
担任じゃなくてもできること
小学校入学式翌日の話
50年前の私の話です。
人見知りで、緊張しいの私は入学式の翌日の朝、昇降口でメソメソと泣いておりました。
(本当は声をあげて泣きたかったけど我慢した)
当時の小学校は木造校舎。
トイレ(というより便所)は汲み取り式。教室とは離れた昇降口の向こうにありました。
昨日 紹介された担任の先生は、幼稚園の先生達とは明らかに様子の違う、ド派手な服を着た雷のようなデカい声を出すおばちゃん。怖そう。
先生が来る前に自分の席に座ってなさーい!
と言われてあったんでしょう。みんなは教室の中にいました。
でもでもでもでも…
先生怖そうだし、知らない人いっぱいだし…あ、やばい、また、トイレ行きたくなってきた…あれ、ちょっと待って、今 行ったのにまた、トイレ行きたい…えー!先生来ちゃうのに、またトイレ行きたい…どうしよう、どうしよう…
と、昇降口でひとりパニックになっていた私。
すると向こうから男の人がやってきました。
「あ、男の先生だ!こんなとこにいたらきっと怒られる(涙)」
ところが、その先生は私の前に立つととても優しい声で「どうしたの?」聞いてくれました。
ヒックヒックとしゃくり上げながらも、何度行ってもトイレに行きたくなっちゃうんです〜と涙ながらに訴えました。すると、
「何度行っても大丈夫だよ」と仏のような笑顔でそう言ったのです。
男の先生、怖い、こんなところにいたらきっと怒られる…とビビりまくっていた私ですが、この一言ですうっと尿意が止まりました。
安心したんですね。きっと。
この一言にとても救われたんです。
44歳で保育士になった時、考えました。経験のない私に今できることはなんだろう?担任(リーダー)じゃなくてもできることって。
あの時の先生のように
お家の人と離れて頑張ってる小さい子が安心できる言葉をかけよう!「大丈夫だよ」って。
想像よりもっと、先生がかける優しい言葉も笑顔も、子どもの力になるのではないかしらん。担任じゃなくても。たとえ通りすがりであっても。
小学生の時の、泣き虫な私に教えてもらった答えです。