自分のために生きていけるということ
斎藤学先生 著
一見月並みなタイトルですが、とてもこの本には救われました。
仕事もせず無い金を散財するアルコール中毒の父親。
共依存症の母親。
せっかく養子にもらった子を奪われたと感じている祖母。
友達にはいい顔して劣等感丸出しでこっちに当たってくる兄。
これらが同居する中で、「イイコ」として存在してきた自分。
大人になってもずーっと持ち続けていた蟠りを、見事に言語化し優しく諭してもらえた本でした。
何せ、周りからはわかってもらえない。
というか、そんな風に見えないからわかりようもない。
当の本人たちすら、何が起こっているかわかっていない。
閉ざされた家の中だけで巻き起こる、弱いヒト達の全く意味のないやりとり。
恐らく本人はバレてないと思っているであろう、自分は傷つかずに相手を利用する言葉の数々。
ただただ少しずつ心が削られていく毎日。
何十年とこんな環境で利用され続けてきたイイコが、「自分のために生きていけるということ」を知ることができる本です。
ずっと心のどこかで「誰かにわかってほしい」と思い続けてたのかもしれない。
本当は自分はこんなツライ境遇だったと。
でも誰かに話しても、酒のツマミにもならないこと。
何となく頭の中にずっとこびりついていた垢が、読み進める度に剥がれていく感覚でした。
感謝です。
親孝行はもう終わりです。
