
優しさが知らない誰かに届くとき
私がその書を見たのは、父の付き添いで行った病院の待合室だった。
扉ほどもある額の中に「大丈夫」と書かれていた。

初めての父の付き添い、
初めて来た広い総合病院。
私の不安な気持ちが、その大きな書を見たとたん、魔法のように消えていった。
その書は私に「大丈夫だよ」と語りかけてくれていた。
「ああ、きっと大丈夫だ。」
そう思えた。
ただの付き添いで来た私でもこんなふうに感じるのだから、病院に来ている患者さんたちはどれほどこの言葉に励まされただろうと思った。
そして、先日、この書を書かれた大橋先生の息子さんにお会いする機会があった。息子さんも、お父様の想いを引き継がれ、「大丈夫」という書を書いているそうだ。
その息子さんからこのしおりをいただいた。

何か辛い事や苦しい事があっても「大丈夫」と思える気がした。
私がこのしおりをいただいたことを画像とともにXに投稿した次の日の朝のことだった。
Xのフォロワーさんからこんなコメントをいただいた。

ああ、人の優しい想いは、こうしてつながっていくんだな。
どこかの誰かの優しさが、
知らない所で誰かを助けている。
なんて素敵なんだろう。
フォロワーさんからは更にその日の夜にコメントをいただいた。

大橋先生の優しい想いが
病院にいる患者さんに届き
息子さんに届き
私に届き
私のフォロワーさんにも届いていく。
私は書道のことはあまりわからないけれど、想いの込められた書には人の心を動かす力があるんだなと思った。
大橋先生はもう亡くなられたけれど、
大橋先生の書はこれからもたくさんの人を励ますに違いない。