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結果を急がせる前に、一緒に考える時間はあるか ー 20年前に憧れた師匠の背中と、今の僕が子どもたちにかけたい言葉ー


子どもがなかなか動かない。
思うように成果が出ない。


そんなとき、つい

「もっと頑張らないと」
「志望校、そろそろ決めないと」

と、結果を急がせてしまうことはないでしょうか。


僕にも、身に覚えがあります。


というより僕自身、長いあいだ
「早く結果を出したい」
という気持ちだけで走り続けてきた人間でした。


27歳で出会った、最初の「師匠」


27歳の時だったと思います。
地元に帰省中、僕はある面接を受けました。


そこで出会ったのが、
のちに僕にとって最初の「師匠」と呼べる存在になる人でした。


正直、第一印象はあまり良くなかったんです。
約束の時間に遅れてきて、なんだか偉そうで。


それでも、
スーツをびしっと着こなし、
自信に満ちた話し方をする姿に、
なぜか強く引き込まれました。


面接を終えたあと、僕はその場で
「新しい職場に行く」
「彼(師匠)と一緒に仕事する」
と決めたことをよく覚えています。


そこから、特に30代前半の頃は、
「あの人に追いつきたい」
「あの人がすごい人だってことを、自分が結果を出して証明したい」
――そんな思いで走ってきました。


無我夢中。本当にこの言葉がよく似合います。


数年後に転職した予備校でも、同期よりも早く、
校舎長、ブロック長と役職を任せてもらいました。


でも今振り返ると、僕の視野はかなり狭かったなと感じます。


目の前の成果を出すことに必死で、
「そもそも、何のためにそれを目指しているのか」
を立ち止まって考える余裕がなかった。


仕事に偏りすぎて、家庭とのバランスを崩した時期もありました。


今の僕なら、もう一つ先を聞く


もし今、あの頃の自分に会ったら、きっと僕はこう聞きます。


「何のために、そんなに頑張っているの?」


当時の僕なら、
「早く出世したい」
「周りに認められたい」
「もっと稼ぎたい」
――そう答えたと思う。


それが悪いとも思いません。
競争心や悔しさが力になることもあるし、
僕自身、それを実際にエネルギーに変えてきました。


でも今なら、そこで終わらず、もう一つ聞きます。


「じゃあ、それが全部手に入ったとしたら、本当はどうしたい?」


お金も時間も手に入ったとする。
誰かに認めてもらう必要もなくなったとする。
誰かと比べなくてもよくなったとする。


そのとき、誰と過ごしてたいのか。
どんな毎日を送ってたいのか。
何をしているとき、自分は心から笑っていられるか。


当時の僕はすぐに答えられないと思う。
そんなこと考えたこともなかったですから。


すぐに答えが出なくてもいい。


大切なのは、目の前の出世や収入だけだった視野を、
もう少し先の
「自分は本当はどう生きたいのか」
まで広げてみることだと思うからです。


大学受験を迎える親子にも、同じことを思う


僕は大学受験や進路指導の現場に長く関わってきました。


だから今回書きたいのは、お子さんが高校生くらいになり、
自分の進路を少しずつ自分で選び始める時期のご家庭に向けてのものです。


大学受験が近づくと、

偏差値、
模試の判定、
志望校、
合格できるかどうか。

どうしても目の前の結果に意識が向きます。
もちろん、それらも大切な要素です。


でも、その前に一度、
この問いかけを親子で考えてみてもいいのではないでしょうか。


「何のために大学へ行きたいの?」


「偏差値の高い大学に行きたい」でもいい。
「いい会社に入りたい」でもいい。


では、その先は?

「それが叶ったあと、本当はどうしたい?」


親が正解を教える必要はありません。
答えが出ないなら、一緒に考えればいいと思うのです。


結果を急がせる前に、目の前の合格の、
そのもう少し先にある人生まで一緒に眺めてみる。


遠回りに見えて、そんな時間こそが、その子がいつか自分自身の人生を選んでいくための土台になるのではないでしょうか。


もし今、大学受験や進路を前にしたお子さんがいるなら、
問いかけてみてください。

「何のために、その道を選びたいと思っているの?」

そして答えが返ってきたら、もう一つ。

「その先、本当はどうしたい?」


もしよろしければ、皆さんの想いもコメント欄で聞かせてください。

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