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29歳になった日

    2026年6月10日(水)

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    一日雨。リゾバ仲間とご飯へ。私は、29歳になった。

    2026年6月11日(木)

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    曇りのち雨。ウミガメを観に行った。入館料500円。
    甲羅のインパクトは薄く、そんなことよりも干からびた大根みたいにゴワゴワした皮膚が印象的だった。

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    海辺のカフェでガーリックシュリンプのピザを食べた。一人で入るカフェは全然平気なのだけど、店内に一人だとちょっと申し訳ない気持ちになる。水はセルフサービスだった。私が帰れば早く店を閉められるのかもしれない、と思うと「もう一杯」することは躊躇われた。店員さんは立ち上がった私を見て「会計じゃないんかい!」とガッカリするかもしれないからだ。口の中にガーリックを感じながら、早々に帰宅。

    夜。バーベキューのお誘いを断って、一人で居酒屋へ。締まっていた。コンビニで「オリオンビール」を買って、「きなこもっちー」をツマミに食べた。

    2026年6月12日(金)

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    曇り。思っていたより、楽天カードの支払い額が多くて辛い。ヤケになって、昨日と同じカフェでタコスを食べた。デザートにキャラメルアイスまで注文した。無職時代よりはいくらか収支が回復しているけど、やっぱりお金については考えたくない。

    お金が無さすぎる時に車を運転すると、このままパーンッとガードレールか何かに突っ込んで破裂してしまいたいような、そんな気持ちになる。別に死にたいわけじゃないけど。パーンッと全部破裂して終わって欲しくなる。だから、お金はあったほうがいい。

    オンラインストアで本が売れた。うれしくってルンルンしながら梱包して。発送作業のためにコンビニに向かうことにした。外はポツ…ポツ…程度の小雨で、傘を持つか迷った。結局、防水加工の上着を着ていくことにした。歩きながら、29歳かー、と思うなど。本を持って来忘れたことを思い出したのは、コンビニの自動ドアを通過した直後だった。嗚呼。

    デロデロに甘やかされて生きていきたい、と思う。誕生月はいつも「私は死ぬまでに何を成し遂げるのか」みたいなことが頭をよぎるのだけど、デロデロに甘やかされていたら、何も成し遂げなくてもいいかもしれない。

    私はずっと誰かに評価されたくて。私に備わった素質を並べた時に「文章を書くこと」が一番評価されやすそうだとあたりをつけていたわけだけど、そもそも評価されたいのは、甘やかされたいからなのかもしれない。だったら「本づくり」なんて回りくどいことをせずに、たった一人に愛される努力をした方がいいのでは。婚活だ、婚活。「居場所づくり」だってそうだ。好きな人の隣に、常に私の特等席があれば、別に他でわざわざ居場所なんかつくらなくたって良いのではないか。

    本日、リゾバ最終出勤日。お店に酔った男女がやって来て、人目もはばからず席でキスしていた。恥ずかしい人たち。家でやれ。と思うと同時に、世界をシャットアウトして、互いを「最高だね」って評価し合って、心が満足しているなら、彼らはこの空間で一番の幸せ者たちなんだろうなと。

    これまで、恋愛している人たちの存在は目に入ってこなかったのに、ここ1〜2年でずいぶんその存在に気づくようになった。カップルや家族連れが妙に気になる。私の意識のフィルターが変わったんだろう。

    デロデロに甘やかしてくれる、たった一人を見つけたら、私の人生は「完」なのかもしれない。それでいいのかもしれない。なんて、ちょっと思った。

    【お知らせ】

    新しい赴任先はとてつもなく山の中なので、オンラインストアで購入いただいた本の配送が遅れる可能性がございます。(←コンビニにアクセスできるのか…??)というレベル。ご迷惑をおかけします。
    どうぞよろしくお願いいたします🙏

     
     

    暇真

     
     
    いとま|ライター|ZINE作家|適応障害→無職→リゾバを経て→古民家シェアハウスの管理スタッフ。ご連絡はDMまで✉️

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