現場を見る機会はカリキュラムにほぼ存在しない。

そして企業の採用説明会に行くと、きれいなパンフレットに、立派なオフィスの写真。
「グローバル」「イノベーション」「患者さんのために」――かっこいい言葉が並ぶ。

でも、聞きたいのはそこじゃないはず。

  • MRって、実際に毎日何をしてるの?

  • 研究職って、薬学部からどれくらい入れるの?

  • 学術・薬事・安全性って、名前は聞くけどイメージがわかない

  • 企業に入ったら、薬剤師免許は使うの?使わないの?

  • 年収は確かに高いって聞くけど、その代わりに何がキツいの?

こうした泥臭い部分を知る機会が、薬学生にはあまりにも少ない。
企業側も、「良いところだけ見せたい」のが本音。
大学側も、「企業のことは詳しくは分からない」のが正直なところ。

その結果、

  • よく分からないまま「とりあえず病院か薬局」に流れる人

  • よく分からないまま「なんとなくカッコよさそう」で企業を選ぶ人

の両方が生まれてしまう。
どちらも、情報不足が原因で起きているミスマッチ。

このNoteでは、企業の中にある様々な職種の実態も、今後しっかり取り上げていく予定です。

モヤモヤ③ 「やりたいことが分からないまま6年が終わりそう」

これが一番深いモヤモヤかもしれない。

薬学部の6年間は、とにかく忙しい。
授業、実験、レポート、CBT、OSCE、実務実習、そして国試対策。
「こなす」だけで精一杯で、立ち止まって"自分はどうしたいか"を考える余裕がない。

大学のキャリア支援に相談しても、
「まずは国試に集中しましょう」
「実習先で合うところを選びましょう」
と言われることが多い。

就職先に相談しても、
「うちに来れば、きっとやりたいことが見つかりますよ」
と返ってくる。

どちらも優しい言葉だけど、"あなた自身のこと"を一緒に掘り下げてくれる時間は、ほとんどない。

ここで、はっきり言いたい。

「やりたいことが分からない」のは、あなたの問題じゃない。
考えるための材料が圧倒的に足りていないだけ。

病院で働くとどんな毎日になるのか。
薬局で10年働いた人は、今どう感じているのか。
企業に行った同期は、何に充実を感じ、何に悩んでいるのか。

そういう**「生きた情報」**に触れる機会があれば、
「あ、自分はこっちの方が合いそうだな」
「これは自分には向いてないかも」
と、自然に軸が見えてくる。

このNoteは、その材料を徹底的に届けていく場所です。

ここまで読んでくれたあなたへ

3つのモヤモヤ、どれかひとつでも「自分のことだ」と感じたなら、
このNoteはあなたのためにあります。

学校の先生は立場上、特定の進路をすすめにくい。
就職先は、自分のところに来てほしい。
だから、誰も"全体像"を教えてくれなかった。

次回からは、いよいよ具体的な話に入っていきます。
「国試の先に待っている現実」と、「このNoteで一緒に考えていくこと」を、もう一歩踏み込んでお話しします。

モヤモヤは、材料が揃えば必ず晴れる。
一緒に、ひとつずつ解きほぐしていきましょう。

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