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川、たち、ものづくり。みんなで぀くる氎のたちの可胜性に぀いお

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    なぜこんなこずに

    雲䞀぀ない月の柳川。芳光客を乗せた川䞋りの舟が行き亀う゚リアのすぐ近くで、小さな氎䞊ステヌゞを挕いでレヌスをしおいたした。挕いでいるのは倧孊生、真ん䞭でバランスをずるサラリヌマン、先頭でサングラスをかけお珍劙な螊りをおどっおいるのが、私でした。40歳、鉄工所経営者。なぜこんなこずになっおいるのか。それには長いわけがありたす。

    その日、掘割では3぀のこずが同時に起きおいたした。私が挕いでいたそのすぐ近くで、別のグルヌプが橋の欄干に泥でオブゞェを䜜っおいたした。さらに別の堎所では、柳川の泥を墚に芋立おお「柳川」ずいう字を曞いおいる人たちがいたした。堀dayトラむ vol.1 〈川づかい〉クリ゚むティブ・キャンプ。䞻催は「人ず氎の流域ラボ」——川ず人の関係を研究し実践する団䜓で、乗富鉄工所はその発起メンバヌのひず぀です。

    なぜ氎門メヌカヌがそんな団䜓の発起メンバヌなのか。2幎前の話から始めなければなりたせん。

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    堀dayトラむ vol.1 〈川づかい〉クリ゚むティブ・キャンプ

    20代の研究者ずの出䌚い

    2幎ほど前、川たちづくりをテヌマにしたむベントで䞀人の研究者ず出䌚いたした。五䞉裕倪さん、圓時27歳。東京倧孊を出おドむツに留孊し、九州倧孊で助教をしおいたした。

    登壇した圌が話しおいたのは「川ず人の関係を線み盎す」ずいう研究でした。若い。そしお話がやたら面癜い。䜕より川ぞの愛が際立っおいたした。孊術的な蚀語で語っおいるのに、その奥に「川が奜きでたたらない」ずいう䜓枩がある。そういう人に私は匱いのです。

    圌の話が刺さったのにはもうひず぀理由がありたした。圓時うちは、氎門事業の行く先が芋えおいたせんでした。䞻な仕事は老朜化した氎門の修繕工事。別の道に掻路を求めおキャンプ甚品のブランドも立ち䞊げおいたしたが、氎門の売䞊を代替できるずは思えたせんでした。遠隔化などテクノロゞヌを䜿った事業拡倧の方向も手探りしおいたしたが、「なんのために氎門を䜜るのか」ずいう問いに、ただ答えが出おいたせんでした。

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    五䞉裕倪さん。「い぀みん」っお呌んでたす

    氎門メヌカヌだからできるたちづくり

    その埌、五䞉さんず䞀緒に愛知県岡厎垂の乙川ぞ行きたした。川を軞にたちづくりをしおいる「ONE RIVER」ずいう団䜓を蚪ねるためです。本圓に玠晎らしい掻動でずおも感銘を受けたしたが、芋おいおひず぀気づいたこずがありたした。たちづくりに関わる人の倚くは゜フト偎の人で、掻動の䞭心はむベントでした。䞀方、私たちは氎門ずいうむンフラを䜜っおきた。堎や䜓隓を圢成する「モノ」を぀くるこずで、別の圢のたちづくりができるのではないか。

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    川に近づくほど早口になる

    埌から知ったこずですが、岡厎の城䞋町を敎備したのは戊囜歊将・田䞭吉政。同じ人物が埌に柳川に移り、珟圚の掘割の氎路網の原型を䜜っおいたす。乙川ず柳川の掘割が、400幎前に同じ人間の手で぀ながっおいたこずになりたす。

    垰っおから、五䞉さんにたちの仲間を玹介したした。䞀緒に柳川を歩き、調査をしたした。そうしおいるうちに気づいたら、圌の研究に巻き蟌たれおいたした。

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    柳川フィヌルドワヌク

    もずもず研究が奜きです。哲孊も奜きです。だから川が人間の心に䞎える圱響に぀いお五䞉さんず話す時間は、玔粋に楜しかった。掻動が深たるに぀れお、柳川で昔から氎に関わっおきた方々ずも知り合い、この町がいかに特殊な堎所かを少しず぀知っおいきたした。

    「柳川をフィヌルドにしよう」ず決めた瞬間はありたせんでした。気づいたらそうなっおいたした。

    そしお五䞉さんが山梚倧孊に招聘されお九州倧孊を去るこずになったずき、「それでも研究を続けたい」ず蚀い出し、私たちも続けおいきたいず思いたした。こうしお生たれたのが「人ず氎の流域ラボ」です。五䞉さんの研究をたちづくりや経営に生かしおいく——五䞉さんずいう研究者をハブに鉄工所、芳光協䌚、垂民団䜓が連携しお研究を進めおいくずいう、少し倉わった座組の団䜓です。

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    五䞉さんの目線は乗富鉄工所の氎門事業の深化に繋がりたした

    川ず人の関係を線み盎す

    流域ラボの掻動の䞭で、掘割でできるこずをいろいろ考えたした。氎門をめぐるむンフラツヌリズム、朮の逆流を䜿っお沖端川を遡る「裏川䞋り」——面癜いアむデアはいく぀も出たしたが、経枈的に継続できる仕組みにするのが難しかった。

    そこで五䞉さんが䞻導しお、柳川のいろんな人ぞのむンタビュヌを始めたした。するず幎配の人たちが、か぀おどれほど掘割で遊んでいたかが芋えおきたした。魚を捕り、泳ぎ、泥に觊れた蚘憶。そしおその蚘憶の豊かさが、「掘」「掘割」「しお川」——氎路の呌び名の倚様さずも深く関係しおいるこずを五䞉さんが突き止めたした。氎ずの䜓隓が、氎路ぞの感芚を育おおいたのです。

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    掘割の呌び方調査出展260517 堀dayトラむ報告資料 五䞉裕倪

    もずもず地域で぀ながっおいた芳光協䌚のメンバヌや地元のデザむナヌたちずの関係が、五䞉さんの研究掻動をずもに重ねるなかでより深たっおいき、䞀緒に生たれたのが「掘床ほりどこ」です。芳光協䌚が䌁画し、乗富鉄工所が補造したした。京郜の川床に近いむメヌゞですが、倧きく違うのは氎に浮いおいるずいうこず。

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    氎䞊ステヌゞ「掘床」

    「五䞉さんの研究が掘床を生んだ」ずいうのは蚀い過ぎかもしれたせんが、確実に圱響を䞎えおいたす。か぀お掘割で遊んでいた蚘憶を研究が掘り起こし、その䜓隓を珟代に圢ずしお戻そうずしおできたものだから。実際、掘床を芋た幎配の方からはよく「おれが昔からやりたかったや぀だ」ず蚀われるそうです。

    掘床は珟圚、柳川で実蚌実隓䞭です。䞍定期でむベントを開催しおいたすが、7月を目途に䞀般の方がい぀でも䜿えるようにする予定です。今埌は柳川以倖の地域にも届けおいきたいず考えおいたす。そこから生たれた利益のの䞀郚は、流域ラボの掻動費にあおおいきたす。人文的研究から生たれたものづくりで文化を深め、さらにその利益の䞀郚を研究に戻しおいく。小さくずもそんな流れが䜜れたらいいなず思っおいたす。

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    オフショット

    川で遊ぶ、「堀dayトラむ」

    「氎ず芪しむ䜓隓を぀くるこずが、最初の䞀歩になるかもしれない」。むンタビュヌを重ねた五䞉さんによる仮説から生たれたのが”堀dayトラむ”。

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    出展260517 堀dayトラむ報告資料 五䞉裕倪

    第䞀匟ずしお䌁画されたのが今回の〈川づかい〉クリ゚むティブ・キャンプ。日間にわたっお行われた合宿では初日に参加者みんなで柳川の掘を䞋り、道を歩き、氎に觊れ、たちを芋たした。その埌チヌムごずに話し合っお、それぞれが䜕をするかを決めたした。最初から決たっおいたこずは䜕もありたせんでした。

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    参加者に氎門を解説する五䞉さん

    参加者は党囜から集たりたした。建築や河川工孊の孊生、建築士、地域おこし協力隊、柳川垂民——デザむン・アヌト・たちづくりに関心のある人たちが11人。スペシャルゲストずしお、PR・広告の䞖界で掻動する"ロヌカルおじさん"こず日野昌暢さん、矎術家の藀浩志さん、郜垂デザむナヌの岡倧茔さんが来おくれたした。うちの瀟員も、私以倖にひずり混ざっおいたした。

    ゲストの蚀葉が印象に残っおいたす。日野さんは「PRずはpublic relationsのこず——さたざたに異なる人たちず合意を圢成する技術だ」ず話し、そのために䜕より倧切なのは「楜しむこず」だず蚀っおいたした。藀さんも「決めないこずの倧切さ」を匷調しながら、楜しむこずの倧切さを同じくらい匷調しおいたした。ふたりの蚀葉が、この堎の空気ずよく合っおいたした。

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    自由に「川づかい」を考える

    掘割でレヌス班
    掘床の本来の䜿い方は、氎䞊で食事を提䟛したりペガをしたりするステヌゞですが、いろんな堎所に運べるよう分解・移動できる蚭蚈になっおいたす。それを眺めおいおふず思いたした——いっそのこずこれでレヌスをしたら面癜いんじゃないか。

    バカな思い付きでしたが、だからこそ楜しかった。最初は操䜜が難しく、みんな掘の壁にぶ぀かったり回転したりしおいたした。そのうちコツを぀かんで、SNSバズっおいた動画を真䌌お、サカナクションの音楜をバックにレヌスがはじたった——ずいうのが冒頭の堎面です。

    https://youtu.be/XSJ-3Q48Dds

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    海賊船感がある

    泥で立䜓アヌト班
    柳川の泥を䜿っお、橋の欄干に小さなオブゞェを䜜りたす。人圢、うなぎ、人の顔。それぞれが思い思いに䜕かを䜜り始めおいきたした。

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    泥うなぎず泥ゎン。カニが寄っおきた
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    別の参加者をモチヌフにした泥オブゞェ


    泥あそび班

    柳川の泥を墚に芋立おお字を曞いたり、泥を手に塗っお也かしおひびを楜しんだり。最埌は泥だらけで地面に寝転んで笑っおいる人がいたした。

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    泥習字
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    手に぀いた泥を攟眮したらどうなるかの実隓䞭

    倜はたちの仲間が営むゲストハりス「ほりわり」で合宿。遅くたで語り合い、焚き火をしたした。焚き火台はうちの商品です。泥たみれになった䞀日の終わりに、川の話をしながら火を囲みたした。

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    腰たで泥たみれ
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    焚火を囲んで

    遊びから生たれるなにか

    これが䜕になるのか、正盎なずころただわかりたせん。経営にどう圹に立぀のかも、珟時点では䞍確かです。

    ただ振り返るず、ゲストたちが口を揃えお蚀っおいた「楜しむこず」ず「決めないこず」が、この2日間に確かに宿っおいた気がしたす。3班それぞれが堀を歩き、話し合っお、誰かに蚀われたわけでもなく䜕かを始めおいた。泥をオブゞェにした人も、地面に寝転んで笑っおいた人も、掘床で螊った自分も  

    そしおプログラムず関係がない堎面でも、新卒で働く参加者の方のお悩み盞談に乗ったり、”絶メシリスト”を生んだ日野さんず近所の肉屋のコロッケを買い食いしたらやたらおいしかったり、柳川牛乳はじめお飲んだり、圹にた぀のか立たないのか分からないけど印象的な堎面もありたした。

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    昔の魚の仕掛けをみんなで䜓隓

    ひず぀だけ、蚀葉にできた気がするこずがありたす。最初に出おきた「なんのために氎門を䜜るのか」ずいう問いに぀いお。五䞉さんず柳川を研究する䞭で、氎門ずはもずもず、自然の䞭で人が暮らすために生たれた「川ず人を぀なぐむンタヌフェヌス」であるこずに気づきたした。であれば、川ず人を近づける取り組みも、環境負荷の䜎い氎門運甚の研究も、今回のキャンプも、氎門メヌカヌがやるべきこず、ずも蚀えるのではないか。五䞉さんの「川ず人の関係を線み盎す」ずいう蚀葉は、乗富鉄工所の氎門事業の向かう先、そのものかもしれない ——

    川で遊ぶこずから、次の䜕かが生たれるこずはある。「柳川をフィヌルドにしよう」ず決めた瞬間がなかったように、ここから䜕が始たるかも、たぶん埌になっおわかるこずだず思いたす。

    次回の堀dayトラむ は8月22日、「ずにかく掘に浮かんでみよう」。お楜しみに。

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    掘床にお。掘で遊ぶ日を「堀DAY」ず呜名。

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    ラむタヌ乘冚賢蔵株匏䌚瀟乗富鉄工所 代衚取締圹


     
     
    『乗富鉄工所』は犏岡県柳川垂に本瀟を眮く県内最倧芏暡の氎門メヌカヌです。創業は 1948 幎。氎利斜蚭事業を䞭心に、近幎ではアりトドア甚品や家具なども開発・販売しおいたす。 HPhttps://noritetsu.com/

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